「WTWオピニオン」
【第125巻の内容】
「罰則より病院対応」
「なぜ医療崩壊が起きるのか」
「感染ムラの人事異動を」
「村本大輔」
「挨拶とメディアの役割」
「やくみつるの風刺漫画」
「コロナでもインフルでも」
「孤独な闘い」
「政治は判断力」
「都民ファの悲哀」
1851.罰則より病院対応。21/1/15
・爆発的な感染拡大。
https://jp.reuters.com/article/toky-covid-idJPKBN29J0N4
関連記事。東京は疫学的に異常。
https://www.asahi.com/articles/ASP1G3FQ5P1FUTIL02K.html?iref=comtop_7_02
関連記事。起こるはずのない医療崩壊が日本で起きる真因。
https://toyokeizai.net/articles/-/403355
関連記事。病床は最多。なぜ逼迫。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/79752
関連記事。分かり切った危機になぜ日本は対応できなかったか。
https://diamond.jp/articles/-/259676
コメント:菅と小池が主導権を張り合って、結果的に感染爆発に至ったという事実を忘れるわけにはいきません。電車が感染源だ等という根拠のない理由で、(小池が)経団連会長を引っ張り出して、茶番を演出しました。企業はもう十分リモートをやっているのです。これ以上やれば、経済が止まります。前回深夜の記者発表に埼玉の大野知事を巻き込んだ小池は、今回も剣団連を巻き込んで、自分に責任はないと言いたいのでしょうか。自分は一生懸命やっているという振り(=パフォーマンス)をしたいのでしょう。ところが知事選の公約だった日本版CDCがどう機能しているのか、誰も知らないのです。しかも報道もされません。NHKを含むメディアは小池の声明は報道しても、批判は一切封じています。何か小池ゆり子に借りでもあるようです(これは女帝と言う本を読めば分かります)。もう国民も都民も下手な芝居に付き合わされるのは飽き飽きしているのです。春の夜、哀れみ誘う猿芝居。菅と小池、二人の無責任な言動が諸悪の根源です。未だかつてない最悪の組み合わせ(メフィストフェレスと女帝)なのです。メフィストフェレスについては、無教養な(=EQが低い)菅と小池では意味が分からないと思うので、百科事典で確かめて頂きたい。今一番必要かつ有効なのは、夜間の外出禁止令なのです。しかもこれには補償の必要もありません。政治への信頼がないことが、感染拡大の原因だと田中均も指摘しています。関連記事。
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20210108/pol/00m/010/013000c
関連記事。感染拡大の失敗を認めない小池知事。
https://diamond.jp/articles/-/259389
・台湾の成功支えたデジタル化と官民協力。
https://www.asahi.com/articles/ASP1F4HSPP18UHBI01N.html?iref=comtop_Opinion_02
コメント:それに比べて、頑なに自省の既得権に拘り、国民の命は二の次の厚労官僚は、もはや非国民です。
・財源を国債に頼り続ける恐ろしいツケ。
https://diamond.jp/articles/-/259609
コメント:素人学者の竹中がいる限り、財政の健全化もあり得ない。
今日の前書きは朝日新聞(1/15)の社説と天声人語からです。
社説、検察の「刷新」うやむやでは済まない
東京高検検事長の異例の定年延長をきっかけにした一連の問題などを受け、法務省に置かれた「法務・検察行政刷新会議」が昨年末に報告書をまとめた。
せっかく各界の識者が集まったのに、極めて残念な内容に終わったと言うほかない。取りまとめられた提言は「常識から乖離しないよう幹部研修を強化する」など、いわずもがなのことばかりで、大部分は委員の個別意見の紹介になっている。案の定というべきだ。
会議の設置は昨年5月、安倍内閣当時の森雅子法相が唐突に言い出した。「検察官の倫理」「法務行政の透明化」などが検討課題とされた。しかし、長年の法解釈を内閣の一存で変更して強行した定年延長の閣議決定要は、支離滅裂な国会答弁を重ね、閣僚の資質がないことを露呈した盛る法相が、苦し紛れに打ち出した「刷新」でしかなかった。何を期待されているのか、
委員たちも因惑しただろぅ。
…忘れていけないのは、定年延長の閣議決定はいまだ撤回されていないということだ。
過去の国会答弁を無視し、行政が立法者であるかのように振る舞ったにもかかわらず、前首相らに反省はなく、法務省、人事院、内閣法制局などの官僚も誰一人として責任をとらない。
「法の支配」が揺らいだままの深刻な状況が続いている。
検察の独立とは何か、政治と検察の関係はどうあるべきかという議論も生煮えのままだ。
森友、加計、桜を見る会、そして検察人事と、政治への信頼を傷つけた数々の問題に菅政権は向き合わず、うやむやにすることを図ってきた。首相の言葉が国民に届かない背景には根深い政治不信がある。そのことに首相は早く気づくべきだ。
同じく天声人語から、
トリアージという言葉はフランス語が語源だ。…ナポレオンの時代に医学に応用された、戦傷者のうち比較的軽傷の者を手当てして戦線に復帰させ、重傷者は後回しにする。どうもそんなやり方を指したらしい。現代でも大災害で全員を治療できない時、優先順位を決めるのをトリアージと呼ぶ。そんな用語にどきりとしたのが、一昨日の日本医師会会長の発言だ。「医療崩壊が進んでいる。トリアージをせざるを得ない状況に陥りかねない」。コロナ重症患者の急増に現場が追いつかないとの訴えである。東京都では入院やホテル療養の人数より、行く先が決まらず調整中の人数が多くなっている。医療への需要を抑えるため、個々人が感染対策に努めるのは当然だ。一方で供給を増やす努力の方は果たして十分だろうか。人□あたりの病床数は世界最高水準で感染者は欧州より少ない。それでも逼迫するのはなぜか、医師で医療経済ジャーナリストの森田洋之さんが文芸春秋2月号に書いている。日本は臨機応変に医療資源をあてる機動性に欠けている。背景には医療が民間中心で国が命令できず、病院がライバル関係にあり連携が難しいことなどがあるという。構造的な問題があるなら、物事を動かすための戦略と財源がいる。店や個人に罰則を科す議論より、優先すべきはこちらではないか。現場で踏ん張る医療従事者を支えるためにも。
1852.なぜ医療崩壊が起きるのか。21/1/16
・入院拒否で刑事罰。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80124?rct=national
関連記事。コロナ患者受け入れ拒否なら病院名公表。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011500898&g=eco
関連記事。未明の路上に210人。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/79996
コメント:院希望者を門前払いして、その結果在宅で亡くなった場合は、病院側には刑事罰と多額の損害賠償を命じるべきです。でも病院名の公表だけ。100万円の罰金は都民だけ。小池知事お得意の弱い者いじめ政策です。小池知事は早朝の新宿駅前を視察した方が良い。真冬なん尾に、都の貧弱な福祉政策の犠牲者が、何百人も野宿しているのです。どこまで不平等な政策を押し通せば、気が済むのでしょうか。いつか裁判所で対決する日が来ることを楽しみにしています。
・減らぬ人出、首都圏に危機感。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6382279
関連記事。歩行者天国中止。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021011500976&g=soc
コメント:そんな生ぬるいことで済めば苦労はしない。感染経路の科学的データもなしに、その場の思い付きで何をしゃべっても誰もついてきません。のほほんとした知事と首相からは、いかなる危機感も伝わってきません。それが最大の問題なのです。深夜の記者会見(=茶番)に感心した都民がいたという話も聞きません。
・仏全土で18時以降の外出禁止。
https://www.bbc.com/japanese/55657406
コメント:これが最終手段です。それも早い方がいい。ホコ天止めても感染は減りません。夜間外出禁止に踏み切れば、やっと感染が減ると思います。タイミングを誤れば、また後手になるでしょう。
今日の前書きは文芸春秋二月号「第二次コロナ戦争」からです。
「菅敗戦処理内閣の自爆」片山杜秀から
…いま私たちは、菅政権の“迷走ぶり”を毎日繰り返し見せられているわけですが、これからますます何か悪い方向に向かう"歴史的な局面"に立ち会っているのではないか、という嫌な予感がしています。こうした迷走ぶりが、単に首相や閣僚の個人的資質に帰せられるような問題であれば、首相や閣僚が代われば済むでしょう。しかし、いま私たちが目撃しているのは、そんな次元の問題ではなく、大げさなようですが、ひょっとして「この国のかたち」(日本の統治機構)それ自体が崩壊する過程ではないか、という気がしてならないのです。
こう思ってしまうのは、まず「安倍政権から菅政権への引き継ぎ」の仕方に、そうせ,ざるを得なかった真の原因を糊塗するような“不誠実さ”を感じるからです。
…しかし、安倍政権末期の一連の経緯を見ていると、結局のところ、コロナ危機を前にして、それまでのやり方が手詰まりになった。いわば“政権を放り出した”と思えてならないのです。
…ここに言う安倍政権の「それまでのやり方」とは、一言で言えば“平時の非常時化”です。つまり“平時”において“非常時”を煽る。ありもしない“危機”を演出して、その危機から国民を守っているように見せかける。現在を実際よりも深刻に見せて、未来に希望を先延ばしする。これが安倍政権の得意技で、これによって政権浮揚を図ってきたのです。
それほどの危機でないような時に、Jアラ?卜(ミサィル発射などに対する全国瞬時警報システ厶)を嗚らして“危機”を煽ってみたり、東京五輪や大阪万博を誘致して、未来に何か良いことがあるかのように見せる。それは一種の幻影にすぎません。しかし、そう疑われても、また次の幻影を見せればいい。安倍政権は、こういう演出を一生懸命にやって延命してきました。
と頃が、コロナ危機で、安倍政権は”本物の非常時“に直面することになります。
…これでは“平時の非常時化(=未来への問題の先延ばし戦略)”というお得意の手法は通用しません。むしろ“非常時を平時に”戻さなければならない。つまり、コロナという「いま目の前にある本物の危機」に対処しなければならなくなったのです。
コロナという危機の実態は、具体的な数値となって表れます。検査数に限界があるとは言っても「感染者数」の日々の推移は、すぐに数値化されます。とくに「死者数」などは誤魔化しが利かない。こうなると、目の前にある本物の危機を放置して、何か別の幻影で国民の目をそらすことなどできなくなります。こうして“見せかけの危機”を演出して長期政権を維持してきた安倍政権は、コロナという“本物の危機”に直面することで迷走し始めました。
…「官邸主導」の悪影響は各省庁にも及んでいます。“行政責任の曖昧化”という現象が生じているのです。従来は、「各省庁」から突き上げられてきたものを「官邸」が“調整”する、という力関係でしたが、現在は「官邸」から「各省庁」へ“指示”する、という逆の流れになっています。まさに官房長官時代から菅首相が中心となって推し進めてきたことです。
その結果、「各省庁」は、幹部の人事権も握られているので、「官邸」に対して“萎縮”するようになりました。かつては、管轄分野に責任を持ち、漏れがないように積極的にリサーチし、必要だと思われる案件を上に上げていた各省庁の官僚たちも、「官邸主導」で萎縮すれば、言われたらやりますと言う態度をとるようになりました。「日本の官僚は 一 流」だと言われていたのに、最低限の自分の縄張り以外のことには積極的にロを出さない“イエスマン”に変質してしまったのです。
…この混乱に医拍車をかけているのが国と地方自治対の関係です。こういう危機は〃日本の統治機構"が想定していなかったもので、「官邸」と「各知事」の間で主張が食い違って収拾がつかなくなっています。まるで幕末のアナーキーな政治状況のようです。
…このように「行政」が“機能不全”を起こしているなら、国権の最高機関である「国会(立法)」がこれを適切にリードしていくべきところですが、肝心の「国会」も、「官邸主導」の流れのなかで弱体化しています。
まず「国会」で政権に緊張感を与えるような「野党」が消えてしまいました。
“保守二大政党による政権交代”といぅのも幻影にすぎませんでした。「二大政党があれば政権交代が起こる」という考えが、そもそもの間違いで、似た政党が二つあれば、経験値の高い方が信頼されるのが当然で、政権交代などめったに起きません。
今日、「国会」や「野党」が存在感を失ってしまった要因の一つとしては、公明党の存在も大きいと言えます。公明党は“与党的振る舞い”と“野党的振る舞い”を巧みに使い分けて、自民党と政策調整を行っています。自民党は「独断で決めたわけではない」というお墨付きを得られます。こうなると、野党側は出る幕がなくなり、与党に対する攻撃材料は、スキャンダルしかないという、と言うところに追い込まれます(以下略)
「東京を抑えなければ感染は終わらない」尾身茂から
…全国で、通常の医療で助けられる命を助けられなくなる事態が視野に入ってきていました。
二度目の提言では、Gotoトラベル事業については、拡大地域から出発する旅行も一時停止を検討するように要請しました。目的地だけでなく出?池も一緒に停止するのは、整合性が重要だったからです。気がかりだったのは、この段になっても東京都の小池百合子知事がGotoトラベルを巡って「国が判断を行うのが筋だ」と言って要請を見送っていたことです。
その結果、国と東京都との一体感は構築されていきませんでした。
目の前の感染急増の裏で、何が起きていたのか。今後のこともありますから、ここで整理しておきましょう。ポィントは三つあります。
第一に、無症状の感染者の移動が感染を拡大させるという、これまでも指摘されてきた事実です。これはGotoトラベル事業とも関連します。
第二に、感染は、感染のボリユー厶が最も大きい場所―つまり東京を中心とした首都圏から、地方へ広がっているという事実です。
これまで分科会は提言で、「トラベル事業が感染拡大の主要な要因であるとのエビデンスは現在のところ存在しない」と書いてきました。この一文は「主要な」がカギです。確かにそれまでもGoto利用者に感染者が出てはいたのですが、人が動くことで二次感染を起こすことが改めて今回の流行データで裏付けられたのです。
欧州で発表された論文でも、主要な感染経路がお酒を伴う飲食であり、欧州で発表された論文でも、レストランが最も感染リスクの高い場所として報告されています。
以上のポイントを踏まえると、今回の流行の実像は、首都圏など大都市の十代?五十代が無症状のままウイルスを地方に運ぶ。飲食が主要なドライビングフォースとなって、家庭や施設を経由して高齢者に伝播し、重症化していく?こうしたサイクルを辿っているのです。
繰り返しますが問題の核心は、東京都の感染状況です。(以下略)
「日本だけなぜ医療崩壊が起きる」森田洋之から
…私が実際に夕張へ行って市民と生活を共にし、得られるデ?夕を全て吟味したところ、報道されていた「医療崩壊」とは、だいぶ違うイメージであることが分かった。夕張は「医療崩壊」したにもかかわらず、救急搬送が半減し、医療費は減少。しかも市民の死亡率も悪化しておらず、健康被害もなかったのだ。
これは夕張の医療体制が、在宅医療やプラィマリケアなど、市民や患者さんの生活に寄り添う医療に特化し、その一方で高度医療や急性期医療の部分は都市部の大病院にお願いするという他地域・他医療機関や救急隊との「機動的な医療連携」の結果だったと言っていいだろう。
そう、実は今、日本で問題になっている医療崩壊の裏には、この「機動性」がキーワードとして大きく存在しているのだ。
…アメリカやスウェーデン在住の医師から私が聞いた範囲では、感染者・死者数の増加でどこも大変なのは同じだが、それでも病床やスタッフが足りずどうにもならない「医療崩壊」という事態にまでは至っていないということだ。局地的には厳しいところもあるだろうが、私が調べた範囲では、欧米諸国が医療崩壊しているというエビデンスは発見できなかった。
ではなぜ、患者数.死者数がここまで圧倒的に多い欧米では医療崩壊をギリギリしのいでいて、種々の条件が恵まれた日本で「医療崩壊」が叫ばれているのだろうか。
…日本の医療制度に欠けているのは、病床数でも、医師数でも、看護師数でもない。臨機応変に対応する「機動性」である。これはどういうことか。
まず「縦の機動性」について見てみょう。これは急性期病床.ICUなどのハードを柔軟に転換・運用する「機動性」のことである。
…例えばスウェーデン。彼の国ではICU病床数を、感染者の増減の波に合わせて随時増やしたり減らしたりしている。これは当たり前といえば当たり前だ。感染症とはドッと押し寄せてサッと引いていくものなのである。欧米の第一波、日本の第一波、第二波を見てもよくわかるだろう。ドィイツでもアメリカでも、ICUなどのコロナ対策病床を随時増減させている。
感染者が大幅に増加すれば、緊急ではない手術(待機手術)を延期して、ICUや看護師等の医療資源をコロナ病床に配置する。コロナ患者の波が落ち着けば、ICUも減らし看護師も元に戻し、待機手術を再開する。これが世界各国でとられている当然の医療体制である。
…医療の提供を自由競争・競争原理に任せておけば、効率よく最適な医療を受けられると国民が考えていること、そもそも、ここにこそ真の問題があるのではないかと私は思うからである。日本の病院は八割が民間病院である。しかも機動性の低い中小病院が非常に多い。そして、それらの病院のほぼ全てが「満床」を目指して経営されている。なぜなら国の医療費抑制方針から、診療報酬が低く抑えられているので、満床にして患者数を稼がないと経営を維持できないシステ厶だからである。ビジネスの世界でいう薄利多売の世界観が医療業界全体に染み付いているのだ。
新型コロナゥィルスの感染拡大前から、救急患者の「たらい回し」が問題になっていたが、これは多くの病院が満床を目指して経営されているため、急患の受け入れ余力がとぼしいからに他ならない。
満床にするために病院は患者獲得競争に奔走する。こうして地域の病院間は基本的に患者獲得競争のライバル関係となる。
そのうえ民間病院に対して国は直接的に指揮命令ができない。「コロナの感染爆発がおきそうだから、二週間でワンフロアすべてをコロナ病棟に転換しなさい」とか、「隣の県で看護師が不足しているから、あなたの病院から看護師二〇名を派遣しなさい,な\と、国や自治体が病院に直接命令を下すことはできないのである。
唯一、指揮命令ができそうな公立病院ですら、今は競争原理の波に飲み込まれ、民間病院と同じ患者獲得競争の土俵に立たされている。その証拠に全国各地で公立病院の赤字が問題視されているではないか。
つまり日本では公立病院でさえ常に満床を目指しているので、臨機応変に感染症に対応するということが難しいのが現状なのである。
ちなみに先進国の病院は、多くが公立もしくは公的病院で、民間病院はわずかである。そうした病院では経営のために満床を目指すという文化もない。だからこそ、国の指揮命令系統が維持され、機動的に病床数を増減させたり、待機手術を一時的に延期したりできるのだ。(以下略)
1853.感染症ムラの人事異動を。21/1/19
今日の前書きはサンデー毎日(1/24)から2件です。
「感染爆発の主犯、尾身茂を退場させよ(上昌広に聞く)」倉重篤郎から
…尾身氏は世界水準からあまりに遠い
緊急事態宣言発令だ。
「来るところまで来てしまった感が強いが、予想通りの展開だ。誰が考えてもおかしいことを誰も何も言わずに突き進んできたからだ。ただ、宣言については4都県知事に言わせたのが見え見えだ。ロックダウンしたがるのは尾身茂氏ら厚労省、感染研を軸とした『感染症ムラ』の人たちだ。宣言を神風に、自分たちの失敗を糊塗しようとしている」
「発熱者と濃厚接触者だけをPCR検査対象とするクラスター戦略にしがみつき、感染を爆発的に広げる無症状感染者を市中に野放しにした。無症状感染者たちがノーマークで、つまり本人たちも知らないまま、飲食の場、職場、家庭でひたすら経路不明の感染者を増やしていく可能性を黙殺してきた。そういう人たちはいないことにしてきたのだ。航空戦の時代に戦艦大和頼りの愚を繰り返した」
まさに「失敗の本質」。
「であるにもかかわらず、失敗した張本人がそれを認めることもなく、英雄気取りでロックダウンしろと言っている。その張本人をメディアも叩かない。可哀想なのは失政の被害者たる飲食店主たちだ。ロックダウンのやり方も雑だ。4都県全域対象なんて合理的ではないし、世界的にもあり得ない。なぜ房総半島突端や箱根を新宿と一緒にするのか。PCR検査を網の目のように徹底的に行い、危険な地域だけを早く、集中的に規制すべきだった」
やはり検査不足が原因?
「これまで何度もロを酸っぱくして申し上げてきたが、PCRの『頻回検査』しかコロナ拡大を防ぐ道はない。世界の趨勢でもある。昨年12月2日には、PCR検査体制の強化がもっとも有効なコロナ対策である、との論文が医療政策のトップジャーナル誌に掲載され、話題となったが、日本で報じられることはなかった。『専門家』たちはいまだに偽陽性問題、医療崩壊の懸念を言い続け、検査抑制姿勢を見直すつもりはない。彼らが言うような形でのPCR検査多用による医療崩壊ケースは世界には一つもないが、皮肉なことに日本では、検査不足が市中感染蔓延を通じて医療崩壊なる現象を招来しつつある」
なぜ日本でPCR検査が増えないか。その背景には「感染症ムラ」の情報独占と検査利権体質がある、というのが上氏の分析だ。
…体制一新しなければこの国はもたない。
どぅすればいい?
「やはり最後は人事ではないか。担当者を代えて仕切り直すことだ。尾身氏を筆頭に感染症ムラの代表が早く責任を取って辞めるべきなのに、政権が更迭してあげないものだから同じ流れを変えようがない。間違ったことをやり続けているのに、専門家の意見を聞きました、で正当化、ある意味尾身氏は、誰からも批判されないジョーカーの役回りを果たしている。2009年の新型インフルの時は、ここまでは混乱しなかった。与野党伯仲下で政治に緊張感があり、医系技官から医政局長のポストを取り上げ、感染症ムラを政治主導でコントロールした」
「緊急事態宣言といぅ荒療治で感染は一回は小さくなるが、根本的に政策を変えないとまた炎上する。コロナとの闘いが当面続くことを考えればまだ遅くはない。体制一新。それしか方法はない…」
サンデー時評「すべての人がふつうにご飯を食べられる社会に」高村薫から
…加えてコロナ以前から、製造業や農漁業はもちろん、コンビニ、飲食店に至るまで貴重な労働力となってきた外国人労働者が、日本人の前に立ちはだかる。低賃金で黙々と働く彼らは、いまや労働力として不可欠なだけでなく、農漁業から町エ場まで、日本人を雇用するだけの体力がない業態の延命装置になっているのである。
かくして増え続ける非正規雇用や失業者のためのセーフティネッ卜を整備しないまま、この国は片や外国人労働者を低賃金でこき使い、片や日本人の生活困窮者にはその場しのぎの一時金を支給し続けるだけなのだが、こんな現状を放置して、社会経済の活力など望むベくもない。外国人技能実習生にまともな賃金を払うことができない業態に価格競争力を口にする資格はないし、失業者は本来、新しい産業や業態の登場によって解消されてゆくべきものだろう。
何もかもが過剰ではあるまいか。フードバンクに行き着く食品も、大量消費と大量廃棄が生んだものである。収入と支出、必需と奢侈、生産と消費の適切なバランスを無視して回り続けるこの生活こそ、社会全体を疲弊させている元凶なのではあるまいか。世界のなかで日本は年々国力を落としているが、すべての人がふつうにご飯を食べられる社会を目指して、新年の再出発とするのはどうだろう。
1854.村本大輔。21/1/19
今日はもう一つ、芸能人(正確には芸人)が書いた本を紹介します。中身はこれからですが、前書きを読めば、作者の意図が分かります。

はじめに
…アメリカで一緒にいた日本人の友達が、ロスのタクシー運転手に「アメリカのコメディは人種差別ネタが多いよね」と言った。
すると運転手は「それがあるからだよ」と言った。
「あるからだよ」と聞いたとき、僕は思った。
日本にはないのか?
そのとき僕は、ふと17歳の頃を思い出した。高校を中退して働いていた植木屋で好きな女の子の話をしたら「あの家は朝鮮人やからしゃべるな」と言われたときの違和感を。
沖縄の人たちが基地を押しつけられ、工事に反対し、座り込みをしていることも思い浮かんだ。
そのとき僕は、たまたまニュースのコメンテータ?をしていたので、いろんな問題にふれる機会があった。だから気づいた。
日本にも「ある」と。
しかし、テレビでは"あるもの"が"ないもの"にされている。
なぜだろう。
視聴者も、出演している芸人や芸能人も、日本にそれがあることに気づいていないのか?
彼らはこの国に、声なき声があることを知らないのか?
日本ではそれらは静かに起きているのか?
それは静かだから聞こえないのか、それとも聞こえないふりをしているのか。
僕は水槽の外の世界を知ってしまった。テレビの中には持ち出されない言葉がたくさんあることに気づいた。
僕は 年に一度だけテレビで漫才をさせてもらえる。2017年に出演したとき、試しにそこでその言葉を出してみた。
すると、テレビの仕事はなくなり、嫌いな芸人ランキングの上位に選ばれ、いままでの若いファンの子はいなくなり、街宣車にまで追いかけられた。水槽の中にザリガニでも入れられたかのよぅに、彼らは不安になり、嫌悪を示した。
それから毎年、僕はその漫才番組の5分を使って、ザリガニを水槽の中に入れ続けてぃる。
ザリガニの正体は“意見”だ。意見を恐れる日本人がいる。無関心な人たちに気づかれることを恐れている。「民主主義」なんてかっこいいことを言っているが、「無関心主義」のおかげで成り立っている国だ。
無関心とは、「犠牲」を見ないことだ。誰かを下敷きにして、僕らはその上に座っているという現実に目を向けないから、僕は漫才を使い、そこに目を向けさせる。
この本は、そんな僕が文字を使って描いた“絵"だ。
…世界は、日本は、人間は、そのときによって良くも悪くも見える。世界の貧困や紛争、そんなことばかりを見ていたら世界を描くときに、とても暗くて怒りに満ちた絵を描くだろう。一方で、優しい友達、新しい発明、素敵なものばかりが目につく人たちはとてもキラキラした絵を描けるだろう。
この本で僕は、文字を使って、僕から見えた世界を描いた。
もちろんそれは、僕にはそう見えた、その程度のものかもしれない。あなたとは違う
かもしれない。
だけど、一つだけ言えることがある。
見え方は違えど、それは「確実に」そこに「ある」ということだ。
そんな透明にされている景色を、俺はこの本で、あなたたちに現実として突き付けてやりたい。
見て見ぬ振りをする、すべての無関心なあなたたちへ。(村本大輔)
1855.挨拶とメディアの役割。21/1/20
コロナの感染爆発が現実のものとなり、自宅待機中で入院できないまま亡くなる人が増えています。高齢者は体力がない上に持病を抱えていることが多く、その上入院先がないとなると、感染即死亡死を覚悟する必要があります。21世紀の先進国とも思えない状況です。
今必要なのは重症化を食い止めるための、中症者向けの野戦病院です。それと、専門の枠を超えた医療従事者の転用や応援です。今更言っても仕方がないが、医療行政が関係省庁や製薬会社、医療機関の権益(許認可権)または既得権を守る砦になっていたことが、国民や患者の為の医療を前提にした、柔軟で強靭な医療体制の構築を妨げていたのではないかと思います。
今やコロナはいつどこで感染してもおかしくない状況です。ということは、編者も高齢者ですので、WTWで最後のご挨拶が出来ないまま、サイトの更新が止まる可能性もあります。そこで、その時の為に、一言付け加えさせて頂きたく存じます。
なお編者も高齢者ですので、いつ現在の風邪の容体が急変するか分からず、と言うことは、WTWでも、最後のご挨拶も出来ないまま、サイトの更新が止まる可能性が否定できません。なので、その時の為に、一言付け加えさせて頂きたく存じます。
戦後70年、特に21世紀になってから、世界はめまぐるしく変化しています。混乱は国内でも海外でも起きていますが、その底には大衆の不満があるという点で共通しています。米国でトランプ支持者が未だに無視できないほど多いのも、社会の底辺の人たちの、とりわけ不公平な経済格差への不満が背景にあるからです。
この混乱の渦の中で、何が淘汰され、何が生まれるのかは、全く予想できません。それでも私たちは世界や人々を見つめる、冷静で、澄んだ、そして温かい目を忘れてはならないと思います。何故なら世界は、人類そのものだからです。
私たちは非力なので、政治体制を変えるようなドラスティックな行動は取れなくとも、世界の一員として、判断力だけは失ってはならないと思います。
少しでも多くの人が「正しい判断を行う」、それしか世界を良くする方法はないのです。WTWが見てきたのは、現代史の僅か20年に過ぎませんが、その後の世界をウォッチし続けてくれる、言い換えれば、政治権力や財界の商業主義に屈することなく、国民目線で、正しい情報を蒐集して提供する、第二、第三のWTWが生まれることを切に願って止みません。それが21世紀を、真に人類の為(=民主主義、人間中心)の世紀にする、大きな影の力になるでしょう。
読者諸兄諸姉の、長寿とご繁栄を願っております。
これまでのお付き合いに感謝するとともに、可能なら、今後のお引き立ても、併せてお願い申し上げます。
今日の前書きは。「世界」 二月号からです。
「メディア批評」神保太郎から
…作家の辺見庸氏が毎日新聞紙上で菅首相を「特高顔」と表していたインタビュー記事を思い出した。
皮肉なことに、「桜を見る会」の前夜祭疑惑再浮上で、学術会議「事件」の任命拒否自体の違法性と「政治と学問の自由」をめぐる論議は、かすんでしまった感がある。そしてもう一つかすんだのは、森友学園問題の公文書改ざんに絡んで自殺した近畿財務局職員赤木俊夫さんの自殺の原因について財務省が作成した労災認定報告書が民事裁判において提示されたことである。驚愕すべきことは、赤木さんの自殺がまるでメディア報道が原因であるかのような記述が随所にあり、改ざんの力の字もなかったことだ。
【Goto不条理劇】
季節外れの「桜」や、森友文書改ざん問題、日本学術会議事件と並行して、菅政権の能力、資質の評価という点から、多くの国民が絶望しつつあることは、コロナ・パンデミックに対処するその基本姿勢が、辺野古の軟弱地盤のごとく、ぐらぐらとして底なしで定まっていないことだ。2020年12月14日、政府はコロナ対策会議を開催して、あれほど拘泥していたGoto卜ラベル・キャンペーンを、12月28日から翌21年1月11日までの間、ついに全国一律に「一時停止」すると発表した。
遅きに失した感が強い。移動を奨励すれば感染が拡大するのは子どもでもわかる理屈ではないか。「国民のいのちとくらしを守る」を呪文のように唱えていたが、いのちよりも面子(いったん決めたことは変えない)が優先された。「一時停止」という言葉にそれがよく表れている。
考えてもみよう。Gotoトラベル・キャンペーンは、赤羽一嘉国交大臣が前倒しして実施してきた経済活動へのカンフル剤だ。そもそも実施時期や内容自体が誤っていたのではないか。いのちを守ることが最優先ではないのか。
Gotoキャンペーンが「令和のインパール作戦」と言われる所以である。これまで政府寄りの提言をさんざん繰り返してきた新型コロナゥイルス感染症対策分科会の尾身茂会長でさえ、危機感をあらわにして一部地域でのGotoトラベルの一時停止を強く求めていた(12月2日)。
だがその記者会見見と同じ時間帯に、インターネットの二コニコ動画に生出演していた菅首相は「ガースーです」などと若者向けにおどけてみせ、Gotoトラベルの全面的な一時停止については「まだそこは考えていない」とあっけらかんと述べていた。その生放送中に「東京都の新規感染者数595人」というニュース速報が入る。「ガース?です」という言葉が、まるで間違ってカフカの不条理劇を演じさせられた中学生の台詞のようで頭がくらくらした。
その2日前、ドィツのメルケル首相は、新型コロナウイルスによる一日あたりの死者数が過去最多の590人となったことを受けて、議会で感情をあらわにしながら「クリスマス前に多くの人と接触し、その結果、おじいちゃん、おばあちゃんと過ごす最後のクリスマスになってしまうようなことは絶対に許されない」と必死に訴えていた。その姿との落差。それは不条理劇ではなく、真の悲劇だ。(以下略)
編者注:一つだけ菅を弁護すれば、Goto前倒しの仕掛け人、従って混乱の真犯人は二階幹事長であり、しかも一言の反省も謝罪もしていない。この一連の騒動で、最も理解しがたいことは、「一社として、或いは一人として」二階を批判する者がいないことにある。自民党の実力者に、メディアお得意の「忖度」が未だに存在するところに、日本のメディアの暗澹たる未来を予感せざるを得ないのである。
1856.やくみつるの風刺漫画。21/1/22
・コロナ入院調整に我関せず。小池知事に高まる批判。自画自賛の都民ファ。
https://diamond.jp/articles/-/260450
・入院拒否に罰則。優先順位が違う。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/80909?rct=editorial
コメント:小池知事の政府への要求が背景です。コロナ対策に熱意がなく、自分に人望がないことが、都民(含む中小飲食店)が要請に従わない最大の理由だということが、この人には全く理解できないようです。2-3日前の朝日にやくみつるの漫画に、タイタニックの舳先に立つ小池知事を森会長が後ろから支え、コロナが吹き荒れる海を進んでゆくという漫画が掲載されました。お経の中身が菅首相の念仏になっている(…感染拡大不止医療崩壊病床逼迫後手後手対策五輪開催今尚堅持…)という今日の漫画も秀逸で、やくみつるの面目躍如です。ただの漢字おじさんではありません。
1857.コロナでもインフルでも。21/1/25
都内の感染拡大は、カーブが多少鈍化に向かっていても、高止まりで、市中感染が広がっていることに変わりはないでしょう。これまでは、感染する人は都民千人につき二人だから、感染すればお気の毒で済んだのかもしれないが、実態はそんな生やさしいものではないということが、身をもって分かってきました。そこで参考までに、自分の体験を含めた、「個人的な意見」を申し上げます。
まずウイルスですが、どこにでもある、と言うより、自分の体に既に入り込んでおり、その数が増えれば、いつ発症してもおかしくない状態だという認識が必要です。
持病があったり、体力が落ちたり、体調が悪ければ、要するに、自らの免疫力が落ちれば、いつ発症してもおかしくないのです。言い換えれば、もはや感染するかどうかではなく、発症するか、しないか、いつどのように発症するかの問題なのです。
無症状感染者が多いと言われます。既に抗体を持っている場合もあるでしょうが、私は、これは広義に「免疫力があるため」と理解する方が正しいと思います。理由は分からないが、子供にはこの免疫力と体力(回復力)があるのではないでしょうか。
私の場合は、咳と発熱こそなかったが、喉が痛いなどの症状があり、行きつけのクリニックに相談したところ、そこでは発熱外来を設けていたので、別受付の外来で受診しました。PCR検査も受けさせられ、2日ほどして、陰性の連絡を受けました。
日本では、保健所は無症状者には検査を行いません。そんな余裕がないからでしょう。一方で、何らかの症状があってPCR検査を受けても、全員が陽性とは限らない。実際に半数以上が陰性で、場合によっては4人に3人が陰性なのです。陰性で症状がある人達が沢山いるのに、そういう人たちはどう対処しているのでしょうか。(小生のように)ひたすら自宅療養するだけなのでしょうか。
専門家は、検査後陰性の患者についての対応については全く言及していません。実際に症状がある陰性の人たちを、どう扱えばいいのかを、誰も教えてはくれないのです。
私の場合は、幸い定期受診でかかりつけ医と相談する機会があり(陽性だったら多分受診すらできない)その時の一問一答を、参考までに下記します。
小生「のどの痛みは、頂いたお薬で改善したのですが、他の症状が残っています。PCR検査が陰性で、症状があると言うことは、インフルエンザと言うことでしょうか」
医師「そうは思いません。なぜなら今年は、インフエンザはほぼゼロだからです。それも国民がマスクを着用しているからでしょう。もう一つ言える事は、あなたの、めまい、頭痛、筋肉痛、のどの痛み、強い脱力感、ふらつき、などはコロナ特有の症状だということです」
小生「ではこれが重症化する可能性はあるのでしょうか」
医師「あなたの場合、症状が出てから今日で1週間ですが、発症から10日経って、重症化することはあまりないと思います」
小生「何らかの形で免疫力を上げることは意味があるでしょうか」
医師「あると思います。初期の症状なら葛根湯も有効でしょう」
と言うわけで、せめてタミフルでもと思ったのですが、重体ではないという判断だったのか、インフルの処方箋は出ませんでした。
診察の翌日、今度はお腹の様子がおかしいので、そこで思い当たるのは、以前インフルの時に、腸に変調があったことです。そこで未だに捨てきれないのはインフルの可能性です。
コロナかどうかは依然不明ですが、既に発症から1週間経っているので、何らかのウイルスを拡散する可能性は低いが、念のためにもう1週間は外出を控えようと思っています。2週間の自主隔離です。
私は、基本漢方で対応していますが、インフルの症状が出始めたときに、いつもは顆粒で対応しているが、今回は(奮発して)葛根湯のドリンクを服用しました。気のせいかどうかは別にして、少なくとも症状は和らいだと思います。同じような症状の方は、葛根湯ドリンクを初期の段階で試してみることも、無駄ではないと思います。4本(1日分)で千円くらいです。
後は家族にうつさないように、家の中でマスクをつけ、手洗いを別にし、2時間おきにイソジンで嗽をしています。また随時、パルスオキシメーターで酸素濃度を測っています。熱さえなければ、ぬるめの風呂で体を温め、血流を促し、免疫力を高める方法もありそうです。
メディアでは、医師が警告をたれ流していますが、半分患者のこちらにとって、役に立つ情報はありません。政治家もコメンテーターも、自分達は非感染者という立場での報道や発言です。感染しているが、入院治療を受けられない人の為のアドバイスや、行政や医療体制の不備への批判は一切ありません。一時的な社会的弱者とでも言うべき感染者、発症者、重症者たちには相談する相手もいないのでは、これでも福祉国家なのでしょうか。
都政も都政で、救急患者の受け入れの限界状況に、何らかの対応をする様子もありません。保健所の入院調整機能も限界状況。その代わりに必死に受け入れ病院を探し回る救急隊員が気の毒です。
都民の苦境は見て見ぬ振り。これだけ大学病院が集中している東京都なのに、救急医療体制はお粗末。感染者は受け入れ拒否。なのに、未だに五輪などと言っている都知事は、鬼か蛇か。
関連記事。高齢男性は何故重症化しやすいのか。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGG21BTC0R20C21A1000000/
関連記事。健康状態、自己管理求める神奈川県。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/81723
関連記事。綱渡りの保健所。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6383057
関連記事。民間病院の事情。
https://mainichi.jp/articles/20210123/k00/00m/040/198000c
関連記事。報道が自粛に影響。信頼度は新聞。
https://news.yahoo.co.jp/articles/375fcd47192b113810633e9c5faeb2b219442f1b
関連記事。メンタルヘルスを保つには。
https://yab.yomiuri.co.jp/adv/karte/
関連記事。研究者が警告。
https://mainichi.jp/articles/20210123/k00/00m/040/161000c
関連記事。酸素マスクで命をつないだ。ブラジル。
https://www.jiji.com/jc/article?k=20210122041078a&g=afp
コメント:日本でも、せめて酸素ボンベだけでも用意できれば、助かる命もあるでしょう。
1858.孤独な闘い。21/1/26
以前、大坂の吉村知事が、イソジンがコロナ防止に役立つという学者の意見を紹介して、馬鹿にされたことがありますが、とんでもない話で、私はむしろ吉村知事の見方を支持します。
なぜなら、コロナに限らず、鼻や口から入ったウイルスは、咽喉の奥の粘膜で増殖するからです。
私も10日ほど前、咽喉が痛くなってから、買い置きのイソジンをジャンジャン使い、2時間おきにうがいをしています。高齢者はウイルスが肺に入ったらお終いなので、必死です。残念ながら、腸には入ってしまいましたが、3日ほどでお腹は復調し、肺の方もなんとか持ちこたえています。
あとは昨日も御紹介したように、風邪の症状が出たらすぐに葛根湯です。それも出来ればドリンクです。漢方薬でコロナを不活性化できなくても、免疫力を高め、症状を鎮める作用があるので、理にかなっていると思います。
いまや都民は、行政も、病院も当てにできないので、ありとあらゆる民衆の知恵を総動員し、ワクチンが届くまで自力で頑張るしかないのです。
なお最近の週刊誌が、やっとコロナの感染拡大の裏にいる(経済どころか旅行業優先の)二階を批判するようになってきました。また無策の小池知事の求心力が落ちていることを指摘しています。特措法の罰則規定も、知事会の要求だと田村大臣が言っています。国政に押し付けて、自らは感染対策で何もしない小池知事の、どこに都民を罰する資格があるというのでしょうか。判で押したような言葉しか出ず、印象操作と既得権でつないできた都知事と、影の悪役二階が、一日も早く表舞台から立ち去ってくれる事を切に願っています。それが死ななくても良い人命を、一人でも多く救うことになるのです。
関連記事。Gotoトラベル、感染増に影響。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6383232
関連記事。感染症法、知事会提案踏まえ罰則導入。
https://www.47news.jp/news/5762993.html
関連記事。感染が止まらないのは、本当に国民の緩みのせいなのか。
https://diamond.jp/articles/-/260559
話は違いますが、ナニコレ珍百景という番組に、貸本屋の頑固おやじが登場しました。三席しかない小さい貸本屋です。レポーターが、鬼滅がありますかと訊いたら、そんなものはない、嫌いだから置いていないと答えました。ワンピースもないと言っていました。その代わりに勧めたのはあしたのジョーです。私もこの店主と同年代なので、鬼滅は生理的に受け付けられません。評判に引きずられて、頑張って2本ほど、アニメを見ましたが、最後まで持ちませんでした。途中で気分が悪くなったからです。
何がいけないかと言うとまずその絵です。奇怪というか、異次元世界の絵です。今まで国民がなじんできた、ジブリや、天気の子等とは全く異なる、異質の絵面です。何より困るのは、一貫して流れている、虚無的な凄惨さです。少なくとも、私は自分の孫に、このアニメを見せたいとは絶対に思いません、人間がこういう残酷さに慣れっこになることに、大きな抵抗感があるからです。某首相と異なり、全集中という言葉を使うつもりも全くありません。多数の国民を敵に回すことを覚悟のうえで、鬼滅を批判する声もあることを申し上げたいのです。
私がアニメに期待するのは夢と希望です。愛と強さの組み合わせです。私は、中高年には私と同じような印象を持っている人が少なからずいると信じています。残酷さは現実の世界(コロナ禍の日本や米国を見よ)だけで十分です。仮想世界にまで陰惨さを持ち込む必要がどこにあるのか、私には理解できないのです。
関連記事。鬼滅効果で出版市場4.8%増。
https://www.asahi.com/articles/ASP1T53Y4P1TUCVL00N.html?iref=comtop_7_06
関連記事。鬼哭の聞こえぬ社会に。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/81712?rct=editorial
・首相が公邸に入居しない理由。
https://www.asahi.com/articles/ASP1R5S2SP1QUTFK00M.html?iref=comtop_7_01
コメント:それははっきりしています。2.26の亡霊が怖いからです。しかも亡霊恐怖症は安倍首相の時代からです。だから「安倍前首相の為に」旧公邸を取り壊して80億円かけて新公邸を作ったのに、それでも入居しませんでした。要は気が小さいのです。しかし気の小さい悪人ほど厄介な者はありません。有事に使い物にならないからです。私が右翼で、日本が戦前のような軍国主義に回帰したとしても、政治家は一掃します。なぜなら甘やかされて、我欲にまみれた、根性のない自民党議院など、有事には、その貧弱な能力で、全く使い物にはならないからです。小池知事のように。
1859.政治は判断力。21/1/28
経営もそうでしょうが、政治とは詰まるところ判断(力)です。しかも判断には結果が付いてきます。安倍政権の前であれば、官僚が知恵を絞って調査し案を作り、政治家は他省庁との関係や、国家の将来、外国との関係などの大所高所(但し多くは保身やスポンサーの利害を考慮)から、政策(法案)として提出するかどうかを最終判断するというスキームが、あり、機能していました。
ところが、そういう行政と立法の関係性を廃止し、官僚に(国民のではなく)政治家の言うことを聞かせるために、官邸が役人の人事権を掌握しました。皆様良くご存じの如く、悲惨な(と言うより凄絶な)、独裁政治体制がおどろおどろしい姿を現したのです。
安倍・菅政権では、民主主義の理念も、議会政治の制度も、憲法さえも否定されたのです。自民党右派どころか、安倍首相個人の価値観と利害関係の為に、法律を曲げ、嘘の証言までして、国政の場で横車がまかり通ることになったのです。
結果、官僚は正論を言わなくなりました。国民の側にも立たず、ひたすら官邸の顔色だけを伺うようになったのです。官邸に(正確には安倍晋三に)ゴマをすれば異例の出世が約束される。ところが、反対はおろか、批判でもしようものなら、降格、左遷が待っているのです。
これと同じことが都庁でも起きています。小池都知事の都庁の職員に対するパワハラがそれです。自分が主役になる場面を作る助言しか取り上げず、うっかり意見や批判でもし手、逆鱗に触れようものなら、直ちに閑職に左遷です。
今や小池知事は誰の言うことも聞かなくなっており、孤立感を深めていると週刊誌が報じています。一時的な人気だけで知事の座に就いた人は、人心が離れてしまえばそれまでなのです。
官僚とのチームワークを自らたち切った結果、緊急時にも、自分で判断しなければならなくなった安倍首相は、おつむの貧弱(そのくせ自我肥大)な側近の言うがままに、全校休校、アベノマスクと、お笑いギャグのような政策を繰り出しました。判断能力がない政治家が引き起こした茶番劇であり、国民にとっては大迷惑なのです。
菅政権になっても、安部首相の判断力の欠如は引き継がれました。目前の最大課題であるコロナの感染防止対策も、医療体制の大胆な改革もなく、ただ金(税金)だけ出せばいいんだろうと言わんばかりの無為無策でした。逃げ回っているうちに、感染が下火になってくれれば、すぐにでもGotoを再開、五輪開催につなげたいという、国民の健康は二の次の下心が見え見えです。
一度決めたらどんなに状況が変化しても、しゃにむに突進する。こういうのを「馬鹿の(いやアベスガ政治の)、一つ覚え」と言うのです。その背景には「コロナなんて大したものではない。旅行業や五輪も方が大事だ」という「本音」が手に取るように分かります。政府が感染防止に本気ではない、医療にも及び腰だから、感染が止まらないず、国民が無為の内に死んでいくのです。
ここで見えてくるのは、自民党の悪しき体質です。その価値観(政治哲学とも言えない)は、極めてシンプルです。それは「強い者にはへつらえ」、「(自分より)弱い者には、有無を言わせず、従わせれば良い」というものです。皮肉なことに、この価値観は、ジャイアンのようなトランプと、スネ夫のような安倍首相の関係では、うまく機能しました。でもその「ご愛顧」の代わりに、スネ夫がジャイアンに差し出したのは、実は一国の主権だったのです。
判断力のない政治家がトップに就くことが、どんなに危ういかを、私たちは見てきました。安倍が菅に変わっても判断力の欠如に変わりはありません。しかし何人も、永久に権力の座に居続けることは出来ません。独裁で唯我独尊の政治であればあるほど、反動も大きい。今年は選挙の年です。週刊朝日の記事ではないが、大きな変化は避けがたいものと思われます。旅行業者の票だけで自民党が過半数を取れるわけでもありません。でも自民党の後退は、自民党一党独裁と、アベスガ政治の、愚かな「判断」が招いた結果なのです。
遅ればせながら読んだ2/5の週刊朝日ですが、古賀茂明のコラムには、衝撃を受けました。忖度まみれのメディアや、善悪の区別もつかないコメンテーターなどは、到底足元にも及ばない迫力です。一言も省略したくないので、いつもはやらない全文掲載をさせて頂きます。あの当時、私も感じた安倍晋三への怒りが、まざまざと蘇ります。しかもその怒りは現在の菅政権にも引き継がれているのです。
週刊朝日 2月5日 「政官財の罪と罰」 古賀茂明
連載84 「菅政権で忘れられた英雄たち」
1月もあと1週間足らず。どうしても書いておきたいことがある。
今から6年前の2015年1月30日のこと。フリージャーナリストの後藤健二さんが殺害されたとされる日だ。同年1月20日にIS (イスラム国)が、後藤氏と湯川遥菜氏を拘束していることを映像で公開。衝撃のニュースだ。後藤氏は前年10月末にシリアでISに拘束され、その後、後藤夫人との間で身代金の交渉が行われていたようだ。
交渉中は相手への刺激は厳禁だ。ところが、翌年1月に当時の安倍晋三総理は、中東を訪問したうえに、17日にエジプトで「イスラム国と闘う周辺各国に2億ドルの支援を行う」という驚くべきスピーチを行った。
20日の映像は安倍氏に激しい怒りをぶつけた。極めつきは、「アベよ、勝ち目のない戦いに参加するというおまえの無謀な決断のために、このナイフはケンジを殺すだけでなく、おまえの国民を、場所を問わずに殺戮する。日本にとっての悪夢が始まるのだ」という言葉だ。ISは安倍氏の演説をISへの宣戦布告と受け取り、ついに30日に後藤氏を処刑した。
最初の映像が流れた時、安倍政権はパニックに陥った。後藤氏らの人質事件を知りながら、中東を訪問し、しかもISに事実上の宣戦布告となるスピーチをした。後藤氏が処刑されれば、厳しい批判は避けられない。
そこで、安倍政権は、ただちに言論統制を敷く。テレビでは、本件で安倍批判をするコメンテーターを排除。メインキャスターたちには、「安倍総理がテロと闘っている今、安倍批判はテロリストを利するだけ」と言わせて、安倍批判を封印した。そのマスコミ統制の先頭に立ったのが、当時の菅義偉官房長官だった。
本件には二つの問題があった。先の大戦時同様、日本のマスコミが大政翼賛会状態になってしまったこと。そして、安倍氏のエジプトでの発言で、ISなどの反米ィスラム勢力を日本の敵にしてしまったことだ。これは日本国民の気持ちとは違う。
そこで、23日のテレビ朝日「報道ステーション」で、私は、安倍氏の発言を「宣戦布告」に等しいと述べ、「日本人は誰とも戦わない。安倍総理とは違うと世界に発信すべく、英語で『I am not ABE』というプラカードを掲げて発信しよう」と呼びかけた。勇気のいる発言だった。
その直後、番組中に菅官房長官の2人の秘書官から2人のテレ朝幹部に別々に抗議のメールが入った。本件に対する菅氏の危機感がよくわかる。
当時は、集団的自衛権の行使を可能にする安保法制の国会提出直前の時期だ。後藤氏が解放され、アメリカの空爆で苦しむシリアの女性や子供たちの姿が日本中に放送されていたら、安倍、菅両氏にとって、大きな痛手になったはず。だから、見殺しにしたのか。その疑念が私の頭から離れない。
昨年、財務省近畿財務局職員の赤木俊夫さんが命を懸けた告発の手記が公表された。赤木氏もまた安倍政権に殺された一人だ。二つの事件の真相はいまだに闇の中。後藤、赤木両氏は日本国民にとっての英雄だ。
2人の命を奪ったのに何の責任も取らず逃亡した安倍氏。その共犯者でありながら、責任を取るどころか、総理の座に上り詰めた菅氏。後藤さんのことなど忘れた...ということなのだろぅ。
古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。
1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、
内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『日本を壊した霞が関の弱い人たち』(集英社)など。
1860.都民ファの悲哀。21/1/29
・小池ゆり子は都民ファを見捨てるのか。
https://mainichi.jp/senkyo/articles/20210127/k00/00m/010/241000c
コメント:それしかないでしょう。と言うより、二階をたらしこんで、とっくに自民党に鞍替えしているのです。自民復党を狙っている以上、都議会で自民が復活するのを邪魔して、都民ファに肩入れなど出来るわけがない、その結果、都議会は自民党、特に真っ黒な内田なにがしが仕切るようになるのでしょう。しかも内田は菅の盟友です。
小池ゆり子の振舞い方は、小池知事に投票した都民を、思い切り裏切る、「背信行為」以外のなにものでもないのです。もともと小池ゆり子には、民主主義も社会正義も通用しません。都民ファの議員は。切られる前に自分から出た方が良い。
小池ゆり子の自我肥大症はもはや重い病気です。東京都は年末ぎりぎりまでGotoを辞めようとは言わなかった。国が決めることだと逃げたのです。でも今その本当の理由が分かります。それは小池ゆり子が二階に恩を売り(あるいは媚を売り)、二階派に入って、総理への道を求めるつもりだと考えれば、合点が行くのです。
時短も10時までと徹底せず。しかも2割しか協力してくれないのは業者が悪いとまで言ったのです。このどこに、コロナへの危機感と、感染防止の決意が感じられるのでしょうか。本音レベルでは、小池ゆり子にとって都民は二の次、自分ファーストと考えざるを得ないのです。
・低支持率にあえぐ立憲。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021013100248&g=pol
コメント:代表が枝野では支持率は上がりません。孤高でいいというのは開き直りです。若い大衆を取り込まないと、米国の民主党の二の舞です。代わりは福山でも、長妻でも、無論蓮舫では無理です。辻本も未だ早い。森裕子が良いが、知名度が低い。ということで、中村喜四郎がベストで、江田でもいいし、国民から大塚を連れてくる手もある。実は私には(小沢が考えそうな)奇策があるのですが(しかも立憲は都民ファが手に入る)、これはさすがに自分の政治理念に反するし、当人はとっくに二階と手を結んでいます。でもそれしか、小池ゆり子が首相になれる方法はないのです。自民党が小池ゆり子をもろ手を挙げてお迎えするとでも思っていたら、大間違いです。