「WTWオピニオン」
【第131巻の内容】
「魔の3回生」
「接種でもダブルスタンダード」
「医療崩壊、改憲、官房参与」
「中和抗体」
「オーディオ歴」
「2190年」
「五輪強行とコロナ」
「菅のプラン」
「五輪も自粛も我慢する日本の国民」
「危機の処方箋」
1911.魔の3回生 21/5/17
トランプからバイデンになって、
米国は正気を取り戻した。
安倍が菅になっても、日本は変わらない。
政府に都合の悪い部分はなかったことにされ、
二流・三流の専門家が無責任な口を出す。
しかもスキャンダルまみれの魔の三回生、
安倍チルドレンが、安倍を担ぎ出そうと動き出している。
3回生は、自分たちの利権の為に、
何度国民に迷惑を掛ければ気が済むのか
・五輪延期・中止8割超。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6393548
関連記事。中止43%、延期40%。朝日新聞。
https://www.asahi.com/articles/ASP5J6F6SP5FUZPS003.html?iref=comtop_Politics_05
関連記事。内閣不支持急増47%。
https://www.47news.jp/news/new_type_pneumonia/6258262.html
関連記事。安易すぎる日本のコロナ対策。
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20210514/pol/00m/010/005000c
関連記事。選手に辞退をお願いするのは酷ではない。選手と国民を対立させたのは政府。
https://www.newsweekjapan.jp/fujisaki/2021/05/post-10.php
関連記事。日本は五輪がなくても生きていけるが、ウイルスが広がると、高齢者の遺体が積み上がる。
https://www.newsweekjapan.jp/kimura/2021/05/post-103.php
コメント:それでもなお菅は強行するでしょう。もはや産業界の為でも、国威発揚でもない。単なる保身=自民党の私利私欲です。
・経団連新会長。朝日社説。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14905759.html?iref=comtop_Opinion_04
コメント:経団連と連合。日本型資本主義が生んだ異形の組織。
・無料食堂に悪乗り。
https://news.yahoo.co.jp/articles/79f3a0857a77989e752d4916220ffc443a44cd97
コメント:これが日本人の本性か。浅ましい限りです。
・日本の難民制度、国連も問題視。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021051600223&g=pol
関連記事。入管単独室は動物の部屋。
https://this.kiji.is/766878037631418368?c=39546741839462401
関連記事。映像開示なく。
https://mainichi.jp/articles/20210517/k00/00m/040/075000c
コメント:これが法務省の考える人権です。法を司る資格があるとは思えません。
・ワクチン後に待ち受ける日本の医療制度の課題。
https://toyokeizai.net/articles/-/428459
1912.接種でもダブルスタンダード 21/5/18
ダブルスタンダードを平気でやってのける、
菅政権のワクチン対策には驚愕する。
ベストはかかりつけ医や産業医の判断と接種である事は明白。
国の集団接種を受けたいばかりに、大手町まで出かけて
途中の三密で感染する者も出るだろう。
東京、大阪以外の地域からの不満も出るだろう。
そもそも自治体が手を抜くと困るから秘密にしたとは、
どこぞの魑魅魍魎が居座る官邸ならではの発想だ。
信用しないのならなぜ最初に自治体に接種を指示したのか。
非常時に一番大事なことは情報の透明性であり、
パフォーマンスではない。
五輪強行の為にここまで無茶をする菅政権に、
コロナ対策も政治も任せることに、底知れぬ恐怖を感じる。
今後起きる混乱は目に見えている。
キャンセルの方法など分からない高齢者による、
膨大なワクチンの無駄と廃棄。
そして二種類のワクチン接種による事故。
その責任の全ては菅政権にある。
私は国の集団接種は受けない。
粛々と自治体の接種計画に従う
1913.医療崩壊、改憲、官房参与 21/5/19
今回の前書きはサンデー毎日(5.30)から、現在の政治における、本質的な問題を取り上げました。
「無為無策のコロナ対策、怒りの30連発」
No9「病床数世界一なのになぜ医療崩壊するのか」から
新型コロナウイルス感染者の急増に伴い、入院できずに自宅で亡くなる人も増え、「医療崩壊」が進みつつある。しかし実は、日本には約160万床もの病床があり、人口当たりでは断トツ世界一なのだ。にもかかわらず、なぜ危機的な状況に陥るのか。
『日本の医療の不都合な真実』(幻冬舎新書)の著書がある「ひらやまのクリニック」(鹿児島県南九州市)の森田洋之院長が話す。
「現在、新型コロナ感染対策に使用できている病床は国内でおよそ3万2000床、日本の全病床数のうち約1.9%にすぎません。その理由は、日本の病院の約8割が民間病院だからです」
「政府や各自治体には民間病院に対して『感染症病床にする』強制力や命令する権限はなく、できても要請レベルです。それに対してイギリスやフランスは約9割が国公立病院です。イギリスは、昨年3月には政府が新型コロナ感染症に対する具体的な指針を国中の医療機関に通達し、必要な病床を確保して搬送や治療の方針を示し、引退した医師や看護師に復職要請も行うなど一気に体制を整えました。医療は警察や消防と同じ『国民の命と安全を守る』公的存在だと捉えられているのです」
ドイツは国公立病院の割合が約3割にすぎないが、多額の国家予算を使って一地域にコロナ感染症専門病院を一つ指定するなど医療体制を急ピッチで整備したという。
「先のドイツの方針の根底にあるのは、医療機関は公立でも民間でも『職業的倫理に基づく公的な存在』だという意識です。日本もそうあるべきだと思います。なぜなら医療機関の原資の多くは健康保険・税金などの公的資金だからです」。
現状を変えるには、緊急事態に際し、全国の医療機関が一丸となって対応できる体制の構築を目指す政党・政治家に一票を投じるしかない。
No30.「国民は決起を」から
「私自身が先頭に立って」「全力を尽くす」
もういい加減聞き飽きた。国民に自粛を求め、我慢を強いるだけで無為無策、説明能力、リーダーシップのない菅さんは退場を。国民は決起を!
コメント:コロナで陽性だと言うと、救急車が30もの病院から受け入れを拒否される。米国では病院は救急患者の受け入れを拒否できないル−ルがあるが、それが当然だろう。彼我の、なんという命の重さの違い。医療関係者の質の違いだろう。現場が大変だというのは、良心的な医療関係者だけが大変なのではないか。危機感も覚悟も足りない、救急患者を平気で断る関係者や病院が、実は沢山あるのではないか。しかもそれを医師会がまとめているから、検査はやりたくない等という、筋の通らない話も、平気で出てくるのではないか。真相は不明だが、コロナが少し落ち着いたら、今のような欠陥だらけの体制では、(愚かな側近の言葉を借りればさざ波のような)感染症に対してさえ無力であることを思い知った以上、次のパンデミックに耐えうる強靭な医療体制の構築が、早急に検討されなければ嘘であろう。
「田村憲久大臣が無能なのか」伏魔殿、厚労省の病巣から
…医系・薬系医官が聖域形成。
…安倍長期政権化の人事が影響
…遺伝子工学の専門家いない
PCR検査の拡充がうまくいかなかったことや、ベッド数の増床がままならなかったのも、医系技官の失敗だと舛添氏は断罪する。
「自分たちのキャパシティーを超えることはやらないのが、彼らの基本。民間活用などで検査拡充を進めれば、データの独占がなくなるからです。ベッド数増床は、国は国立病院にしか直接の権限はなく、民間病院については知事の権限でやることです。しかし、省令で進める方策もある。ところが、医師会などの顔色をうかがい、強引な手は避けた」
舛添氏の衝撃的な発言は続く。コロナ対策の失敗は、この厚労省の医系技官たちを頂点とした日本の公衆衛生医療の脆弱さにあると断言する。
「ウイルス感染対策の世界的な潮流は、遺伝子工学の専門家が中心となっていることです。米疾病対策センター(CDC)をはじめ、各国の研究機関には必ずいます。しかし、日本で、感染症の専門家の中に遺伝子工学を専攻している人はいない」
そういえば、IPS細胞の研究でノーベル医学生理学賞を受賞した京大IPS細胞研究所長の山中伸弥教授は、昨夏から政府のコロナ対策に疑問を呈し、改善を求めてきた。そう考えると、伏魔殿の病巣は根深いということか。(以下略)
「サンデー時評」高村薫
「憲法に対する政治の不実、自由が強奪される危険性」から
…私たちにとって、憲法は実に空気のようなものでしかないのが現実である。
また、憲法改正を悲願としてきた自民党も、実際には、たとえば最高裁が違憲状態と判断した衆議院選挙の一票の価値の格差是正に熱心ではないし、政府は憲法53条に定められた臨時国会召集の義務を平気で無視したりもする。さらには、憲法の制約上どうにもならないとみれば、条文の解釈を変更して集団的自衛権行使の一部容認に道を開くということもやってのける。
このように随所で憲法を無視、あるいは軽視して憚らない政権与党が、憲法改正を唱えるのはいかにも胡散臭い話であり、大部分は支持基盤である保守勢力へのおもねりだろうと考えられる所以である。
とはいえ、憲法に対する政治の不実は、目的のためには手段を選ばない暴走と紙一重である。現に前政権はかつて、全議員の過半数の賛成で憲法改正の発議ができるよう憲法96条I項の改正をもくろんだこともあった。これはさすがに実現しなかったが、うっかりしていると私たちの自由はいつなんどき権力によって一方的に強奪されないとも限らない。ときに「ふわっとした」と形容されることもある日本人の憲法観は、このように確固としたかたちをもたないゆえの危うさを孕んでいるのである。
改憲に賛成であれ反対であれ、私たちはそれぞれもう少し言葉をもたなければならない。なぜ改憲が必要なのか。先般の集団的自衛権行使容認だけでは足らないのか。
9条に何をどう書き足すべきなのか。あるいは、改憲はなぜ不要なのか。自衛隊を明記しなくてよいのか。一票の価値の格差は2倍もあってよいのか。婚姻が「両性の合意のみに基いて」とされる24条はそのままでよいのか、などなど。
改憲賛成の人も反対の人も、自民党が新たに創設を狙う緊急事態条項の中身を正確に理解しているだろうか。有事や災害などの「緊急事態」のときに、たとえば先の憲法96条I項の改正を自由にやってしまえる権限を内閣に与えるものだと言えば、改憲賛成の人でもぎょっとするのではないだろうか。
この緊急事態条項の自民党案を見る限り、論理の言葉をもたない「ふわっとした」憲法観が私たちを連れてゆく先は、民主主義国家の終わりだと思って間違いない。
コメント:正論です。国民は憲法の勉強が足りません。
「青木理のカウンター・ジャーナリズム」決定的な欠落、から
元財務官僚にして現政権の内閣官房参与に起用されている男が、自身のSNSに最低の戯言を吐いて猛批判を浴びた。報じられているように、欧米と日本の新型コロナ感染者数の推移グラフを添え、男はこんなことを書きちらしたのである。
(日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑)
あらためて記すまでもなく、欧米に比べれば感染者も死者数もたしかに少ない。だが、それは東アジアに共通する現象であって、周辺国等に比べればこの国の現状は最悪。しかも、その「さざ波」程度の感染者で瞬く間に医療は崩壊状態に陥り、入院すらできず命を落とす人びとが続出する無策無能な政権の下、内閣官房参与の肩書を持つ者がこれほど軽薄な言説を吐けば猛批判を浴びて当然、文末に(笑笑)と添える下卑た品性を含め、最大限の非難に値する。
ただ、正直なところ私は、ずっと抱いていた疑問が氷解するような気分にもなった。ああ、政権の主の認識もおそらくはこれと同じなんだろうな、と。ここまで軽率かつ下品に表明しないだけで、現状を『さざ波』程度とナメているから感染対策は真剣に取り組まず、一方で五輪開催や「GOTO」と称する経済対策には異様なほど前のめりになるんだろうな、と。
実のところ、件の内閣官房参与は政権の主が熱心に信奉する経済学者の子飼いである。過去の政権でも閣僚などとして新自由主義的な経済政策を主導したその経済学者は、件の内閣官房参与らを従えて労働市場開放などの旗を振り、一方で人材派遣大手の会長などにもおさまってきた。私に言わせればまさにハイエナ政商。
彼らの心性に通底するのは弱者より強者、困窮者より富裕者、利他より利己、命よりカネ。だから現政権の主も「公助」より「自助、共助」が優先なのだと公言し、そんな為政者を戴いて危機に直面すると民がいかに悲惨な目に遭わされるか、いま私たちは現に体験させられている。
そういえば過日、旧知の元政治家と話す機会があった。こちらも閣僚などを歴任しているが、新自由主義とは真逆の政治思想を持つ彼に私はくだらない問いをぶつけた。戦後の歴代政権の主で現在のコロナ禍と向き合うのにふさわしいのは誰だと思うか、と。彼は意外な政治家の名を囗にした。村山富市ではないか、と。
なぜか。1995年に阪神・淡路大震災が発生した直後、官邸の執務室で涙を流す村山を彼は目撃したという。数千の命が失われた事実に打ちひしがれ、全責任は自分にあると村山は囗にしていたらしい。
いや、多数の命が失われたのは不幸な災害ゆえのことであり、今後の対処が重要なのですと励まし、その村山の弱さに当時は疑念を抱いたが、いまから考えれば人命喪失の重大性を心底から嘆き悲しむ、そうした真摯な感覚が昨今の政治には決定的に欠落していると思うんだと彼はつぶやいた。なるほど、と私も思った。
コメント:今回は一字も削除したくなかったので、敢えて全文を引用させてもらいました。ちなみに涙は、菅も小池百合子も無縁でしょう。政治権力にしか彼らは興味がないからです。今や青木は、正面から政権に楯突くことのできる、数少ない反骨のジャーナリストの一人です。タレント出身の、ため口だけのコメンテーターとは格が違います。ちなみにもう一人挙げるとすれば、雑誌フォーサイトの元編集長の堤真輔と、報道番組の司会者、BSTBS報道1930の松原耕二です。司会者ならもう一人、BS11報道ライブインサイドOUTの岩田公雄もいます。
1914.中和抗体 21/5/20
側近を見れば、主が分かる。
杉田、和泉、竹中、高橋。
しかも閣僚が、麻生、加藤、丸川。
これではまともな判断ができるわけがない
今回の前書きは、5/18の朝日新聞の夕刊から、中和抗体の記事です。
「コロナ無力化、中和抗体作製成功」
広島大や京都大などのチームが、新型コロナウイルスを無力化する「中和抗体」を人エ的に効率よく作ることに成功した。
…新型コロナに感染して回復した患者の血液には、免疫細胞が作る抗体と呼ばれるたんぱく質ができる。中和抗体は、ウイルスが細胞に侵入するのをブロックして感染を防ぐ抗体だ。中和抗体を人工的に作れば治療薬に使えるため、世界中で開発が進められており、海外では緊急使用が認められたものもある。
チームは、回復した患者を分析し、軽症者に比べて重症者のほうが中和抗体を獲得する率が高いことを確認した。重症者4人の血液から、中和抗体を作る免疫細胞の侯補を選びだした。
…最初に感染拡大した「武漢型」のウイルスに結合する力が強いものを選んだ。その97%は、感染力を増したとされる英国株にも結合することがわかった。ワクチンの効果を下げることが懸念されている南アフリカ株にも63%が結合した。英国株、南アフリカ株に結合する抗体は、少量でも中和抗体として効果があることを確認した。
人工抗体を作るプロセスそれぞれに工夫を重ねたことで、10日ほどで抗体を作ることができるという。今後は感染力が高い懸念があるインド株に対する中和抗体も作りたいとしている。
広島大の保田朋波流教授は「数人の提供者の血液があれば、中和抗体を10日程度で作製することが可能になった。重症化予防や重症患者の治療薬の開発につなげたい」と述べている。 (瀬川茂子)
同じく「重症化リスク、血液型で差」
…計算上、AB型はO型に対し、重症化のリスクが1.6倍となり、統計学的に意味のある差になったという。O型が重症化リスクが低いとの報告は海外でもある。ただ、欧米人ではAB型の割合が少なく、目立った報告はなかったという。ただし、血液型と重症化リスクの関連については否定する報告もある。
1915.オーディオ歴 21/5/21
今回は趣味のオーディオの話をします。昔の言い方ならステレオです。少々長いがお付き合いください。関心のない方は、スキップしてください。
「生活の一部としてのオーディオ」
私は一日中レコード(またはCD、またはラジオ)を掛けているような音楽マニアではありません。とりわけクラシック音楽には詳しくないし、楽器が弾けるわけでもありません。楽譜も読めないし、リズム音痴です。でも音楽のない人生もまた考えられません。というより音楽抜きの人生がどこにあるでしょうか。音楽の目的は、楽しむことです。気持ちを落ち着かせ、リラックスすることです。そして音が良く、上手な演奏であればあるほど、音楽もより楽しめるものとなります。だから演奏家は楽器に拘り、我々(オーディオマニア)は機材に拘ることになるのです。ところが、オーディオ(音響一般を含む)というのは、自動車と同じように、費用が掛かり、良否の判定が難しい(差が僅か)という厄介な趣味でもあります。但し累計でいくらつぎ込んだという話は割愛させて頂きます。
もう一つの趣味の写真でもそうですが、私の場合、機材は中古でいい、というより中古の方が良いという立場です。その第一の理由は価格が安いことです。これは当然と言えば当然です。しかし製造中止の製品で、定評のあるものは、ビンテージの扱いになって、結構いい値段で出ていることもあるので、鑑識眼が必要です。要するに製品知識です。従って中古品だからなんでもいいというわけではなくて、定評のある製品から、割安感のあるものを選ぶことが前提になります。オーディオの新製品は、バカが付くほど高価な上に、評価が定着していません。しかも耐用年数も分からないという不安があります。またこの世界は、デジタルに変わった後では、画期的な技術開発は少なく、新製品だからと言って、飛躍的な音質改善は期待できません。
確かに高額の製品は良くても、値段の差ほど、音質に差があるわけではありません。高級品と中級品の(音質の)差はごく僅かです。誰にでも聞き分けられるものではないのです。ということは、逆に世間の評判の良いものの中から、自分の感覚を信じて選ぶしかないのです。しかもオーディオの場合、素材が良く、良心的な製品なら、結構長く使える場合も多いのです。その点、自動車と違います。私は車は基本的に中古車は選びません。中古車は部品が消耗しているうえに、前の持ち主の癖がついているからです。
もう一つ中古品の価格が安いということは、仮に選択で失敗しても、それをすぐに売りに出せば、被害が少ないというメリットもあります。また中古でも、専門店を通せば、少なくも外観は新品同様です。どうせ自分がいなくなれば、後に残った機材はゴミになるだけなのです。というわけで、私の場合、オーディオ機器は、最初は新品で入手していたものの、少なくともこの10年は全て中古で対応しています。
最近、高齢化に伴い、私も難聴の兆候が出てきました。難聴というのは単に音が小さく、聞き取り難くなるだけでなく、特定の音は逆にうるさく感じられるものです。私の場合、急に自宅のステレオの高音が耳障りになってきました。そこで、もっと聞きやすい音に出来ないかと、何十年ぶりにオーディオ機器の見直しを始めました。
私の最初の音楽体験は小学生時代のハーモニカです。当時はリコーダーもピアニカも、学校では教えていませんでした。無論ハーモニカも独学です。私にとって、大変残念ことに、生まれつき声が悪くて(しわがれ声で)、歌を楽しむことはできません。今でも合唱は苦手で、カラオケは一人カラオケです。
当時我が家にステレオはなく、中学生になった時に、親がビクターのレコードプレーヤーを買ってくれました。それで最初に買ったレコードがドボルザークの新世界で、擦り切れるほど聞きました。今でも曲を全部覚えています。大学に入った時には、パイオニアのセパレート型(今は殆ど見かけない)を買ってもらい、見た目も堂々としたものでした。またレコードだけでは飽き足らず、当時始まったばかりのFM放送をソニーのオープンリールデッキ(普及型です。TEACは高くて手が出ませんでした)、のテープに録音して聞いたりしていました。
そしてその後はカセットテープ、いわゆるウォークマンの時代がやってきます。やがてCD、すなわちデジタル・オーディオの時代が始まり、フィリップスのプレーヤーが普及しました。映像ではレーザー・ディスクが出始めた頃だと思います。
社会人になり給料で機材が買えるようになり、オーディオ遍歴が始まりました。詳しく書いても仕方がないと思いますが、トランジスタアンプ(高出力)が出始め頃で、私もトリオやラックス等、何台か取り換え、結局落ちついたのがラックスの真空管アンプSQ38FDでした。これはずっと使い続け、中でもタンノイのブックシェルフ型スピーカーイートン(25p)との組み合わせが抜群でした。途中で静電式平面スピーカーのクオードも試しましたが、室内楽にいいのは分かりましたが、いかんせん音量が足りず、最終的にはタンノイのヨーク(38p)に落ち着きました。
その後、家族で米国に駐在していた時も、早速専門店に行き、JBLのスピーカー(但し小形)とマッキントッシュのアンプ(但しトランジスタ)を試したりした挙句、当時専門誌で評価の高かったカウンターポイントのハイブリッドコントロールアンプに、現地で視聴したリボン型スピーカーにたどり着きました。それが今でも使っているアポジーの一番小さい、ステージというモデルです。更にCDプレーヤーとアンプをつなぐ、デジタルアナログ変換装置(DAコンバーター)として、これも当時の定番だったワディアを買い、今でも使っています。当時は、コンバーターをつけただけで、モノクロ写真がカラー写真に変わったような感覚でした。但し現在ではDA変換機能はどこのメーカーでもCDプレーヤーに組み込まれており、またそれなりの性能も出しているので、今時、DAコンバーターを使う人はいないと思います。
2年ほど前に一度、システムの再点検を行い、CDプレーヤーとメインアンプを中古のマランツに変えました。私のシステムには一つ問題があり、それはプリアンプ(前述のカウンター・ポイント)を買う時に、予算の関係で、トーン・コントロールのないものにしたことです。いかに、理想的なアンプは入ってきた信号に、何も足さず、何も引かずに、ただ増幅する電線であるべきだというのは、あくまで理想論であって、その理屈が通るのはCDプレーヤーも、スピーカーも、完全にフラットな理想的な装置の場合だけです。
そこで苦肉の策で、アポジーが2ウェイで、スピーカーの入力端子も2系統あったので、バイワイヤリングではなく、バイアンプにしました。こうすれば、少なくとも高音と低音のバランスを変えることは出来るだろうと思ったからです。
現在のシステムは、カウンターポイントのコントロールアンプ、ワディアのDAコンバーター、アポジーのスピーカーについては変わりはありませんが、ごく最近、CDプレーヤーとメインアンプを交換しました。
リボン型スピーカーは低インピーダンスなので、アンプの安定性とパワーが重要です。ネットで評判を確かめると、クレル(A級)がいいらしいが、出物がありません。そうこうしているうちに結線ミスでマランツのA級アンプがダウンしてしまったので、やむなくハードオフの店頭に置かれていた、ラックスの真空管アンプMQ60を持ち帰り、つないでみたところ、これが正解でした。公称出力は30Wx2ですが、真空管アンプの場合の実際のパワーは2-3倍です。もともと自分はラックスのユーザーだったので、穏やかで柔らかな音質にはなじみがあります。その特徴が、歯切れの良いリボン型スピーカーとうまくマッチしました。また弦楽器の音質がしなやかになったのに、ピアノの音がクリアで生々しくなったのは、みつけものでした。
その後、それまで使っていたマランツのCDプレーヤーに不満を感じたので、これもネットの評判だけを頼りに、デンオン(デノン)の中古に交換し、確実に音質が向上しました。この数十年のCD再生技術の進歩を実感しました。またバイアンプにしようと、低音用にもう一台MQ60Cが欲しいと考え、ヤフオクを見ていたら、ちょうどよい出品があり、さっそく入札したところ、そのあとの認証プロセスで躓いて、結局手続きが間に合わずに逃してしまいました。仕方がないので、探し回って、オークションよりも高い価格で、アンプを入手しました。メインアンプを二台にした結果、高低音の分離が良くなり、何より、高音と低音のバランスを調整できるようになりました。
そもそもどんな音が良い音かというと、定義だけなら簡単です。高音も低音も明確に出て、しかも刺激的でないことです。でもこれが実に難しい。高音は柔らかく、低音は締まっていることが望ましいが、えてしてその逆になりがちだからです。だからこそ、お互いの欠点を補うような、JBLのスピーカーとマッキントッシュのアンプのような組み合わせが持て囃されることになるのでしょう。
私の場合は、難聴傾向もあって、とにかく刺激的な音は駄目です。かといって何が鳴っているのかが分からないような不鮮明な音も困ります。そういう意味では、中古品だけで構成したシステムでも、かなりうまく機能している方ではないかと自画自賛しています。特にボーカルは相当リアル(しかも暖かい)だと思います。オーディオが音楽を聴くための道具である以上、聞き始めたらいつまでも聞いていたくなる、それが理想のオーディオ・システムだと思いますし、自分のシステムはかなりそれに近いと思います。
さて、お宅のシステムはいかがでしょうか。たとえ満足されていなくても、遍歴だけはお勧めしません。オーディオ装置は、音を聞くための装置ではなく、音楽を楽しむ為の装置なのですから。また耳がいくら良くても、人生で得にはなりません。本人が不在になれば、残るのは中古の電気製品の山だけです。聞き手がいて、初めて成り立つのがオーディオであり、ということは、オーディオ・システムで一番大事なコンポーネント(というよりファクター)は、システムを活用する人間と、媒体である音楽(ソフト)ということになります。iPod(含むiPhone)で満足していれば、それはその人にとって、最良のオーディオ・システムなのです。
1916.2190年 21/5/22
今回の前書きは、興味本位な話題で恐縮ですが、ノストラダムスの予言、または2190年です。なぜ2190年かは一読すれば分かります。
「2190年」
ノストラダムスの大予言を知らない人はいないでしょう。世界で最も売れた書籍は、言うまでもなく聖書ですが、二番目に売れたのがストラダムスの予言だそうです。読んだことはないが、名前だけは知っているという人が殆どだろうと思います。実は私もまじめに読んだことはなく、読んだのは五島勉の新書版の入門書(今でもあるかどうか分かりません)だけです。
今回はCSのヒストリーチャンネルの番組から、ノストラダムスの予言を取り上げます。この予言では、ヒトラー(予言ではヒスラー)の台頭や、ドゴールの対イタリア戦での勝利の予言などが有名です。言うまでもないことですが、400編以上の四行詩の全てが的中しているわけではなく、外れや、意味不明のものが大半を占めていることも事実です。
予言では、いくつかの文明の勃興と消滅を予言していますが。そのどれもが同じパターンです。即ち、まず一か所(島や都市)に人が集まり始め、人口が増え、文明や技術が栄える。しかし数百年も続かないうちに突然滅亡する。そうして失われた文明の遺跡は、世界のあちこちにありますが、番組では特に二つを取り上げて、分析しています。それはマヤ文明と、パラ・ヌイ、すなわちモアイで有名なイースター島です。
詳しい研究内容に踏み込むつもりはありませんが、この二つに共通する特徴、もしくはパターンに注目する必要があります。なぜならそれが人類の文明全体のサイクルを暗示しているように思えるからです。即ち、ある民族が、勃興し、そして滅びるというサイクルに共通点があるからです。それは文明が発達し、人口が急増すると、戦争が起き、飢餓や疾病が発生、結束その種族が滅亡(全滅)するという点です。滅び去った二つの文明が残したものは、モアイと、(マヤの)ピラミッドだけでした。
第一次大戦当時、ペストが流行し、多くの人間の命を奪いました。戦争と疫病の時代です。そして今、人類は今また新型ウイルスの攻撃にさらされており、食糧の不足で飢餓に直面している人たちも多い。日本でも、栄養の足りない子供がたくさんいます。古代滅亡文明と同じ視点に立てば、今現在も、人類は滅亡の危機に直面しているという認識が可能なのです。だからこそこういう時に、戦争をするなどはとんでもないことなのです。ところがご存じのように、ガザ地区で紛争が起き、南シナ海の中国の動きも不穏です。ロシアもいつ何時、侵略的な動きを起こすか、予断は許しません。
サステナブルという意味では、環境面も、CO2だけでなく、放射能廃棄を含め、より広範で総合的な環境のとらえ方をして、人類とその他の動物、植物が、共存できる環境づくりを目指す必要があります。人類の滅亡は、得体のしれない予言者による、根拠のない絵空事で済まされません。そこから読み取るべきは、人類存亡の危機であり、これにどう対処するべきかは、焦眉の急の問題なのです。
この稿の最後に言及したいのは、人類にとって最大の災禍、即ち小惑星の衝突です。ノストラダムスは、(人類滅亡の時に)空から燃える石が降ってくると書きました。恐竜の絶滅の原因が、ユカタン半島に落ちた巨大な小惑星の衝突であることは定説です。これが起きたのは6500万年前のことですが、その後も、そこそこ大きな隕石が引き続き落下しており、風化してはいるものの、アリゾナや南アフリカには今でもその痕跡が残っています。
予言があろうとなかろうと、隕石の衝突は安全保障上の、重大な懸念事項になっており、すでに世界規模で監視体制が構築されつつあります。地球に接近する可能性のある、何万という小惑星の軌道の特定が進んでいます。
中でも、現在最も警戒されているのは、直径500mの小惑星ベニューです。衝突の予想時期は22世紀後半で、その時期はノストラダムスの世界の終末の時期と重なると言われています。より具体的には、ベニューの衝突の予測時期は2190年の4月とされています。私の記憶では、ノストラダムスの予言は8月だと思います。
マヤの終末予言で社212年12月21日ですが、マヤ歴では、この日が終末だと言っている訳ではなくて、一つの時代が終わり、新しいサイクルが始まると言ってだけなのです。そういう計算では、今はマヤの新時代ということですが、新時代に入ってすぐに、ロシアに直径16-20mの隕石が落下しました。その大きさでさえ、相当な被害だったので、直径500mとなると、壊滅的な被害を引き起こすことになります。但し現在の監視システムでは、直径100m以上の小惑星しか検出できないので、ロシアの隕石は検出できなかったとのことです。
今我々がやらなければならないことは、まず目前のウイルスに対処すること、次に、絶対に戦争を越さないこと、そして食糧増産の手立てを考えること、放射能を含めた、地球規模でも環境整備の計画を立てること、そして隕石を迎撃出来るシステムを構築することです。人類の滅亡を回避するために、今すぐやらなければならないことが、山のようにあります。どこぞの国の政治家の自己顕示欲や、外国の覇権争いなどに、付き合っている暇はないのです。
・IOC,緊急事態でも五輪開催。
https://www.bbc.com/japanese/57209716
コメント:ぼったくりIOCはいい加減に。選手の安全も、開催国の国民の安全もあったものじゃない。
・聖火ランナー次々辞退。関ジャニ、篠原、さかなクン。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6393964
コメント:政府は国民を余りなめてかからない方が良いと思います。皆、良心も知性も立派に持ち合わせているのですから。
・小池知事の思い付きで決まる時短。不公平。
https://diamond.jp/articles/-/271926
コメント:クールビズ、ロックダウン、ハンマーアンドダンス、レインボーブリッジ点灯、5つの小。しかも検査には後ろ向き。この人は思い付きと横文字のスローガンだけで政治の世界を渡って来ました。即ちそれは印象操作とパフォーマンスだけで人気を維持していたことを意味しています。ひたすら自分に都合の悪い話はしないだけなのです。従って公約の殆どは未達のままです。最新の公約、日本版CDCも、どこでどう役に立っているのか、誰にも分かりません。ベッド数が増えたという話も聞きません。言い変えれば人格が全部虚飾でできているような人なのです。いい加減、都民はその正体に気が付いて欲しいと思います。
1917.五輪強行とコロナ 21/5/25
五輪が国家的犯罪の様相を呈している。
311からの復興を謳い、聖火も福島から始めた。
ところが今は復興の文字はない。
コパクト五輪と言っていたのに、予算は倍増。
誘致の贈賄疑惑もフランスが捜査中。
今度はコロナに打ち勝った証にしたいと言い出した。
いつ日本はコロナに打ち勝ったのか。
五輪はやるか、やらないかではなく、
どうやるかの議論にすり替えられた。
一度決めたら何があっても変更しない。
後は一億総火の玉で玉砕。
大東亜戦争の当時と全く変わらない政府の体質
今回の前書きはサンデー毎日(6.6)の記事からです。
「五輪強行が生む新変異株」鈴木隆祐から
「危険な変異株ウイルスを拡散し新たな変異株を生みだす危険性が高い東京オリンピックの開催中止を強く求める」
勤務医の労働組合「全国医師ユニオン」が5月13日、菅義偉首相にあてて提出し た要請書の題名だ。五輪を強行開催し、世界中から数万人の選手や関係者が訪日すれば〈全世界からあらゆる変異株ウイルスが東京に集まる危険性があることは否定できない〉という。そして要請書はこう記すのだ。
〈東京オリンピックは危険な変異株ウイルスの結集と拡散さらに新たな変異株ウイルスを生む環境を作り出すことになる〉
世界保健機関のテドロス事務局長は昨年6月22日、アラブ首長国連邦の団体が主催したオンライン会議で、新型コロナウイルス感染症の世界的流行についてこう語った。
「経済危機、社会危機であり、多くの国では政治危機なのです。その影響は今後数十年の間、感じられるに違いありません」
植山氏はテドロス氏の最悪シナリオが的中したと感じている。
「感染力が強い変異株が出現したインドでは、爆発的に感染が拡大しています。五輪を開催すれば、海外から来る数万人の選手団や関係者を介し、インド株やその他の変異株がどうしても入り、新たなオリンピック株が生まれかねません。台湾で感染が再拡大しているのも、国際線乗員らに対する隔離措置が緩く、パイロットが持ち込んだ変異株が原因と言われています。水際対策では変異株の流入を防ぎようがないのです」
…「選手団への優先接種も6月初旬に始まろうとしています。死亡リスクの高い高齢者より選手らを優先するのはおかしい。政府は潔く五輪を中止すべきです。こんな状況で競技に臨む選手はバッシングを受け、あまりにかわいそうです」(植山氏)
(以下略)
「思いつきだけのコロナ対策、戦略なき独裁的政治の弊害」池田晴彦から
…日本はシステム管理があまりに下手です。その最大の理由は、自民党が10年ほど前から政党として体をなしてこなかったから。安倍1強のもと、自分を持ち上げてくれる政治家や官僚だけを身近に置いて、それ以外はパージしてしまう。そういう独裁的政治はいずれ崩壊するのは、歴史が証明しています。しかも独裁が、何の政策や戦略もなく、単なる思いつきで行われていたことが新型コロナで明らかになった。
アペノマスクなんてその最たるものだ。
…小池都知事と東京五輪の問題も構造はまったく同じで、どれぐらいの人間が日本に来て、どんな体制で、どう責任を取るかというシミュレーションがまったく見えない。とりあえずやってみて、結果的にうまくいけばいい、と思っているんでしょう。それで成功しなければ、「皆さん、残念でした」でお終い。ほんとデタラメだよね。
日本人は昔から、埋没コストに対する執着が強いんですよ。埋没コストとは、「回収できなくなった投資費用」のことで、途中で撤退すると、これまでの資金や労力、などがすべて無駄になるという考え方。今回の東京五輪も、やめるとすべてが無に帰してしまうから、是が非でもやる、と。でも万が一、感染爆発などのクラッシュが起きたら、とは考えられない。
原発もそうでしょう。建設費用を回収するまで動かしたい、と。でも、それによりさらにひどい事態が起きるかもしれないという想像力は働かないんです。
戦後の日本は経済優先だけでずっと突き進んできたから、戦略的な政治ができない。そろそろ変革しないと、今後、何度でも同じ問題にぶちあたることになります。
・東京五輪の中止を求めるデモ。東京。
https://www.cnn.co.jp/video/20367.html
コメント:参加したい。NHKはデモを報道したのか。それともいつのように(市民運動は)スルーしたのか。誰が視聴料払っていると思っているのか。政府か。
・五輪中止求める署名増加38.7万筆。
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12168-05250540/
・東京五輪中止すべきだが60%。都民意識調査。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/106318
コメント:スポーツ(体力自慢、腕比べ)は社会に余裕があるときにやるべき。即ち不要不急の祭典という性格に変わりはない。
・東京五輪、米でも開催危ぶむ声。
https://mainichi.jp/articles/20210525/k00/00m/030/058000c
1918.菅のプラン 21/5/26
5/26の朝日新聞の川柳をいくつか紹介します。
本音まるだし「犠牲出しても」
IOCベールを脱げば興行師
屁のように取り巻き参与一人消え(中:未だ杉田、和泉、竹中が残っています)
来年の今頃菅さん何してる(注:以下の古賀のコラムをご覧あれ)
今回の前書きは週刊朝日(6.4)のコラムからです。
「五輪をめぐる菅首相のプランAとB」古賀茂明から
菅義偉内閣の支持率下落が顕著だ。菅総理にとって、五輪開催は命綱のはず。そのためには、新型コロナウイルスの感染抑制が必須だが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の拡大には後ろ向きで、何を考えているのか全くわからない。
そこで、そんな菅氏の頭の中を想像してみた。
「俺様にとって一番大事な目標は五輪ではない。ましてや国民の命でもない。何よりも9月の自民党総裁選で再選されること。これに尽きる」
「そのためのプランAは、もちろん五輪開催だ。コロナの感染状況いかんにかかわらず開催するが、緊急事態宣言を拡大、延長はしたくない。自分がそれを言うと、飲食業者や旅行業者が怒り、選挙に不利になるし、二階俊博党幹事長にも恨まれる。だが、専門家がどうしてもと言うなら従う。経済的な被害を専門家や野党のせいにできるからだ。その結果、感染が抑制されて五輪開催になれば、万々歳だ」
「感染拡大が収まらなくても、五輪開催は最後まで諦めない。感染爆発で医療崩壊になれば、国民の間に恐怖感が広がり、それが感染抑制には最も有効。だから無理な規制はしないほうがいいくらいだ。どちらにしても、9月までにはワクチン接種が進み、コロナ感染は落ち着く。その間、死者が多少増えても、五輪フィーバーと、秋からのGotoキャンペーンで国民は、すぐに忘れる。9月上旬に国会を開き、1人10万円の特別給付金や子育て世帯への追加支援などを盛り込んだ大々的バラマキ補正予算を通して、即解散総選挙に持ち込む。自民党総裁選はその後に延期する。議席減を最小限に抑えて、『選挙に勝った!』と言えば、総裁選でも対抗馬は出ず、無投票再選だ」
「最悪の事態は、主要国が選手団派遣をやめ、IOCも中止と言いだす場合だが、それでもプランBがある。まずは、自分か主導したかのように 『五輪中止宣言』を出す。一方で、五輪に投入するはずだった医師や看護師らも使ってワクチン接種をさらに加速。それで9月までに感染を抑え、『五輪中止の英断でコロナを止めた』と胸を張る。その後のシナリオはGotoとバラマキ補正で選挙というプランAと同じ」
「その間、五輪以外を政治テーマにしない。人管法でもアスベストでも譲歩して、無駄に支持率を下げるのを防ぐべきだ」
「石破茂、岸田文雄は、すでに潰した。要注意なのは、安倍晋三の動きだ。五輪中止なら確実に再々登板を狙うだろう。だが、森友事件再調査をちらつかせればかせれば、安倍も動きにくいはず。さらに、赤木ファイルを総裁選前に公開すれば、決定的事実がなくても安倍の失速を誘うには十分だ。それでも安倍が諦めないなら、赤木俊夫氏の墓を訪れ、雅子さんに頭を下げてもいい。俺には責任がないからできる。さすがの安倍も黙るだろう」
「河野太郎も俺を裏切って出馬する度胸はないだろう。彼の派閥のトップ、麻生太郎もまだ跡目を譲る気はないはずだ」
つまり、菅氏から見れば、9月までに感染拡大を抑えれば何とかなるということだ。医療崩壊で、救える命が次々と失われていることなど彼から見れば「想定内」のこと。
権力にしがみつく菅氏に人の心を持てと言っても無駄なようだ。菅氏のプランAとBを止めるのは誰なのだろうか。
編者コメント:まず間違っているのは自民党が選挙で勝つとは限らないことです。野党第一党の党首が枝野なので、野党の圧勝はないものの、拮抗する可能性は残っています。民意を政治に反映させるためには、政党を超えて、国民に人気のある政治家を看板に持ってくることです。はっきり言わせてもらえば、誰も枝野が首相になることを望んでいないし、その理由は、呆れるほど「人望がない」からなのです。私はこの際、バイデンとイメージが似通った、宇都宮を国政で使うことも考えた方が良いと思いますが、もっとドラスティックに考え方を変えて、(連合野党の代表に)石破を持ってくれば絶対に勝てると思います。野党のくせに、基本保守の枝野を選ぶくらいなら、国民には、この方が遥かに分かり易いと思います。
古賀のコラムで一番大事な部分は最後の部分です。即ち菅は、救える命が救えない(実質的に命の選別が行われおり、高齢者は入院で後回しにされている。医療ひっ迫どころか医療崩壊の惨状にある)ことなど意に介していないという部分です。同じことは小池知事にも言えることです。阪神淡路大震災で、多くの命が失われたことに涙した村山富市に比べると、彼らの、なんという人間性の違いでしょうか。
・特殊清掃業者が見た自宅療養の現実。最後のメモは39.4度。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6394297
コメント:政治家も専門家も、医師も、これを見ても何とも思わないのか。
・朝日社説。五輪の中止を首相に求める。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14916744.html?iref=comtop_Opinion_04
・五輪開催、ばかげている。NZ、コロナ専門家が中止訴え。
https://jp.reuters.com/article/olympics-2020-epidemiologist-idJPKCN2D62DJ
1919.五輪も自粛も我慢する日本の国民 21/5/28
上皇御夫妻は接種の特別扱いを拒否されている。
我勝ちの政治家、行政の長は恥を知れ。
一方で、国民も選手も置き去りの五輪。
心から喜べない祭典など祭典ではない。
どうしてもやるのなら開会式も観客もなしだ。
IOCの横車を見て、世界中の人の気持ちが、
五輪から離れて行く。その悪影響の方が大きい。
開催国の国民の犠牲もやむなしと言われたら、
国家の元首は、怒りを表すのが当然。
ところが菅には、毅然とした姿勢がない。
これでは有事に、国民の命を預けることなどできない。
菅は日本どころか、どこの国の代表も無理である
・皇室だからという理由の優先は一切考えていない。
https://jp.reuters.com/article/idJP2021021001000725
コメント:さすが上皇陛下ご夫妻。我勝ち(しかも未だ中年層)の首長や議員は味噌汁で顔を洗って出直すべし。
・オバマと禎子の折り鶴。
https://mainichi.jp/articles/20210526/k00/00m/040/134000c
コメント:一読を。
・貧困は自己責任ではない。
https://mainichi.jp/articles/20210525/k00/00m/040/339000c
・東京オリンピックの前向きな中止を考えよ。
https://www.newsweekjapan.jp/kawato/2021/05/post-77.php
コメント:ちなみに河東の写真は若い頃のものでしょう。
・東京五輪は中止の方が日本経済に吉。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/business/2021/05/post-96374.php
・ザルな水際対策。
https://toyokeizai.net/articles/-/430678
コメント:絶対に最悪の事態を想定しようとしない日本政府。何とかなるでは済まされない。
・五輪も自粛も仕方がないで受け入れる、ガマン大国日本。
https://diamond.jp/articles/-/272336
コメント:もう政府や役人に言いくるめられるのは飽き飽きしました。
・元WHO顧問、東京五輪は開催できる状況にない。医療維持困難。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/106809
関連記事。その決定的理由。
https://bunshun.jp/articles/-/45666
・武漢ウイルス、焦点は廃銅山。
https://diamond.jp/articles/-/272329
コメント:俄然信ぴょう性が増してきました。蝙蝠は蝙蝠です。でも市場ではありません。
1920.危機の処方箋 21/5/28
小池知事の独断で、事実上当日の感染者数が分からなくなった。
問題は専門家や記者を含め、誰もこの不都合を指摘、批判しないこと。
メディアは小池百合子に、他人に言えない借りでもあるのか。
無報道、無批判だから小池はやりたい放題。
小池の、地獄の独裁都政が永遠に続くことになる
代々木公園のパブリック・ビュー会場を集団接種会場に使うと
突然、小池百合子が言い出した、またも独りよがりの思い付き。
目的は築地市場跡地を五輪の車両基地にするため。
しかも住民の反対を押し切って樹木の選定までした
代々木公園での、PVを完全に中止すると言明した訳でもない。
五輪とPVを強行し、批判をかわすための、苦し紛れの策でしかない。
小池のTV映えだけを狙った、無意味なパフォーマンスと、
守るつもりのない公約の風呂敷。メディアはメディアで、
面白がって小池を画面に映す。持ちつ持たれつの悪循環。
この状況を例えれば、NHKを含め、報道機関とは名ばかりの
メディアの印象操作が、小池や菅の独裁政治を支えている。
日本の民主化は、国民がメディアに疑いの目を
向けられるようになるかどうかに掛かっているとも言える
国民の1割がワクチンを一回は接種。
菅政権の寿命も、ワクチン接種をどこまで
普及できるかに掛かっている。
五輪の強行は、五輪のイメージを穢す上に、
政権にも、日本にも、マイナスでしかない。
医療体制と、検査が進まない背景には
この国の行政と業界の暗部が潜んでいる
今回の前書きは週刊朝日(6.11)の緊急鼎談、「危機を好機に変える処方箋」からです。
【安心感なくして成長なし、幸福感なくして経済に意味なし】
磯田道史:コロナ対策の遅れに危機感を抱きます。変異株まん延のなか、日本はワクチン接種率が4割、7割と進むまで相当時間がかかる。自粛や制限が長引き、経済回復が遅れ、1、2年先にも影響してしまうかもしれない。ワクチンを素早く打って経済を動かした「ワクチン先進国」との落差をみて、国内に政治や科学への落胆と不信が生じるかもしれません。
水野和夫:コロナは文字通り「国民国家の危機」です。17世紀のイギリス市民革命以来、400年続いている国民国家が対応できていないのですから。言い換えれば、国民国家が「資本を蒐める側」に付いてしまったという矛盾を、コロナ禍が可視化させ、さらに拡大しているとも言えますね。資本の本質は、流動性です。常に動きがなければいけない。ところがゼロ金利社会になった今の日本では、労働者の賃金に不当に手をつけることで資本を蒐集している。非正規雇用という隠された賃金搾取が、市民中間層の破壊を招いているのです。コロナ禍による失業や倒産でそれがあらわになりました。一方で、日本の富裕層上位50人の総資産額は、昨年より48%も増えています。こうした格差拡大は、資本主義の暴走の結果です。
磯田:そんな日本も行政と経済では、この150年で成功したはずでした。イギリスもそのはずでした。ところが今回のコロナ禍では、イギリスは感染まん延を抑え込めた二ユージーランドをうらやましがっています。日本は台湾がうらやましい。1人当たりのGDPが購買力平価で台湾に追い抜かれ、コロナ後には韓国にも?という状況です。自信を失い、人心がすさむと、ヘイトのようなゆがんだ差別や排外主義が生じやすい。今はパンデミックでむしろ世界協調、国際貢献が必須の時代。理性的に日本の国力維持を考える必要があります。第1次世界大戦後のヒトラーのドイツみたいにならぬよう。
古川元久:私もそれを最も危惧しています。日常をおびやかす危機は人々の不安感を高めます。すると、普段は気にならないことにも過剰反応してしまう。コロナ禍における差別や中傷がその実例です。たかが言葉だと放っているうちに、いつしか後戻りの できない世界大戦へと突入してしまった100年前の歴史を、私たちは何度でも思い出すべきです。
磯田:いかに現実を冷静に受けとめるかが、ますます重要になりますよ。
古川:その通りです。危機の根はいつの時代も日常にあるのです。人々に広がる不安をどう鎮めるか。今こそ政治がその役割をきちんと果たしているかが問われています。 「こんなに自分たちは我慢しているのに、政治は何をやってるんだ」という多くの国民の声は、状況が切迫していることを如実に示しています。
水野:大多数の中開層を救うために、資本主義経済は何ら役割を果たせていません。(中略)。働く人々をオンライン業務ができる人とできない人に分けて、最前線で感染の不安に対面している人らを赤字や廃業に追い込んでいる。「やりたい放題の資本主義」の猛威に対し、労働力を担う中間層はなすすべもない、というのが現実なのです。(中略)そもそも経済学は、「人類救済」の学問でした。道徳や倫理に基づく領域です。世界から尊敬される国になるためには、正義の経済学が必要です。
【先送りされた必要な構造改革】
磯田:すると「配分」の問題に行き当たります。人工知能の新経済の時代。格差拡大は必至です。日本も思い切った税制改革と給付の新設で、未来型の配分体制を作らないといけない。30年前のはやり言葉「構造改革」。あれは日本の変えるべき所を変えたのでしょうか。(中略)
水野:平成の構造改革は資本家のみが成長する新自由主義的な仕組みとなり、結果として「貯蓄残高ゼロ世帯が2割」という現在のゆがみを生んでしまいました。企業の内部留保金も約475兆円に及びます。このうち被雇用者の労働生産性に対して未払いだとみなされる額が、30兆円ほど。しかも銀行預貯金の利潤率低下で、本来なら預金者が受け取るべき110兆円も未払いのままです。にもかかわらず、新たな預金者に対して紙の通帳を発行する際、「手数料を千円取る」とか言い出しました。セコイですよね。銀行までもが預金者から資本を蒐集し始めるという、ものすごくおかしな世の中になってしまっています。まずはこの、「140兆円返還運動」から始めてみてはいかがでしょう。
古川:具体策をありがとうございます。歴史から学べることは、不安や不平等を放置すると、気づいたときには戦争、という大惨事となる可能性です。未来を思いながら過 去を思うことが肝要です。
関連記事。天皇陛下、五輪に無言の抗議。
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12268-1093586/
コメント:これではバッハになんぞ会うはずがない。天皇は国民とともに。
関連記事。官邸幹部、五輪中止の選択肢ない。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6394956
コメント:このように歯止めが利かない状態では、戦争の気配でもあろうものなら、(国民の命などそっちのけで)一気に開戦に突き進むでしょう。民意を無視する恐ろしい政府なのです。だから総選挙で早く全とっかえする必要があります。ちなみに自民党は選挙で議席が減ることを既に覚悟しており、どれだけ削減数を少なくできるかの検討に入っていると伝えられます。