「WTWオピニオン」
【第138巻の内容】


「小池は鬼か蛇か」
「馬鹿な大将、敵より怖い」
「自宅療養と子供観戦の欺瞞」
「セルフロックダウンの勧め」
「都知事の数字操作疑惑」
「原電と原発」
「自分達だけ逃げた日本の大使館員、最後まで残った英国大使」
「石破を首相に」
「菅が捨て身の賭け」
「小池百合子は都民の敵」


1981.小池は鬼か蛇か。21/8/23

横浜市長選で野党が推薦、支援した山中が当選。
菅が推進してきたIRは中止。
菅政権にとっては、決定的な敗北。
菅では衆院選を戦えないことが確実なので、
総裁続投も困難になるだろう。

一方、日本医師会も都の医師会も、
野戦病院を要請しているのに、
なぜ東京都は検討の計画もないのか。
医師でもないのに、酸素ステーションで十分だという、
菅首相と小池知事は、その理由を説明せよ。
またそれは政権内の誰が言い出したのかも明らかにせよ

小池は子供の命を、イベントの見世物に使おうとしている。
でもこの暴挙は都民が自分の手で止められる。
親が拒否することができるからだ。
小池の口車に乗せられてはならない。
小池は子供のTV画面が欲しいだけなのだ。

ロックダウンは誰も従わないから、効果も少ない。
それより各駅前に、無料の検査と接種場所を設けよ。
国民の意識は格段に変化する。
テントでもいいし、献血車を転用してもいい

未だ判断力も十分でない子供たちに、 感動を強制するのがそもそも
間違いだ。子供には誰からも(特に小池知事から)強制されない、自由な
感想を持つ権利がある。

それとも小池は、戦前の官製道徳教育を復活させたいのだろうか。
小池の倫理観そのものが、子供の手本には到底なりえないというのに。

または、子供その親に、オリパラを主催した小池知事の名前を
売り込み、首相への道の地ならしをしたいのだろうか。

でもそれは、プロパガンダ即ち政治宣伝と呼ばれているのだ。
しかも子供たちは、こともあろうに小池に人の道を教えてもらう
必要はない。小池の偏った価値観は、大きなお世話であり、そもそも
オリパラの精神は、多様性の尊重、即ち思想と価値観の自由にある。

それでも、どうしても教育のためだというのなら、教室で上映して、
映像を見ながら、教師が子供たちに考えるヒントを与える方が王道だろう。
いくら現場の感動と言っても、それは命と引き換えにするようなもので
あってはならないのだ。

本来タカ派(排除の論理)のくせに、急に身障者に寄り添う政治家の
イメージを演出することにも大いなる違和感がある。さまざまな局面で、
オリパラを私的利用し、自分の政治的野心のために、使えるものは使う。
そこに小池百合子の裏の顔、と言うより、真の姿がある。


・いまやる必要がどこにある。宮本亜門。
https://news.goo.ne.jp/article/tokyosports/entertainment/tokyosports-3547942.html?utm_source=taboola&utm_medium=referral&dc_data=4703537_fujitsu-jp
コメント:むろん太田の方が間違っている。太田だけでなく、一面だけをとらえてオリパラ開催を是認するタレント(太田の他には一茂やさだ)がいることに驚く。感染爆発の今、彼らの根拠なき安全神話はどこから来ているのだろう。彼らは自分の子供が行きたいと言ったらどう反応するのか。教育委員も医師(デルタ株は子供にも感染する)も反対しているのだ。私にも孫がいるが、普通の親ならTVで見なさいと言うだろう。それとも、こんな時期にパラ開催に反対する者は全て非国民(もしくは反日)だと言いたいのか。でも親が、自分の子供の健康を心配して何が悪いというのか。

菅政権は、太平洋戦争末期の日本と同じだと言われているのに、今度は学徒動員の真似ごとか。現在の国政と都政は、在宅死を含め、国民の命を軽視する傾向が強いばかりでなく、いつ来るか分からないワクチン(=神風)頼みであることを含めて、戦時中の全体主義体制とそっくりだ。自助(マスクと手洗い)、共助(リモートワークと外食禁止)という菅推薦の構図は、バケツで焼夷弾を消す隣組と同じ概念だ。しかもそうした全体主義者の一人が都政の要職にあり、国のトップを目指しているというのだから、戦慄を覚える。

小池の価値観も人間性も、排除の論理の時から少しも変ってはいない。ここは亜門こそが市民の理性であり、教養ある判断だ。今からでも遅くはない。絶対に子供たちを競技場に行かせてはならない。開催は止められなくても、観戦とそこからの「感染」なら未だ止められる。都が行けと言っても、親が拒否することができるからだ。

世界に配信されるパラの映像に、観客席で応援する子供の姿が映れば、それだけでパラを安全に開催したという小池の勲章になる(と小池は思うだろう)。ところがそれは、事実と異なるばかりでなく、誤ったメッセージを世界に発信することになる。おそらくそれこそが、子供たちを競技場までバスで連れて来て、チアガールの代わりをさせるという、小池の本当の狙いでもあるだろう。でもそれは、子供の命を都と自分の宣伝に使うという、人として絶対にあるまじき行為なのである。だからこそ、ここはなんとしても、子供の親たちの理性ある判断を求めたい。選手の活躍はTVで見ても十分感動できるし、それを私たちは、卓球を含めた五輪で経験しているはずではないか。小池の口車に乗せられてはならない。小池は子供の絵面(TV画面)が欲しいだけなのだ。

・横浜市長選で、立民、共産、社民支援の山中が初当選。
https://www.asahi.com/articles/ASP8Q4WB7P8NUTIL04G.html?iref=comtop_7_02
関連記事:横浜のIR計画中止へ。
https://www.asahi.com/articles/ASP8Q64Z4P8QUTIL016.html?iref=comtop_BreakingNews_list

・パラ観戦17万人超が対象。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/126025
コメント:そこから一人の感染者も出ないなど、統計的にもあり得ない。しかも小池知事は、他の知事と違って、ワクチン接種しているくせに、マイクの前ではマスクを外さない。こうなると、自治体の首長の良識だけが頼りだが、都から有形無形の圧力が掛かるので、あまり当てにはならない。後は保護者が強行に反対するしかない。なぜ成人だけを無観客にしたのかという、説明もない。大人は危険だが、子供は安全という説明を、そのまま鵜呑みにするだろうと思われるとは、都民もとことん舐められたものである。

・五輪パラ、目立つ特別扱い。学校観戦に識者・庁内懸念。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082100344&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

・一分も見なった五輪。政治への怒り。
https://www.asahi.com/articles/ASP8J7HM2P8FULBJ01F.html?iref=comtop_7_03
コメント:菅と小池は五輪とコロナの関連を否定。


1982.馬鹿な大将、敵より怖い。21/8/24

医療機関に協力を要請する厚労大臣との共同会見で
使われたスローガンが総力戦。

呆れるを通り越して、怒りさえ覚える。
何より自分(=都)の無為無策の責任を棚に上げての、
都合の良い発言には返す言葉もない。

小池の国政への甘え(または利用)はいつものことだが、
国と連名で病院をスケープゴートにする前に、
国と都が、やるべきことをやっているかどうかの検証が先だ。

ワクチンの追加手配はどうなっているのか、
パラへの医療関係者の派遣に伴う
医療現場への圧迫はないと言い切れるのか。

もはや国民にとって、政権や都知事の説明を鵜呑みにしないことしか
自分の身を守る方法がないことに、気が付くべきなのである。

都知事肝いりの酸素ステーションも、効果は疑わしく、
事前に専門家の意見を聞いているのかどうかさえ分からない。
やってる感の演出が目的としか考えられない。

大至急着手しなければならないのは、
検査の拡大と、ワクチンの接種、
そしてなにより、野戦病院の建設だろう。

野戦病院を含め、どの自治体も、国に依頼する前に、
懸命に努力しており、横連携も模索している。
そういう姿勢が、小池知事の行動からは見えない。
コロナ対策は国の責任と言わんばかり。

しかし自助努力もない、東京都だけが
特別扱いされなければならない理由もない。

小池が真剣に興味を示すのはオリパラ案件だけというのでは、
都民は救われない。

感染爆発に加えて、こういう状況下での、パラの開会式。
特定の関係者の見せ場としての目的を考え合わせれば、
とてもではないが、素直に楽しむ気持ちにはなれない

今回の前書きの一つ目は、朝日新聞(8.23)の社会面のパラリンピック連載、つながる空の下から、末尾の部分です。

「競技体験に批判」
パラの普及活動に影を落とすのが、新型コロナの感染急拡大だ。
大会組織委員会は16日、東京・お台場に設ける競技体験ゾーンを都内在住者に予約制でオープンし、小中学生と保護者を優先的に受け入れるとした。五輪期間中は休止していたが、組織委は「社会的、教育的価値が高いパラの競技体験を提供したい」とする。
「変異株で子どもの感染も増えるなか、パラ期間だけ開催するのは釈然としない」。都内の感染者が連続で5千人を超えた21日、体験ゾーン近くでベビーカーを押していた40代男性は冷ややかだった。20代女性は「教育的価値は認めるが、メリットがリスクを上回るとは思えない」と話した。
1都3県の小中学生らに観戦してもらう「学校連携観戦プログラム」をめぐっても、賛否は割れる。18日に開かれた都教育委員会の臨時会では、教育委員5人のうち4人が反対した。委員で国立情報学研究所の新井紀子教授は「今、市中ですぐそばに感染者がいる状況。テレビで観戦してオリパラ教育とする方が今の状況では望ましい」と語った。
東京パラリンピックは24日、開幕する。


今回の前書きの二つ目は「なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか」望月衣塑子、佐高信、講談社新書です。今回は手紙形式の序文の一部です。

アベノマスク狂想曲
前略 佐高さま。
新型コロナウイルスの感染拡大で、官邸の不手際が際だっています。
これは側近だけで決める安倍政治の、構造的で本質的な欠陥の表れだと思います。
耳の痛いアドバイスをくれる人物は遠ざけられ、茶坊主ばかり周辺にそろえた結果、政策の多様性や柔軟性、政官民から有能な人材を活用する力はすっかり衰えました。コロナ禍への危機管理のまずさは、安倍政権のめっきがはがれていることを証明しただけでなく、地金まで腐食が進んでいることを如実に示しています。

安倍晋三首相が2月27日に突然出した小中高校の休校要請は、専門家会議の判断を仰がず、今井尚哉首相補佐官ら側近による「連絡会議」の場で決められました。議事録は作成されていません。安倍政権のお家芸ですね。「アベノマスク」に至っては、まるでコントです。

各国が休業補償を充実させたり、陽性患者を治療する病院建設などを急いだりする中、安倍政権の。目玉対策が小さな布マスク二枚配付とは。脱力します。466億円の予算を準備したものの、虫や毛髪の混入のせいで検品に8億円の費用がかかっています。すでにそこらの店には不織布のサージカルマスクが並びはじめています。アベノマスクそのものが「不要不急」になってしまいました。

周知のことですが、このアベノマスクは佐伯耕三首相秘書官が発案し、安倍首相に「これで国民の不安がパツと消える」と言ったと報じられています。その浅知恵ぶりに「こんなのが側近か」と、国民の不安はグッと増したのではないでしょうか。

さらに、星野源さんの弾き語りに合わせて、安倍首相が自宅でお茶を飲み、犬をあやし、テレビを見るという、間の抜けた動画を官邸発で配信し、全世界にズレぶりをアピールしてしまいました。週刊誌によると、佐伯秘書官が首相の私邸滞在時に撮影したそうですが、これで「STAY HOME」のメッセージが伝わると思っていることと、安倍首相の周辺のだれも止めなかったことに心底驚きます。国民の自粛をよそに花見や大分旅行と羽を伸ばしていた昭恵夫人が家で静かに過ごしている動画を流したほうが、国民の不安解消によほど役立ったのではないでしょうか。佐高さんの言われるように「ボンボン首相の限界」だと感じざるを得ません。

国民のパニックを恐れ、検査数を押さえ込み、現状を過小評価しています。根底にあるのは「国民は馬鹿。俺たちがコントロールしなければ」という蔑視です。PCR検査の不足は、取り返しのつかない失政です。

政府は専門家会議の尾身茂副座長をNHKの夜のニュースに出演させ、受診・検査の目安として37.5度以上の高熱が四日間続いた場合と大々的に発言させました。そのため、医師が検査の必要があると診断しても、保健所から検査を拒否されたり、自宅待機中に亡くなったりする人が相次ぎました。

女優の岡江久美子さんも発熱後、自宅待機中に症状が悪化。入院後の検査で陽性と判明しましたが、亡くなられました。もっと早く検査を受けることができていれば、治療を受けられたかも知れず残念です。

国の言うことに従った人が犠牲になる、まじめな人ほど損をするという不条理がまかり通っています。いまだに保健所の手は足りず、民間や大学も有効活用されず、医師が必要と判断した検査がなされていません。もう危機が表面化してから何力月経っているのでしょう。安倍政権はこの程度なんですね。(以下略)

拝復 望月さん。
あなたが鋭く質問を浴びせることで知られるようになった官房長官の菅義偉の会見ですが、コロナ感染防止を理由に一日一回にしようとし、しかも参加記者を一社一人にしてほしいと記者クラブに申し入れがあったと報じられました。これに反対したのは『毎日新聞』と『東京新聞』だけで、結局、「一日二回」を維持する代わりに「一社一人」は呑まされることになったとか。官邸報道室の狙いは「粘り強い質問」を続けるあなた外しだったともされていますが、「権力者」に「天敵」視されるのは、記者として名誉なことですね。

今度のコロナウィルス問題が起こって、私か真っ先に思い出しだのは、異色の厚生官僚だった宮本政於さんです。宮本さんはアメリカニューヨーク医科大の助教授を経て、1986年に厚生省に入り、東京、横浜、神戸の検疫所の課長などを務めました。閉鎖的な日本の官庁の実態を具体的に暴いた『お役所の掟』(講談社刊)はベストセラーになりました。ムラ社会の日本のお役所で徹底的にいじめられ、1995年に厚生省から追放された後、1999年に亡くなりました。

彼が自著の『お役所の精神分析』(講談社刊)に書いている、厚生省にいた時代の次のようなエピソードがあります。ある日、後輩から、「宮本さん、今週は寿司を食べにいかないほうがいいですよ」と言われました。なぜか? と聞くと、生エビにコレラ菌が発見され、それがもう市場に出回っているからだというのです。ならばすぐに事実を公にして、国民に警戒を呼びかけるべきだと思うのですが、「上層部」の会議の結果は、「公式発表はナシ」でした。

寿司業界がパニックになることを恐れたのです。幸い、このときはコレラ患者は出ませんでした。ある上司に宮本さんが、「この対応はおかしいのではないか?」と尋ねたら、逆に、次のような説教を食らったというのです。
「君の発想はとても書生っぽい。もっと現実をしっかり把握しなければならない。考えてもみろ、一ヵ月ほど寿司業界、料亭にお客が来なくなったら経済的なロスは計り知れない。4、50人のコレラ患者なら、入院させて治療しても経済的な負担はたかがしれている。もうちょっと大人の発想をしなければ役人として生きていけないよ」

官僚は「不都合な事実」は隠します。それが習性のようになっていることは望月さんも骨身にしみてわかっていることでしょう。だから、コロナウィルスの感染者数などでも、どれだけ事実を明らかにしているか、私はどうしても疑って見てしまいます。

私は、現在の日本は「民主主義国家」ではなく「官主主義国家」だと思っています。大臣としてその上に立つ政治家が愚かであればあるほど官主主義は進行し、深化します。「バカな大将、敵より怖い」という言葉がありますが、たとえば森友・加計問題は安倍(晋三)首相がお友だちに便宜を図って、近畿財務局の職員を自殺にまで追い込んだ事件でした。それで、財務省に大きな借りをつくり、今度のコロナ問題でも財務省の反対に遭って飲食、サービス業などへの休業補償が満足にできないわけです。

補償もなく、ただ「休め」といっても、生きていくためには休めません。収入もなく休業するということは「人間を休業」することになってしまいます。バカなボンボンの安倍、および麻生太郎(財務大臣)には、そうしたことがまったくわからないのです。想像力の貧困というか、人間性の貧困というか、もはやつけるクスリがないと言うしかありません。

コメント:安倍菅政権が官僚への人事権を悪用し始めてから、官の力が衰えたかに見えるかも知れませんが、私は必ずしもそうではないと見ています。とりわけ厚労省については、未だ官僚が大きな影響力を持っており、和泉大坪の例を引くまでもなく、好き勝手にふるまっている。それこそがコロナの感染爆発の間接的な原因ではないかと疑っています。国民蔑視の、国民には知らしむべからずという体質は、厚労省に限ったことではないにしても、官尊民卑の悪しき伝統が脈々と引き継がれている。反論が難しいのは、医学という専門性が高いからで、それを盾にして、理不尽な権利が温存されてきたのではないかということです。

関連記事:台湾自主開発ワクチン接種開始。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6402463
コメント:とうとう日本は台湾にも後れを取りましたか。一体、誰が開発の邪魔をして来たのでしょう。中でも、和泉、大坪の不倫コンビが開発予算を独占し、間接的にワクチン開発の足を引っ張ったことを、古賀茂明が指摘しています。

・野党が共闘に自信。
https://jp.reuters.com/article/idJP2021082301000436
コメント:それが一番大事です。

・中村喜四郎、全国奔走。
https://www.asahi.com/articles/ASP8Q4VY9P8LUTFK00C.html?iref=comtop_Politics_05
コメント:これが本物の政治家です。総理か、少なくとも幹事長にはしたい。一度、立憲に政権の経験をさせ、政治を担当する自信を身につけさせないと、また自民党の暗黒政治に戻ってしまいます。


1983.自宅療養と子供観戦の欺瞞。21/8/25

インドネシアでは死者の1/3が子供。
日本も一斉休校などで、早急に事態に備えよ。

同時に、政府も都も、入院拒否で、自宅で死の恐怖に
怯えている国民や都民の気持ちを忖度せよ

国民は、首相や都知事が何を語るかではなく。
(なすべき)何をしていないかに目を凝らせば、
政治と行政のどこが(または誰が)悪いのかが見えてくる

8.24のBSTBSの報道1930が恐るべき現実を伝えている。
国民の97%がワクチン接種を済ませた英国で、再び日本以上の
感染者が出ている。そして日本でも子供の感染者が増えている。
インドネシアに至っては、3.8万人の死者の30%が子供なのだ。

それが明日の日本の姿だという認識を、なぜ政府とメディアは
持てないのか。外国の実例を前にすれば、パラの学童観戦など
論外であり、9月の一斉休校の必要性も自明の理だ。菅に忖度する
萩生田文科相は、教育にとっても、生徒にとっても、有害無益の
存在になり果てている。

いま報道に欠落しているものは何か。それは国民の声や要望と、
それに対する政府と都の姿勢だ。政府や都の場当たり的な発言だけは、
ときおり報道されるものの、国民の不安の声がきちんと取り上げられる
ことは滅多にない。

国民の気持ちが報道されないのは、政府や都から、いたずらに不安を
あおるなという指示でも、出されているのか。確かに都の局長が一度
そういうメッセージを出し、それが第5波が始まった時だったので
顰蹙を買ったことがある。ところがその後、小池知事の任命責任を
含めて、その失言が取りざたされることはなかった。ここにも巧妙な
小池知事のメディア・コントロールが効いているのかもしれない。

メディアが、街を行く人たちにマイクを差し出す絵柄からは
日常生活に変化はなく、感染拡大を余り気にしていない、
世間の姿しか伝わってこない。

確かに入院できずに亡くなる悲惨な例の報道もないことはない。
でもそれは少数の特殊な例だという大前提が、政治とメディアには
あるように見えるし、その根拠のない安心感がメディアを通じて
国民に刷り込まれているようにも思われる。

しかしそこには医療現場の倉持医師が言うように、政府と都の
地域医療の問題に矮小化する意図があることを見抜くべきである。
国も都も、口とは裏腹に危機感が伝わってこない。事の重大さの
実感がない。だからこそ、現在のような小手先と、口先だけの
対応で、済ませていられるのだろう。

政府と東京都は、医療崩壊の現実から、敢えて目をそらし、(実際に今まで
一度も医療崩壊という言葉を使っていない=特に都は)、街を行き交う人々
の姿が、今の日本の姿だという誤ったメッセージを発信し続けている。

だからこそ絶対にやってはならない、学童の集団観戦(集団感染のおそれが
ある)などを推進して、平気でいられるのだろう。小池知事は感染防止の
対策を講じるというが、通り一遍以上の対策も、検査の具体的な方法も、
示されてはいない。そこに垣間見えるのは、なにがなんでも、やって
しまったもの勝ちという、下司な心情だけである。

コロナとの戦いで先頭に立つべき小池知事は、単に都庁に「君臨」して
いるだけで、対策も本気ではなく、本気の演出をしているようにしか
見えない。

メディアは医療崩壊の現実だけでなく、国民の切実な思いを取材し、
世間に伝える義務がある。それがメディアの大切な使命だ。入院拒否で
死の恐怖におびえる都民の数は万を超えている。それがいかに異常な
事態かを直視せよ。それは少数の特殊なケースだと印象付けることこそ
政府と東京都と、メディアによる印象操作に他ならないのだ。

メディアは、大多数の国民が抱き始めた漠たる不安と、ワクチンが
決して万能ではない現実を正直に伝えよ。そしてそれに対する対策を
(国民に成り代わって)政府と東京都に詰問せよ。



今回の最初の前書きは、朝日新聞(8.24)の耕論、迫られる自宅療養。中島岳志教授の「実は入院拒否、言葉の破壊」から、その一部です。

 「自宅療養」とは、一般的には症状が安定した時に病院から出て自宅でゆっくり静養する、という意味でしょう。今回は入院の選択肢が奪われており、自宅療養とは言えないはず。「入院できません」という一種のトリアージ(治療順位の選別)で、「入院拒否」とか「入院謝絶」、あるいは別の言い方をすべきです。といっても医療現場は懸命な活動をされており、問題は政府の側にあります。
 安倍晉三内閣と菅義偉内閣は一貫して言葉を破壊しています。びっくりしたのが「桜を見る会」の問題で、当時の安倍首相が国会で「募っているという認識」だが「募集しているという認識ではなかった」と答弁したことです。人間社会は言葉によって成立しているのに、これを壊してしまうと、いろいろなことが成り立たない。
 菅首相も先日の広島の平和記念式典のあいさつで重要な部分を読み飛ばし、しかも気づきませんでした。彼は、書いてある言葉を意味のあるものとして読んでいないのでしょう。言葉の意味が破壊されていると思います。
 「自宅療養」という言い方にもそれが表れています。二つの政権は、歴史の中で使われ積み重ねられてきた言葉の意味内容を壊し、意味のないものにしようとしています。
 いまの状態でも、政治ができることはたくさんあると思います。PCR検査を拡大し、早期診断と早期治療を進める態勢をつくることもそう。抗体カクテル療法が有効なら、外来でも使えるようにする。コロナ対策に特別措置法が必要なら、国会を開く。
 重症化リスクの低い人は自宅でなんとか、ではなく、諸外国にならって大型医療施設をつくり、そこで対応することも考えるべきです。東京の大手町で自衛隊の医官たちがワクチン接種をしていますが、彼らは野戦病院で治療する訓練を受けた、日本で有数の能力を持った医者たちです。彼らにワクチン接種だけでなく、大型医療施設で活躍してもらうのは、政治的には十分できる話だと思います。
 いま広く起きているのは、信頼を失った政治へのネグレクト(無視、放棄)です。政権の支持率が30%を切り、野党第1党の支持率はひと桁台しかありません。みんなが政治に背を向けてしまった。これでは、この望ましくない現状が続いてしまいます。コロナ問題もできる対応ができない。政治の側が悪いのですが、国民の側も要求をしていかないと。そうしないと何も変わりません。
コメント:全くその通りで付け足すことは何もありません。野党は横浜市長での勝利で、いい気になったら駄目です。市長の器かどうかさえ、未だよく分からないのですから。


今回二つ目の前書きは、「なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか」望月・佐高の拾い読みです。

「岸井成格―保守本流記者に芽生えた怒り」
佐高 新聞記者というのは、基本的には、まずは疑う商売とも言えるよね。
望月 そうですね。
佐高 きっと人が悪くなるね(笑)。
望月 とくに社会部は、ただ徹底的に権力を疑う一方で、正義のためにやっているとか、弱い人の声を汲み上げるためにやっているという意識もある。
 だから私は、政治部の記者を見ていると、この人たちは何のためにやっているのかなと思うことがあります。社会部記者の私のように、ストレートな社会や政治への問題意識でやっていたら、政治部記者は務まらないでしょう。表向きと内心を使い分けないと政治家は受け入れてくれないでしょうし、記者自身も仕事ができない。でも、政治家の懐に入って引き出したネタを、政治家を裏切るかたちで市民のために書き切れるのか、という疑念もある。
 政治部でありながら、市民の民主主義のために尽くした毎日新聞の岸井成格さんみたいな方もいましたけど。
佐高 岸井は学生時代からの長い付き合いだけど、彼は自分でも言っていたように、もともとはまったく市民派ではなく、保守本流の政治部記者。
 それが『NEWS23』のキャスターになって第二次安倍政権のひどさに直面し、本気で反動と闘うようになった。保守本流を歩いてきた彼のなかにもあった戦後民主主義の理念が、あまりにも歪んだ独裁政権への怒りとなって噴き出したような印象だったな。 まっすぐな性格だから、そうなると逆に一歩も退かず、岸井が市民的な抵抗運動と出会うようにまでなったその晩年は、素睛らしかったと思う。
望月 そういう岸井さんの軌跡は知りませんでした。保守の政治部記者という側面もあったんですね。でもかつての真っ当さをもった保守と、いまの専横を極める政権とはまったく違いますからね。
佐高 岸井が安倍の父親である安倍晋太郎番だった時代に、まだ子どもだった息子の晋三について訊くと、「出来が悪いんだけど、ただ、言い訳の天才だ」と言っていたそうだ。
望月 それはいまにもつながる重要な証言ですね。
佐高 そう思うね。こういう話を引き出せるかどうかも、政治部記者の政治家との距離次第なんだ。

「小渕には弱者への目線があった」
佐高 日立製作所という会社があるでしょう。私は日立をずっと批判してきたわけです。修養団に社員を派遣しての禊研修なんていうカルト資本主義そのものの制度がある会社だから。また日立は組合に対する弾圧もひどかった。
 その日立の業績が悪くなって傾いてきたとき、電通を通じて内密に話を聞きたいと言ってきたんです、内橋克人さんと私に。それは、内橋克人さんと私がいちばん厳しく日立を批判してきたから。
 「そんなこと、私に聞かなくても、いるじゃないですか、おたくの御用評論家みたいなのが。彼らに聞けばいいじゃないか」
 と返したら、「あの人たちは大丈夫としか言わないんです」と言う。結局、
 「冗談じゃないよ。私かいままで書いてきたことをやれば良かったことじゃないか。禊研修をやめるとか、組合とまともに向き合うとか」と蹴っ飛ばしたんだけど、でも会社の人間もそれなりにわかっているんだなとは思ったところがある。
 だから、記者が政治家につく場合も、べたっとくっつくのと、言うべきことを言うのと、真っ当な政治家であれば見極めをするはずだし、記者も距離を取りながら付き合って、報じるべきことを報じることができるはずだと思うんだ。
佐高 首相以下、いまの政治家は、批判を大事なものと認識することすらできなくなってしまった。
 かつて小渕恵三が首相だったとき、あるパーティですれ違ったことがあって、私は小渕のことを「オブツ」なんて書いて罵倒していたから、顔を合わせないようにしていたわけ。ところが見つかってしまい、握手を求められて、してしまったんだな。そのパーティにいた小室等や井上陽水から、「その手は石鹸で洗ってもきれいにならないぞ」といって批判されて、私も権力の軍門に下ったかのような気分も味わったんだけど、握手したときに小渕が何と言ったか、彼は、
「批判する人も大事だから、お互い別の立場で頑張ろう」
 と話しかけてきたわけです。
 私はこれは政治家の度量だと思うと同時に、小渕が外務省の反対を押しきって対人地雷の除去に尽力したことや、中国における旧日本軍による遺棄化学兵器の処理を進めたこと、また評価は別としても、政治家としての最後に野中弘務と組んで沖縄サミットを実現しようとしてその道半ばで亡くなったことを振り返ったりもするんだよね。
望月 小渕さんは、私の知るリベラル派の官僚からも人物として評価されることがとても多いです。まっとうな政治家だったのでは、と思います。いまの自民党と較べたら、はるかに平和主義や弱者への目線を持っていたわけですね。(以下続く)


・現状は半分人災。
https://www.asahi.com/articles/ASP8R42P9P8QUHMC001.html?iref=comtop_AcsRank_04

・災害級の危機。京大病院など13機関が真っ赤な警告。
https://www.asahi.com/articles/ASP8R7SBPP8RPLZB005.html?iref=comtop_7_05

・江東区、江戸川区がパラ観戦中止。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/126481
コメント:神は見捨てず。

・自衛隊野戦病院の必要性。
https://diamond.jp/articles/-/280193

・パラ陽性、累計161人。組織委。
https://mainichi.jp/articles/20210824/k00/00m/050/138000c

・組織委、パラ歓迎会で開き直り。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/126488
コメント:国民は理解できない。


1984.セルフロックダウンの勧め。21/8/25

自民党は総裁選を実施するという。
若手議員の菅続投と、無選挙への不満を抑え、
同時に菅続投にお墨付きを与えることが目的だろう。

事実上の菅続投には、民意の否定がある。
そもそも菅と二階は一度でも民意に
配慮したことがあるだろうか。

密室で決め、後は強引に実施する。
それが常套手段だった。

しかもその背景には、国民を徹底的に馬鹿にした思惑がある。
それは来るべき衆院選で、ある程度自民が議席数を減らしても、
自公で過半数を割ることはないという予測である。

それは有権者の3割と言われる、
保守岩盤層の上に胡坐をかいた判断でもある。

万が一自公で過半数割れしても、その時は
維新との大連立を組めばよいとでも考えているのだろう。
間違っても、政権交代はないという身勝手な思い込みだ。

ならば、立憲、共産を中核にした野党連合は、
このとことん思い上った与党に、鉄槌を加えて
そのはなを明かしてもらいたい。

そのためには5割を占める無党派層を取り込むために、
枝野は全力を傾ける必要がある


今回の前書きの最初は週間朝日(9.3)からコロナ関係の記述を拾ってみました。

「自分封鎖で命を守る」から
…大会関係者はこう話す。「オリンピックが閉幕しても、その2週間後に始まるパラリンピックでは感染者が急増するのは最初から分かっていた。なのに政府は抜本的な対策を何もしていない。最悪の状況での大会になってしまった」
だが、感染爆発が現実のものになった今の状況でも、やれることはまだある。
滞留人口が減らない場合、党居の感染者は1万5千人、ピークとなる12月は2万8千人になる。
一方滞留人口を4割減らすと、10月に1500人で1/10になる。
筑波大の倉橋教授は言う、
「過去のデータを見ても、昼間の滞留人口は感染者の増減に大きな影響を与えません。職場での感染対策が徹底されているからです。一方19時以降の滞留人口を少し減らすだけで、感染者の増減に大きな変化があることが分かりました」。
編者注:日中の経済活動や日常生活に影響しないのなら国民も納得するでしょう。夜間の時限ロックダウンはやってみる価値があると思います。私は国民が反発するロックダウンには反対でしたが、夜間ロックダウン(外出禁止令という嫌な響きはあるにしても)なら1−2週間試してみるのはありだと思います。

…感染症学の中原氏は言う。
「デルタ株は子供も発症し、家庭内感染を防ぐことは難しい。にもかかわらず、小中学生らにパラリンピックを観戦させようとしている。菅首相の政治的判断の失敗のために子供たちを犠牲にしていいのか。国民に約束した、安全・安心の大会開催は失敗しました」
編者注:その通りなのに、菅も小池も橋本も、絶対に負けを認めようとしません。

…こうなると、自分自身をウイルスから守る、セルフロックダウンを実践するしかない。感染リスクを減らす方法は、従来株と同じ。手洗いと消毒をしっかりして、マスクを着用する。これまで以上に注意しなければならないのは、密閉、密集、密接の3密を避けることだ。
編者注:セルフロックダウン、是非とも流行らせたい。今年の流行語にも。

「コロナ禍の東京五輪」から
赤川次郎。
最近私は二つの小さな記事に目を止めた。一つは電通が史上最高益を出したこと。もう一つは、IOCのバッハ会長の記事だ。近年、これほど日本で評判の悪かった外国人はいなかっただろう。少しほとぼりがさめたころに、日本オリンピックに貢献したとして、バッハ会長に、勲章を贈るに違いない。

上野千鶴子。
莫大な授業料を払って学んだ負の遺産。東京五輪は巨大な負の遺産を残して終わりました。東京五輪開催の主催者だった5者に対する信頼はことごとく崩れました。IOCの商業主義があからさまになり、JOCの無力さが見えすぎ、五輪組織委の寄せ集めと無責任体質がはっきりわかり、政府の独善と強引さ、東京都の無策が伝わりました。

二宮清純。
東京も札幌もパリも猛暑。北半球での夏季開催は限界。IOCによる真夏の開催は、秋に開幕したり佳境を迎える欧米のプロスポーツとの重複を避けるため、即ち米テレビ局の意向を踏まえてのものだが、もう、そんなことは言っていられなくなるだろう。

亀井静香。
スポーツがスポンサーやメディアの食い物に。東京五輪を一言で言えば、雨がざーざーぶりの墓場で、酒を飲まないで、宴会をやったようなもの。五輪で飯を食っている巨大な利権手段、金をもうけるための集団がある。今の五輪はスポーツの祭典ではなくなっている。メディアまでこれに乗っかり、飯のタネにしている。昔は五輪に意味があった。種目ごとに世界大会を開催する機会がなかったからだ。今はほとんど全種目で世界大会がある。

能町みね子。
世の中は思ったよりは冷静だった。たった2週間のために、巨額の税金を垂れ流して、新国立競技場の現場監督が自殺して、JOCの人(編者注:経理部長。だから金の動きを洗う必要がある)が自殺して、高速料金をおもいきり値上げして、警備の警察官がバンバン感染して、終わったとたんに、堰を切ったようにコロナ報道一色。このオリンピックで、不祥事やトラブル以外に語り次ぐことなんてあるのだろうか。

竹田砂鉄。
指さして問い直したい。責任を取れと。視聴者の多くは、感染者は増えたけど、金メダルは素晴らしかったね、の逆で、金メダルは素晴らしかったけど、感染者は増えたよね、と複雑な心境で見ていたはず。東京五輪はやるべきではなかった。今私たちが議論すべきは、誰かの金メダルではない。で、これ、誰が責任取るんだよ、ではないか。素晴らしかったとまとめようとする人たちを、指さして問い直したい。責任を取れ。

コメント:菅は(国民は馬鹿だから)五輪でメダルラッシュになれば、コロナの感染拡大のことなど忘れると思っていた。でもそうは問屋が卸さなかった。国民は、菅が信じていた(あるいは期待していた)ほど馬鹿ではなかったからだ。逆に、冷静で批判的な市民意識が芽生えてきた。即ち、政府の言うことを額面通りに受け取らなくなったが、そこにこそ、オリパラの最大の収穫があったのではないか。「政治の欺瞞、不正に気づいてしまった」国民が、衆院選でどういう結果を出すのか、菅はその節穴そっくりの眼で、じっくりとご覧頂きたい。

二つ目の前書きは、「なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか」佐高、望月の続きです。

ーかつての共産党員を秘書にした田中角栄
佐高 加藤紘一なんかとは、政策や政治理念、平和と民主主義を基調にした日本の進むべき道について、ずいぶん踏み込んだ議論もできたんだけど、いま自民党にリべラル系はいないでしょう。自民党の長老の山崎拓とか亀井静香とは、距離を保ちながら実のある話というのができるけどね。そもそも田中角栄にしろ、大平正芳にしろ、かつての保守政治家には人の話を聞くという作法があった。東京タイムズの政治記者だった早坂茂三なんて、もとは共産党員だった時代もあって、角栄にとって嫌なことを書いて出入り禁止になるかと思ったら、角栄は「新聞記者は書くのが商売だろう」と言う。それで早坂はころっと転んで角栄の秘書になってしまう。角栄は、「お前が赤旗振っていたのは知っているが、そんなことは関係ない。一緒にやっていこう」と言って早坂を迎えた。
早坂の転向ぶりは極端だけど、いまは嫌いとなったら嫌い、敵は敵、という関係しかないよね。
あなたは安倍には会ったことある?
望月 会見で、ですけどね。おそらくはそのインナーサークルに入ると面倒見もいいし、チーム安倍の中で親しい記者が重宝がられる空気がこの人の周りにはあるんだなというのは感じるんですけど、がつての
自民党の大物のように、右も左も受け入れて、自分の政治を豊かにしていくという構えがある人ではないですよね。
佐高 このあいだ辻元清美と会ったんだけど、安倍は辻元の顔を見るのも嫌なようだと言うんだな。蓮舫、山尾志桜里、福島みずほに対しても、そう。
望月 そういう感じなんですね。
佐高 エレベータで一緒になっても囗もきかないと。本当に嫌なんだ。その閉鎖性がかつての自民党の政治家といちばん違うと思う。
望月 だからか。この間も国会で辻元さんの質問のときに、安倍さんはピリピリしていましたよね。そして辻元さんが去るときに、「意味のない質問だよ」と、ひどいヤジを飛ばした。
女性といっても高市早苗さんとか稲田朋美さんとかは可愛がっているんだけど、好き嫌いが激しいということなのでしょう。
佐高 自立している女性はだめなんだよ。自分になびいてくるタイプはいいんだけれども。
望月 そういうことですね。

―前川喜平の清潔感
佐高 何と言っても昭恵がそうじゃないか。昭恵は自立してないから、意外にあの二人は離れられない関係なんだと思う。
あなたは前川喜平さんとはずいぶん前から接点があったの?
望月 文科省の先輩にあたる寺脇研さんに間に入ってもらっていました。やはり一社単独なんてありえないから、皆で前川さんを囲みたいので設定してくれという要望を、私かまとめて行いました。
佐高 歌舞伎町の出会い系バー通いというスキャンダルを官邸筋が読売に流したと見られているわけでしょう。
あなたも『新聞記者』で書いていたし、私もそう思ったんだけど、前川さんが出会い系バーに調査のために行ったという言い訳は、「それはないだろう」と。たしかに「それはないだろう」という話なんだけど、でも前川さんが姿を現して語り始めた途端に、「たしかにそうなんだろうな」と思えたよね。
つまり前川という人の存在感が、つまらないスキャンダルを消したし、吹っ飛ばしたし、権力とメディアの醜い密通をあぶり出した。そこがすごいなと思う。
望月「そういう調査のために出会い系に行くというのも、この人ならありそうだな」と。前川さんが醸し出している清潔感がそう思わせるようになったということですね。
佐高 そう。早い話が、私か行っていたとしたら疑われると思う(笑)
望月 だいたいの男性は疑われますよ。そこをクリアできるって、すごいですよね。前川さんは、歌舞伎町で出会い系バーに行って日銭で稼ぐ女の子がいる状況を何とかしてあげたいと心から思った。前川さんの場合、そこに、「あわよくば」はないわけですよね、徹底的に。
佐高 そうなんだ。(以下次号)
コメント:安倍の子分、萩生田なんぞの代わりに、前川を文科相にしたかった。もしくは総務相に。

・バッハ再来日は意味不明。尾身。
https://mainichi.jp/articles/20210825/k00/00m/010/176000c
コメント:私もそう思います。IPCの会長が来ているのですから。

・パラ開会式会場周辺で警察とデモ隊衝突。流血も。
https://news.yahoo.co.jp/articles/12d0bc6be7b7d9618fd59cd39ce98a496290411c
コメント:頭の悪い菅には分からないかもしれないが、いかに「馬鹿」でおとなしい国民でも、今のようにさんざん踏みつけにされれば、手が出ることもあるのです。

・五輪をIOCから守るために出来ること。パックン。
https://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2021/08/ioc.php

・政治主導は使いよう。菅首相は子に鉄砲。江田憲司。
https://www.asahi.com/articles/ASP8T3PWFP8TUTFK00F.html?iref=comtop_Politics_02

・富む前に迫る超高齢化。社会保障の崖。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD01A120R00C21A6000000/

・尾身、学校開始時期延期の検討を。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210825/k10013221941000.html
関連記事:夏休み延長や、分散登校の動き。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6402615

・パラ、学校観戦チケットでの感染始まる。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210825/k10013221881000.html
コメント:これはマスク狸、即ち妖怪の呪いです。妖怪大戦争なのに鬼太郎は不在。

・理念と違う。問うたオリパラ。
https://www.asahi.com/articles/ASP8S741XP8QTIPE00Y.html?iref=comtop_ThemeRightS_02


1985.都知事の数字操作疑惑。21/8/27

首都圏の小中学生の84%が観戦辞退。
国民の理性を信じることができる瞬間だ。

バッハの再来日と生徒のパラ観戦に、
尾身会長の怒りが爆発。

IPCの会長がいればバッハはいらない。
しかも待機期間ゼロの特別扱い。
それで国民が納得するわけがない

パラ関係者(軽症)の即時入院を含め、
オリパラなら何でも別枠、別扱い。

バッハ来日と生徒観戦の根は同じ。
即ち菅と小池もバッハの仲間だということだ。

国民がどんなに反対しようと、この二人には、
中止や延期の考えは全く無かったということである。

それは大日本帝国陸軍やナチスドイツの思考法。
ファシズムと独裁そのものだ。

オリパラ開催の混乱から、国民が知ったのは、
菅や小池の中には究極の差別主義があることだ。

金と権力のある者が国や東京を支配し、
好き勝手に振舞うというトランプや安倍の思想だ。

そういう菅や小池が、オリパラの精神を口にするとは、
これほどの皮肉もない。

差別と民意無視の象徴と化したオリパラを、
天皇ならずとも祝福などできるわけがない。

馬鹿なのは国民ではない。
自分の権力欲や私欲に目がくらみ、
オリパラを私物化した、菅と小池とバッハである


特に東京都で、未だにPCR検査数が増えない。
日に6-9万件の処理能力があるというが
実際の検査数は1万件を超える程度。
福祉施設の分を含めても2万件に満たない。

その中から毎日5千人の感染者が出ている。
もし検査能力をフルに使えば、単純計算でも、
感染者数は1万5千人を超える(含む無症状者)。

実際、専門家は陽性者がそれだけいても、
少しもおかしくないと指摘している。

東京都が検査を絞っている(あるいは渋っている)のは
感染者の数を少しでも減らしたいからではないのか。

もう一つ小池知事に聞きたいのは、コロナ対策で
巨額の費用が掛かり、今後も掛かるだろうが、
その資金繰りはどうしているのかだ。

これまで都の費用が、どれだけ、
どういう目的に使われたのかが知りたい。

(結果的に選挙の宣伝になった)自分が出演した、
コロナ対策のTVCMの費用も
それほど少ない額ではなかったと思う。

都民は都の決算報告書を見る権利があり、
疑義や不正があれば訴訟を起こすことができる。

知事本人だけでなく、都政全体が厚化粧して、
真実を都民から隠そうとしても、
都民はそれほど馬鹿ではないだろう



週間文春と同日発売の週刊新潮(9.2)はコロナの特集です。文春も特集はコロナですが、これと言ってご紹介したくなるような記事はありません。でも新潮には他で見られない記事がありましたので、その一部をご紹介します。
「ウイルス量1000倍、デルタ株から命を守る」
―ワクチン難民がズルなしで接種できる裏技
…やはりデルタ株といえども、ワクチン効果は高く、しっかりと2回打つことが最善の予防策。
 しかし問題は日本において接種がなかなか進んでいないことだ。8月下旬の現在も、高齢者こそ9割近くが2回の接種を終えているが、国民全体で見れば初回の接種ですら半数程度。住んでいる自治体で予約が取れない「難民」も続出しているのは周知の通りである。
 しかし、そんな方々が合法的に前倒しして接種できる技がある。
 スマホやパソコンで、例えば、「ワクチン十キャンセル十クリニック」などのキーワードで検索すると、さまざまな医療機関のキャンセル待ちフォームのページがヒットするはずだ。
 「個別接種を行っているクリニックでは、毎日、少なからぬ数の予約キャンセルが出ています」
 と解説するのは、さる医療ジャーナリスト。
 「当日、姿を見せない人が結構いるが、例えばファイザーのワクチンは解凍、希釈してしまえば6時間ほどしかもちませんから、その時間内に打たなければ無駄になってしまいます。クリニックの中には廃棄を防ぐため、こうしたキャンセルワクチンの接種希望者を予め募集しておき、キャンセルが出た時点で片っ端から連絡してすぐに来院できる人に接種を行っているのです」
 キャンセル待ちの場合は、居住自治体外の機関で受けてもOKのケースが多いという。
コメント:検索は試していませんので、自己責任でお願いします。詳しくは本誌を参照願います。


今回の前書きは、週刊朝日(9.3)の対談とコラムからです。

「緊急対談、横浜市長選で吹き荒れたアンチ菅旋風」中島岳志と保坂展人から
―政治休戦」して与野党は協力を
中島 そうですね。特措法などさまざまな法整備が必要ですから、野党側は「自分たちにも提案があるから、与野党で一致団結して難局を乗り切りましょう」と呼びかけるべきです。コロナ対策は国民の命や生活に関わる問題だから、与野党ともに政局にしてはならない。
保坂 中島さんの指摘は重要で、2ヵ月後の10月には衆院選が始まるかもしれない。ならば、1ヵ月でもいいからコロナ危危機に対して、与野党で合意して打てる手は全部打っておかなければなりません。9月から本当に学校を再開していいのか。経済対策費はどうするのか。そこで、私は都内の6区市長の共同で「『政治休戦』して与野党は力を合わせよ」と提言しました。(編者注:ところが菅は、五輪は強行しても、頑として国会は開かない。開く義務があるのに開かない。国会も国民の存在も無視した完全な自分ファーストであり、そういう人間が国の代表にふさわしくないことは言うまでもありません)
中島 選挙対策をしている人たちの指標で「2・5・3の法則」というものがあります。日本人の2割は選挙で必ず野党に投票する人で、5割はいわゆる無党派層で大半は選挙に行かない。3割が与党に入れる人です。安倍内閣は選挙が近くなればなるほど争点をぼかし、5割の人たちに選挙に行かないように仕向け、低投票率に持ち込んで3対2で勝つという戦術をくり返してきた。小選挙区なので、それでも議席に大きな差がついてしまう。
 野党が勝つためにはいまず野党共闘で2割を固めること。それだけでは勝てないから5割の人々を動かすことが最も重要になる。そのためには、自分たちに政治を任せてくれたらいい社会ができるという明確なビジョンを示し、オルタナティブ(選択肢)となる「もう一隻の船」を見せることです。さらに与党の3割を削ることですが、保坂さんは2、3選目の区長選では自民党支持者からも票を得ているのがおもしろい。その源泉は、具体的な政策を実行してきたからこそなのです。
保坂 政府・与党は歴史的な低投票率を狙っているかもしれませんが、そうさせてはいけません。
野党には提案・実践力があると評価が高まるような論戦を期待したい。一方の与党には、野党案でもいい政策は国民の命を守るため取り入れる懐の深さを求めたいですね。(編者注:それは望めません。自民党は安倍政権になってから、極めて狭量になり、極端に独善的な政党に変貌(もしくは腐敗)しているからです)
 
「田原総一郎ギロン堂、アフガン混乱」から
…ハイテン政権がアフガニスタン撤退を急いだ背景には、泥沼となった地域介入から米軍を引き揚げ、中国とロシアに対する軍事的抑止力を強化するという戦略があった、とも捉えられている。
 たしかに、特に中国の経済力、軍事力の強大化は、いまや米国にとっての脅威であり、米中対立の激化は日本にとって重大な問題である。
 今年4月16日の日米首脳会談では、何とバイデン大統領は、台湾をめぐっての米中戦争という事態が生じないように、日本に期待したい、と強調したのだ。そのことを日本に求めるために、初の首脳会談の相手に菅義偉首相を、日本を選んだのである。
コメント:本当なら、最初から負い目を負わされたということで、とんでもない話です。

「古賀茂明の罪と罰、積極的平和主義に騙されるな」から
… 例えば、東京書籍の14年版『公民』の教科書によれば、ノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥングは、戦争のない状態を「消極的平和」と定義した。一方、たとえ戦争がなくても、病気や貧困、ハンディキャップなどに苦しみ、本来持っている能力を開花させることを阻まれている人々もいる。そうした状況をなくして一人ひとりが人間らしく生きられるよう、単に戦争がないだけでなく、貧困、病気、飢餓、人権抑圧、環境破壊などの「暴力」がない状態を、ガルトゥングは「積極的平和」と定義したとある。
 こうした意味での「積極的平和」を目指すことが、世界標準の「積極的平和主義」であるとすれば、米国と共に自衛隊が海外で武力行使できるようにすることがその帰結であるという理屈はどう考えてもあり得ない。
 実は、本物の「積極的平和」主義は、日本国憲法が求める平和主義と完全に重なるものだ。憲法前文には、「われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めていゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」という一節がある。
これこそ本来の積極的平和主義であり、軍隊を引き連れて悪い奴らをたたくという安倍前総理らの
発想はその対極にあるものだ。
 日本は、戦後一貫してこの理念に忠実に生きてきた。それにより、日本は戦争をしない国、日本人は常に中立な人たち、という国際的信頼を築き上げたのだ。(編者注:ノーベル平和賞も取りました)。今後、日本が米国と一緒に海外に出ていって人を殺すようなことをすれば、戦後70年以上かけて培った国際的信頼を一瞬で失うことになるだろう。
 「平和主義」は良いことに決まっている。それを積極的に進めるのだから、政府の「積極的平和主義」はもっと良いことに決まっている。だが、「積極的平和主義」の中身が偽りだとすれば……。
 日本の本来の平和主義の破壊を止めるには、目指すべき「積極的平和」の真の意味をマスコミが国民に正確に伝えることが何よりも必要だ。
コメント:なんと良い話ではありませんか。古賀は(国際感覚もあるし)日本が世界に誇れる数少ない評論家の一人です。

「しがみつく女、誰が決めたのか」室井佑月から
…4日の衆議院厚労委の閉会中審査で、政府のこの方針、中等症以下は自宅療養について問われた、分科会の尾身会長は、
 「(政府と)相談、議論をしたことはない」と暴露した。
 人の命や健康がかかっている大事なことなのに、専門家の意見も聞いちゃいないのか。菅首相、加藤官房長官、田村厚労相、西村コロナ担当相、赤羽国交相の5人にとって、あたしたちの命なんてただの数ってとこかしら。
 で、こういう重要な物事を決めるときでさえ、政府は文書を残していない。
 どうしてそういう結論となったか、あたしたちは知ることもできない。
そうだと決めたからただ従えと? それとも国民に対しひどいことだとわかってやってるから?
 最悪の政府だね。
コメント:そのトーリ。


前書きの二つ目は「なぜ日本のジャーナリズムは崩壊したのか」佐高、望月の続きです。

望月 内部告発に耳を傾ける、あるいはそれを促す記者の力量が問われるわけですね。
 検察問題だって、SNSを中心とした世論の抵抗や文春報道、またかつての検察トップの意見書がなかったら、あのまま行って、検察庁法含めて内閣の承認があれば何でも変えられるということに流れ込んでいましたよね。安保法制を憲法上問題がないと言った内閣法制局長官の横畠裕介は国家公安委員になっているわけですし、本当に恐ろしい。
佐高 審判が全部権力に握られていく。赤木さんの奥さんがいみじくも言ったように、「安倍首相らは調査される側で、再調査しないと発言する立場ではない」という話だよね。政権に対しては、これを突きつけていかなければいけないわけです。
望月 そうですね。「あなたは『調査しない』と言えるような立場にはない」と。
佐高 あれは事態の本質を言い当てた見事なセリフ、見事な切り返しだったよね。
望月 そう思います。赤木さんの妻の雅子さんは、俊夫さんが亡くなられて三年間、夫の遺した手記をもとに悩み考え続けた結果、提訴に踏みきりました。すごい勇気だなと、心から敬意を表します。

佐高 一方、つなげて考えるべき事実は過去にもある。部下が自殺して、トップが生き残るという構造は連綿と続いてきたわけだ。 遡ると1979年のKDD事件、国際電電による汚職とブランド品密輸事件だとかね。このときも、板野学というのが社長で、部下が二人自殺している。
そのときに思ったのは、少なくとも部下が二人自殺していて、板野にはそのことへの振り返りなんて何もないんだな、ということ。こういう人間は、安倍や麻生と同じなんだ。やつらが「責任を感じている」と言っても、反省していると思ったら大間違い。
 反省という痛覚はないし、責任を取るという作法もない。
 そこを認識することは一つの勝負どころだと思う。みんな、「あの人たちだって良心があるでしょうに」
 と言うじゃない?社会運動に関わっている人だって、そう思ってる。でも、それは違うよ。間違いだよ。
望月 昨年末の『クローズアップ現代十』だったかで麻生さんが、文書改竄の問題がここまできたら辞任だろうと思っていたけれど、やはり安倍首相が止めたのかと改めて驚き、権力維持のためにそこまでやるのかと呆れました。
佐高 あいつらの言い方で私が腹が立つのは、「誤解を招いた」というやつね。誤解をしたほうが悪いような言い方をする。ふざけんな、誤解じゃなくて正解して怒っているんだよ、と。
望月 だから、いまの権力者に対しては、人の心という部分で語りかけても通用しないという見極めは大前提として、一方で、雅子さんが決死の覚悟で訴えていることまで政権ははねつけるのかと、世の中の心ある人には大抵伝わっているんですよね。
 それが政権の当事者には伝わらないという。
佐高 逆に言えば、あなたのような存在が大事なのは、問題の核心、その意味するところを公正な正義感で報じて、それを公正な世論につなげるということだと思う。
望月 さっきの佐橋さんの話ともつながりますが、世論に訴えたときに、どちらが真っ当なことをしているかわかるでしょうと。密室のなかで行われている権力犯罪を暴くには、やはり世論と一体になる、世論に語りかけていくという信念がないとできませんよね。
佐高 そこが報道の生命線であり、そしていまもっとも忘れられていることでもあるような気がします。

佐高 あなたは特捜部に取り調べられたことがあったじゃない。あれは囗歯連(日本歯科医師連盟)の闇献金事件(2004年)なんかを追っていたことから?
望月 そうですね。私か極秘裏に入手した不正献金リストには、自民党の重鎮、野中広務と青木幹雄などの名前が入っていました。なんで望月に洩れているんだと恨まれて、特捜部から出頭要請があり、二日間取り調べを受けました。
佐高 新聞記者を取り調べるなんて、すごい話だね。
望月 昼休みが終わって特捜部のキャップが戻ってくると、がらっと空気が変わっている。
 「お前はさっき俺に大きな嘘をついた!」 と態度が豹変するんですね。
佐高 もちろん黙秘なり何なりで守り通したわけだよね?
望月 そうですね。
 でも一日目の取り調べを終えて戻ったときにキャップに、あまりにもキツいと弱音を吐いて、「要はネタ元を知りたがっているようだから、ほんのヒントくらいはどうでしょう」と言ったら、烈火のごとく怒られました。
 「ヒントを言ってもいいよ。けれどそれを言った時点でお前は二度とペンを取れないという覚悟で言うなら言え」と。当たり前の話ですが、それは記者は墓場まで持っていかなきゃいけないことなんですよね。
佐高 特捜部からすると、あわよくば望月衣塑子の口を割らせてネタ元を吐かそうとしたつもりが、記者の覚悟をさらに強固にさせてしまった。

佐高 いかにいまの番記者が権力の番犬になってしまっているかということを示す話だよね。彼らはオフ懇からいったいどんなネタを引き出したと言うんだろうか。
望月 最近だと、横浜でカジノをやるやらないという話がありますけど、何としても横浜に取らせたいと菅氏は思っていて、ところがここにきて東京も手を挙げそうだという情勢で、
 「小池百合子に手を挙げられちゃうと横浜に回ってこない、これはまずい」
 みたいなことを菅氏はオフ懇で言っていたらしい。
 「東京にやられたらまずいわ」と。「だからオフ懇ではビッグニュースは言わない。それでも肉声が欲しいという感じらしい。
テレビの番記者さんからすると、
 「僕たちと菅さんのもっとも大切な、これぞ官房長官の番記者が聞けるという場がオフ懇なのに、それが望月のせいでなくなってしまった」と。オフ懇をやらなくてもダイレクトに電話で首相側からネタが取れている読売なんかはほとんど文句を言わないと聞きます。
佐高 何を報ずるかということと、お前らなんで記者になったんだという話ですよね。
 これは、前に話した芸能のこととも重なるけど、そもそも記者というのは歴史的に不良がなる職業なんだから。それが不良でない人がなるようになって、権力とメディアの関係がおかしくなってきた。
望月 たしかにそうですね。私たちもその不良の伝統をもっと知ろうと努力しなければいけませんね。

佐高 鶴彬という川柳作家が、「修身にない孝行で淫売婦」と、娘身売りのことをそういうふうに作品に晝いた。痛烈な作品ですよ。鶴彬は、反軍的な作品によって治安維持法で捕まって29歳で獄死してしまう。
この川柳は、つまり、親孝行で身を売られたというふうに言われるけれど、それは違うと。修身、教育勅語には書かれていないけれど、その強制力こそが身売りせよと娘に迫るんだということを見破っている。中国の儒教道徳に最後まで反逆した魯迅も同じ視点で身売りをとらえていた。
「教育勅語の主旨はいい」としたら、もうそこで思想的に負けてしまう。(以下略)

コメント:これで思い出すのは、パラリンピックを会場で生徒に見せることに、教育的な意味がある、だからコロナが感染爆発していても、観戦に意義があるという小池知事(及び菅と組織委)の主張です。希望の党の立ち上げの時に、憲法改正に反対の議員は入れないという排除の論理を打ち出したこと、関東大震災の時の朝鮮人殺害はなかったものとして式典へのメッセージを中止したこと。またホ−ムレスやネット難民については、都内には一人もいないかのような無関心。社会的弱者への異様なまでの冷淡さを含め、差別主義者と疑われるような人が、急に多様性などと言い出し、パラの精神を振りかざしてみても、こちらには違和感しかありません。無論それは小池都知事だけではなく、同じく福祉にも社会的弱者にも無関心な弱者にまで自助を求めかねない)菅についても言えることです。表と裏が極端に違う。それもまた菅と小池に共通する点なのです。


・東京都医師会が、コロナ医療に総力戦。方針転換の背後にある不都合な真実。
https://diamond.jp/articles/-/280425
コメント:どんな背景であれ、医者と病院がやる気になってくれなければ、どうにもならないのです。

・パラ、中学生観戦辞退相次ぎ、出席3割弱。千葉。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210826/k10013224211000.html
コメント:小池知事は生徒にPCR検査をすると言っていたが、検査キットが届いたのは観戦の前々日。とてもではないが、結果が間に合わないと学校の教師が言っていました。首都圏14万人の小中学生で観戦するのは2万人、84%が観戦を辞退。菅と小池の非安全・日安心の暴挙に国民がノーを突き付けた恰好です。


1986.原電と原発。21/8/30

今回の前書きは朝日新聞(8.29)の社説、原発と原電から抄訳です。
敦賀原発2号機(福井県)の調査資料を日本原子力発電が書き換えた問題で、原子力規制委員会は再稼働に向けた審査の中断を決めた。審査を根底から揺るがす事態はなぜ起きたのか。直下に活断層があれば運転は認められず、廃炉となる。しかし原電は「活断層ではない」と主張、15年に再稼働審査を申請した。
 ところが、審査書類に1千カ所を超える誤記が判明。20年の審査会合では地質データの書き換えが発覚した。それも、採取した地層サンプルの観察記録という調査の根本である。
担当役員らは事情を知らなかったと説明するが、技術者の教育をはじめ、管理や組織の規律が問われる問題だ。規制委が厳しく批判し、審査を中断したのも当然だ。しかも、計80カ所の書き換えには、断層が動いた可能性を否定する記述に改める部分もあった。運転が認められるか否かに関わる重要な部分だ。審査を有利にするため意図的に不正をしていたとすれば、原電に原発を運転する資格はない。
 原発専業の原電は、電力を大手電力会社に売ることで成り立ってきた。
 原電は東日本大震災以降、電力会社が契約に基づいて毎年払う「基本料金」で経営を維持しているが、存続の是非も含めて会社の今後を改めて検討すべきだ。問題を放置したままでは、原電の株主である電力各社もあまりに無責任である。長年の原発行政の結果でもあり、政府も主体的に関わらねばならない。
コメント:原発を、産めよ、殖やせよで、鼓舞してきたのは、他ならぬ日本政府、就中経産省です。なので、廃炉については、(今度は国民の立場で)積極的に支援する義務があると思います。後は知らないでは、事業者としては、たまったものではありません。なお社説の全文は下記をご覧ください。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15025510.html?iref=comtop_Opinion_04

もうひとつ同じく8.30の社説にも重要な指摘があります。
「コロナと災害、未治療死を防ぐには」
9月1日は「防災の日」。関東大震災から98年になる。コロナ禍のさなかに同様の災害が起きたらどうなるか。たとえば南海トラフ地震の場合、津波が襲う沿岸を中心に、最悪で約8万人の未治療死者が出る。
道路が寸断されてけが人を搬送できない、時間を追うごとに増える来院者にスタッフが対応しきれない――など、地域の状況と限られた医療・救急資源を数値化して導き出した。医療機関の少ないところほど厳しい数字となった。
東京都は近く、災害時の医療活動を担う災害医療コーディネーターらを対象にした研修を開く。
 厚生労働省の災害派遣医療チーム(DMAT)や、民間病院が連携する医療支援班(AMAT)にも、これまでの実績を踏まえた活動を期待したい。
 一定の準備があれば死亡率は下げられる。極限状況を念頭に置きつつ、あきらめずに互いにできる役割を模索することが、一人でも多くの命を救うことにつながる。防災の日を、例年にも増して心構えを新たにする日としたい。
コメント:むろん正論ですが、一方で、今直面しているコロナが、最大級の災害だという認識が、社説にも、都にも欠けているように感じます。今後ますますワクチンの効きが悪くなることは明白だし、今後大きな余波が来ることも必至なので、災害としての感染症対策、隔離体制、医療対策、医療品と人員の確保、という視点が、国にも地方自治体にも、メディアにも必要なのではないでしょうか。

・岸田、二階はずし前面へ。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6402988
コメント:菅は二階依存ですから、菅か岸田かは、二階か反二階かの選択です。高市、下村はにぎやかしに過ぎず、推薦人が集まるとも思えません。二階派全員が菅支持かという記者の質問に対して、体を揺らしながら眼を三角にして、二階は愚問だと吐き捨てました。安倍の総裁任期を勝手に3期まで延長したり、観光業界のためにGotoを強行したり、いち早く菅を担ぎ出し、しかも今回は、国民が菅に期待しているなどという根も葉もないことを言い出している。何より、有罪判決が出た広島の贈賄選挙に使った1億5千万は、未だに出所が分かりません。金庫番である幹事長が知らないはずはなく、首相の一存を匂わせて、逃げを打ってきました。国民が二階に良い印象を持つ理由はありません。政治評論家(例えば田崎)が、いかに二階を党内の実力者だと持ち上げようとも、国民は二階(と菅)が大嫌いなのです。そうではないと(二階と菅と田崎が)思うのなら、世論調査をしてみればよいのです。
野党(立憲、共産)は身内で選挙をしている暇があれば、国会を開けという正論を展開しています。かたや、形式的な選挙で菅が続投するのは避けたいし、総裁選をやるなら若手の意見が反映するフルスペックでないと、国民が承知しないでしょう。また皮肉なことに、フルスペックが崖っぷちに立つ自民が助かる(もしくは国民をだませる)唯一の方法なのです。こちらとしては、菅の続投になれば、支持率がさらに下がるので、その結果として、自民が衆院選で大敗してくれる方が望ましいのです。岸田が自民を改革する振りをする(空手形を切る)ことで、根拠のない期待感を国民に抱かせ、その結果、自公が過半数を維持するようなことにでもなれば最悪です。

・内閣支持率26%で最低更新。毎日調査。
https://news.yahoo.co.jp/articles/01c17b33dd742284149f6182784cae9711555d5b

・石破、出馬検討。国会召集なければ、志ある方と相談。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210828-OYT1T50319/?=tile

・刃物男に発砲、死亡。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210829-OYT1T50074/
コメント:適正とは思えません。まず脚を撃つことで相手の移動を阻止する。相手が飛び道具ではなく、刃物なら、本来は警棒かさすまたで取り押さえるべきものです。拳銃の効果を理解せずに、どんな時でも銃を抜くなどあってはならないことです。下手な鉄砲、数撃ちゃ当たるでは、気違いに刃物と同じです。私は滞米中に実弾練習に通った経験があり(無論適法)、銃が何たるかは承知しているつもりです。人も動物も殺めたことはないが、30口径(7.62mm)でも、肩が赤く腫れあがるほどの反動があることは体感しています。私は日本の警察は、外国と同じような、殺傷力の高い、38口径や9ミリを制式銃にするべきではないと思っています。反動が大きいだけ、外しやすいという問題もあります。相手をひるませるのなら、22口径で十分だと思います。

・ワクチン接種、予約なしは無謀。河野。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210829/k10013230331000.html
関連記事:接種センターの方が良い。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/127281
コメント:小池百合子の、若者向けのスタンドプレー(悪質なパフォーマンス)です。

・パラ学校観戦はふれあい動物園か。
https://www.asahi.com/articles/ASP8W6WWVP8WULEI002.html?iref=comtop_7_02
コメント:身障者の子供の感想です。私も、子供の場合はそれが心配でした。分別のある大人と同じにはできないからです。パラは見世物ではありません。菅と小池はどこまで理解しているでしょうか。

・処理水の海洋投棄阻止に、被災地が立ち上る。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/127470
コメント:1キロ沖合では意味がありません。


1987.自分達だけ逃げた日本の大使館員、最後まで残った英国大使 21/8/31

小池都知事は、一番必要な野戦病院に否定的。
しかもその理由を言わない。

簡便な酸素ステーションなら、
流行が収まればすぐに撤収できるという
読みがあるとしか思えない。

何人都民が死のうが、
一時的なことに、金も手間もかけたくないと
大声で言っているに等しい。

そこに都知事の冷酷で身勝手な人間性が垣間見える。

生徒のパラ観戦の強引な推進や
形ばかりの若者向け接種で分かるように、
口と裏腹の、危機感の無さには驚くべきものがある。

小池に対策を任せていたら、助かる命も助からない。
西村は、都に自衛隊の派遣を要請せよ。

大規模接種会場を設け、野戦病院を開設せよ。
その時、初めて都民も国民も、
菅政権の本気度を知ることになる。

そしてそれだけが、衆院選の風向きを変える
唯一の方策でもある。

中小企業の票集めを狙った経済対策より、
今は一人でも死者を減らすことに全力を挙げよ。
そしてそれが、必ず来る第6波の対策にも
なることを理解せよ。

小池は第6波には関心は全くない。
その時には知事をやめて国政に戻っている予定だからだろう。
敢えて言わしてもらう。現状は、
悪魔のような女性政治家による、悪夢のような都政だ


小池都知事は、一番必要な野戦病院に否定的。
しかもその理由を言わない。

ならば都民は、都議会を通じて、
国に自衛隊の派遣を要請せよ。

菅と小池に対策を任せていたら、
助かる命も助からない。

最大の関心事は自分たちの権力維持であり、
国民や都民の命ではない。
その証拠に国会を開催する気もない。

国民の意見を尊重するつもりは最初からなく、
国民に嘘をつくことを何とも思わない。

安倍政権の独裁政治を、
菅と小池が引き継いでいる

アフガンの英国大使、フランス大使は、最後まで大使館に残り、アフガン人にビザを出し続けました。無論お手本は杉原千畝です。ところが日本の大使館員12名は、民間人を置いて1日前に脱出。これが日本の外務官僚のありのままの姿、官尊民卑の醜態です。世界上が知るのも、時間の問題です。茂木は外務大臣として、この国辱の責任を問われなければなりません。加藤官房長官がなんと言ったか、自力で空港に来いというのもひどい話だが、退避に万全を尽くすと言ったばかりです。実は大使館員が、最初に逃げたのはこのケースだけではないのです。
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0830/ltr_210830_5029760715.html

朝日新聞(8.31)のかたえくぼにいわく「無為無策無謀無慈悲無理無体」。
そして同じ(9.1)の川柳の冒頭に、満州や沖縄だってそうでした。

二階が交代すると朝日新聞が伝えています。菅のAAAに対する延命策でしょう。
https://www.asahi.com/articles/ASP8Z7HPSP8ZUTFK01Z.html?iref=comtop_7_04

ピークアウトとは言えないとしています。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403154


・自宅療養中の死亡、8月だけで31人。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/127667
関連記事:自宅療養に尽きぬ懸念。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/125831?rct=discussion
関連記事:支援体制不備。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/127650
関連記事:在宅死続出に保健師無力感。声上げる保健師たち。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d85c4c726a87bc30e0cc3fad299d878631775457
コメント:完全に医療崩壊している(大災害)のに、その認識が国も都にもないことこそ、未曽有の異常事態だ。感染者数で判断しないとは他でもない政府の言葉ではないか。なぜ自衛隊を出動させないのか理解に苦しむ。医師の手の届かないところで、国民が死んでゆく。それをなんとも思わないのなら、首相も都知事も人間ではない。自衛隊(岸大臣)は国民を救うために腰を上げよ。

・パラ学校観戦、引率の教員感染。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021083000414&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
コメント:千葉県の教育委員会も委員会だが、組織委と都知事も問題。このどこが万全の感染対策なのか。人を集めれば必ずリスクが発生する。無症状でも、感染者と同じバスに乗れば、感染するに決まっている。しかも事前の生徒へのPCR検査と、教員へのワクチン接種が間に合っていたのかどうかさえ分からない。観戦を強行に推進した小池・丸川・橋本は納得できる説明が必要。なお熊谷知事は、保護者が不安を感じているという理由で、県として観戦を中止しました。

・都の若者が接種HP受付に殺到。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403076
関連記事:都のやり方はおかしいと批判噴出。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082900215&g=soc
コメント:渋谷の行列を見て、小池都知事がなんと言ったか。そういうことは現場で対処してもらいたいと。謝罪も同情もない。冷たい人間性だけがむき出し。野戦病院にも乗り気ではなく、非人間的な小池都政の本音が垣間見える。



1988.石破を首相に。21/9/1

第五波のピークアウトとは到底言えない状況で、9月を迎えました。しかも都民のワクチン接種は二か月待ちです。野戦病院も、東京では計画もないという異常事態です。そんな状況で、何処に光が見えるのか、菅は頭でも強く打った(そして目から火花が出た)のでしょうか。

今回の前書きは週刊誌の拾い読みです。冒頭の石破の持論は正論です。常識が通用する石破には、この国難に立って、短期リリーフでもいいから首相になってほしい。そう思っている国民は私だけでは決してないはずです。

サンデー毎日(9.12)から。

倉重篤郎のニュース最前線「石破茂が崩落自民に喝」から
…総裁選の動きは醒めた目で見ている人がいる。石破茂氏である。今政治がなすべきことは、与党のお祭りではなく、臨時国会を開き野党とも協力してコロナ対応の法整備・予算措置をすることだ、との正論を一人吐いている。
 なぜ臨時国会主張?
 「コロナ感染に医療の対応能力が明らかに追いついていない。東京では万単位の陽性者が自宅療養を迫られ、病院たらい回しによる悲劇が起きている。国会議員の職責は任期の最後の一日まで、法律を通し予算を成立させることだ。感染者を重症化させず、死に至らしめないよう、日本の医療体制をより機動的、弾力的なものにする、そのためには医療法、感染症法を抜本改正すべきだ。クルーズ船感染が起きた昨年2月から一貫して主張してきた」
「まずは、医療法体系の頂点にある医療法に、知事が医療機関に対しコロナ患者の受け入れを指示・命令できる規定を設ける。今のような要請ではなく、強制力を伴うものだ。当然補償とセットだ。もう一つは、野戦病院的な臨時の受け入れ施設を作ることだ。自衛隊医官が総括して管理し、民間から医師や看護師を出してもらう形が望ましい。千葉県柏市で赤ちゃんが亡くなった事件があったが、助産師の確保や派遣態勢の構築も必要だ。思いつくこと、考えつくことをすべて実行し、費用を手当てするべきだ。法律、予算は国会を開かなければできない。何のために使うかは、予備費ではわからない」(以下略)

週間朝日(9.10)から

「古賀茂明の政官財の罪と罰」から
 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。8月23日の報道ステーションでは、糖尿病の持病があり、すぐに入院が必要な状態になった患者の受け入れ先を探し続けた医師が、ことごとく断られ続け、最悪の事態を覚悟して、患者に対して、このまま入院できなければ、自宅で死ぬかもしれないと非情な宣告をする映像が流された。この方は、その後入院できたが、医師の予想どおり手遅れで亡くなってしまった。
 こうした事態がこの件だけでないことは誰にでもわかる。他にも同じように悲惨なことが全国で起きていると、このニュースを見た人は感じたはずだ。今、多くの国民が。
 「自分が今コロナに感染したら、まともな医療を受けられない」と感じている。この不安感は、自分の命にかかわる非常に身近なものだから、当然国民は、政府に何とかしてほしいと強く思う。
 これに対して、政府が繰り出す政策は、政府・東京都が「初めて」法律に基づいて病院に対して病床確保を要請したとか緊急事態宣言の対象地域を拡大したという程度。
国民は、どうして今まで正式な要請をしていなかったのか?と逆に憤りを感じ、緊急事態宣言なんかほとんど効果がないことくらいわからないのか!と呆れ返るということが起きている。
 政府が何もしないので逆に国民が、自分たちの自由を厳しく制限するロックダウンに言及し始めている。
(以下略)
コメント:このコラムの後半部分では、古賀がロックダウンを感染拡大防止の決め手として強く提唱しています。私は、感染防止は検査と隔離にある(とりわけ空気感染では)と思っているので、首都圏をロックダウンするだけでは陽性者は減らないと考えており、古賀とは意見を異にしています。私の主張は、無料無差別の検査、希望者への即時ワクチン接種、そして宿泊施設や、無症状者の場合の自宅セルフロックダウンです。とはいえ、上記のコラムの前半は古賀の指摘の通りだと思います。

「しがみつく女」室井卯月から
 8月13日の東京新聞に「最大9次下請け、564社関与 持続化給付金『中抜き』批判の電通再委託問題 経産省が検査の最終結果公表」という記事が載っていた。
 「国の持続化給付金事業で再委託や外注が繰り返された問題で、不透明な業務や支出の無駄がないかを検査していた経済産業省は12日、最終結果を公表した。事業に関与した企業は564社(受注額100万円以上)に上り、下請けは最大9次まで及ぶことが明らかとなったが、経産省は『手続きや取引の適切性を確認した』と結論づけた」
 適切性を確認?バカいっちゃいけないよ。持続化給付金といえば、困っている人に配られる金だ。その金は、経産省から669億円で一般社団法人サービスデザイン推進協議会(サ協)に回され、そこは29億円中抜きし、640億円で電通に再委託する。そして、電通が79億円中抜きし561億円で、他の会社に外注し……ということが9次下請けまでくり返された。
 「事業は電通などが設立に関与したサ協が受注した後、電通に再委託。電通は複数のグループ企業のほか、同様にサ協の設立に関与したパソナやトランスコスモスなど『身内』に外注を繰り返していた」
 持続化給付金というものの本質を考えず、身内同士で税金に蟻のようにたかる。その金はこの国の発展、これからにつながらない。彼らに恥という感覚はないのだろうか。(以下略)
コメント:そんなものあるはずがないでしょう。政商竹中(菅グループ)の強欲、傲慢さを見れば分かるでしょう。みな血税と言う、甘い汁にたかる虫(外注という害虫)たちです。

サンデー毎日(9.12)から

「牧太郎の青い空白い雲、びっくり仰天!官房副長官なら、念のため検査入院できるの?」から
 8月のある日、加藤勝信宣房長官が会見で、杉田和博官房副長官が体調不良で閣議を欠席したことに触れ「新型コロナのPCR検査は陰性だったが、詳しく調べるため、検査入院した」と説明したのだ。「具体的な症状については差し控える。万全の体調で復帰してほしい」
コレが多くの人の怒りを買ってしまった。
 PCR検査が陽性であっても、肺炎を起こしていても、政府は「自宅療養が原則」。多くの患者が入院できず、自宅で死亡しているのに「陰性」の官房副長官はすんなり入院した。
 ネット上は大荒れ。「何で簡単に入院できるんですか? また上級国民ってやつですか」「本当に入院しなきゃいけない人がたくさんいるのに」と怒りが爆発した。
 そう言えば、今年1月、自民党の石原伸晃元幹事長がコロナで即入院。この時も「上級国民だけ
が!」と話題になったが今回は「念の為入院」である。
 感染の急拡大で病床が不足。助かる命も救えない。自宅療養者はこの時点で10万人を超えた。
 お役所は「自宅療養の感染者とは少なくとも1日1回は健康観察のため連絡を取る」と言っているが、現実は「連絡」なんて嘘八百。知り合いの「独り暮らし」は食料がなく、餓死寸前だ。
 この現状を菅内閣の面々は知らないのか? 知っていれば「検査入院」なんて許すはずがない。
 横浜市長選で、野党系の無所属新人が、菅義偉首相が全面支援した「元国家公安委員長」に18万票の差をつけて当選した。血も涙もない「人でなし政治」に人々は怒っている。(以下略)

同じく「高村薫のサンデー時評、アフガン国家崩壊の絶望、アメリカの限界と底力」から
…16日のバイデン大統領の演説は、これ以上の戦費は支出するべきでない国力の限界、さらにはそうした敗北を一国の指導者として認めることの困難、そしてそれでも自国民のためにどこかで終わらせなければならないという指導者としての決断など、あれやこれやと詰めこまれた苦く重いものだった。
 自国の失敗と、その清算のためにアフガンを見捨てたアメリカの決断が、将来どう評価されるのか分からない。しかし、内外の非難のただなかで発せられる指導者の言葉がたんなる強弁に終わらないのは、偏(ひとえ)に信念の裏打ちによるものである。自国第一の冷徹な現実主義を、国民に語りかける言葉に変換することのできるアメリカ政治の底力に、一日本人として、ひとまずため息をつくほかはない。
コメント:そう、ヨシヒデ某と比べて。


1989.菅が捨て身の賭け。21/9/2

権力闘争の総裁選。
意味不明の内閣改造。

ワクチンは2カ月待ち。
都の救急医療は麻痺状態。
自宅療養者は孤独死を待つ。

菅と小池は国難の時に、
バッハと、オリパラを強行。

二人は国民の安全・安心よりイベントを優先した
危機感のない政治家として、史上に名前を残す。

市民を残して最初に逃げたアフガンの、
日本の外交官と同様、自分ファースト。

在宅で死亡した都民は8月だけで18名(推定31名)。
入院患者4156名、死亡122名、在宅患者20431名。

その負担のすべてが、救急隊や現場の医療関係者に。
菅も小池も、現場の窮状を見ぬ振り。

医療の広域連携も、医学生の投入も、
自治会への見回りへの協力要請も、
医師や看護師のOBの緊急借り上げもなく、
事務職の保健所への応援もない。

何より自衛隊への派遣要請がない。

あるのは、そのうちワクチンで感染拡大が止まるという
甘い見通しだけ。医療ひっ迫に手を打つ気はない。

自宅で苦しんでいる患者の気持ちなど念頭にない。
首相の赤鬼と都知事の青鬼=地獄の使いは
あと何人死ねば、現状の悲惨さを納得するのだろう。

お祭り騒ぎには湯水のように金を使い、
予備費からGotoに回す金はあっても、
医療関係者に回す金はないらしい。

オリパラが、第5波と無関係だと、いくら
強弁しても、専門家の意見は異なる。

犠牲者や患者の怨念が、いずれ何らかの形で
彼らの政治家人生に影を落とすだろう。

またそうでなければ犠牲者も、日本も浮かばれない。
戦後最悪の人災が目の前にある。

朝日新聞(9.2)の社説の一部です。
「コロナ下の首相、国会より延命策優先か」
…コロナ対策が最優先と繰り返してきた菅首相の言葉は口先だけだったというほかはない。これでは国民の政治への信頼が失われるばかりだ。新型コロナの新規感染者は、東京ではやや減少傾向にあるが、先の見通しは予断を許さない。全国の重症者数は過去最悪の高い水準にあり、医療体制の逼迫も変わらない。自宅療養中に亡くなる人も相次いでいる。
…しかし、首相の頭の中を占めているのは、総裁選で再選を果たす算段ばかりのようだ。任期切れの直前の総裁が大幅な党人事を行うのは筋違いであるし、何より、厳しい民意を突き付けられているのは首相自身であることを分かっていない。自らの生き残りを最優先した個利個略である。
コメント:おそらく菅は自分が不人気であることは分かっていると思います。安倍が途中で逃げた後のリリーフでしかない、しかもそれをことあるごとに安倍に口出しされたらやっていられない、一国の首相の権威も存在感もあったものではない。自分自身の派閥があるわけでもなく、担いでくれた二階に頼らざるを得なかった。しかしその二階がAAに疎まれ、若手や国民の目も厳しい。二階がいれば(不評の二人で)共倒れという危険性もある。一方で、衆院選での自民党の敗退はある程度決まっているが、岸田の巻き返しで、総裁選でも負けることも覚悟せざるを得ない状況だ。であるならば、今まで安倍や二階に遠慮してできなかったことをやりたいと思ったとしても不思議ではありません。万が一の後継者には河野を予定しておく。組閣で河野を要職に着けるにしても、ワクチン担当相なら兼務できるだろう。河野や小泉を抜擢すれば、若手の票も集まりやすい。その上で石破を活用すれば反安倍(岸田は親安倍だから)の票が期待できる。でもこれは明白な安倍への謀反であり、五輪と同じような、一か八かの賭けです。さすがカジノ推進派と皮肉りたくもなりますが、明智光秀の三日天下に似ています。どうせなら自分の理想の内閣を作ってから、討ち死(?)したいと思っても不思議ではありません。無論、万が一それで総裁として再選されれば言うことはないが、それはそれとして、自分が安倍や二階の傀儡というレッテルで終わってしまえば、政治家になった甲斐がない。極めて日本人的なシンパシーがそこにあるように感じます。武士のようなとは言えないまでも、菅なりの美学であることは確かでしょう。二階や安倍に楯突いたということだけで、拍手する国民だっていないとは限らないのです。

今回の前書きは、サンデー毎日(9.12)の記事の続きです。私が直下型地震より気になっている、富士山噴火の話題です。

「大特集 首都直下・南海トラフ・富士山噴火に備える。鎌田浩毅」から
…次の南海トラフ巨大地震は、富士山噴火の引き金になる可能性があります。707年、宝永地震の49日後に富士山は大噴火(宝永噴火)を起こしており、以来300年以上もマグマが溜まり続けています。
 富士山直下のマグマ溜まりは10年前の東日本大震災で大きく揺すぶられ、マグマ溜まりの天井にヒビが入りました。さらに南海トラフ巨大地震で強い揺れが加われば、泡立ったマグマが勢いよく噴出して大噴火に至る恐れがあります。
 中央防災会議のシミュレーションによれば、大規模な噴火の発生後2〜3時間ほどで首都機能がマヒする恐れがあります。すなわち、火山灰が神奈川県から東京都心、千葉県、埼玉県まで降り積もり、鉄道の運行と車の通行が難しくなり広い範囲で交通機関がマヒするでしょう。
 火山灰はパソコンやコンピューターなどの精密機器に入り込み、誤作動を起こします。また雨が降った場合には電気設備に火山灰が付着して大規模な停電が起きるほか、上下水道が使えなくなる恐れもあります。ちなみに火山灰は「灰」と書きますが燃えかすではなく、ガラスのかけらです。
よって、呼吸器系の疾患や角膜の損傷など人体への影響も無視できません。
 今年の3月、富士山火山防災対策協議会は17年ぶりにハザードマップを改定し、溶岩噴出量を従来の約2倍に見積もりました。その結果、溶岩は神奈川県まで流れ、東海道新幹線や東名・新東名高速をのみ込む可能性が指摘されました
我々地球科学者は完全な「防災」ではなく、できる限りの「減災」を目指し、生活内の小さな行動から大地震による被害を少しでも減らすことに目標をシフトしました。
 その一つが、首都直下地震で約800万人も発生するとされる、帰宅困難者を減らす工夫です。地震の直後に数日は従業員が帰らなくてもよいように、企業や官庁は食料と水を備蓄するのです。
 そして従業員は家族に安否の一報だけ入れ、社内や官庁内に数日間留まるようにします。そうすることで助かった人がケガをした人を助けるなど、被害を最小限に抑えることができます。生き残った大勢の人たち全員が「防災士」として活動できるメリットが、実は人口過密の大都会にこそあるのです。(以下略)
コメント:防災士はこれまでにない概念です。とはいえこれも自助にきわめて近い共助で、公助の役割は見えません。

・父は心肺停止、母は重症。2週間安否確認せず。埼玉。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403250
コメント:このどこが福祉国家か。万全のコロナ対策か。オリパラを強行できる状況なのか。

・東京消防庁、完全に機能停止。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210828/k10013226321000.html?utm_int=news_contents_netnewsup_002
コメント:消防庁トップの都知事閣下の「お言葉」はないのか。

・コロナより党内権力闘争。末期症状。総裁任期切れ直前の党役員人事に党内の反発。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/128089
関連記事:いまは解散できない。総裁選策送りも否定。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021090100341&g=pol
関連記事:6日に内閣改造、閣僚人事。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403219
コメント:国会を開くべし。どこまでも国民軽視、自分ファーストの菅(麻生は間違ってカンと呼んだが、清水ミチコ=物まねコメディアンは、クダと呼びました)です。切羽つまった挙句のドタバタ劇と見なすこともできない自民党は、もはや正気を失っており、政権担当能力に疑念があります。

・経団連がワクチン接種で隔離免除要求。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403245
コメント:感染症法はクラスターが追えなくなった時、その役目が終わり、その後の感染拡大防止の役にはほぼ全く立たなかった。むしろいたずらに保健所の負担を増やしただけだった。そして無症状感染者は野放しとなった。2週間の隔離期間などもはや何の意味も持たない、陰性証明があれば済むことだ。政府は早急に国会を開き、もはや有害無益な感染症法そのものを改定する必要がある。

・在アフガン日本大使館の声明。
https://www.afg.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html
関連記事:外務省と日本大使館の無責任。
https://www.excite.co.jp/news/article/Litera_litera_11977/
関連記事:これでもタリバンを信じられるか。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2021/08/post-97015.php
関連記事:アフガン退避作戦が遅れた理由。
https://toyokeizai.net/articles/-/451919
コメント:危機感がなかったからこうなったのです。それはコロナ対応も同じです。しかも日本政府は満州、沖縄と同じことを繰り返しています。官尊民卑の本音が透けて見えます。

・世界最低クラスの信頼度。菅の伝え方。
https://toyokeizai.net/articles/-/451872
第五波のピークアウトとは到底言えない状況で、9月を迎えました。しかも都民のワクチン接種は二か月待ちです。野戦病院も、東京では計画もないという異常事態です。そんな状況で、何処に光が見えるのか、菅は頭でも強く打った(そして目から火花が出た)のでしょうか。


1990.小池百合子は都民の敵。21/9/3

・東京に野戦病院が絶対必要なのに、小池知事は首を縦に振らない。尾崎会長激怒。
https://toyokeizai.net/articles/-/452449
コメント:全都民必読です。これを読めば、誰が元凶かはっきり分かります。それはオリパラを強行し、生徒の観戦を強要した冷血無慈悲な小池知事その人です。
文中で尾崎会長は、今の状態こそ悪夢だと言い、私もまったく同感です。最初は野戦病院の構想だったのに、いつの間にか、それが酸素ステーション(病床数が極めて少ない)にすり替えられたのです。ではその背景には、何があるのでしょうか。
まず言えるのは、これは菅との間の合意があるという点です。菅も、野戦病院では歯切れが悪いのです。
後は私の憶測ですが、この二人の間では、こういう話し合いがあったのではないか。即ち、今まで何とかワクチン接種でつないできたのに、ここで野戦病院を認めてしまえば、ワクチン一本やりの政策が失敗したことを認めることになる。オリパラ強行の是非がまた問われることになる。ここはなるべく事態を大げさにしないほうが得策ではないか。未だパラさえ終わっていないのだ。
だから逼迫はしているだろうが、ここは現場にもうひと踏ん張り、頑張ってもらって、ワクチンが行き渡って、感染者数が減少するのを待つべきではないか。しかも大規模な設備を作ってみても、完成する頃には、感染ピークを過ぎて、ベッドが空いてしまう可能性もある。
だからここは「やってる感」だけを安直に演出して、都民の不安をなだめる方法を考えた方が得策だ。その方策として、金も手間も少ない酸素ステーションを用意し、若者の街渋谷に、若者向けの無予約接種センターを作る。接種センターは専門家もいらないし、場所が狭くてもいい。
私の憶測は当たらずと言えども、遠からずだと思っています。とはいえ、医療にど素人の小池に酸素ステーションや接種センターの発案は難しい。見当違いの計画を吹き込み、しかもそれを実施できる部隊がいなければならない。これで思い出すのはアベノマスクです。即ち肝心の医師会が関与していない以上、進言した人間は、小池や菅の側近(や官邸)である可能性が高い。しかも頭が悪く、欲の深い側近です。そんな側近、もしくは自称専門家(もしくは獅子身中の虫)をあぶりだして、早くコロナ対策から排除しないと、都民や国民が、無駄死にを続けることになります。
しかし弥縫策でごまかそうという意図が真実なら、そこには許しがたいものがあります。それは在宅で苦しんでいる陽性者への配慮と、医療行為の欠如であり、人命軽視の姿勢に他ならないからです。

五輪を押し切った時や、パラで生徒の観戦を強要した時と同じで、この二人には、コロナ感染拡大への、根拠のない楽観論があるように見受けます。風邪と同じだという誤った認識を、未だに持ち続けているのではないか。だからこそ、在宅で入院できない都民の不安や苦痛にも思いが至らないのではないか。この二人の共感力や、想像力の貧困こそ、日本のコロナ対策の真の問題点ではないのか。
都民や国民の、不安や辛さを想像できない人たちに、都民や国民の上に立つ資格があるとは思えません。現実に向き合うのはしんどいし、金もかかる。やれたとしても、当たり前という評価しか得られない、いつか必ず感染拡大のカーブは収まるだろうから、その時まで都合の悪いことは見なかったことにしておこうという、これ以上はないくらい安易な姿勢です。
在宅死が増えたにしても、全体から見れば大きな人数ではないと思っている可能性もあります。でもこの二人がコロナ対策から手を抜くことで、懸命に対応していれば助かった命が失われているのです。
更に補償費のばらまきや、自分が出演するCM作成に費用が掛かり、都にお金がないということなら、国から借りてでも、第6波のことも考えて、いま野戦病院を作るべきなのに、小池個人の政治的な思惑のためにそれをやらないとすれば、とても恐ろしいことです。野戦病院の代わりに、酸素ステーションで「ごまかした」ことで、失われる命があり、入院できずに自宅で亡くなる人も出てくるでしょう。そうなると無念の内に亡くなった何十人もの都民は、直接小池が手を下して殺したも同然ということになるからです。私は悪魔のようだと書いて、少し書き過ぎたかと思っていましたが、そんなことはない。まさに歪んだ心の魔女なのです。狸の化けの皮がはがれ、醜い本性が徐々に露わになってきています。まさしくコロナは(菅と小池の)人災だったのです。

・野戦病院を酸素ステーションにすり替え。玉川が痛烈批判。
https://news.yahoo.co.jp/articles/913b49ca20bb84f6bdb266531e594237c9686095/yasenbuy

・酸素ステーションは閑古鳥の可能性。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f585c724b53001ee7f9e88bf6ee94e372e1f9fa5

・小池知事の、修学旅行は中止、パラは観戦の強引さ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee256a13deac9d3d5608d539a80b5fce21734bd0

・小池地知事の虚像。負け戦を避ける。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9fa63c9aa6c2fed1741eb32244a8869e99e347b

・専門家組織。ピーク超えたとの議論ない。
https://www.tokyo-np.co.jp/article_photo/list?article_id=128305&pid=447325

・タリバン、退避の米国人に付き添い。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a23a7ba570bc9b7a1ceccbf9e695afd57c6acff0
関連記事:英政府タリバンと協議。
https://www.bbc.com/japanese/58405283
コメント:なぜこういう交渉が、日本政府にはできないのだろう。英語もろくにできない、超ドメの茂木大臣では所詮無理なのか。

・菅、政権延命に躍起。
https://news.yahoo.co.jp/articles/89db2d0dac23b4f53ef49c6aaaaef66d0ba8f3ad

・岸田のコロナ対策。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403343k
コメント:これだけを取り上げても、菅よりはましです。

・逆さ地図が映す日本のリアル。列島がミサイル要塞。
https://www.jiji.com/jc/v4?id=20210827seikaiweb0001

・国と都の要請の結果、東京の確保病床6117床。目安の7000床に届かず。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/128435
関連記事:東京都、コロナ病床150床確保。
https://www.asahi.com/articles/ASP924T19P92UTIL01P.html?iref=comtop_BreakingNews_list
コメント:待っている都民は2万人。それに都の宿泊療養施設はどうなっているのか。

・大阪の野戦病院、宿泊療養の対象にならない若者が対象。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210831-OYT1T50071/?=tile

・緊急事態では人と兵站が決定的に重要。
https://toyokeizai.net/articles/-/450752

・ゴミ収集。感染リスクと隣り合わせ。
https://toyokeizai.net/articles/-/450724





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