「オンライン・オピニオン」


 「防衛費増額」
 「みんな夢の中」
 「ネットに咲いた毒の花」
 「岸田に任せるととんでもないことに」
 「辻元を立憲の代表に」
 「無後の都知事」
 「終活始めました」
 「自由の無い国」
 「革命は不可避」
 「漂流ポスト」


2291.防衛費増額 2/10

今回の前書きは、朝日新聞2/9の耕論「防衛費増額決まったが」からの大特集です。なぜ今までこのような議論がなかったのか不思議です。

防衛力の強化に向け、政府は今後5年間の防衛費を従来の1.5倍に拡大すると決めた。国の 財政は火の車、増税方針は反発を招き、図債で賄えとの声もある。私たちが危ぶむべきは。

「無関心な若者、最悪逃げる」石山アンジュから
私個人は、防衛費の拡大には反対です。戦後最大の方針転換なのに、閣議決定で勝手に進んでいくのはおかしい。国民投票をやってもいいぐらいの事案だと思っています。
でも、自分の周りで同じ世代と話していると、自分には関係ないという人が多い気がします。防衛費を拡大して、 もし戦争になったらという話をすると、「そうなったら海外に行く」というんですね。
 いまの若い世代は、SNS でグローバルにつながっているので、上の世代と比べると 国家の境界線が薄れているように感じます。「最悪の事態になれば逃げればいい」と思っているから、自国の政治にあまり関心を持たない。
 その背後には、国家の意思決定や政治に対する不信があります。今のシルバー民主主義では、若い世代はマイノリティーです。投票しても無駄だというあきらめがある。
 私の周囲の人は、政党よりも政策の中身を冷静に見ています。選択的夫婦別姓や同性婚は支持するし、平和であってほしいけれど、「左」とは違うという感じですね。そういう人の受け皿になる政党がない。「投票する先がない」という声はよく聞きます。
 防衛費のための増税に反発が強いのは、そもそも政府の税金の使い方に信頼がないからでしょう。増税は、必要があるものに対して痛みを分かち合うという話ですけど、シルバー民主主義の中で冷遇されていると感じている若い世代には、不公平感を強めるようにしかみえません。(編者注:シルバー民主主義とも言えないと思います。なぜなら年金削減があります)、正確に言えば富裕層・上級国民民主主義でしょう)
問題なのは、経済成長への努力が不十分なことです。G DP(国内総生産)比2%の 防衛貧は外国では常識だと言われますが、日本はこの30年 間、経済成長していないじゃないですか。世界で勝てる新しい産業が生まれているのか。安心して子供を育てられる環境になるのか。そういう長期的な兆しが見えないのに、防衛費を増税で増やすと言われても、負担をさらに背負わされる気分です。
 今の若い世代は、過去の実績や常識にとらわれず、今後の日本の姿をゼロベースから話し合える場を欲しているのだと思います。(中略)
防衛費の議論の前に、外交努力も足りないと感じます。 唯一の戦争被爆国なのに、平和外交のリーダーシップを取れていない。今年の広島サミットで岸田文雄首相は、防衛費拡大のアピールではなく、日本の平和主義のビジョンをしっかり訴えてほしいですね。

「平時から国債依存危うい」加谷珪一から
防衛費拡大が拙速に決まったことは、火を見るより明らかです。財政はその年の税収で支出をまかなうのが大原則ですが、長期契約となる防衛費は例外で、後年度の予算を縛ってしまう。それなのに、財源をどうするかも決まっていない。そんな状態で「理解してくれ」と言われても防衛費を拡大させる是非以前の問題があると私は思います。
 防衛費のGDP比2%への引き上げは、世界的に見れば特段多い数字ではありません。ただ、日本は少子高齢化で社会保障費が増え、経済成長できない状況が続いており、財源がない。そのため、財政状況を悪化させずに防衛費を難なく増やす余力はないのが現実です。
 国の支出の3分の1は国債発行による借金頼みで、それでも何とかなってきたのは、金融緩和で金利を抑えてきたからです。金利が上がれば利払いも増え、手の施しようがなくなる。国債発行が一定程度なら問題ないですが、今の日本は許容範囲をオーバーしている。円の信用がいつ崩壊するかもわからず、非常に危険です。崩環すれば、財政再建に道筋をつけるための増税が必要になります。 (中略)
 一般に、軍事変や防衛費には、平時と有事で別のメカニズムが働きます。平時は、経済にマイナスにならない範囲でやりくりする。ところが、 有事になると「勝つ」ことが目的となり、すさまじい量の国債を発行して戦費をまかなうことになります。
 逆にいうと平時から国憤に依存するのは危ういのです。もともと通貨不安が危ぶまれている国が、いざ有事になった時、さらに大量の国債を発行できるのか。戦争遂行能力を維持するという意味でも、国債頼みは危険です。(中略)
 日本は、人口減とはいえー億人の国内市場があります。 輸出で中国に依存するのでなく、願客として中国からもっとモノを買う国になった方がいい。それが外交の優位性にもつながります。戦争と経済は密接に関係しており、トータルで考えることが安全保障だと思っています。

「軍事独り歩き、重なる戦前」山田朗から
今回の防衛質の大幅な拡大は、必要な装備などの要用を積み上げるのではなく、GDPの2%という目標を設定してしまいました。北大西洋条約機構(NATO)並みの水準を米国などにアピールするためですが、どう使うか、自衛隊の現場も困惑しているの ではないでしょうか。
政府の有識者会議は昨年11 月、財源に関し「国債発行が前提となることがあってはならない」との報告書を出し、 岸田首相も増税の方針を示しました。しかし与野党から反発が出ており、一部の自民党議員は「国債を発行せよ」と乱某な主張をしています。
実は政府は、すでに建設国債を、自衛隊の隊舎や艦船の財源に充てることを決めています。建設国固は本来、道路や嬌など、未来に価値が残るインフラ整備に使われるものです。(中略)
すでに民間の国債引き受けは限界に達しており、事実上日銀が国債を引き受けています。
(中略)戦後は、軍人ではなく文民 が自衛隊を統制する世の中になったはずです。しかし、岸田首相は国会の予算委員会で、敵基地攻撃の具体的な中身や、新たに購入する巡航ミサイル「トマホーク」の数など詳細の公表を拒否しました。これでは国権の最高機関である国会が事実上、防衛費の審議に関与できません。
 日本がこれからどういう方向に進むのか。全体的な国家戦略、外交戦略が示されず、軍事だけが独り歩きしている。私には、戦前の愚かな道を歩んでいるとしか思えません。
コメント:何かを足す必要も、引く必要もありません。



2292.みんな夢の中 2/22

最近、気が付かないうちに口ずさんでいる歌があります。それは、みんな夢の中、という歌です。オリジナルは高田恭子で、多くの歌手がフィーチャーしています。由紀さおり、玉置浩二などです。その歌詞は以下のようなものです。作詞、作曲は浜口庫之助です。

恋はみじかい夢のようなものだけど
女心は夢を見るのが好きなの
夢のくちづけ夢の涙
喜びも悲しみもみんな夢の中

やさしい言葉で夢がはじまったのね
いとしい人を夢でつかまえたのね
身も心もあげてしまったけど
なんで惜しかろどうせ夢だもの

冷たい言葉で暗くなった夢の中
みえない姿を追いかけてゆく私
泣かないでなげかないで
消えていった面影もみんな夢の中

乙女の失恋の歌と言ってしまえばそれまでですが、80歳に手の届く私には、これが恋の歌ではなく、人生の歌のように思えてなりません。言うまでもなく、人生には限りがある。それは心の入れ物、精神の乗り物である肉体の耐用年数が、100年に満たないからです。肉体が活動できなくなれば、精神も活動を止めざるを得ないのです。心身が同時に終わりを迎えるのです。そしてその瞬間に、私たちはどう感じ、何を考えるでしょうか。人生は短い夢のようなものだったと考えるのではないでしょうか。

誰もが死を恐れ、生を惜しむのは、死後の世界が実際には存在しないことを、本能的に知っているからだと思います。人生が終わり、夢も終わる。無だけがある。だからこそ人生を愛しむのです。そう考えると、今生きているこの瞬間に、無限の価値があることに気が付かされるのです。今という時間を充実して思い切り生きておかないと、死に直面した時に、後悔することが分かっているからです。

そう思えば、恨んだり、ねたんだり、憎んだりする時間、即ち否定的な感情で、人生を浪費する時間などないのです。そういう事の繰り返しの人生だったら、自分という存在が無に帰するその瞬間に、自分の人生を肯定すること等、到底出来るはずもなく、死の恐怖や悲嘆を乗り越えることも出来ないでしょう。

自分は何も出来なかった、何も残せなかった。でも精一杯生きた。出来る事は全部やったと、自分に言い聞かせられたら、どれだけ気持ちが楽になることか。しかもそれが、最後に「自分が、自分に」してやれる事なのです。

人生は夢のようなものかもしれない。でもそこには精一杯生きた自分が、確かにいた。その事実は何人も否定できません。この世に別れを告げる自分にとっては、人生は夢のように感じたとしても、自分と関係のあった人達にとっては、自分の存在は現実だったのです。

だから自分のしてきたことや、言ってきたことが、それがいかにささやかなものでも、いつかどこかで、誰かの役に立つことがあるかもしれないのです。歴史に名を残さなくとも、子孫を残すということだけでも、大きな功績なのです。自分の人生にも、いくばくかの意味があり、努力した自分がいる。人生は決して夢ではなかった。それを信じて、心安らかにこの世を去ることが出来れば、もはやそれ以上に、何を望むことがあるでしょうか。

ところで、週刊新潮(3/2号)に、死生観の記事がありましたので、参考までにその一部をご紹介します。
…救命救急センターでは、多い時で一日に5〜6人の方の最期を診てきました。
そして、80代、90代という高齢の患者さんの中で、目の前に死が迫り、だんだんと体が弱り、出米ないことが増えてきた段階で「死にたくない」「生き続けたい」と言う方に私は出会ったことがありません。
 多くの方が、「この歳まで 生きられてもう充分」「やりたいことはやりきった」「これ以上、迷惑をかけたくない」と囗にする姿を目の当たりにしてきました。人生の最終盤を迎えて自らの死を受容している高齢者は決して少なくない。これが救急医療の現場に立ってきた私の偽らざる実感です。
 事実、民間会社による死についてのアンケート調査でも、多くの日本人が死に不安を抱える一方で、死そのものに伴う「自分はどうなるのか、どこへ行くのか」という不安を感じている人は20.7%と、さほど多くはありません。徒に死を恐れているばかりではないと言えるのではないでしょうか。
 にも拘わらず、日本の高齢者の幸福感は低い。それは、「幸福であること」の価値観が極めて限定されているせいなのではないか。多様性の時代と言われるなか、死生観だけは「生命期間の延長=幸福」というただひとつに縛られている気がしてなりません。(以下略)



2293.ネットに咲いた毒の花 2/23

・ネット時代の弱者。朝日論談。
https://www.asahi.com/articles/ASR2Q51FFR2NUCVL00F.html?iref=comtop_Opinion_02
コメント:多分私もネット弱者の一人だろう。何の影響力も持ってはいない。では多数のフォロワー数を誇り、暴言の限りを尽くすガーシーやひろゆきが、あるべきネット言論人のあり方かと言えば、それには大きな疑問がある。他者を攻撃すること、自慢すること(自分だけに都合の良い理屈を振り回して何が論破だろう)でしか、自分の存在を主張できないというのでは、逆に精神力の弱さ、自信の無さを感じる。そこに橋下徹を加えてもいいが、言論の自由というよりも、フォローするつもりもない、無責任な発言にしか見えない。他者をそしり、自分さえ目立てば良いというのでは、これはパフォーマンスが全ての、小池知事と同じ価値観だ。非難と破壊だけがあり、代案もなければ企画もない。展望もなければ、目標もない。刹那的な名声、いや虚栄の奴隷だ、だからこそ無名と無視には絶対に耐えられない。見た目が派手な毒キノコのような彼らから、刺激的な言辞を取れば、一体後には何が残るというのだろう。いまの日本の若者が求めているのは、過激な言辞で自分達の留飲を一時的に下げることだけなのか。
多分そうではなく、一定の教養レベルを背景に、日本の現状に正面から向き合おうとする、educatedな彼らが求めているのは、令和のネット社会に相応しい、地に足の着いた、レベルの高い価値観の、本物の知性であり、正統派のリベラルであろう。wtwは到底未だその足元にも及ばないが、ガーシーやひろゆきという反面教師を得て、進むべき道が明確になったように感じている。そういう意味では、クソジジーの一人としては、この問題児達にも感謝するべきなのかもしれない。




2294.岸田に任せるととんでもないことに 2/26

岸田首相のウクライナ・フィーバーには困ったものです。無論発電機や暖房器具、地雷除去装置などは人道上必要なので、支援には賛成ですが、それにしても最初から岸田首相の姿勢には不自然なものを感じています。小池知事と同様、パフォーマンスが目的ではないかという疑いがぬぐい切れないからです。

その理由の一つは、同じアジアなのに、ミャンマーであれだけ人権の抑圧が行なわれ、市民が虐殺されているのに、日本政府はmyナマーの独裁軍政権よりの立場を維持し、人道上の問題は見て見ぬ振りだからです。ナチスの礼賛者である麻生に勲章を贈ることが全てを説明しています。だから取ってつけたように、岸田がウクライナの市民の犠牲を強調しても、説得力がないのです。即ち岸田首相のウクライナ問題への対応には、人道以外の目的があるのではと思わざるを得ないのです。

非道なプーチンには無論怒りを禁じえないが、ロシアとウクライナの関係の歴史を知らないと、正しい判断もできず、有効な対策も考えられません。
ゼレンスキ―は今や最大の時の人ですが、その前にも大統領がおり、しかも汚職が多く、褒められた内政ではありませんでした。またソ連の崩壊で、ウクライナの国内が親露派と反露派に二分され、この二つの派閥が均衡を取りながらウクライナの政治と外交が行われてきたという、他の国にない特殊な事情もあります。

しかもプーチンの侵攻のきっかけは、ウクライナのNATO加盟の動きでした。NATOはロシア(昔のワルシャワ条約機構)と敵対することが存在理由でした。そしてゴルバチェフがペレストロイカで西側との対決を止めた当時、ロシアをNATOに入れようという動きもあったのです。それが実現していれば、こんな騒動にはなっていないはずです。だからNATO側にも落ち度はあるのです。今の日本を含む西側の動きは、ロシアを孤立させる方向にのみ進んでおり、これでは核戦争の危機が増大するだけで、緊張を緩和することはできません。

まして岸田首相の演説を聞くたびに、うんざりするのは馬鹿の一つ覚え(失礼)のように、米国の尻馬に乗ってそうだそうだと言っているだけのように聞こえるからです。これでは外国からは尊敬されません。敢えて付け加えれば彼が世界で尊敬される起死回生の手は、広島で核兵器反対を主張すること、出来ればその共同声明を出すことなのです。核兵器反対は、ロシアに対するけん制にもなるはずです。

岸田首相だけではないが、政治家(や著名人)と向き合う時に、大事なことは、説明や主張の中の、僅かな違和感を敏感に感じ取ることです。その些細な違和感の中に、将来の危険な兆候が宿っていることが多いからです。国民が政治家の口車に乗って国家的な災厄に巻き込まれる時の、最初の兆候が、その違和感なのです。まあいいや、皆がそう言うからそうなんだという根拠のない空気感に身を任せていると、同調圧力に無批判に従った挙句、戦争に自ら巻き込まれ、命も財産も失う。それを日本の国民は身を持って經驗しているのです。

しかもこれまた戦時中と同様の現象ですが、NHKが、2/25は終日ウクライナの特集を組みました。天皇誕生日の特集番組は一つもなかったのにです。岸田とNHKは、ウクライナびいきでなければ、非国民だとでも言いたいのでしょうか。ならば私は非国民で結構です。大事なことはウクライナが勝つことではありません。一日も早く戦闘を終わらせ、ウクライナとロシアの国民の命がこれ以上失われないようにすることなのです。なぜそういう発想が岸田にはないのでしょうか。岸田は戦争が好きなのでしょうか。

ウクライナ侵攻で、日本の国民にとっての最大の問題は、ウクライナで市民が殺傷されていること、間接的にエネルギーや食糧の価格が上ることの他に、もう一つ、反対意見や批判が封殺されていることがあります。異論を抹殺する政治とメディアの姿勢こそ、何にもまして民主主義にとって、最悪の危険な兆候なのです。

同じことはジェンダー騒ぎにも言えます。日本人は古来、同性愛には比較的寛容で、おおらかでした。多少の冗談を言っても憎悪の対象ではありませんでした。女装タレントがこれだけ大きな顔が出来る国は他には見当たりません。

しかし今は最初から100%認めなければ非国民だといわんばかりです。性同一性障害と同性愛と男女同権が一緒くたに議論されています。今更言われるまでもなく、様々な性と同棲生活の形があっても良く、その時のパートナーとの関係や権利関係も、異性との通常の結婚と同等でなればなりません。一方で、異性との結婚が、最も多い形態であり、またそれを望むものが最大多数を占めるという事実を否定してはならないのです。この問題は、少数派の存在と意見を認めるという問題だと理解しないと、議論がますます非論理的で、非生産的、ひいては狂気の方向に進むことになります。

さまざまな結婚の形態があるという意味では、異性間とはいえ、一夫多妻(場合によっては一妻多夫)などという制度さえあるのです。でも再三申し上げたいことは、ジェンダーのケースも、権利の主張だけにとどめておき、異論(異性結婚論者)を攻撃するような動きは行き過ぎだということです。

但し夫婦別姓はこれとは全く別の問題です。それは基本的人権と男女同権の問題だからです。岸や安倍や統一教会が、家父長制の家庭観を現代の国民に強要するという、許しがたい価値観が背景にあるからです。

そもそも多様性というのは、複数の異論が共存することを意味しています。どれか一つの、全面的な否定や肯定は、多様性の否定に他ならないのです。ナチスや原理主義やマスク警察の狂気をみれば、その愚かさと危険性が分かります。他人は他人、自分は自分なのに、それがいつの間にか他人も自分と同じでないと気が済まなくなる。要は(安倍元首相や、小池知事のような)支配欲は捨てて、お互いが相手の存在を認めて譲り合う気持ちが、平和と共存の社会を築くうえで、どれだけ大事かということです。

多様性では寛容が大前提です。同時に権利に見合った責任、即ち自分の言動に責任を持つことが、その前提です。ところが、今は老いも若きもヒステリックになり、極端に走り、思い通りにならないと直ぐに切れ、しかも人を殺すことにさえ抵抗感がない。理性も人間性も失った、感情の動物に成り下がるのです。

いま日本人に最も欠けているものは精神的な余裕であり、大人の分別です。最近の犯罪者に共通して見られるものが精神と知能の退化です。年齢を問いたくなるほどの幼稚な発想です。高齢の保守派の領袖にも時折見受けられる現象(売り言葉に買い言葉)です。

ネットの有名人や、某知事、保守派の政治家を含めて言えることは、相手の身になって考えることが出来ないということです。彼らが、どんなに偉そうなことを言っても、その言葉はひたすら虚しいだけなのです。この相手の身になってという視点が完全に欠落しているのが特殊詐欺や煽り運転を含む最近の犯罪者です。彼らに共通するのは、究極の自己中です。自分は何をしてもいい、殺される人間には虫けらと同じ価値しかない。これは自我肥大では済まされない。精神異常でなければ説明がつかないのです。

犯罪まではいかないが、すぐに論破という言葉を使う、薄っぺらい人間もいます。でもその目的は、勝ち誇り、自分を誇示したいだけで、相手を納得させたいという気持ちは感じられない。これも広義で、相手の身にはなっておらず、これではおもちゃを自慢する子どもと何ら変わりがないのです。

この精神や理念が後退し、荒廃した日本では、今こそが戦後でも最大の危機的状況にあると言えるのではないでしょうか。金と物質文明に依存し過ぎた結果がこれだとすれば、日本人とは畢竟どんな国民だったのでしょう。一億総白痴どころか、一億総幼児なのでしょうか。

関連記事:岸田、早期改憲に意欲。
https://mainichi.jp/articles/20230226/k00/00m/010/050000c
コメント:求めているのは時代ではない。岸田本人だ。防衛費の増額といい、原発再稼働といい、この首相、ロクなものではない。本当に広島出身なのか。間違いないことは、彼が物心がついた頃には、既に原爆の記憶が風化していたことだ。このまま岸田政権が続いたら、日本が大変なことになることだけは断言出来る。しかも問題は、国民が危機意識をもっていないことだ。それは安倍政権が民意軽視で酷過ぎたことの反動かもしれない。それでも手遅れにならないうちに、リベラルは大規模デモを実施せよ。野党、特に立憲も国民民主も、デモと反対集会については全く期待できない。多分彼らはきれいごとだけで、汗をかくことには関心がないのだろう。これでは日本が良くなるわけがない。
最近の岸田の言動には、安倍にも共通する自我肥大が顕著である。誰でもトップに立てば、尊大な気持ちになるのかもしれない。ヒトラーしかり、スターリンしかり、プーチンもトランプも。そして日本では安倍がいた。いままた岸田がその後を追おうとしている。民意に敬意を払い、謙虚であり続けた政治家だけが、後世まで名前が残るのだろう。増長と専制への道を歩み始めた岸田が、今後国民にどれほどの迷惑を掛けることになるのか。考えるだけで憂鬱である。

関連記事:海洋放出ありきで準備着々。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/233255
コメント:これが岸田内閣の本音です。

関連記事:沖縄密約報じた西山逝去。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6455104
コメント:新聞記者の鑑でした。


最近の省庁の暴走の背景には、岸田政権への過度な忖度と悪乗りがあるのではないか。佐川の、安倍への忖度と全く同じ構図が、今度は岸田を相手に、もしくは岸田を担いで始まっているのではないか。しかもNHKはじめ、メディアは一切この政官の「癒着」を指摘しようとはしてはいないのです。

ところで、wtwの編集者の特徴を一言で表現すれば、一生一ヤジ馬です。馬でも、野次は飛ばします。



2295. 辻元を立憲の代表に 3/2

参院予算委員会、防衛費に関する辻元の追及は胸のすくようなものでした。岸田はたじたじでした。立憲の代表が泉では、党勢の拡大は無理だというのは、衆目の一致するところですが、野田を代表にという意見があるのには、呆れるを通り越して、怒りを覚えます。彼は、あろうことか、財務省の勝次官の口車に乗って、消費増税と解散総選挙をセットにして惨憺たる負け方をし、民主党政権を安倍に明け渡した張本人です。しかも釈明の弁さえありませんでした。石原慎太郎に挑発されて、尖閣を国有化宣言し、日中関係を不必要にこじらせたこともある。外交のセンスも国際感覚もないので、世界での存在感はほぼセロだった。立憲に籍を置いた後も、安倍政権に極めて近い立場を取り続けた。しかも自民党の計略(野田を持ちあげて、立憲全体を取り込む。もしくは党内の保革を分断)にも気がつかず、おだてられて安倍の弔辞を読んだ。自分を客観視出来ないどころか、極端な自我肥大。野田・蓮舫ラインは、政治は自らの存在を誇示できればよく、国民の意見等知ったことではない。とことん尊大で、首相官邸近くでデモがあった時も、誰かが騒いでいるようだとうそぶいていた。野田政権が短命で終わった事だけが救いだった。今年、まかり間違って野田代表などが生まれたら、立憲は自民の補完勢力に成り下がるだけである。自民は一層身勝手に振る舞い、一気に対中戦争に傾斜する。立憲が間接的に日本を戦争に引きずり込むことになる。野田時代の記憶を持つ世代(60−80代)は、野田の代表就任を阻止することが、次世代の戦死を阻止することになることを理解しなければなりません。立憲がリベラルの旗を掲げるのであれば、代表は辻元以外には考えられないのです。是非とも辻元を立憲の代表に。




2296. 無言の都知事 3/3

3/2の参院予算委、共産党の小池晃の質問は、古賀の言葉を引用しつつ、敵基地攻撃能力などは平和国家とは全く逆方向だという、論理的で的を得た内容でした。今回の参院予算委では、小池晃と辻元だけが質問らしい質問でした。なお維新の猪瀬が、コロナ対策で病院に9兆円もの補助を行ったことを取り上げました。防衛費どころではないという指摘でした。但し事前の準備が不十分で、ところどころでボロが出ていました。

政治家が発言すれば、当然注目されますが、むしろ注意すべきは、発言があってしかるべきなのに、意見の表明がないケースです。分かりやすいところで、小池知事を例に取ると、問題が起きているのに、発言がない案件は以下のとおりです。
・太陽光発電の業者と都知事との関係。
・同じく三浦瑠璃の夫の逮捕の背景。
・外苑街路樹の伐採の約束と、不履行の理由。
・新宿御苑の福島除染土の散布。
・八王子の精神病院の虐待死。
・コロナの規制解除。国だけが動いている。
・そしてもちろん、五輪汚職と、知事との関係。



2297. 終活始めました 3/7

終活始めました。まずはキッチンからと思い、手を付けてから後悔することしきり。何十年も前の味噌やラッキョウ、梅干しなどは未だ良い方で、得体の知れない食品がぞろぞろ。さびた缶詰の缶、あかない瓶詰などが山ほど出てきて絶句しました。そこで主婦ならぬ主夫の為の台所情報です。まず錆びた缶詰ですが、そのままでは自治体は持って行ってくれません。嫌でも、缶切りで開いて、中身を取り出す必要があります。中身は生ごみとして出します。さびて蓋が開かなくなった瓶詰は、蓋をガスコンロの火で気長にあぶれば必ず開きます。古くなった油は、油を吸わせる用紙を売っているので、それに吸わせ、新聞紙でくるんで可燃ゴミで出します。鍋の中で固める薬剤もありますが、鍋の掃除が面倒だとのことです。油は、そのまま流しに捨てると、途中で固まって、配管が詰まる恐れがあります。

ところで私はお笑いが好きで、M-1もR-1も良く見ますが、特にR-1はレベルがかなり高く、良く練られたネタが多く、大人の視聴にも十分に耐えられます。少なくともR-1優勝者よりはマシです。ところが審査員に問題児が一人いました。バカリズムは、自分の判断力を過信し、それに固執するあまりに、完全に周囲から浮き上がっていました。最近のネタにも精彩がなく、行き詰まっている焦りが的はずれの批評にも表れていたのではないでしょうか。なお私はバカリズムを馬鹿主義だと思っていたら、どうもそうではないようで、馬鹿なリズム(音楽)という意味のようです。

たまたま全日本対阪神戦を見ていたら、大谷が一打席目は三振でしたが、二打席目であっさりホームラン。しかも片手、しかも中段。別格です。しかも計2発です。
https://full-count.jp/2023/03/06/post1345970/



2298. 自由の無い国 3/8

自由という言葉の意味について、今一度考えてみたい。独裁からの自由(含む都知事)、国家主義からの自由(含む岸田)、カルトからの自由(含む安倍)、戦争からの自由、貧困からの自由、過重労働からの自由、いじめを含むハラスメントからの自由、差別からの自由(性差別を含む)、経済格差からの自由、原発からの自由、巨大組織(電力会社、連合、電通)からの自由、鈍くて古い価値観の政治家からの自由(麻生、二階、萩生田、高市、丸川)、傲慢な若者からの自由(泉、玉木、橋下、音喜多、立花一茂、ヒロミ、ひろゆき、そしてもちろんガーシー)、そして理不尽な政策からの自由(防衛増税、マイナカード、遅かったコロナ対策)。日本にはそれらの自由はありません。

・高市、捏造繰り返す。さすがに開き直り過ぎだろうと元官僚。
https://www.asahi.com/articles/ASR373PXPR37UTFK003.html?comment_id=12491&iref=comtop_Appeal6#expertsComments
関連記事:生々しい、メディア関係者も驚き。
https://www.asahi.com/articles/ASR37653GR37UCVL018.html?iref=comtop_Topic_02
関連記事:俺の顔潰せば首が飛ぶ。
https://www.asahi.com/articles/ASR376RDJR37ULFA01Q.html?iref=comtop_ThemeLeftS_01
コメント:停波をらつかせた高市の罪は大きいが、それを指示した官邸には更に大きな責任がある。責任者は暗殺されたが、菅が残っている。

・ふるさと納税、東京都が反対。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/235315
コメント:改めて問う。東京都は都民の為に、何をしてくれたのか。後手のコロナ対策は、五輪の強行開催は、豊洲移転は、太陽光発電は。全部魔女X池の見栄のためではなかったのか。知事や都民ファーストは都民のお荷物ではなかったのか。今更ふるさと納税反対と言う資格などない。こちらがコロナで陽性になってもケアは一切なかった(八王子市の例)。

・まるで鳥小屋、学童保育。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/234419
コメント:このどこに福祉があるのか。

・子供を大学に通わせると年間500万。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/03/21000-3.php
コメント:二人なら、世帯の年収1千万必要。

・官製ワーキングプア。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6456269
コメント:あってはならない。

・役所勤務はブラックか。
https://toyokeizai.net/articles/-/655065



2299. 革命は不可避 3/11

台頭する権威主義、国家主義、そして独裁政治。どうやら我々現代の市民は、伝染病、戦争、天災(地震、噴火、台風)に加えて、市民革命2.0まで経験しなければならなくなりそうです。しかもこの21世紀の市民革命に失敗したら、国家間の覇権争いの結果、核戦争が始まり、人類とその文明は消滅するでしょう。それを回避する方法はもう一つ、宇宙人又は、未来の人類(グレイ)と対話して、社会科学(政治・経済)の行き詰まりの解決策を見つけることです。しかしミステリー・サークルが人間のイタズラだと思っているようでは、それも難しいかもしれません。先入観で凝り固まり、狭量ゆえに保守的な価値観を変えられない、頭の固い人間(たち)が、世界を滅ぼすのです。

私は今重症の花粉症の真っただ中です。止まらぬくしゃみと鼻水、頭の重さ。ほぼ毎朝抗原検査をしており、コロナでないことは確かです。駐車してある車が黄色くなっています。
・花粉症のトリビア。
https://diamond.jp/articles/-/319176
・花粉症最新治療。
https://diamond.jp/articles/-/319111

・N党は解党が適切。東国原。
https://news.yahoo.co.jp/articles/09ea92689aaef25583862f932dad2d3ddd2dd080
コメント:私もそう思います。国民を愚弄しています。

・日銀、大規模緩和維持。黒田最後の定例会合。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023031000562&g=eco
関連記事:おかげで株安だ。番犬どころか飼い犬黒田の置き土産。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230310/k10014004311000.html
関連記事:ついでに円安だ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/235737?rct=economics
コメント:黒田は自画自賛。これも老害。

・官邸で誰ひとり総理を敬わない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/91a792b6057d7f94f2d54139a2a8280d84deaff3
コメント:しかも自らの役所の為に利用しようとしている。これでは官邸は内部から崩壊する。

・入管法、収容の適正化が先決。朝日社説。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15577349.html?iref=comtop_Opinion_04

・少年院で矯正されず殺人。国提訴。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230310-OYT1T50155/
コメント:体のいい収容施設。

・闘わなくなった春闘が日本経済を駄目にした。
https://toyokeizai.net/articles/-/656271
コメント:その通り。取り分け、連合の芳野は恥を知るべし。

・実質賃金4.1%減の衝撃。
https://toyokeizai.net/articles/-/658304

・談合ではない。電通の支配型私的独占。
https://webronza.asahi.com/national/articles/2023030700002.html?iref=comtop_Opinion_06
コメント:そもそも独占禁止法に違反している。

・タケシが軍団と絶縁。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5f314a9925f9e8532d3e2485daf4582fd3fa7fe
コメント:それにつけても、今一番無駄な広告関係の出費は、タケシ、サンマ、所の既得権老害3人男に払うギャラでしょう。



2300. 漂流ポスト 3/13

NHKの岩手の漂流ポストの番組を見ました。津波の難を逃れた赤川勇治さんという方が、自分が経営する森の小舎というカフェを開放して、被災者の話を聞く場を作りました。更には、カフェに来られない人の為に、漂流ポスト(個人の郵便受け)を設け、手紙を受け取れるようにしたのです。手紙の内容は被災者が、亡くなった家族に宛てた哀惜の文面です。手紙は(天国の家族の代わりに)赤川さんが全て目を通し、またポストの脇に小屋を建て、手紙を整理保管し、誰でも読めるようにしてあります。ファイルに保管された手紙は、既に千通を超えました。
同じような試みに、大槌町の風の電話があり、そちらは映画化もされています。
震災から10年経ち、手紙の数が減ってきて、自らの母親の認知症が進んできたこともあって、赤川さんはこの制度を止めようと思い立ちました。一人で受け止めるには重いと赤川さんは言います。楽しい内容ではなく、心に長く留まるからです。いま原発再稼働を叫ぶ人たちは、震災で失われた22215人の命に、どう向き合うつもりでしょうか。赤川さんは被災者の話を聞き、手紙を読むことで、被災者と悲しみを分け合い、心を癒して来たのです。こういう無償の行為こそが、国家的な感謝や栄誉の対象であるべきです。この10年、遺族の向けようのない悲しみに対して、宗教人は何をしていたのか(金目当ての無いカルト教団は論外)、文化人はどうですか。政治家は、そして私たちは何をしてきたでしょうか。
・命を守る教訓。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6456752
・災害関連死、福島県が突出。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6456723
・大震災12年、災害法制を進化させよ。朝日社説。・
https://www.asahi.com/articles/DA3S15579470.html?iref=comtop_Opinion_04
・岸田政権の原発回帰で電力会社はボロもうけ。
https://mainichi.jp/premier/business/articles/20230309/biz/00m/020/011000c
・福島第一原発、廃棄物置き場の容量が限界。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/237526
・原発事故で100年帰れない。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/237466

・放送法文書で安倍政権批判。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023031200211&g=pol
関連記事:高市が答弁釈明。
https://www.asahi.com/articles/ASR3C74L5R3CUTFK00H.html?iref=comtop_Politics_02
コメント:安住の言うとおりです。思い上がっていた安倍晋三。しかも高市は右翼であるがゆえに、安倍の後ろ盾があったが、今はそれがない。しかしこれだけ人間的な魅力のない女性議員も珍しい。誰でも一つくらいは取り柄があるのに。なお、磯崎は官房長官の菅を飛ばして安倍と話をしていたという。安倍政権はとことん腐っていた。





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