「オンライン・オピニオン」
「非戦の願い」
「欲望の資本主義」
「事件の真相を明らかにせよ」
「酷暑は地球的災害」
「クライマーズ・ハイ」
「終戦記念日」
「戦後78年」
「ヘイトの女王?」
「茶の間のディーヴァ」
「岸田が決断?」
2371.非戦の願い 8/1
今回の前書きは朝日新聞(7.31)の声欄から、読者の投稿の一部の紹介です。
「悲しかった、ここへ来るな」北山智子(92歳)
1945(昭和20)年7月から8 月にかけて、警戒警報や空聾警親のサイレンが度々嗚った。
その日は轟音が聞こえ、何の音かといぶかっている時の、突然の警報だった。防空壕はどこにあったのだろうか。私は見たことがない。
私は1歳になったばかりの妹をおんぶし、他の皆より少し遅れて、でも母より一足早く走りだした。近所の人たちのあとについて、下に小川が流れる崖を下り、皆と同じように崖に張り付いて動かずにいた。
その時、誰かが叫んだ。「ここへ来るな。赤ん坊の着物が目立つからどこかへ行け」と。
私のことだった。上では飛行機が嚢音をたてながら旋回している。それでも、私はそこから立ち去るしかなかった。
新しい布一枚買えない時代。妹の着物は、姉たちのお下がりだったと思うが、他の人より目立ったのかもしれない。悲しかった。皆が貧しい生活を強いられながらも、隣近所同士、お互いに助け合って暮らしていたはずだった。
その後、すぐ母に会った。後のことは記憶にないが、母の涙だけは鮮明に記憶に残っている。
コメント:満州から避難する開拓民は、赤子の声で匪賊に見つかるからと幼い命を奪った。また沖縄や本土の防空壕でも、人が多いと言って締め出すなどが普通に行われていた。人間から人間性(人間らしさ)を奪うものが、戦争であり、最近では過度な競争である。先祖に戦犯を持つ保守系の政治家が戦争の記憶もないのに、軍備増強を叫び、ウクライナや台湾問題で、気勢を上げる。そのくせ、いざミサイルが飛んでくれば、最初に防空壕に逃げ込むのは彼らや彼女らだろう。人類は最大の人災、世界大戦から救うのは、報復の連鎖の思想ではなく、非戦の信念だけなのである。
「ざわわの歌、重い口開いた父」伊藤恵里子(70歳)
父は1913(大正2)年生まれで、95歳まで生きた。私は子どもの頃から、父に幾度か戟争の話を聞きたいと言ったが、その都度「忘れてしまった」と言われた。母には、思い出したくないことは聞かないこと、と禁句にされた。
2007年、帰省した時に、テレピから「さわわ」と歌声が流れた。「誰の歌だ」と父が聞いた。「森山良子が歌う沖縄戦の歌よ」と答えたら、父の目が赤くなった。「南方を思い出す歌詞だ」と言い、突然、戦争のことを話し姶めた。
ざわわの歌詞は、南方で戦っていた時に吹いていた日照りの熱風を思い出させる。食べ物が十分に届かず、腹がすいて手当たり次第口に入れる者が、おなかをこわして死んでいった。自分はしちょう兵で食料を運んでいたが、とにかく食料事情が悪かった。いいか、戦争は絶対にするなよ。何一ついいことがない…。
生きて帰った者は、戦争の実態を話さないことでしか、仲間の弔いができないとも言っていた。口には出来ない惨状があったのだろう。
その2年後に父は亡くなった。父が話してくれたことを伝え、皆と一緒に非戦を誓っていきたいと思う。
コメント:私の父も、寡黙でした。私も訊きませんでした。
2372.欲望の資本主義 8/2
今回の前書きはNHKの特番「欲望の資本主義 2023夏」(7.30)です。経済学者のスティグリッツの来日に合わせて、インタビューを行ったもので、今回は当番組から、論点を拝借しました。
まず番組中でジャック・アタリが指摘したのは、アメリカの弱点です。
@政治力の弱さ
A不平等社会
B短期的思考
しかもこのどれもが、そのまま日本の社会にも当てはまると思います。
スティグリッツは日本の労働賃金が下がり続けている点に関して、その原因は、市場を支配している企業が労働者の賃金も抑え込んでいるからだとは指摘しました。市場(商品)を支配する(独占)することをモノポリーと言いますが、会社が労働者の賃金を支配することをモノプソニーと呼ぶそうです。
スティグリッツは、端的に言えば、アダム・スミスの見えざる手は存在しないと言っています。(資本主義を)放置すれば、おのずとバランスが取れ、全員が幸福になるように動くという理屈は、存在していない、もしくは機能していないということです。
そこで、ここからは実例を追いながら、自分なりに日本の資本主義を検証してみたいと思います。
まずビッグモーターの不祥事こそ、まさに日本の資本主義の限界と弊害を象徴する出来事だと思います。従業員も下請けも、幹部に口答えが許されない。米国流の卑俗な言い方をすれば、ケツを舐めろと言われれば、舐めるしかない状況に追い込まれています。経営側は、雇用や発注という武器を使って、相手の精神の自由迄縛ってきました。
日本の政治家も、経営者優先です。そもそも労働問題は、労働省が扱うべきマターなのに、厚生省と労働省が統合されてしまったので、労働省の重要な機能は、事実上失われたも同然です。しかもこれは経営側には都合の良い状況です。無論日本の資本家も、それを歓迎した事でしょう。これは政治力の弱さというよりも、最早意図的な政治悪です。
私が自分の企業人生を振り返ると、F社勤務時代に、各企業とのお付き合いを通じて、アダム・スミスの論理が機能していた企業を、身近に見る機会がありました。それがトヨタとホンダ、もう一社は全盛期のナショナルです。但しいずれも20年以上も前の話です。
この3社は、日本型の資本主義と、商業倫理が正しく機能しており、企業の利益追求と、従業員の幸せと、顧客の満足度が、同時に追求されている会社でした。逆に、モノポリーがモノプソニーに及んだ悪い例を、最近私たちは嫌と言うほど目にすることになりました。それはかつてのNTTであり、電通とJRと日本郵便です。従業員の幸福どころか人権迄蹂躙したのはジャニーズであり、顧客の都合より、自分達の都合を常に最優先にしたのが、他ならぬ電力会社です。
3方よしの近江商人の商才など、どこ吹く風の彼らからは、日本型資本主義の最も醜い面を見て取ることが出来ます。内部留保を増やして倒産に備え、株価を上げて株主に還元、幹部は自分達の報酬を法外に増額(お手盛り)するが、従業員への還元はない。雇用も賃金も抑え込む。最近やっと、賃金の見直しが始まったのには、訳があります。それは決して経営者が良心に目覚めたからではなく、少子化、高齢化で、雇用市場がひっ迫してきたからなのです。
米国では、寡占化が極度に進んでおり、その結果、一握りのエリートが権力と利益の大部分を握っています。そしてそれを日本が追いかけています。突出していれば何でもいいという理屈にはなりません。しかもエリートの質が低いのです。某柳井氏や、某前澤氏を見るとそれが痛切に感じられて、何とも情けなくなるのです。ジョブスもゲイツも、儲けた金で、社会への還元を考えていた。しかも顧客の満足度を気にしていた。しかるに日本の場合はどうか。愛人と宇宙旅行、次はヨットですか。ユニクロの利益優先の傾向も、一度ユニクロで買い物をすればすぐに分かります。日米で、トップの経営者たちの価値観が余りにも違い過ぎる。日本の場合は、そこにあるのは低次元の欲望だけです。個人的な偏見かもしれないが、高い価値観も、高潔な人格も感じ取ることができない。おそらくノブリス・オブリージュの意味も理解していないでしょう。
そして日本型資本主義の最悪の例が、独裁的な経営を(政治もメディアも)事実上容認してきたビッグモーターやジャニーズ(及び電通)なのです。それは正に資本主義の負の側面です。
最近の米国で言えば、テスラのイーロンマスクのツイッター買収にも悪例を見ることが出来ます。Xなどという、どこにでもある名称に改悪した。当然のごとく、評判は良くありません。企業私物化の悪い例です。ビッグモーターやジャニーズにも、会社の私物化の傾向を見ることが出来ます。言い換えれば、それこそが、既得権が持つ悪の側面かもしれません。
ここまで考えてくると、日本経済が低下し、国力が落ちてきている原因の想像もつきます。独裁経営者(たち)が、私利私欲を追求するあまり、企業の活力を削いでしまったということです。従業員は、絶対的権力を前にして、首が怖いから、意見も提案もしない。改革の意欲を奪われ、ひたすら萎縮し、その結果企業活動が鈍化する。顧客より会社の幹部の方を向いて仕事をする。これでは競争力が維持できるわけがないのです。自分の脚を、自分で食ってしまう蛸のようなものです。言い換えれば、それが日本型資本主義なら、それはもはや資本主義でさえないのです。
今のような利益至上主義では、もはや現状を打破することはできません。企業の価値観を変えなければならないのです。市場をよく観察し、どうすれ顧客を満足させられるのか、企業の活力を維持できるのかを考え、地道な努力を惜しまない。経営者が我慢も努力もせずに、自分の都合だけで判断していたら、行き詰まるのは当たり前なのです。近江商人の常識に改めて気が付いた時に、初めて日本経済の復活が始まるのです。
そういう救いがたい、日本の資本主義の状況の中で、NHKが、資本主義を欲望の資本主義として取り上げたことには大きな意義があります。なぜなら、それは経営における雇用の意味と重要性を再認識させることになるからです。従業員は物でも、設備でもない。企業を支え、前進させる原動力そのものなのです。
もう一つ重要な事は企業の自浄作用です。自浄作用がない企業は、お手盛りし、腐敗し、やがて競争力を失って市場から消え去る運命にあるからです。私達はそれを、ビッグモーター(新規顧客なし)やジャニーズ(メンバーが独立)の例で、目の当たりにしているのです。
・高齢者か、若者かは二者択一の罠。
https://www.asahi.com/articles/ASR7T5RGXR7PULLI006.html?iref=comtop_Edu_01
コメント:その通りです。富裕層か、貧困層かでしょう。
2373.事件の真相を明らかにせよ 8/5
今回の前書きは自民党議員K氏の私的な問題である。私の情報源は新聞や週刊誌であり、特殊な情報を知り得る立場にはない。従って一般的な情報や噂をつぎはぎしただけなので、誤解は十分にあり得る。それを前提にした上で、私が個人的に想像した、事件の概要は以下のようなものである。
K氏の妻が、K氏と結婚する前の前夫との間にトラブルが起きていた。この夫も少なからず問題があるようなので、円満に離婚できていれば、このような悲劇には至らなかったものと思われる。
でも事件は起きた。実際に何が起きたのかは、亡くなった本人と妻にしか分からない。しかし、妻は自分の友人(男性)に、夫を殺してしまったと電話をした。とんでもないことが起きた、又はしでかしてしまったという気持ちの動揺が電話の動機だろう。でもこの時点でも未だ、本当は何が起きていたのかは分かっていない。人が一人、命を落としたという事実だけが残った。
妻は警察に、現場の部屋にはおらず、子供と別室で寝ていた、(だから前夫の死亡は気が付かなかった)と説明したが、これにはどう考えても無理がある。例え自殺にしても、物音や叫び声は聞こえるはず。夫が、そっと忍び込んで、もの音も立てずに、そっと死んでいったなどという状況は、人間の心理から見ても、考えにくい。
当時の状況を推察するに、刃物を持って入ってきた夫は、復縁を迫りながら、よりを戻さなければ刺すぞと脅したのかもしれない。それでも色よい返事がなかったので、殺したいのなら殺してみろ、もっと言えば死んだ方がましだから、殺してくれと、刃物を自分に向けて、妻に迫ったのかもしれない。その時に、夫から刃物を取り上げようとして、或いは妻が刃物から逃げようとして、もみ合いになったのかどうかも分からない。無論これは勝手な素人の憶測にすぎない。死に方はどうあれ、結果的に前夫は死んだ。今となってはもう残ってはいないだろうが、刃物の柄に残された指紋と、妻の衣服についた血痕(あればだが)だけが手掛かりだ。もう一つ言いたいのは、妻に、自分から前夫を殺害あうる積極的な意図があったとも思えないことだ。だからこれは偶発的な事故であり、その状況を作ったのは前夫ではないか。それを妻が一切の関りがないように後始末し、隠蔽しようとしたのが、K氏夫妻であり、忖度した警察ではないのか。
事件が起きたのは5年前だが、最近になって、現場で捜査した捜査官が、二つの問題点を提起した。一つは、身体に刺さった刃物の角度であり、刃物で自殺するにしては不自然な角度だったという点である。もう一つは、捜査を打ち切り、自殺で処理せよという上司からの命令が唐突に下りてきたというものである。それらの理由で、この事件の背景に疑問を持った捜査官が、警察の見解(自殺を疑うべき証拠がない)とは別に、捜査官独自の記者会見を開くに至った。週刊文春が報道し、野党の議員が国会で質問した。国会では、K氏の政治的圧力を問題にし、捜査官の首くらい、いつでも切れるという脅しの発言があったことも紹介された。
でも私は、この捜査妨害や事件の隠蔽の部分にはあまり関心がない。なぜなら自殺、他殺に関わらず、現在の夫であるK氏が、妻をかばおうとするのは、ごく自然な感情だからだ。更には自分は警察の判断とは無関係だというK氏の主張を信じれば、安倍政治ですっかり御馴染みになった、与党政治家に対する、警察の忖度が行われた可能性も否定できない。
それより、国民が知りたいのは、5年前に実際には何が起きたのかという事実、真実である。自殺なのか、他殺なのか、それとも事故なのか。仮に私の想定通りの、偶発的な事故ならば、そこには正当防衛や、緊急避難のような、正当な事由、或いは情状酌量の余地は存在していなかったのか。ここまで疑惑が深まると、一方的に否定し、隠蔽すればするほど、泥沼に入り込み、闇が深くなるだけである。むしろ真実だけが、K氏夫妻を、他殺の可能性や政治的圧力による隠蔽という、汚名や最悪の疑惑から救う、唯一の道だということを強く申し上げたい。
事実の解明を、最も強く望んでいるのは、亡くなった前夫の遺族であろう。但し、刃物を持って家に入ってきた段階で、既に前夫は常軌を逸しており、前夫に何の責任もないと言い切る訳にもいかないのではないかと、私は考える。
今回の前書きはもう一つ。それは朝日新聞(8.4)の社説である。
「上関に原発施設、核燃事業の破綻直視を」
https://www.asahi.com/articles/DA3S15708287.html?iref=pc_rensai_long_16_article
コメント:原発の問題は、電源喪失によるメルトダウンや、水素爆発だけではない。何より厄介な代物が、運転すればするほど積み上り、持って行き場がない使用済み核燃料の処分なのである。今こそ日本の国民はこの見たくない、知りたくもない事実に、正面から向き合わなければならない。
2374.酷暑は地球的災害 8/3
結局は人間の愚かさだと言ってしまえばそれまでだが、物事を考える習慣の無い(思考放棄)、百歩譲っても、その時間の無い人間たちが、国を滅ぼし、世界を滅ぼしている。最も恥ずべき米国人、トランプを支持する米国人、自民党や維新を支持する日本人、プーチンを支持するロシア人。更に言えば小池知事を支持する都民、馬場代表を支持する大阪府民も似たり寄ったりである。ともに、理性的な判断を放棄し、歴史や論理ではなく、感情と印象で判断しようとする。
現在の温暖化や、引いてはこの酷暑は、人類が自ら招いた結果であり、即ち自業自得ということかもしれないが、座して死を待てば、人類の未来には絶望しか残らない。
国連のグテーレスは、地球が温暖化(ヒーティング)ではなく、沸騰化(ボイリング)していると指摘した。7/21-7/30の国内の緊急搬送は1万1765人で、昨年同時期の1.8倍となった。しかも昨年の自分の日記を見ると、7月に34.5度を記録している。即ち酷暑は既に始まっており、それが年を追うごとに拡大していることが、体感レベルでも明らかなのである。昨年の世界のCO2排出量は過去最高となった。沸騰現象はますます顕著になると専門家も指摘している。この温暖化は、人間の仕業だけでないのかもしれない。でもそれは、今出来る事をしない理由にはならないのだ。人類は全知全能を傾けて、最善を尽くす必要がある。しかし、なぜか米国も日本も、政府の動きは鈍い。
でもこう考えてみて欲しい。来年もこの夏以上に暑い夏になる。それが既定の事実だということを。そうして大勢の人が死ぬ。ならばなぜパンデミックに対すると同じように、国を挙げて対策を講じようとはしないのか。自民党政府(超保守政治)に一日も早く交代して欲しいと、私が願うのは、彼らが産業界、財界の便宜を優先しており、官僚に至っては、政治家以上に、企業寄り、経営者寄りだからである。政官財が、共に目先の利益に囚われ、次世代以降の国民の安全や幸福など考えようともしない。これは米国ではトランプにも言える傾向だ。彼にとって環境問題(と民主主義と憲法)は憎悪の対象でしかないのである。
金余りと言いながら、日本の官民の未来への投資は少ない。少子化対策も国民の為ではなく、産業や国の為なのである。貧富の差が広がっているが、富裕層は使いきれない富を、虚しい贅沢品に浪費するだけだ。国が防衛費をじゃぶじゃぶ使うのも同じような神経だろう。秋になれば、気温が下がり、喉元過ぎて、人類はまた今感じているような危機感を忘れてしまうだろう。暑い夏の後は寒い冬が来ると言う。そうなるとますます温暖化対策は二の次になるだろう。
私のように高齢になれば、来年まで生きていられるかどうかの保証はないが、でも来年は今年より更に厳しい酷暑が来ることは既定の事実なのだ。極端な言い方をすれば、運よく今年の夏を生き延びられたとしても、来年の夏を乗り切れるかどうかは、全く分からないのである。
しかもこの酷暑なのに、台風が来て、沖縄を直撃した。起こるべくして停電が起きた。空調が出来なくなり、学童を体育館に避難させた。それでなくとも暑い沖縄にとって、停電は生死に関わる問題だ。ところがそんな状況でも、日本政府の反応は鈍かった。議員達はのんきに外遊し、解散時期を論じている。国民の健康や安全は、またも二の次。コロナ(パンデミック)と全く同じ後手後手の構図、危機感の欠如が、酷暑問題でも繰り返されている。
火力から風力(や地熱)への移行という温暖化の長期の目標が重要だが、それがいま挫折しているように見えるのは残念だ。しかも中長期の目標と並行して、目先の気温上昇で、現実に国民は苦しんでいる。冷房が効かなくて、命を落とす国民も出ている。酷暑は、水害など同じく、自然災害ととらえて、ケース・バイ・ケースできめ細かく対応し、国民の生命と健康を守る努力を惜しんではならない。具体的な対策として、気楽に駆け込める、熱中症外来が病院にあってもいいと思う。デパートなら、暑い中わざわざ来店した客に、冷却材を配るというようなサービスがあってもいいだろう。市レベルなら、散水車を出して、公道を冷やす工夫だってできるはずだ。マクロとミクロの両面で、国民の命を守る。それが政治であり、行政ではないだろうか。
ここで結論を言えば、今ほど政権交代が必要な時期はないということだ。このまま自民党(や維新、国民民主など)の保守政治が続く限り、来年の夏には、今年を上回る数の国民が、政府の無策や意図的な環境問題の軽視、即ち人災が原因で、命を落とすことが決まっているのである。
もう一つ大事なことは、ロシアのウクライナ侵攻を直ちに止めさせることだ。戦争という究極の破壊行為は、人命の消耗もさることながら、驚くほど多くのCO2を排出する。ウクライナの侵攻で発生したCO2の排出量はベルギー一国と同じだと言われる。覇権主義とナショナリズムの世界の(愚かな国民が選ぶ、愚かな)リーダーたちが世界を滅ぼすという、悪夢の光景を我々は目のあたりにしているのである。
・異常気象はより頻繁に。
https://mainichi.jp/articles/20230731/k00/00m/040/276000c
2375.クライマーズ・ハイ 8/14
録画で「クライマーズ・ハイ」を見た。以前にもレンタル・ビデオで見ているが、殆ど内容を憶えていなかったことに気が付いた。今更言うまでもなく、520人がなくなった(生存者4名)世界最大の航空機事故である。私にはこの事故に関して、個人的な記憶が2つある。一つは事故の翌日、たまたま群馬でゴルフをしており、上信越道で、多数の自衛隊の車両とすれ違ったこと。事故があったことは知っていたが、規模や状況の十分な情報はまだなくて、ゴルフ場から山の方角を見ても、良く分からなかった記憶がある。
もう一つの記憶は、当時住んでいた家のご近所の妹さんが、被害に遭われており、ある日、小指が出たというので、すぐに現地に向かわれたという話もあった。
「クライマーズ・ハイ」の原作は横山秀夫の小説で、彼は警察小説も得意である。警察内部の刑事同士のいさかいが、この小説では記者や管理職の口論に姿を変えている。
何より堤真一、堺雅人をはじめ、中堅俳優が火花を散らす演技が見もので、最近の歌手やタレント出身の生ぬるい演技しか知らない人には是非見て欲しい。ドラマとはどうあるべきか、演技とは何かを再認識できるだろう。
同じ時代を生きた者の一人として、私たちにはこの悲劇(人災、天災)を後世に語り継ぐ責任がある。無論それは同じ事故や悲劇を繰り返さない為である。阪神淡路大震災しかり。311原発事故しかりである。原爆慰霊碑の言葉、私たちは、同じ過ちは繰り返しませぬから、はそのまますべての悲劇や災害に当てはまる信念ではないだろうか。
関連記事:慰霊式。
https://mainichi.jp/articles/20230812/k00/00m/040/255000c
もう一本の録画は娯楽映画「007美しき獲物たち」である。主演はロジャー・ムーア。007は暴力とセックスが基調だが、この映画はスケール感で、他の007と趣を異にしている。英国(多分)の広大な城が舞台になっており、(無論虚構だが)本当の富裕層というのはこういうものかと変に感心した。スタントはあるが、安直なCGではなく、一体どれだけ費用が掛ったのかも気になる。
ところで、今回の前書きでは、私の忘れがたいSF(短編)を一つご紹介したい。もう何年も前の事なので、作者の名前も、登場人物の名前も覚えておらず、かなりアバウトな紹介になることをお許し願いたい。私は子供時代に海底2万マイル(海底旅行という題名だった)を10回以上も読み、次に同じ作家(ジュール・ベルヌ)の地底旅行も読んだ。そこからさまざまな作品に出会うことになるが、社会人になって、スター・ウォーズが始まり、またSF趣味が再燃した。余談はともかくとして、問題のSFのあらすじは以下のようなものである。
私は科学者兼技術者である。効率の良いロケット燃料を開発中で、ついに極めて強力な推進剤の開発に成功した。但し問題は加える触媒が、鉄分に対して強い酸化作用があることだ。友人は危険なので使用するべきでないと忠告してくれたが、私はロケットの噴射炎に包まれるので、外部に漏れる心配はないと説明した。自らロケットに乗り込み、打ち上げの試験飛行を行った。同行は愛犬だけである。
しかし上昇中のロケットから見ていると、ロケットの噴射炎が地面に触れた途端、地面の鉄分が燃え上がるのが見えた。ロケットが上昇するにつれ、地上の酸化地域が拡大して、風景が変わってゆくのが見えた。
鉄分は地上のどこにでも存在するので、ロケットが周回軌道に達すると、地球上の陸地の色の変化が急速に拡大し、都市も消滅してゆく様子が、軌道上からはっきりと見えた。
軌道上で数日待ち、地上が冷えてから戻ると、そこにはもう何も残っていなかった。
私は愛犬と共に歩き始めた。すると腹をすかせた愛犬が自分を襲ってきた。打ち払うしかなかった。
愛犬を火葬にしていると、亡くなった友人(幻影)が現れて、火葬を手伝ってくれた。
生物が一切いなくなった荒野を、あてどなく歩き出した私は、考えた。
そうだ海を目指そう。
やっとの思いで海にたどり着き、海水に身を浸しながら思った。
私は地上の生命を滅ぼしてしまった。
でも私の体が分解し、海に戻れば、やがて生命の源となり、またいつか、地上に生命が生まれるかもしれないと。
2376.終戦記念日 8/16
全国戦没者追悼式では、TVの前で黙とうをしました。岸田首相の式辞も、天皇の式辞も良く書けていたと思います。また天皇ははっきりと反省という言葉を使っていました。
・深い反省。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023081500518&g=soc
・戦争の惨禍、繰り返さない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7550b4bce06ce248f65ab4637d85d6f75d7a4f8a
今回の前書きは朝日新聞(8.15)耕論 戦争どう語り継げば、からです。
「加害性忘れず、経験化を」奥泉光(作家)
これまでにアジア太平洋戦争についての作品を何作も書いてきました。その参考のために様々な記録や証言、戦争文学を読み込みました。
そこで痛感したのは、戦争「体験」は有り余るほどあるのに、日本社会はそれを十分に「経験化」できていない、ということです。
先の大戦の「失敗の本質」については、様々な識者が論じてきました。戦闘死よりも餓死や病死が多かったとされる無謀な作戦や補給軽視に表れる非合理性。あるいは政治学者の丸山真男が指摘した、誰も自分が戦争を始めたという自覚がない「無責任の体系」…。でも、その失敗を国民集団として反省的に言語化し、教訓として共有したことは、一度もなかった。
その大きな理由は、戦後長らく、悪いのは軍部であり民衆と天皇はイノセントだったという「物語」が流布してきたこと。これはGHQ(連合軍総司令部)と政府の「合作」ですが、定着させたのは小説をはじめとする文化芸術作品です。広く読まれ映画化もされた「二十四の瞳」や「ピルマの竪琴」などの作品は、この欺瞞的とも言えるビジョンを強く映しています。
負の歴史から目を背けたい願望は、右派だけのものではありません。国民的作家の司馬遼太郎も、日本近代史で昭和前期だけが「異胎」だったと書いています。輝かしい明治と明るい戟後に挟まれた狂った戦前という「司馬史観」が独り歩きしたのは、国民にとって、加害性を忘却し犠牲者像に安住できる好都合なものだったから。そして、この「物語」は今なお続いています。
歴史の叙述は、史料や事実に基づいているものの、それ自体が一種の物語です。ただ、優れた歴史書ほど、面白い小脱と同じく、複数の視点や声を合有し、多層性がある。―つのテキスト内に「対話」が存在するんです。実は小説も、物語そのものではなく、本来はそれを批評し相対化していくジャンルです。
単一の物語はわかりやすく人々に受け入れられやすい。直接の体験者がいなくなる今後、先の大戦はいっそう物語化される時代を迎えます。特攻隊を美化するような単純な物語も増えていくでしょう。小説家としては、これに断固抵抗したいと思います。
なぜ今「経験化」が必要なのかと言えば、まさに「新しい戦前」にいるからです。日本人は「戦争はこりごり」から戦後をスタートした。これは、戦争被害者の無垢な共同体という物語と「一国平和主義」に適合しました。でも、もはやそれだけでは「次の戦争」を阻止することはできない。現実を見据えた平和構築のために、風化する体験を集団の「経験」に昇華させる言葉をどう作っていくか。今こそ歴史家や小説家の出番です。(聞き手・石川智也)
コメント:今は新たな戦前だと言ったのは、同窓のタモリです。私は文献を紹介する時は、要約、もしくは一部にしていますが、この論説は、一部を切り取ると全体が見えにくくなるので、原文をそのままご紹介しています。文中にあるように、軍部が加害者、国民が被害者で括っただけでは、本当の姿は分からない。本当の姿が分からなければ、また同じ過ちを繰り返す恐れがある。それは台湾での、麻生の不用意な発言、(徹底的に闘う)でも明らかです。同じ敗戦国でも、ドイツでは戦争が徹底的に分析され、国民が共通の理解を持っています。ところがそれが日本にはない。戦前、そして戦中、政治家は、外交官は、諸官庁は、思想家は、そして中でもメディアは何をしていたのか。好戦にせよ、反戦にせよ、彼らはどう動いたのか。個々の国民の体験を経験化すると同時に、何が戦場で起きていたのか、誰がそれをどういう根拠で命令したのか、敵味方双方の被害状況はどうだったのか、判断の責任は誰がどういう形で取ったのか。感情に流されず、事実の蓄積の上に構築される、大日本大戦史の編纂こそ、政府と学者の仕事ではないか。それがあって初めて経験の共通化が出来るのではないでしょうか。
・戦後78年。日本と世界。朝日社説。
https://www.asahi.com/articles/DA3S15716811.html?iref=comtop_Opinion_04
・百体の軍人像。
https://www.asahi.com/articles/ASR8B7QNRR70OIPE005.html?iref=comtop_AcsRank_05
・炎上する輸送船。戦争の狂気。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/270052
・米軍基地はふるさと。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6472287
・娘をソ連兵に差し出し。過酷過ぎる運命。
https://diamond.jp/articles/-/327565
コメント:これでもまだ、高市、萩生田、麻生は戦争をやるつもりか。
・小学6年生が岸田首相へ手紙。なぜ防衛費上げるの。
https://mainichi.jp/articles/20230810/k00/00m/040/168000c
コメント:日本国民からの問いそのものでもある。
2377.戦後78年 8/11
今回の前書きはサンデー毎日(8.20-27)から気鋭の論客による、忖度のない縦横無尽の主張(の一部)です。
@「戦後78年に再考する、戦争の狂気」鈴木哲夫から
…最近、自民党の石破茂元幹事長と防衛について話す機会があった。石破氏は防衛がライフワーク、防衛増税問題などでも意見を交わした。彼の口からも偶然、今回テーマにした「狂気」という言葉が飛び出した。
石破氏は米軍による空襲の実態などを調べている。中でも神戸市への空襲は、水をかけると火力を増すテルミット・マグネシウム爆弾も落とされていた。そして、石破氏は当時の政府の対応を問題視した。
石破氏によると、政府は神戸市民に対し、(一般住民は逃げずに消火にあたれ)というピラを撤いた。つまり国民の保護など考えず、死ねということだ。火災をパケツリレーやホウキ、ハタキで消せと。それを市民が真面目に実行したために大勢が亡くなった。日本はそういう国だったのだ。
戦争というのは「狂気」の世界。どれほどの犠牲が出たか歴史と現実を見れば分かる。今、防衛論議で欠けているのは、戦闘機やミサイルを買うお金はパンバン積むけど、市民を守るお金は全く使わない。そんな姿勢を見ると、太平洋戦争の大日本帝国と現在の政府は何が違うのか。武器購入も否定はしないが、相手を殺すためではなく、市民を守るため、どんな安全保障体制であるべきか、外交をどうするべきか、そのための自衛隊の存在をどうするべきか。そんな本質的な議論が必要と思う」(石破氏)
数多くの「狂気」が度を越せば越すほど、それは戦争を繰り返してはならないという、より強烈なメッセージでもある。
A「ワクチン健康被害の実態把握と究明を」原口一博から
…―コロナワクチンに関するすべての面において、情報公開が大切になります。
原口 その通りです。私は YouTubeでコロナワクチンの被害やこういった問題について毎日のように発信していますが、すぐに削除されてしまいます。大手のテレピや新聞などのメディアもコロナワクチンの問題点をほとんど伝えないから、情報の閉ざされた高度に抑圧された社会、検閲社会になってしまっている。
―コロナワクチンに限らず、近年それはすべての出来事に共通しているといえるのではないでしょうか。
原口 自民党でいえば、2010年にJ?NSC(自民党ネットサポーターズクラプ)を設立した頃から変わってきました。自民党公認のポランティア組織ですが、野党の国会講貝の一人一人を監視して、SNS などでディスるということをやっている。それをメディアに対しても行ったのではないか。だからメディアも中国のことは批判しても、日本の政権批判はやらない。忖度メディアに陥ってしまっています。
私は「検証戦争責任」という「読売新間」のプロジェクトに入っていましたが、ファシズムが生まれる時というのはまず言葉を奪いにいくという共通項がある。まさに今、それと同じ状態になっていると感じます。
―最後に、今後の活動に ついて教えてください。
原口 私は今回のがんという病は、神様がくださったミッション、ある意味ギフトだと思っています。だからコロナワクチン問題について今後も国会などで追及していきたい。
それから私がこの記事を読んだ方たちに伝えたいのは、一緒に声を上げてスタンドストロング、強く立ち向かいましょうということです。戦時下もそうでしたが、危機的状況の時には、二つの選択肢があります。一つ目は立ち向かう。あるいは逃げるというのも一つの方法です。でも現在ほとんどの人はもう一つの傍観の立場を取っている。しかも闘っている人たちを見て笑っている人までいるのです。コロナワクチンの情報開示を求めて、みんなで一緒に強く立ち向かいましょう。そうやって行動を起こし、ぜひ私たちの活動の後押しをしてほしいのです。
Bニュースナビ「ビッグモーターの債務者区分引き下げなら追加融資厳しく」から
…主力取引銀行である3メガパンクと広島銀行が問題視するのは、同社のガパナンスの杜撰さだ。「ピッグモーターは取締役会が開かれず、議事録もないことに驚いた。コンプラ担当役員もいなかった。もはや会社の体をなしていない」(メガパンク幹部)と呆れる。
ピッグモーターの借入金 は2022年9月期で約600億円に上る。年間売り上げは約5800億円あり、借り入れ負担率は高くはない。しかし、信用が失われた今、…「銀行の追加融資が途絶えれば、在庫として抱える中古車を売却して資金繰りをつけるしか道はない。それ が尽きればサドンデスとなろう」(大手信用情報機関幹部)と先行きは厳しい。
…損保各社は、ピッグモーターとの保険代理店契約を解除する意向だ。銀行の新規融資が途絶え、保険代理店契約も解除されれば、ビッグモーターの命運は尽きかねない。(森岡英樹)
関連記事:ビッグモーターの勤務実態。
https://news.yahoo.co.jp/articles/643d4c66c5961e0ec1a8541f1b824e99eff4b779
Cサンデー時評「今こそ中止せよ、大西洋南北熱塩循環崩壊」高村薫
…異常気象を、自身の肌感覚でヤバいと感じるようになった近年、私たちは心底戸惑っているのが正直なところではないか。日々ちまちまと節電に努めはしても、人類が気温上昇を止めるのはもう手遅れかもしれないと個々に気づいているゆえの戸惑いである。
もちろん、気温上昇の幅を少しでも縮めるために再エネのさらなる拡大は不可欠であるが、その一方で私たちは取り返しがつかない状況に真剣に備えておく必要があると思う。たとえば藻類や昆虫など人類が食ぺられる新しい食糧の開発、居住空間としての地下利用 の模索、日本のお家芸であるフッ素ナノチュープを使った超高速海水淡水化装置の早急な実用化など、いざというときに生き延びるための備えはけっして無駄にはならないし、人口爆発への対策としても世界に恩恵をもたらすはずだ。(以下略)
関連記事:南極の海氷面積、後戻りできない限界近づく。
https://jp.reuters.com/article/climate-change-antarctica-idJPKBN2ZJ0QC
D牧太郎の青い空白い雲「知床遊覧船やビッグモーターの金の亡者主義にも限界がある」から
…観光船運行会社の従業員から「今日は海に出るのをやめておいた方がいい」と忠告を受けた。にもかかわらず「営業」を強行した。
なぜ、この遊覧船だけが営業を続けたのか?
閲係者はそろって「社長の勘違い」を指摘した。社長は有名百貨店で個展を行うほどの陶芸家。ホテル経営も始めたが、右も左もわからないド素人。そこで、ある有名な経営コンサルタントに「アドバイス」を求めた。このコンサタント氏は観光船が売り出された時「値切ってはダメ。言い値で買え」と指導。何かにつけて「経営多角化路線」を指導した。
ところが、コロナ禍もあって収益が悪化。社長はコストカットの必要に迫られ、ペテラン船長たちを次々に解雇。そして素人の船長が売り上げ欲しさに大惨事を起こした。
背景には無理なコストカットがあったのだ。
実は、保険金水増し請求のピッグモーターも、同じコンサルタント氏の「指導」を受けている。
確かに「儲かる仕組み」の指南を受けた750社の企業のうち、400社以上が過去最高益を達成とコンサルタント氏が言ったと報じられたが…。場合によっては「無理な経営術」ではなかったか?
ピッグモーターの経営者は拝金主義者なんだろう。
金銭を「無上のもの」として崇拝する。だから「売り上げ」がすべて。「守銭奴」と言われても、「カネの亡者」と言われても「カネ、カネ、カネ」の人はいる。
でも、あの世へは「カネ」を持っていけない。
コンサルタント氏は「カネの亡者主義」にも限界があることを教えるべきである。
コメント:無能な経営者を「指導」して、惨事や経営破綻を引き起こした、コンサルタントが誰かが気になるところだが、日刊ゲンダイによれば、小山昇という人物らしい。
関連記事:知床遊覧船と同じコンサルタント。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2a97797426e5762efdcf82b5f945b87d2c140249
E倉重篤郎のニュース最前線「原敬(平民宰相)伝説の真相、非戦と生活重視の政治がココにある」平野貞夫、佐高信対談から
…佐高 原、濱口には現職首相時に右翼テロ事件の被害者(原は刺され即死 濱口は銃撃され一命を取り留める)だった、との共通点もある。
平野 いずれも軍縮して軍部の反感を買った。原の国防基本スタンスは、今で言えば、専守防衛だ。原がペンを執った政友会の設立趣意書を読めばよく分かる。
…平野 大陸(中国)の特定の軍閥や勢力に肩入れするような外交は否定したし、大陸とは戦争すべきではないとはっきり言っている。 そのためにどうするか。経済の振興や内政面での基本政策を積み上げている。
佐高 石橋湛山に近い。
平野 まずは、政党政治の政権交代の仕組みをつくり民主主義を育てる。そのためには、地方振興、経済の活性化、選挙民の啓蒙が必要だ。その一つのシンボリックな政策として地方交通網のインフラ整備がある。鉄道、道路、港湾を造って、人と物の往来を活性化し、 教育を行き渡らせる。そのことが結果的に民生向上と戦争抑止につながる。
佐高 戦後の田中角栄に通じる道でもある。
…佐高 もう一つは、政党政治の健全な発達を阻害するのは軍部と検察だと言っている点だ。今は軍部はなくなったが、一連の軍拡路線で復活する懸念はないのか。検察というのは、安倍晋三政権時代に黒川弘務氏 (元東京高検検事長)を使って、公正公明であるべき検察を時の権力寄りに偏向させた。簡単に言えば、巨人阪神戦で審判が巨人のユニホームを着ていた。これが政治をどこまで歪めたか。
佐高 もちろん、原敬は子供に政治家を継がせなかった。公職私有せずだ。湛山も松村謙三もそうだった。平民宰相たるものの真骨頂だ。
…今後の日本の生き様について、これまでのようにひたすら西洋文明の真似をするのではなく、その長所と日本独自の長所とを融合せしめ、もって日本独特の新しい文明を創造しなければならない、と述ぺた。僕はこれが今の日本の政治の役割だと思っている。
佐高 それが岸田政権では全く果たされていない。米国の真似ばかりだ。先日、湛山研究者のリチャード・ ダイク氏と対談したが、彼に「日本は米国と心中するのか」と言われてギクッとした。ところで、原敬が生きていたら理想と現実をどう融合しただろうか?
平野 ―つは、食料やエネルギーの自給体制の強化であり、脱原発ではないか 再生可能エネルギーのネットワークを張り巡らす。これが原時代の交通インフラと同じ役割を果たす。原の国際協調路線を生かすうえでは、国連中心の戦争をしない外交?安保政策の立案を進めることだ。原敬プームをつくれば野党再編の追い風になる。小沢さんには第四の台座に原敬を建てるよう主張してもらいたい。
永田町には石橋湛山プームもある。湛山と原数には軍事より経済優先、中国に対する親和性といった共通項もある。この2軸がどう重なり、理想と現実がどう統合されていくのか。今後の政界再編を読み解く補助線の一つになりそうだ。
2378.ヘイトの女王? 8/19
・7年連続で追悼文送らず。小池百合子。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023081800720&g=pol
関連記事:ちょっとがっかり。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/271013
コメント:憲法と民主主義とは真逆、見栄だけに生きる某都知事。
韓国には根強い反日感情があり、その背景には反日教育がある。そのまた背後には、秀吉の朝鮮侵略から始まり、第二次大戦に至る朝鮮半島支配の歴史がある。かたや日本には、ヘイトスピーチに示される(いわれのない)三国人への反感、差別意識が根強く残る。加えて最近では統一教会の自民党への浸透、莫大な額の国民からの違法な収奪、加えて合同結婚で人権をないがしろにされた、驚くべき数の日本人女性。合同結婚の二世に至っては、信教の自由どころか、精神の自由さえない。これではカルト教団の生き地獄である。
そういう負の問題を見なかったことにして、日米韓の関係をいくら強調しても、何の意味もない。むしろこれがただの軍事同盟に過ぎないことを自ら言っているようなものだ。
韓国の大統領が最初にするべきことは、統一教会が踏みにじった日本人の人権や財産の被害に関する謝罪でなければならない。岸田は岸田で、日本人の歴史観を改める約束をしなければならない。(狭量で、世渡りの才能以外は何もない)秀吉以前は、日韓関係は良好だった。陶器だって韓国から渡ってきた技術である。
こういう微妙な時期にあって、某都知事の行為(むしろ無作為)は、両国の関係に決してプラスにはならない。むしろ彼女の古臭い、国家主義の歴史観を国民の前にさらけ出したようなものだ。私の目には、彼女はヘイトスピーチの頂点に立っているようにしか見えない。反感と差別からは、何も生まれない。反感は戦争に直結する。それさえ分からない者に政治に携わる資格はない。
・愛知県でファミリーシップ制度。大村知事。
https://jp.reuters.com/article/idJP2023081701001321
コメント:某都知事には、大村知事の爪の垢を煎じて飲んで頂きたいものである。
2379.茶の間のディーヴァ 8/21
今回の前書きは女子アナの品定めです。NHKはさすが女子アナの宝庫。私が勝手に選んだベストの上位を占めています。私は見た目と雰囲気を重視するので、多分、皆様とは評価が分かれると思います。
第一位 浅野里香(NHK)ブラタモリ等
性格も含めて、好感度でトップ。
第二位 桑子真帆(NHK)クロ現など
押しも押されもせぬ、NHKどころか女子アナの最高峰。
知性と存在感でトップ、但しルックスは意外に庶民的。
第三位 鈴木奈穂子(NHK)朝イチ
何十年も前から見ているような、抜群の安定感
第四位 和久田麻由子(NHK)19時のニュース
桑子と1、2を争う存在。他にNHKでは、三浦友紀(英雄たちの選択)、
近江友里恵、井上あさひなど
第五位 出水麻衣(TBS)
性格、知性、ルックスで難点が見当たらない。
第六位 渡部真理(テレ朝)
これも長距離選手、他には役員の大下容子がもはや性別を超えた存在感。
第七位 上野愛菜(BS11)インサイド・アウト
アナウンサーとしては優等生。見た目ももはや人形。しかしなぜか笑顔を見たことがない。
ちなみに誰とは、敢えて言いませんが、NHKを退職して民放で活躍している女子アナには、これという人はいないように感じます。
2380.岸田が決断? 8/23
・溝残し決断。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6472943
関連記事:24日から海洋放出。
https://www.asahi.com/articles/ASR8Q3HSVR8QUTFK004.html?iref=comtop_7_01
関連記事:最後の一滴まで反対続ける。福島漁連。
https://www.asahi.com/articles/ASR8P76BCR8PUTFK01B.html?iref=comtop_ThemeLeftS_02
関連記事:ネット冷ややか。単なるパフォーマンス。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/271694
コメント:これを決断とは言わない。独断専行、しかも強行です。責任を取ると言うが、どう責任を取るつもりか。とはいえ、いくら突き放しても問題の解決にはならない。そこで一つ提案したい。それは誠意を示すことの大切さです。出来ることは全てやったということ、今後も最新技術を含め、費用を度外視してでも、最善の対策を取ることを約束する。なぜなら、原発のメルトダウンという未曽有の事故の原因は、自民党の前任者(と東電の役員)が撒いた種だから、後継者が始末するしかないのです。少しでも謙虚な気持ちがあれば、新聞の見出しに決断などという言葉が使われることはない。上から目線では、誰も納得しないし、ついてもこない。取り分け傲慢な木原を含め、多くの議員と官僚に、それだけは厳しく言っておきたい。
広島、長崎、そして福島、しかも廃棄物の害の少ない核融合は失敗続き。日本は核兵器にたたられ、呪われていると言っても過言ではない。だから核搭載可能ミサイルを含め、もうこれ以上絶対に核に関わってはならない。それこそが、今の日本人に最も必要な視点と価値観です。そもそも核廃棄物の処理方法も分かっていない者に、核を使用する資格はありません。もし宇宙人がいるのなら、彼らに今一番聞きたいことは核廃棄物の無害化技術です(実はこれ宇宙戦艦大和の使命)。ワープ航法等はその後の話です。
ところで宇宙人と言えば、この写真の岸田の横顔はまるで宇宙人。ビッグモーターの前社長も後頭部が異様に長かった。核や、歪んだ資本主義を使って、異星人の侵略が始まっているのかもしれません。
・岸田政権が給与所得控除の引き下げを画策。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2023/08/post-102460.php
コメント:本当にコヤツ、ロクな事を考えない。政府と自民党を、大多数の国民が支持も、信用もしていないことをどう考えているのか。
・二カ月連続20%台の自民支持率。
https://www.asahi.com/articles/ASR8P6X90R8PUZPS004.html?iref=comtop_Politics_05
コメント:自民党でなければならない理由がない。
・大半の仕事、AIに代替される可能性低い。
https://jp.reuters.com/article/tech-ai-jobs-idJPKBN2ZW1AO
コメント:私もそう思います。
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