「オンライン・オピニオン」


「経済観念のない岸田」
「クマとの共生」
「不幸な都民」
「深刻な24年」
「定義」
「年初の言葉」
「無能な報道・消防庁」
「同じ景色が見えていますか」
「気候危機」
「21世紀への進路」


2441.経済観念の無い岸田 12.22

『恐るべき岸田首相の経済観念。
浪費を浪費と思わず、
税金を湯水のように無駄遣い。
しかも不足分を平然と国民から徴収する。
安倍晋三とは別の意味で
国と国民に、迷惑で有害な首相。
唯一の取り柄は安倍派切りだけ。
しかも岸田が任命した、
無表情で不気味な印象の日銀総裁は、
格差助長の金融バブル経済を継続』



2442.クマとの共生 12.22

今回の前書きは、朝日新聞(12.22)の耕論、人間とクマの共生という特集から、見解を一つご紹介します。

『出没させぬ連携が不可欠』秋田県自然保護課主任 近藤麻美

クマ対策の専門職として現揚の指導にあたっています。麻酔銃を使えるかといった法的問題を含め、全体状況を見ながら対応を助言しています。

今年度の秋田のクマ出没は異常です。人身被害は70人に達し、警察に報告のあった目撃情報だけでも3600件以上。市街地の出没など対応の難しいケースでは、市町村や警察からの要請で急行しますが、そうした「緊急出動」を含め現場対応は100回を超えまし た。

人が襲われた悲惨な現場では、住民や地域に及ぼす恐怖を実感します。農作業で外出するのも怖い、犬の散歩もできなくなったなど、日常生活が制約され、数字に表れない精神的被害の大きさを感じます。

ただ、市街地での出没対応中の事故防止は、かなりしっかりできるようになったと思います。本県では、自治体と警察、猟友会が密に連携しながらあたっています。出没対応中のハンターと警察官の計3人がけがを負うという2019年の事故を機に構築しました。

図上訓練や実地訓練、様々な出没状況を想定しながらのシミュレーションを全県で重ねてきました。クマの捕獲や住民の安全確保の役割分担、情報共有のあり方を徹底的に確認します。この方式は今年から岩手県でも採用されています。

課題は、そのスキルや連携の継承です。緊迫した現場ではなにより、顔の見える関係がとても大事なのです。異動などで継承が途切れないよう、訓練を繰り返す必要があります。

クマの捕獲には、全国から「殺すな」という声も寄せられました。私たちも「棲み分け」を目指し、個体数調査などのデータを基に捕獲上限を設ける保護管理を進めています。しかし、それでも人里にやって来た危険なクマは、有害駆除せざるを得ません。

そうならないためにも、出没させない、集落に寄りつかせない取り組みが大切です。

今年の秋、ソバ畑にクマ十数頭が現れました。刈り取られずに残ったソバの実を食べにやって来たのです。人口減や高齢化が進む秋田では耕作放棄地が大きな問題となっていますが、 人手が足りなければ、単価の低い作物は放置されることも多く、それがクマの誘引物になります。(以下略)
(聞き手・阿部浩明)



2443.不幸な都民 12.28

・猪瀬が敗訴。
https://news.yahoo.co.jp/articles/32c00914d76578175cf35a52ac00bf27b8a8078a
コメント:当たり前。女性候補を触りまくる情景を、日本中が見ている。しかも維新の議員になってからは、議会で居眠り常習犯。都知事では石原の後継(副知事だった)だが、親分を超えるどころか、小池にも大きく見劣りする。徳洲会の汚職の事件も忘れられない件もある。もう政治の世界からとっと消えてもらうしかない。三流の人間につき合わされた都民や国民の気持ちにもなってみよ。議員に一番大事なものは正義感と人間性と教養だ。猪瀬にはそれ羅が決定的に欠けている。小池にもないが。しかし都民は不幸だ。ロクな知事にめぐり合わない。東から始まり、鈴木、青島、石原、片山、猪瀬、小池。人を見る眼の無い都民が馬鹿なのか。



2444.深刻な24年 12.30

今回の前書きは朝日新聞(12.28)の投書と寄稿からです。

オピニオン&フォ―ラム「街に漂う気配の怖さ なのに誰も」埼玉県 Sさん
パレスチナで虐殺が起きている。ウクライナとロシアも戦争をしている。私の日常では物価が高くなった。病気で仕事を辞め、失業給付で生活している。平日の昼間に歩く街は平和だ。戦争も貧困も差別も見えないところに引っ込んでいる。
ホームレスを排除するために突起が付けられたベンチで、スーツの男性が窮屈そうにサンドイッチを食べている。トー横キッズと呼ばれる若い人の群れを通り過ぎて、新宿の映画館へ。無職となって見る映画は罪悪感がにじむ。戦争も貧困も差別もくっきりと姿を現さないが、街には気配がつきまとう。人々はそれらについて話さない。大規模なデモは起こらず、貧困は連鎖し、差別発言をする議員がまだ仕事を得ている。
日常の生活を損なってまで社会の出来事について考えたくないという姿勢は、理解できる。日常を少し棒に振っても怒らなくてはいけないという感覚にも、共感する。日常は大切だけど、戦争で、貧困で、さまざまな困難で、この瞬間に死の淵にいる人がいることを、何をしていても覚えていたいと私は思っている。だからとても怖くて、みんなも少し怖がればいいのにと正直思っている。

コメント:39歳の女性の短い投書ですが、おそらく自分も恵まれない境遇にあって、それでも他者の不幸に思いを巡らしているのでしょう。でもそこにこそ共感のベースがあると思います。自分が不幸であるがゆえに、他人の不幸も身に沁みて理解できる。大企業の社員、経営者、議員等、高給を得て、経済的な苦労のない人達には理解できない、ホームレス一歩手前の底辺の世界がそこには確かにある。この日本の拡大する差別構造を変えない限り、不幸な人たちはなくならない。将来に絶望した者達の、自暴自棄の事件も減らない。人並みに働いていれば、人並みの生活が出来る。それが福祉国家のあるべき姿だろう。幸福な人たちを更に豊かにする前に、不幸な人を減らすことに集中してみたらどうだろう。皆にとって、より安全で住み易い社会になるとは思わないだろうか。

論壇時評「2024民主主義の行方 壁乗り越えるために、一歩」宇野重規から
2023年がまもなく終わる。本来なら今年あったことを振り返り、来年に向けての抱負を一つ二つ口にしたいところである。しかしながら、世界と日本の現状を考えると、新たな年をおよそ楽観的な思いで迎えられそうにない。
2024年の世界は選挙イヤーとなる。1月の台湾総統選に始まり、11月の米大統領選まで、重要な選挙が続く。3月のロシア大統領選や6月の欧州議会選など、それぞれの結果は国際的にも深刻なインパクトを持つ。ロシア・ウクライナ戦争、ガザでの戦闘、米中対立という複数の緊張をはらむ世界にとって、選挙は思いがけぬ導火線になりかねない。

そのような状況の下、今月は各選挙を多角的に論じる、力の入った対談が目立つ。中国外交の川島真と米国外交の森聡による対談は、トランプ氏の勝利によって米国第一主義が先鋭化する可能性とともに、バイデン政権が続く場合も、根本的な価値観の違いがある米中両国の相互不信と「競争」が続くことを指摘する(森)。その場合、金融、貿易、衛生、安全保障など分野ごとに「バラバラの秩序」が並立するという(川島)。台湾総統選・立法院選のねじれの可能性を含め、日本外交の判断は難しくなるばかりである。
元外務審議官の田中均と米中関係が専門の佐橋亮の対談は、大統領選の如何を問わず、「内向きな」米国が続くとする。世界の課題を設定する米国の能力が低下するなか、普遍性のあるアジェンダづくりに寄与し、アジアとの関係を背景に、米国第一主義に「対抗」していくことが日本の役割となる(田中)。国際秩序の半世紀に1度とも言える転換点に、日本をどうやって位置づけていくか(佐橋)が問われるだろう。
(以下略)

コメント:分野ごとにバラバラの秩序が並立するという見通しはなるほどと思いました。ウクライナで戦闘停止には関心がなく、ガザの停戦さえ同意しなかった時点で、米国は世界の保安官になる関心も意欲も放棄したと考えられます。



2445.定義 12.30

続いて新刊のご紹介です。
「定義」斉藤孝 筑摩書房 2000円
斉藤の解説が必ずしもベストとは思えない定義もありますが、とにかく気楽に読めます。どこから読み始めてもいいし、どこで止めてもいい。多分ベストセラーになるでしょう。4つほど例を挙げておきます。

「平和」平和は微笑みから始まります マザー・テレサ
マザー・テレサはカトリック教会の修道女です。インドの女子学校で教えていた時啓示を受け、カルカッタのスラム街に入りました。「死を待つ人々の家」というホスピスを開設するなど、貧しい人々のために生涯尽くした人です。その献身的な働きでノーペル平和賞を受賞しています。彼女は、平和のためにまず微笑みから始めようと言いました。この後には「顔なんかとても向けられないと思う人に、一日五回は微笑みなさい、平和のためにそうするのです」という文言が続きます。
天皇皇后両陛下や上皇ご夫妻も常ににこやかで、春風のような暖かい微笑みを浮かぺて 人々と接しています。微笑み外交と言われたりしますね。「言志四録」を書いた江戸末期の儒学者、佐藤一斎も「人には春風のように接し、秋の霜のように自分をつつしみなさい」と言っています。微笑みをたたえることが平和につながるということです。

「平和」私はもっとも正しい戦いよりも、もっとも不公平でも平和を好む。キケロ
少々筋が通らなくても、平和の方がいい、とキケロは言います。確かにひとたび戦争が始まれば、すべてがめちゃくちゃになってしまう。だからできるだけ戦争にならないように、 曲げるところは曲げてでも、平和を維持する方がいいという考え方です。
これは人間関係でも言えます。相手を論破して、自分が正しいことを証明しても、結果として人間関係を壊すのなら、意味はありません。相手の言っていることが矛盾していても、平和を望むなら「はい、はい」と言っておき、相手を論破しないことです。「はい、そうですね」と自分から折れるのが、人間関係を平和に維持していくコツかもしれませんね。おすすめは、「ですよね」と同調しつつ、方向を変えていく、「そいつつずらす」方式 です。

「習慣」考えは言葉となり、言葉は行動となり、行動は習慣となり、習慣は人格となり、人格は運命となる 作者不詳
この言葉は広まっていますので、聞いたことがあるかもしれませんね。大変見事なロジックで、考え、言葉、行動、習慣、人格、運命というものが並んで、おとぎ話の「わらしペ長者」のようにつながっていきます。わらしべ長者は役乏な男が手に持った薬をみかん、反物、馬、屋敷と順に物々交換していき、大金持ちになる話です。
この標題では薬の代わりに、ぼんやりとした考えが与えられます。その考えが明確になって言葉になります。言葉を発することでしっかりした意思となり、では行助しようとなる。行助が積み重なると、それが当たり前となり、習慣になる。その習慣が束になって人格になる。そして人格が運命を引き寄せるということです。人格とはもって生まれたものではなく、行動習慣の束なのだという考え方は面白いし納得できます。良い考えは良い運命を招くということです。

「ドラえもん」ドラえもんは哀しいかな現実にはいないが、実際には、様々な人が助けてくれたり、そういう状況があったりする。だから、ある意味、ドラえもんはどこにでもいる。そういっていいと思う。藤子・F・不二雄
ドラえもんを身体的に定義すると、身長は 129.3cm、体重は129.3kg、バワーは129.3馬力。胸囲も頭の周りも129.3cm、ネズミを見た時に飛び上がる高さ129.3p、ネズミを見た時に逃げる速さは、なんと時速129.3kmだそうです。 この129.3の由来は、1969年に小学館の学年誌に初登場した当時の、小学校四年生の平均身長です。子どもたちと同じ目線で世の中を見るということでしょう。
標題のこの言葉は、助けてくれる人はどこにでもいるよと教えています。私たちはピンチに遭遇した時、思わず「ドラえも〜ん」と言いたくなります。そういう時は親や仲間、職場の同僚や上司が手をさしのべてくれるでしょう。社会福祉士のように、困った人を救済する仕事の人もいます。世の中には,“ドラえもん”はたくさんいます。助けの手を求めるのを、ためらうことはありません。

コメント:一冊買って、家族で読んで下さい。



2446. 年初の言葉 1.1

12.31の朝日新聞、声から
「世界中で言葉を冒涜する指導者」埼玉県NPO法人理事長Kさん
「差し控えさせていただく」。
米大リーグの大谷翔平選手がドジャース入団会見の36分間に一度だけ使った。何球団を検討したかの問いに対してで、控える理由を相手への配慮のためと説明した。放送を見た我が家全員が納得した。誰も傷つけない。大谷選手は言葉を本来の意味で正しく用いた。
「お答えを差し控える」。主要閣僚ら自民党議員が繰り返した。裏金疑惑の説明を避け、責任逃れに使った。言葉への冒涜だろう。
岸田文雄首相は重要局面のたびに「丁寧な説明」「重く受け止める」と語り、責任をとらない。政治家たちは「誤解を与えたなら謝罪する」と国民のせいにし、自らの人権侵犯に対する批判を「表現の妨害」と開きなおる。世界には己の歪んだ価値観で戦争を始め、強弁を続ける櫂力者がいる。
言葉への冒漬が民主主義を破壊し、戦争や圧政で命が奪われることを痛感した1年だった。体温と責任を感じる言葉がほしい。
コメント:23年を締めくくるに相応しい名文だと思います。

さて24年の年頭の言葉はマーチン・ルーサー・キング牧師の有名な演説です。61年前の出来事です。

― I Have A Dream! ―
1963年 8月28日

I have a dream that one day on the red hills of Georgia, the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood. I have a dream that one day even the state of Mississippi, a state sweltering with the heat of injustice, sweltering with the heat of oppression, will be transformed into an oasis of freedom and justice. I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character. I have a dream today! I have a dream that one day, down in Alabama, with its vicious racists, with its governor having his lips dripping with the words of "interposition" and "nullification" -- one day right there in Alabama little black boys and black girls will be able to join hands with little white boys and white girls as sisters and brothers. I have a dream today!

「私には夢がある。それは、いつの日か、ジョージア州の赤土の丘で、かつての奴隷の息子たちとかつての奴隷所有者の息子たちが、兄弟として同じテーブルにつくという夢である。 私には夢がある。それは、いつの日か、不正と抑圧の炎熱で焼けつかんばかりのミシシッピ州でさえ、自由と正義のオアシスに変身するという夢である。私には夢がある。それは、いつの日か、私の4人の幼い子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に住むという夢である。今日、私には夢がある。私に、邪悪な人種差別主義者たちのいる、州権優位や連邦法実施拒否を主張する州知事のいるアラバマ州でさえも、いつの日か、黒人の少年少女が白人の少年少女と兄弟姉妹として手をつなげるようになるという夢である。今日、私には夢がある。」

詳細は下記をご覧ください。
https://americancenterjapan.com/aboutusa/translations/2368/

ところで大変僭越ながら、キング牧師に倣った、2024年の私の言葉です。

I have a dream! Every young person has a dream and has a chance to realize it. And every person including senior people may believe that tomorrow will be better than today.

敢えて邦訳すれば「すべての若者が実現可能な夢を持てること。そして年寄りを含む全ての人々が、明日は今日よりよい日になることを信じられること。それが私の夢なのです」



2447.無能な報道・気象庁 1.5

能登地震で何が問題かというと、情報が決定的に不足したこと、しかも未だに不足していることです。翌朝になるまで、ほぼ救助活動はなく、しかも未だに被害の全容が分からない。当然出動すべき自衛隊の動きも遅れている。200軒も焼けたのに、消防車はないに等しい。情報もなく、救助活動もなく、支援も届かない。そして何より知事や市長の緊張感が無さすぎる。関係者がのんびりしているうちに、72時間が過ぎようとしています。これでは発災後に犠牲者が増えるばかり。これはもう人災です。

・津波5m。避難諦めた高齢者も。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487156
コメント:問題は警報や報道が行き届かなかったこと。もう一つは気象庁の予報が信用できないこと。80pと言えば誰でも安心する。その結果がコレだ。予報が予報として機能していない。数字の正確さに拘り、市民の安全安心の役には立たなかった。5mが予測できなかった気象庁は311(10数m)と同じ間違いを繰り返した。事実防波堤も破壊されている。反省と担当の交代が必要を。結果的に、唯一正しかったのはNHKアナの逃げてという絶叫だけだったとは情けない。

・被害全容見えず。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024010300103&g=soc

・干上がる海岸、駐輪場に犠牲者。
https://digital.asahi.com/articles/ASS143VTTS13UQIP08P.html?iref=comtop_7_03

・救援物資が不足。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240103/k10014307671000.html

・石川県への支援物資の受付不可。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487161
コメント:それはそうだ。相手が必要かどうかも分からない。輸送方法もない。寄付金がベスト。ところで知事の馳の抜け作は何をしているのか。黙祷以外に何をしたのか言って見よ。実際にいるんだよね。大口叩く割には、いざという時には何もしない、宛にならない人間というのが。X池知事のように。

・輪島市の漁港で3.9m隆起。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f4a7fb3b1970c8c3bd72de5d73080a735ffa5c0

・足止め食らう救助隊。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487095
コメント:ヘリでもなんでも動員せよ。

・孤立集落になお数百人。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA041P60U4A100C2000000/

・衛星写真で被害確認。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487094

・阪神大震災級の揺れ。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487153

・余震相次ぐ。阪神の3−4倍。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487104
コメント:問題は二次災害です。

・低い耐震化率、高い高齢化率。壊滅的被害招く。
https://mainichi.jp/articles/20240103/k00/00m/040/256000c

・ながら見、災害時の共感疲労に注意。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487146
コメント:しかもカメラの性能が良いので、細部までリアル。

・韓国の地下水1m振動。
https://news.yahoo.co.jp/articles/030b52da1071507635acba9475e2eb9d15a905ad

・滋賀原発、水位訂正。上昇3m。
https://digital.asahi.com/articles/ASS13660NS13ULBH003.html?iref=comtop_Tech_science_01

・自衛隊、ホバークラフトで重機輸送。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240104-OYT1T50080/

・地震は報いで停職。中国。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024010300341&g=int#goog_rewarded
コメント:311で同じことを言ったよね。しかも日本人の石原慎太郎が。
関連記事:天罰。石原。
https://www.asahi.com/special/10005/TKY201103140356.html
コメント:よくもこんな俗物を知事にしたものだ。



2448.同じ景色が見えていますか 1.6

自分で書いて、自分で言うのもおかしいのですが、この年頭は、私(=wtw)が何ものであるかを考え直す機会になりました。それは世界のありのままの姿を、どうすれば正確に、というより、自分が感じているままに、伝えられるのかという問題でもあります。それも出来れば、読者が現場にいるかのような臨場感あふれる紹介になることが目標です。新聞を丹念に読まなくても、wtwを通読し、後はTVのニュースで映像を補足することで、世界のありのままの姿を把握出来れば、情報を吸収する時間を短縮出来るのではないか。言い方を変えると、ネットを使った新時代のメディアの形を模索中なのです。無論、そんなことなら誰にでも出来るのではないかという指摘もあるでしょう。しかしそうとも限らないのです。なぜなら、社会人向けの発信であれば、一定以上の社会経験が前提であって、それは会社員の経験、管理職の経験、海外生活の経験、更には官庁や企業の担当者やトップ、海外企業との交渉など、もろもろの人生経験(結婚や家庭を含む)を積んで、初めてどの情報が(市民にとって)重要で、どの情報が信用するに足るのか、どの有識者が誠実で、誰が食わせ物かが判断できるようになるからです。但し似たようなサイト(所謂まとめサイト)そのものなら、多分他にもあるでしょう。だから、私は自分ではそれと意識しないままに、他のサイトと競争しているのかもしれません。そこでは自分の見識と価値観、判断力だけが頼りです。しかも、私が日々描いて、ご覧に入れている世界のスケッチが、何処まで真実に近いのか、またどこまで読者に受け入れられているのかは、自分では分かりません。私が見ている世界と、皆様が見ている世界が一致しますようにと願いつつ、最後まで微力を尽くすしかないのです。


【注目】

・金利ある経済へ変革を恐れるな。日経社説。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK288QT0Y3A221C2000000/
コメント:その通り。NISAに依存するなどは投資の邪道。NISAで下がっても、誰も損失を補填してはくれない。また証券会社が勧める株や投信が、必ず上がる訳でもない。金利が負担できる健全な経済にすることが、遠回りでも株や証券を上げる最善の方法なのである。

・民主主義は終わっているのか。
https://digital.asahi.com/articles/ASRDX552XRDXUPQJ00D.html?comment_id=21222&iref=comtop_Appeal5#expertsComments

・次の総理。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7ae1a9cff2cecbc1c288134ab6281693668ee57a
コメント:これまでのところ、これが最もまともな予想です。
能登地震で何が問題かというと、情報が決定的に不足したこと、しかも未だに不足していることです。翌朝になるまで、ほぼ救助活動はなく、しかも未だに被害の全容が分からない。当然出動すべき自衛隊の動きも遅れている。200軒も焼けたのに、消防車はないに等しい。情報もなく、救助活動もなく、支援も届かない。そして何より知事や市長の緊張感が無さすぎる。関係者がのんびりしているうちに、72時間が過ぎようとしています。これでは発災後に犠牲者が増えるばかり。これはもう人災です。

・JAL機事故で民間団体が要望。憶測・要望排除。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6487260
コメント:その通りです。いずれにせよこの事故のどこにも、悪意は存在していない。あるのは過失だけです。管制官でも、JALの機長でも、海保機の機長でも、誰か一人でも気が付けば避けられた事故です。過密ダイヤこそが犯人であって、忙しい事は安全を軽視して良いという理由にはなりません。それこそAIでも導入し、人間の視認と判断だけに頼らない、より完全な管理体制の構築こそが急務です。まさに不幸な事故なのです。

・海保機、事故前に2回被災地へ。
https://jp.reuters.com/world/japan/GFJU5P3EXBO5LMGCMXKL5SVXUM-2024-01-05/
コメント:こういう非常時であればこそ、ここはJAL機よりも海保機に優先権を与えたい(JAL機を上空で待機させるべき)。海保機の犠牲者も震災の犠牲者だと言える。

・荷物取り出す人、取り乱す人はいなかった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240105-OYT1T50040/
コメント:これが奇跡の理由です。機内の様子をスマホで撮影した映像を見ると、刺激性の煙が立ち込めており、良くこれで冷静でいられたものだと感心しました。



2449.気候危機 1.8

今回の前書きは朝日新聞(1.7)の対談、気候危機と人類の今後からです。対談相手は経済社会理論家のジェレミー・リフキンと、経済思想家の斎藤幸平です。気候危機を分かりやすく説明しています。

斎藤 「地球沸騰化の時代が到来した」と国連のグテーレス事務総長が指摘するように、2 023年は観測史上最も暑い一年でした。海水面の混度も過去最高で、状況は危機的です。

リフキン 海水面の温度上昇により、大気に放出される水蒸気が増えています。地球の水循 環が変わってしまい、大雪や洪水、猛烈な台風やハリケーンが発生しています。

斎藤 19世紀の産業革命以降に気湿が1.2度上昇してこれだけ問題が起きているのに、先 日の国連気侯変動枠組み条約第 28回締約国会議(Cop28)でも化石燃料廃止に向けた大胆な 動きはなく、パリ協定で決めた1.5度上昇に抑えるという目標の達成は絶望的です。・

リフキン 化石燃料は過去2 世紀にわたって産業を発展させてきた半面、膨大な量の温室効果ガスの原因となり、地球上の生命は6度目の大量絶滅へと向かっていると言われています。 経済や社会についての考え方を根本的に見直さない限り、温暖化を食い止められません。

斎藤 気候変動がもたらす異常気象や災害により食料や水が不足し、供給力に制約がかかります。そのためインフレも恒常化し、難民も増えるでしょう。ますます経済格差や不安が広がり、移民排斥を訴える右派ポピュリズムが力を増すなどして民主主義も揺らいでいく。いわゆる複合危機が進んでいきます。`

こうした状況を、リフキンさんは著書「レジリエンスの時代」で、「進歩の時代」の終わりだと指摘しています。産業革命を起点とする、効率と生産性の追求は限界を迎えたのだと。 では、次なる「レジリエンスの時代」とはどういう未来なのか。レジリエンスは一般には「回復力」と捉えられている言葉ですが、それ以上の意味で使っているように読めました。

リフキン 回復だけでなく、自然に適応し、共存する能力が私の考えるレジリエンスで、今 後の人類に必要な力です。人間は地球環境を支配するのをやめ、自然のほうに適応しない限 り、存続は危うい。それが「レジリエンスの時代」なのです。天然資源を収奪し、その上に豊かさを築いてきたのが「進歩の時代」でしたが、そのツケが限界に達しているわけです。
(以下略)

コメント:今回の能登半島地震でも分かるように、自然のパワーは強大です。とは言え、人類も自分達の生命や生活を守らなければなりません。だから人類は自然の猛威から身を守るためにも、自然の脅威を排除、もしくは緩和するために、全知全能を傾けてゆくしかないのです。しかし今は、これまでのように自然(=地球)から(資源を)奪うか、(自然に命を)奪われるかではなく、それ以外の道を考え出さなければならない段階に来ているのです。自然と(人類と)の共存により、地球(環境)の延命を画策する必要があるのです。具体的に言えば、10年や100年単位ではなく、1000年や1万年単位で、人類の進歩や存続を考えようという事です。短期間で資源を消耗してしまったら、人類は生き残れません。猿カニ合戦の猿のように、柿を食べてしまう代わりに、カニのように、種を埋めて木になるのを待つのです。植林や治水は、これまでもやってきました。今問題なのは、大気の管理です。人類が住まない、もしくは住めない地球になってしまったら、何の意味もないのに、現在の状況では、間もなく地球は住むに適さなくなる。その危機感がないことこそが一番の問題なのです。更に言えば、現状改善のためには、従来の技術とはレベルの違う、革新的な技術が必要になるでしょう。その一つが、全く新しい発想の発電方法です。もう一つが、炭酸ガスの処理、もしくは貯蔵の方法です。石油を節約し、火力発電を減らし、じっとしていればいいというものではないのです。むしろこれまで以上の技術開発が必要なのです。その視点が上記の対談には欠けているように感じています。



2450.21世紀への進路 1.7

今回の前書きは、朝日新聞(1.6)のインタビュー、「解なき今を照らす為に、21世紀へ進路は」からです。

『世界の対立は複雑でも、民主主義は終わっていない』慶応大学教授 粕谷裕子より

―ウクライナでもガザ地区でも流血が続いています。世界は分断と対立の渦中にあるように見えます。世界は冷戦期のようなブロック対立になるのでしょうか。

「確かに対立は目立ちますが、 国ごとにまとまる形でのブロック化に向かっているとは思いません。第2次世界大戦後からベルリンの壁崩壊までは、ある程度、国を単位に陣営化していました。一方、現在の対立のあり方は、同じ国の中でも様々なレベルで争点ごとに異なる立揚があり、複雑になっています。『民主主義陣営対独裁』といった単純な図式ではとら えきれません。例えばイスラエルとハマスを巡って、米国は国家レベルではイスラエルを支持していますが、パレスチナを支持するグループも国内に複数存在します」

―危機を迎えているとされる民主主義は「オワコン」ですか。

「民主主義が危機を迎えているというのは、様々な意図を持った人による誇張に聞こえます。例えば中国政府は西側の民主主義を批判し、2021年には『米国の民主主義が疲弊している』という趣旨の報告書を公開しました。習近平政権の『戦狼外交』方針により、中国人外交官が米国や民主主義をソーシャルメディアで非難しているとも報道されています」

「制度としての民主主義は物事の進め方のルールに過ぎず、運営上の問題が出るのは当然で、近代民主主義が始まった18世紀ごろから常に問題が指摘されてきました。英国のチャーチル元首相の言葉で、『民主主義は最悪の政治体制といわれてきた。他に試みられたあらゆる政治体制を除けば』というものがありますが、統治の一形態としての民主主義とは、まさにそのようなものだと思います」

「統治する者を統治される側が選挙で選ぶということが、民主主義体制の本質です。統治される側がより満足できる政治体制が発明されていないことを考えれば、民主主義が『終わっている』とは全くいえないと思います。民主主義体制を少しでもよく機能させるために試行錯誤し、よりましな民主主義にしていくことを考えた方が良いのではないでしょうか」
(以下略)


『沈み続ける経済や政治、日本再生への国家構想を』多摩大学学長 寺島実郎より

―2024年は歴史の中でどう位置づけられるでしょうか。

「この国が置かれている状況を歴史の時間の中で考えてみましょう。明治維新から1945年の終戦までは77年でした。これは終戦から現在までとほぼ同じ長さです。そして77年後は22世紀最初の年です。これからの77年を『末来圏』の21世紀と捉えた国家構想が、いま求められていると思います」

「経済を考えると、日本の国内総生産(GDP)が世界に占める比率は、明治が始まった頃と敗戦から5年後が、ともに3%程度でした。敗戦を『物量で負けた』と認識し、鉄鋼、電機、自動車などの輸出産業を育てた日本は、94年には世界のGDPの18%を占めました。しかし、それをピークに低迷し、30年後の今年は、3%台にまで落ち込むとみられています」

―明治初頭、敗戦後と同じレベルになりつつあるのですね。

「そうです。94年には日本を除くアジアのGDPの合計は世界のわずか5%でしたが、いまは25%を超え、日本の6倍以上です。日本は1人あたりGDPでもアジアで5位、世界で34位です。この現実を、どれだけの人が正視しているでしょうか」
(中略)

?日本経済が抱えている、本質的な問題とは何でしょうか。

「個別の要素技術、部材・部品の優秀性に自己満足し、力を合わせ要素を統合してプロジェクトを完結する総合エンジニアリング力が欠如していることです。それには全体知に立つ構想力と指導力が不可欠です」

「技術を誇っていたはずなのに国産中型ジェット旅客機開発から撤退し、新型コロナのワクチンは 3年以上作れませんでした。日本の産業は『安ければ外国から買った方が効率的だ』という国際分業論に立ち、外貨を稼ぐ輸出産業で豊かさを求めてきました。その結末が現下の超円安であり、輸入インフレによる物価高と財政規律の喪失です。これからは国民の安全・安定のため、レジリエンス(耐久力)を重視する産業構造に作り替える必要があります。『食と農』『医療・防災』、そして支える人材を育てる『教育・文化』が重要産業になると思います」
(以下略)





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