「オンライン・オピニオン」
「つばさの党逮捕の茶番」
「指示待ちでは救えない」
「暮らしと数学」
「政権交代前夜」
「また百合の悪夢」
「小池vs蓮舫」
「貧困と向き合う」
「政治とカネ」
「山崎製パンの闇」
「トランプ有罪」
2531.つばさの党逮捕の茶番 5.18
・中国依存が際立つロシア。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6501334
関連記事:中国の狙い。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6501280
関連記事:露応援する偽動画。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6501275
コメント:プーチンは四面楚歌で藁にもすがりたかったのでしょう。無論悪いのは領土への野心を燃やす自分なのですが。でもこれで中国が米国ともうまくやれるようだと、世界の中心は中国になります。日本のスケールの小さい政治家(外交と言えばばら撒き、政治と言えば妥協)には思いもよらないことでしょう。
・つばさの党、代表ら3人を逮捕。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024051700334&g=soc
関連記事:都知事選も大荒れ必死。
https://news.yahoo.co.jp/articles/da9986d8862159247d1e6eba2a77ea1cdef32344
コメント:ならば右翼の宣伝カーやヘイトスピ―チの首謀者も逮捕せよ。判断が偏っていないか。但しピースサインは余計だし、根本の言動にも問題がある。しかしこれはかえって小池を勢いづかせることになった。毎日のようにTVに登場し、「正論」を述べる機会を与える結果となったからである。本人はこれで三選間違いなしとご満悦の様子だが、誰も小池に民主主義の守護人になってほしいなどと思っていない。やっていることはその真逆の独裁と強権だからだ。しかし逮捕が小池の指図、もしくは小池への警察の忖度なら、決して許されることではない。
ここは一方的に小池が正義、つばさが悪と決めつけずに、態度の悪さを差し引いて、彼らの主張にも耳を傾けて見るべきだ。どちらがより都民、国民の立場で考えているのかという事なのである。少なくともつばさは逮捕の危険を冒し、身体を張っている。他方、小池は自民党に守られ、都民の意志を踏みにじり、自分の趣味で莫大な無駄遣いをしているのに、誰も咎めようとしない(特に大手のメディア)。その方が余程社会正義の不在ではないか。
小池が騒げば騒ぐほど、無党派層の関心を呼び、投票率は上るだろう。でも彼らは基本現状否定派なので、現職が有利かどうかは分からない。しかも文春の告発記事もあって、都民は小池知事の虚偽と自己宣伝にはほとほとうんざりしている。五輪の強行と、コロナ対応の不手際の責任も全く感じてはいないようだ。
乙武も自身への反省はゼロのようだ。小池は三選出馬を明言していないが、これは前回の選挙と同じ戦術。ぎりぎりまで待って様子を見ながら、最後の花火を打ち上げて、一発必勝を狙う戦術だろう。そういう小池にとって、つばさの党の行き過ぎこそ、願ってもない機会だ。メディアに何度も登場して存在をアピールできるうえ、一方的に相手を責めることが出来るし、逆襲されるおそれもない。いくら攻撃しても、自分に跳ね返るリスクがない。
今回の出来事を見ても、この人は、小手先の政治手法(目先の宣伝とTV画面の中のパフォーマンス)だけで政治家生命を生きてきたし、これからも生きてゆくのだろうと、(私はつくづく)思う。
・スロバキア首相銃撃の背景。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6501280
関連記事:憎悪の連鎖から訣別を。朝日社説。
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15935750.html?iref=comtop_Opinion_03
コメント:強権は両刃の剣。安倍は命を落とし、岸田も狙われた。世界中で強権が肩で風を切っている。東京都の女帝も例外ではない。
・立憲、比例投票先で自民党超え。
https://news.yahoo.co.jp/articles/983052be450765c16e99eb74bb18894c43ef01a9
コメント:ご同慶の至りと言いたいが、下駄をはくまで分からないのが選挙。
2532.指示待ちでは救えない 5.19
今回の前書きは朝日新聞(5.18)オピニオン&フォーラム、「地方自治法改正は必要か」から
『指示待ちでは命救えない』世田谷区長 保坂展人
国が地方自治体に「補充的な指示」を出せるようになる法案が審識されています。閣議決定すれば「国は 殿様、地方自治体はその家来」となりかねません。
「対等・協力」のはずの国と地方自治体の関係を大きく変えてしまうことは、地方自治の危機であるだけでなく、人々の命を危険にさらすことになり得ます。
2020年からの新型コロナウイルスヘの対応を考えてみましょう。私自身、92万人の世田谷区民の命を守ろうと必死でした。日本中、いや世界中で試行錯誤を繰り返したのです。
当初、国はPCR検査を受けるのに「37.5度以上の発熱が4日以上」を目安の一つとしました。すべての希望者にPCR検査をしたら、検査体制が崩壊すると心配したのでしょう。ところが、検査を受けられないまま重症化し、亡くなる方もいました。
世田谷区では目安にこだわらず、希望者はできるだけ検査を受けられるようにしました。感染者が増加し、保健所だけでは限界が近くなると、区内の医師会や病院の責任者の協力を得て、新しくPCR検査センターをつくりました。
こうした独自の動きには「世田谷区だからできるんだ」と批判も受けました。ただ、第1波の最中だった20年4月には、私を含む複数の区長が厚生労働省に呼ばれ、副大臣やコロナ対策の担当者と熱心に意見交換をしました。その後もたびたび緊密に連絡をとっていたのです。
また、高齢者施設や介護施設で感染が広がることに強い危機意識を持っていた児玉龍彦・東京大学名誉教授から意見を聞き、無症状の陽性者を見つける戦略的な「社会的検査」が必要だと独自に判断しました。
区内には介護施設だけで 1200カ所ほどありますが、その全員に無料で定期検査をし、感染者が出た直後にも検査する方針を20年 7月に打ち出しました。その翌月には当時の安倍晋三首相が同様の検査の必要性に言及しました。
今回の法案にはあの経験がまったく生かされていません。コロナを経た結論がこれですか。いま法改正をするなら、基礎自治体からの情報や提案を柔軟にとり入れることを国の責務として書き込むべきでしょう。
この法案が通れば、自治体は住民の命を守るために必死に工夫を重ねるより、国からの指示を待つほうが利口だということになってしまう。指示待ちでは救えない命が出ることが心配です。
コメント:ちなみに東京都の対応はお世辞にも良かったとは言えない。初動の遅れ、国への責任転嫁で、有名タレントも死んでいる。その後の取ってつけたような日本版CDCも機能していたようには思えない。行政の不手際で命を落としたら、都民もたまったものではない。コロナ対応に限らず、某都知事の独断専横は、そろそろ止めにして貰えないものか。本人が立候補を辞退して貰うのが一番有難い。
保坂も無論完全ではない。それでも区民を心配する強い気持ち、行政の長たるものの責任感と熱意が伝わってくる。某都知事にはそれがあるだろうか。
2533.暮らしと数学 5.22
今回の前書きは朝日新聞5.21オピニオン&フォーラム、数学見つめ直すとから
「暮らしに密着 人類の背骨」西成活裕
AI(人工知能)のような破壊的な技術が出てくるたびに、社会はがらりと変化します。いま、「これからの時代は数学をやっておかないと」と学び直す人が増えているとすれば、予測困難で不確実な時代だからこそ、地に足のついたものを身につけておきたいという心理が働いているのではないでしょうか。数学は、千年も2千年も時代を超えて変わらない、「人類の背骨」といえますから。
数学には大きく、学問として磨かれる「純粋数学」と、実社会で使われる「応用数学」があります。数学というと、多くの人は純粋数学をイメージするのかもしれませんが、実際は応用数学で私たちの社会とも深く関わっています。
たとえば、保険会社の心臓部であるアクチュアリーという専門職は確率論や統計学などを使い、保険が成り立つ保険料率や支払い保険金額の算定などをしています。看護師の勤務態勢を研究するナーススケジューリングという分野も数学が支えています。私は物流をゲーム理論などで研究し、労働規制の強化で輸送力低下も懸念されるなか、当事者がウィンウィンになれる利他性ある仕組みなどを考えています。近年はビジネスでも、経験や勘に基づいていたかもしれない過去の成功体験を脱する動きもあ り、数学が重視されます。
数学的な考え方は、身近な春らしでも役に立ちます。たとえば複数の買い物や用事を済ます時、あちこち行ってまた戻って…というのではなく、同じ場所での用事をまとめて効率的に済ます。これは、共通項 くくる「因数分解」です。カギを持たない子どもが帰宅する前に誰が帰宅するのか、間に合わなかったらどうするか、対応に抜け落ちや無駄はないか。これは「場合分け」です。資産運用の際に、別の値動きをする銘柄をそれぞれ買っておき、リスクを減らす。それも数学的論理です。
(中略)数学は、身の回りにあふれています。興味のあるところから始めて、暮らしをより豊かなものにしてはどうでしょうか。
(聞き手・宮崎陽介)
コメント:定年後に、国際物流の会社のお手伝い(というよりお邪魔)をしていた当時、同社の上司から西成教授を紹介されたことがあります。教授は、何と趣味がオペラで、その発表会に、家族でお邪魔したこともあります。西成教授は、渋滞理論の権威で、皆様もその解説を一度は目にしたことがあると思います。但し上記の寄稿だけでは何も分からないので、実際に著書を読んでみることをお勧めします。お人柄も最高です。
2534.政権交代前夜 5.25
今回の前書きは、いささか旧聞ですが、サンデー毎日6.2号、のトップ記事、倉重篤郎のニュース最前線、田原総一朗が迫る、政権交代前夜、泉房穂の革命的な権力転覆論の一部です。
(前略)。毎日新聞の 4月 20、21日の調査では、「政権交代してほしい」が 62 %で、「政権交代してほしくない」は 24 %だった。 5月 4 、5日の JNN世論調査では、「自公政権の継続」と「立憲民主党などによる政権交代」のどちらを望むかとの設問に対し、前者が 34 %、後者は 48 %だった。なぜ政権への信任が落ちたのか。第一は、裏金事件の発覚と岸田政権の対処に対する不満、批判であろう。政治団体間のカネの出入りをネグる、という選良としてのモラルに悖る法令違反をかくも組織的、長期に続けていたことへの不信、そして、「火の玉」となって信頼回復に取り組むと公言しながらも、事実関係の究明がいかにもおざなり、不徹底で、かつ処分も甘いことに世論は納得していない、との意思表示であろう。ただそれだけでは、政権交代まで求める国民の声の説明がつかない。安倍政権に始まり、菅政権、岸田政権と継承された基本政策への見直し機運もあるのではないか。外交安保政策で言えば、集団的自衛権行使容認に始まり、防衛費倍増、中距離ミサイル配備、両軍指揮権一本化に至る日米同盟強化一本足打法が、果たしてー衣帯水の超大国中国との平和共存という日本の国益にマッチするのか否か。経済財政政策であれば、異次元金融緩和を漫然と10年余も続けてきたことをどう評価すべきか。円安、物価高になぜかくまで無策なのか。なぜ 24カ月も実質賃金が下落し続けるのか。国民の疑念は明らかに政策不信にまで向かっている。その意味で、日本は政権交代前夜にある、と言っていい。ただ、この流れがこれからどうなるか。停滞するのか、逆流するのか、はたまた一気に加速するのかは予断を許さない。この局面で野党はどういう構えで、どのような政権交代劇を仕掛けるべきなのか。前明石市長の泉房穂氏に聞く。
(中略)
田原 政治資金規正法改正で自公が大筋合意という。
泉 企業団体献金にも手をつけず、やったふりだけの開き直りの与党案ですよ。にもかかわらず、マスコミは与党の動きを批判もせず垂れ流すだけ。国民よ、与党ベッタリのマスコミに騙されるな、と言いたい。
田原 マスコミが悪い?
泉 ズレてますね。結局、民意というか国民世論は明らかに「今の古い政治ノー」なんですよ。「ちゃんと裏金政治やめたら」ということと「ちゃんと国民の方に向いた政治してよ」ということが政局になっているのに、補選が終わり次第すぐにそのことをほったらかして、「岸田首相が人気ないんで次の自民党の総裁は誰でしょうか」と言っている。
田原 世論と報道のズレ?
泉 国民の声をちゃんとテレビや新聞は報じるべきなのに、結局、取材対象がー部の政治家、有力者で、そっちの情報を垂れ流すからズレると思うんやけどね。
田原 国民は何を期待?
泉 すでにもう失望に変わっており、もう岸田総理への期待は高まらない。
田原 なぜ?
泉 政治家としての気概、決断が見えない。この人では駄目というのと、基本的に不誠実さが見えてしまったことが大きい。嘘つきということです。
田原 どこが不誠実?
泉 象徴的なのは、子ども・子育て支援金制度について、「実質的な追加負担にはならない」との発言だ。賃上げを根拠にしているが詭弁もいいところだ。明石市では負担増なくして子ども予算倍増を実現した。やる気さえあれば、国でも可能で、そもそも国民負担増など必要ない。裏金問題で自分を処分しないのもそうだし、国民から見て庶民感覚とのズレが激しすぎる。政治家として責任を果たす覚悟が見えない。
田原 4月訪米の評価は ?
泉 情けなくてどこの総理かと思いましたね。米国で拍手され喜んでいる場合ではない。米国本社の日本支店長として呼ばれたわけではない。日本として米国に対して言うべきことを言わなくては。防衛増税するなら米国の言いなりの軍備ではなく、日本の国益に沿った路線を示すべきだが、そこは全く機能してない。
田原 歓待はされた。
泉 米からすると都合のいい上客だからだ。カネ出せと言えば出してくれる。
田原 政局どう見ている?
泉 政局ではなく国民を見ているつもりだ。国民はお金を使った古いタイプの政治にノー、これ以上の負担にもノーだ。国民生活をしっかり守れる政治がいい、お金まみれの政治はノーで固まっている。国民世論が変わらない以上、遠くない時期に政権はひっくり返る。夜明けが来る。あとは時期だけだ。
田原 泉さんに国会議員になって国を変えてほしい。
泉 私が出ただけでは変わらない。
田原 市政と国政は違う?
泉 ある意味市政は簡単だ。選挙で選ばれた瞬間に明石市長だ。4年間ある。4年後も勝てばもう4年ある。勝ってしまうとほぼ負けない。 3期12年のうち最初の6年間は総スカンだったが、 8年あれば政策効果が出て、後は圧勝だ。国は簡単ではない。総理といっても縦割りで、大臣もいれば、族議員も張り付いている。与党の過半数の支持がないと引きずり下ろされる。
(以下略)
コメント:岸田については嘘つきの一言が最終評価だ。減税額明記という呆れた手法で、それが露呈した。泉前市長については、国会議員になる前に、都知事になって欲しい。それが実現すれば、少なくとも都民の方を向いて行政を行う知事が誕生する。都民は緑のタヌキの一人芝居にはいい加減、辟易している。
但し一点だけ、小池を弁護できることがある。それは東京五輪の招致も、豊洲への移転も、小池が決めたことではなく、石原慎太郎に責任があるということだ。しかも石原は、新銀行東京では大赤字まで作っている。小池は後を継いで、計画を強行しただけだ。だから言い方を変えれば、石原と二人で、都民の民意を踏みにじり、そこに森喜朗が悪乗りしたという構図だ。
鳴り物入りで、観客不在の東京五輪は、賄賂や不正の山を築き、そこではJOCと電通が大きな役割を果たした。その結果、五輪史上、まれに見るダーティーな大会になった。その結果、札幌五輪を言い出せるような状況ではなくなり、冬季五輪は見送りとなった。そういう事実を振り返れば、到底小池がいう成功とは程遠い事が分かる。都民は白けるばかり。五輪の失敗、コロナ対応の失敗。小池都政は、この8年間で、(都民のために)一体何を成し遂げたのだろう。
この間にもし首都直下型地震でもあったら、都民がどんな悲惨な目に遭ったかと思うとぞっとする。それは能登半島地震から半年経ったのに、復興とは程遠い石川の状況を見れば想像がつく。知事が無能だと、どれだけ県民が酷い目に遇うかを我々は目にしている。都でも、知事が代わらなければ、どんな目に遇うか覚悟した方がいい。
ところで、森喜朗が裏金に関与していることはもはや公然の秘密だ。だから、これ以上森を問い詰めるより(どうせ認めないだろうから)、こちらが本当に知りたいのは、安倍派や岸田が、なんでこうまで森をかばうのか、その本当の理由である。森が口を開けば、自民党の存続はおろか、日本の民主政治が覆えるような後ろめたい事情が、明らかになるのか。それとも単に解散が近いから、党内のボスの機嫌を損ねたくないだけなのか。
関連記事:大赤字の新銀行東京。
https://toyokeizai.net/articles/-/241
関連記事:知事選,勝者の出馬表明は11日前。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f2aa05388ed82726f3556125f2cc51dddbe8855
関連記事:都自民党、小池支援へ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329007
コメント:それはそうだろう・小池は岸田にゴマをすり、萩生田に肩入れしたきた。しかし自民党と癒着した都知事など、都民は必要としていない。だから自民が支援することが選挙で、小池有利に働くとも思えない。
関連記事:外苑に高層ビル。住民が知らなかった規制緩和。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/328939
コメント:結局小池の独断。しかもそれを言わない。坂本龍一の陳情に対して、業者に聞いてくれとは、よくも言えたものだ。嘘つきは岸田だけではない。
・岸田、移民政策取る考えない。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6502066
コメント:否定する根拠が分からない。突然国粋主義にでもなったのか。
・岸田、高齢者の定義引き上げ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052301028&g=eco
コメント:建前はどうであれ、本音は定年を引き上げて、労働力の不足を補い、年金支給開始を70歳にしたいだけだろう。
・立民パーティー、自公が批判。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329115
コメント:当たり前だ。私が自民でも批判する。今一番やっちゃいけないことだ。これじゃダブルスタンダード。泉のコウモリ体質にも困ったものだ。泉は改正法施行まではパーティーは可能というが、国民がそれで納得すると思ったら余程おめでたい。国民を舐めていると思われても仕方がない。その緩い感じ、緊張感の欠如が問題なのだ。こんな野党の精神状態こそ、岸田にとっては願ってもない解散のタイミングとなる。それに立憲が既に選挙で勝ったつもりでいるともっと危ない。それでは勝てる選挙も負けてしまうからだ。1年間だけでいいから、泉は辻元に交代せよ。我々国民は、泉や野田など自己中で鈍い立憲幹部に付き合っている暇などない。
2535.また百合の悪夢 5.26
今回の前書きは、wtw独自の論説です。小池都知事のネガティブ・キャンペーンもあるので、不快に感じる方はスルーして下さっても結構です。
私はもっと都民に都知事の真実の姿を知って欲しいと思います。極端な言い方ですが、それは自分の生活を守るためなのです。小池知事の特徴は、不誠実さ、無責任と、都民を含む他者に対する冷酷さにあると思います。男性ならとっくにつまはじきにされていておかしくないのですが、それでも自治体の頂点にいられるのは、彼女が女性の特権をあざといまでに利用しているからです。これは逆ジェンダー、悪平等と言ってもいいほどです。女性(政治家)だから大目に見る。その特権をこれ以上はないくらいフルに活用しています。
その顕著な例が、希望の党の不始末です。排除の論理で議員の選別を始めた。まさに女帝、しかも冷酷な西太后の現代版です。そしてその結果、小池のやり方に納得せず、たった一人残ったのが枝野です。そして彼という存在が、新生立憲の原点になったのです。後日談ですが、自民に去った細野はともかく、福山が京都の選挙で負けたのは大きな痛手でした。次回選挙では是非復活してほしいと思います。
排除の論理で希望の党に勝ち目がなくなった(自分の失言で潰した)ことを自ら悟った小池は、いち早く、これという用もないのに、選挙期間中、パリに逃げ出しました。日本にいたら記者の取材攻勢を受け、敗北を認めるのが嫌だったからです。自分で壊しておきながら、批判や質問、まして反省などはお断り。お陰で民主党はバラバラになり、最大野党でさえなくなってしまったのです。
小池の辞書に民意という言葉はありません。大衆は自分に従うか、或いは自分をもてはやすものでしかないのです。これは正に女帝(朝日新聞の一駒漫画で、やくみつるが小池を天狗鼻のクレオパトラに例えています)と、女帝を取り巻く奴隷の構図です。
彼女がそれでものうのうとしていられるのは、徹底的にメディア対策をしており、秘書や職員や都民ファーストの都議会議員を使って、少しでも批判的な記者を会見から締め出し、或いは質問の機会を与えず(排除の論理は未だに有効)、批判の要素を徹底的に排除しているからです。報道されなければ、どんな非道も理不尽も存在しないと同じことになるのが分かっているからです。報道管制は世界中の独裁者が使う古典的な手法です。不利な情報は隠蔽して、後は外見と印象を取りつくろいさえすればよい。そうすれば印象で決める、即ちパフォーマンスに弱い「女性」票を、全部取り込めるからです。女性だからと言って、全員が平和的で、優しいとは限らないのに、その先入観だけ(実物は真逆)を利用する。正に女性であることを最大限に利用(悪用)した、不公平な都知事選挙が行われようとしているのです。
似たような例を立憲でも見ることが出来ます。私は野田佳彦が立憲に未だに在籍している事が信じられないのです。彼の価値観と、党の方針は全く相いれないからです。その極端に右傾化した、しかも自己中心的な価値観は、立憲より国民民主に、更には自民党にこそふさわしいものなのです。頭も口も回らないから、勝財務次官の口車に乗って、増税が絶対に必要と思い込まされ、あろうことか、それと引き換えに国会を解散し、安倍晋三に政権を売り渡すという暴挙をやってのけた。しかも民主党の幹部は解散を知らされてはいなかったのです。その結果、国民の審判が下り、当然民主党は大敗して政権の座から滑り落ちたのです。
彼が代表になれたのは、立候補の演説がきっかけです。自分は錦鯉ではない、泥臭いドジョウですという演説です。目立たないが、地味に、しかし誠実に国と国民を支える(ことを約束する)と言わんばかりです。しかしこれが彼の最初の大ウソになりました。増税反対の国会周辺のデモを聞いて、誰か騒いでいる人たちがいる(要するにうるさいと言いたい)ようだで切り捨てた。政権演説で野次を飛ばした国民を、あんな人達と呼んだ安倍の態度と同じです。それでも首相でいられたのは、それこそこちらは本当に誠実だった松野官房長官のおかげなのです。ところが散々世話になった松野を、野田は任にあらずとこき下ろし、密室政治と独裁政治の正体を現しました。首相の任にあらずは野田自身だったのにもかかわらずです。
安倍の送別演説の依頼が、野田に来るというだけでも、(一応リベラルな)立憲にとって、異質な存在であるのは一目瞭然です。招待されたのは、政権を安倍に売り渡したのだから、或る意味で当然です。しかもこの送別演説が自民党内で好評を博し、メディアもそれに同調しました。最近では国会で質問に立つ機会も増えています。直近では裏金問題で、岸田の攻撃の最先鋒であるかのような印象づくりに余念がなく、それを更にメディアが持ち上げています。次の党首は野田が相応しいと言わんばかりなのです。一体メディアの判断はいかなる根拠によるものなのでしょうか。
これほど無定見であれば、メディアが三流で、報道の自由が最下位の国と言われても、仕方がないのかもしれません。過去の言動をろくに調べもせずに、現在の言葉だけで判断するなどは、政治記者にあってはならないのです。それでは野田以上に、記者の知性がお粗末だということになるのです。
それは小池の批判記事が書けない記者についてもいえることです。提灯記事だけなら、報道の仕事ではなく、広報の仕事です。記者にとって一番大事なものは、批判精神だということが分からないようでは、記者は失格なのです。
野田が一時的に目立っているのは、裏金を強い言葉でとがめているからに過ぎません。でもそれは、いうなればキレ芸でしかない。竹山、小峠、ひろみと同じです。国民は下手なキレ芸(もしくは田舎芝居)を、強制的に見せられているだけなのです。辻元のように、新たな視点で切り込んでいる訳ではないのです。
我々は、政治家本人だけでなく、誤った印象と判断を、国民に植え付けようとするメディアとも戦わなければなりません。それが民主主義を守るために避けて通れない事なのに、今まで、あまり誰もやってこなかったことなのです。
私はここで二人の政治家を取り上げました。言うまでもなく、彼らは政治家である前に人間です。でも人間として優れているか、尊敬に値するかどうかは、政治家の場合、他の職業より重要な意味を持ちます。そして一人の人間としての評価でも、残念ながらお二人にはあまり良い点が付けられない。正直、誠実さ、責任感、思いやりなど、人間として基本的な資質が十分とは思えない。他の政治家に比べてさえ、見劣りするような気がしてならないのです。
誠意と真面目さの代わりに、二人にあるものは印象、又は(作られた)イメージです。小池は見た目の印象で、野田は言葉の印象で、勝負しています。しかも二人とも、印象操作(要するに自分を偽る能力)にかけては引けを取りません。もっと言えば、自分が自分の言葉通りの人間だと、自ら思い込んでいるフシさえあります。これはヒトラーと同じです。でも印象は、本質や本音と同じものではありません。いかようにも修飾出来るからです。そしてこの二人は(本音を隠す)装飾がとても上手です。それでも時折、その素顔や本質が垣間見えることがあり、こちらはそれを記録しておくしか対抗する手段はないのです。
人間性はある程度付き合わないと分からないことがあります。でも、その人が(本当は)何を考えているのか、何処に価値を置いているのか、いうなればその人の人間性の本質を見抜くことは、投票を行う有権者としてはとても大切なことです。なぜならその判断が国民の生命にかかわるからです。災害や疫病、戦争の時に、指導者が信頼に足るか否かで、救える命も救えなくなるからです。
私は過去の政策や発言から考えて、この二人(に限らないが)に自分の命を預ける気には到底なれません。一般的に、危機に際して、人間性がよりはっきりと現れます。コロナの時の安倍も決して褒められたものではなかった。これから起こるであろう首都直下型地震の時に、小池が知事だと思うと背筋が寒くなります。だから、恰好をつけ、耳障りのいい言葉を吐き散らす人より、地道でも、人間性が優れ、部下の人望も厚く、言い換えれば信用できる人に、人の上に立ってもらいたいと願っています。
ところで5.24朝日新聞朝刊の、編集委員の高橋純子の多事争論「つるっとにっぽん多用の怖さ」に、こんな話が紹介されていました。親類の大学生が、スポーツ観戦で、国歌斉唱の起立が少し遅れたら、「もしかしてお前、思想強め」と言われたのだそうです。無論これは右翼かと聞いたのではなく、左翼かときかれた訳です。即ち質問した学生の頭の中では、右よりこそが中道で、平和憲法も左寄りに映っているのでしょう。同じコラムの後半部分では、戦時中の哲学者戸坂潤の言葉を引用し、日本をニホンと呼ぶのは危険思想だったと述べています。危険思想の概念が戦前は逆転していたのです。
いつのまにか現代でも、日本がにっぽんになり、国家主義が若者にじわりと浸透してきている様子(安倍政治の極右政策が一役買っている)には恐怖を覚えます。右傾化したロシア、イスラエルは言うに及ばす、米国でトランプが復活しそうなのも、キリスト教原理主義と、極右思想が背景にあるからです。私たちは、安易な改憲などに同調せず、常に身を引き締めておかないと、いつなんどき、また戦前の国家主義が戻ってくるか分かりません。現在の米国は、明日の日本の姿かもしれないのです。しかもその下地をせっせと作っているのが岸田首相なのです。よくもそれで広島出身などと言えたものです。
それでなくても国民全体がヒステリックになり(カスハラを見よ)切れやすくなっている。余裕も他者への思いやりもない。低所得階層への配慮もない。弱肉強食は当たり前。無論多様性も認めず、移民政策も拒否。こんな荒れた精神的風土に、万が一にでも国家主義の毒々しい花が咲くようなことが、決してあってはならないのです。それを身体を張ってでも阻止することこそ、我々団塊の世代に課せられた使命であり、戦火で亡くなった、兵士や民間人への最大の供養なのです。広島の原爆碑の言葉を思い出してください。「安らかに眠って下さい。過ちは繰返しませぬから…」
関連記事:小池百合子、都知事選出馬。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024052500251&g=pol&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit#goog_rewarded
コメント:自民党と公明が支援。萩生田を応援して貰った借りもある。自民党で候補を出しても誰も投票しなことは補選の結果で分かっている。ここは小池に恩を返しておくほうが得策と判断したのでしょう。野党も直ちに候補者選びに入る必要があります。但し蓮舫等では勝てない。野党が分裂したら、右翼票が小池に集中する。そうなればもはや選挙をするだけ無駄です。幾らどん底にあっても、自民党の底力を見くびってはならない。野党が、非の打ちどころのない候補者を選び、一致団結しなければ勝てないのです。一方で連合の小池支持は許せないを通り越して呆れるばかりです。理念なき労働組合。そう言えばあちらにもタヌキが一匹(但しこちらは茶色)いたような。二匹の化け狸(共に自民党の補完勢力)と付き合わされる都民こそいい迷惑です。立候補は当たり前と言わんばかりの小池知事の態度には、一抹の誠意も謙虚さも感じられない。ゴーマニズムの塊なのです。
2536.小池vs蓮舫 5.28
今年初めて、ホトトギス(不如帰)の声を聴きました。ケキョケキョという高い鳴き声で、私はこれを美しいと感じたことはありません。ホトトギスは托卵(他の鳥に子育てを押し付けて育児放棄)する。鶯の巣に勝手に置かれたホトトギスの卵が孵化すると、数合わせのために、ホトトギスの幼鳥が鶯の卵を巣から放り出します。鶯の親鳥は、他人から押しつけられた子どもが、自分より大きく育っても、なぜか他人の子であることに気が付かない。そして養親の歌声(ホーホケキョ)を中途半端に覚える。だからケキョケキョと鳴くというのです。昔はこれを東京特許許可局と聞いた人もいたそうです。梅雨の前後なので時期的にはあっているし、短歌や小説にも取りあげられていますが、鳥のくせに夜中も鳴くし、以上のような育ち方なので、私は正直苦手です。
さて有識者の意見を紹介するのもいいが、たまには自分の意見をと思って書いたのが、前回の「また百合の悪夢」です。その後、やらなきゃいいのにと思っていた蓮舫が立候補を表明。女性だから誰でも良いという訳にはいかないのです。人望と人気で比較すると、共に人望は少ないものの、少なくとも小池には、特に中高年の女性有権者に人気があるし、存在感もある。「印象」で負けていると、都知事選では苦戦します。まさか緑のタヌキに、赤いきつねをぶつけてきたというギャグのつもりでもないでしょうが、どうやって小池に対抗するのか、戦略と、しかるべき応援が必須です。かたや小池は、自民党が総出で応援に駆けつけるでしょう。なおこれが最後のチャンスかどうかは本人達の問題であり、都民の問題ではありません。
蓮舫で記憶に残っているのは、ニ位じゃ駄目なのかという放言と、国会でのファッションショウです。立憲が蓮舫の支援に回れば、他の候補者を応援できなくなる。その結果、本当に当選して欲しい候補者が出られなくなる。それが一番困るのです。野党が共倒れにでもなれば、喜ぶのは百合子だけです。民意も状況も考慮しない、蓮舫の自己中は、百合子と同じです。
関連記事:ごめんね、バレちゃうから。経歴詐称。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329576
関連記事:蓮舫が国会でファッションショウ。
https://adv.asahi.com/archive/fashion_note/11053699
関連記事:ニ位じゃ駄目なんでしょうか。
https://president.jp/articles/-/70743?page=1
既に都知事選には20名以上の候補者が名乗りを上げているとのことです。でもいつものように泡沫候補が大多数でしょうし、中には泡沫の常連もいるでしょう。それだと売名の為だけの立候補になりかねません。皆が皆、政党の支援をとまでは言わないが、近所の立て看板に知らない人のポスターがずらりと並ぶのも異様な光景です。
そこで仮に自分が泡沫の一人で、無理に立候補したらどうなるかを考えてみました。無名の市民だから、必ず負けます。なので供託金(300万円)は戻りません。メディアの広告枠を買った、個人の宣伝の機会と考えるしかなく、多分泡沫の人々は皆、そういう考えではないか。それでもなお、自分の主張を公の場で表明できる、数少ない機会であることも事実です。これは一生に一度の贅沢、もしくは無駄遣いと割り切ればいいのかもしれません。自動車が買える費用だし、他にポスターなど余分な費用も掛かるでしょう。立候補するのなら、老後の瀬戸内海クルーズは諦めるしかありません。
では立候補の時に、自分ならどういう主張(公約)を掲げるかも考えてみました。これは皆様も机上でもいいから、一度はやってみることをお勧めします。近所や友達で集まって、架空の立会演説会なども面白いし、民主政治の在り方を考えるきっかけにもなります。これは民主政治の基本中の基本、「聞く」と「言う」の訓練にもなります。
まず現状の小池都政のどこがおかしいかを考えてみましょう。それはつまるとこと、都民ファーストでは「ない」ことです。よくもぬけぬけと都民ファースト等という党名をつけられたものだと呆れますが、その実態は、小池知事を支えること(だけ)が目的で、言い換えれば小池ファーストであることは、万人の認めるところです。都ファには未だにこれという政治理念は感じられないし、都ファを選ばなければならない理由も思いつきません。内紛が酷かった記憶もあります。
コロナの時のレインボーブリッジの照明、お台場の東京都のモニュメント、都庁のプロジェクション・マッピング、そのどこにも都民の姿はありません。個人の見栄の部分がどうしても鼻につくのです。外苑や千代田区の伐採でも、都民の民意は無視。企業ファーストで押し通しています。
そこで私の「公約」です。
都政を都民の手に取り戻そう。都民のための都政を実現しよう。イベントや箱モノ重視でなく、都民が安心して暮らせる血の通ったスマート・シティを目指そう。東京都には政府や、企業など多数の法人組織があるが、1400万人の市民が暮らす生活の場でもある。しかも主役は都民。だから都民と組織が助け合い、ウィンウィンで暮らせる互恵関係を樹立する。
犯罪の少ない、安心して生活できるコミュニティづくりを、警察と消防と市民が連携して構築する。そのためにも、市民レベルのボランティア活動を見直しする。都は財政面で積極的に市民活動を支援すればいい。例えば、市民レベルでどれだけ自助、共助が出来るかで、災害時の被害や死傷者数は大きく変わります。それが阪神大震災の教訓なのです。
そして現時点で何より重要なこと、それは迫りくる首都直下型地震に、万全の態勢で臨むという決意表明です。食料や段ボールベッドの備蓄、非常時の交通手段の確保、コンビニやスーパーを生活財の提供拠点として再定義し、拠点への食料等の補給体制と、避難場所の点検と充実。地域ごとの防災体制の再点検等々。
一人たりとも犠牲者、災害関連死を出さないという強い決意の表明こそが、為政者として最も重要な意思表明です。それがないトップには誰も従わないし、ついても行きません(だから小池では駄目なのです)。最近では能登半島地震の馳知事が悪い見本です。
関係組織と部署が、責任の押し付け合いをしていたら、問題は解決しません。お互いが緊張感を絶やさなければ、災害時の動きに躍動感が生まれます。結果として救える命の数が多くなるのです。
なお自衛隊の応援を大前提に据え、練馬の駐屯地からすぐに出動できるよう、今から具体的な計画を練っておくことも必要です。区によっては、海自が水路を使ってけが人や物資の輸送を検討することも考えた方がいい。
この公約が、小池都政と決定的に異なるのは、都民中心の(ファーストでなくセンターの)、人に優しい都政を目標にしている事です。東京に住んでいてよかったと思ってもらえることなのです。今すぐにでも、やることは山のようにあり、知事が自分の宣伝にかまけている暇などないのです。
関連記事:小池都知事早期出馬表明は3選への焦り。SNSで小池百合子落選運動始まる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c28fb44c362d61fb45a1c447df132ca615d887b
関連記事:注目を集める女性対決。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3a84af82a5a0498a4f659f73151974406ee277a0
関連記事:小池都政リセット。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329714
2537.貧困と向き合う 5.29
信長、秀吉、家康と言えば3大英雄というより独裁者ですが、そのどれもが人間的には尊敬できないし、歴史的な評価がどうであれ、少なくとも私は「嫌い」です。中では残忍さが少ない家康がややましだが、それでも反抗もしない秀頼に難癖をつけて攻め滅ぼし、キリシタンを弾圧し、行き過ぎた中央集権で地方を痛めつけ、鎖国で日本の近代化を阻害したネガティブな印象があります。それでもなおたった一つ評価するのはその遺訓です。それは「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」です。
ちなみに原文はもっと長く、以下のようなものです。
「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
不自由を常と思えば不足なし。こころに望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。
堪忍は無事長久の基、いかりは敵と思え。
勝つ事ばかり知りて、負くること知らざれば害その身にいたる。
おのれを責めて人をせむるな。
及ばざるは過ぎたるよりまされり」
話は変わりますが、読むのが辛い民話(小泉八雲も取り上げた)に、ふとんの話があります。
あらすじ:
http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=70
くわしくは:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%B3%A5%E5%8F%96%E3%81%AE%E3%81%B5%E3%81%A8%E3%82%93%E3%81%AE%E8%A9%B1#
何故今これを紹介したかというと、昨今の衝撃的な事件の背景には、貧困が、深く関わっているように感じるからです。しかも上記の民話では、幼い兄弟がお互いを思いやっていますが、現代では他人(や家族)を殺めています。
かつて池田元首相が貧乏人は米を食えないのなら、麦を食えと言い放ったことがあります。そこに見られる傲慢さ、格差が当たり前の歪んだ価値観は、最近では安倍晋三の庶民は富裕層のおこぼれを貰えばいいという(国民を見下した)言葉にも現れています。しかも自民党政府、経団連、連合(及び東京都)が基本的にこの安倍の価値観を共有するという誤った状況です。
しかもこの民主主義の大問題、貧困と福祉の問題には、何故か、誰も切り込もうとはしません。コメンテーターの中にも、貧困を自分や国民の問題として捉える者は殆どいない。自分はエリートで、有名人だ(だから庶民とは違う)と踏んぞり返るだけなのです。貧者への思いやりはなく、無論寄付とも無縁。
いまは分断の世界と言われるが、その原因は宗教の違いや、覇権主義だけではありません。むしろ最大の要素は経済格差です。911で凶行を引き起こしたISも、元はと言えば、西欧との経済格差への不満が根底にあります。
資本主義が暴走し、もてる者(マスク、ゲイツやベゾス、日本なら柳井や前澤)は使い切れないほどの富を持ち、しかもそれは何をしなくても増えてゆく。
物質的には貧困でも精神は貧困でない(豊な)人もいるでしょうが、教育には金(と時間)が掛かることからも、そうした例は極めて少ないのが実情でしょう。一度落ちた貧困層から這い上ることは容易ではないのです。
しかも貧困問題の原因が、現代社会の拝金主義(金が全て)にあることは間違いがないのです。政府も民間も、もういい加減、富裕層や権力層におもねってばかりいないで、聖域を設けずに、貧困の問題に、正面から取り組みませんか。歪んだ経済の仕組みを見直すべき時期に、とっくに来ていると思うのです。
なお、いま私が一番関心があるのは子供食堂です。どう支援すればいいのか、またこれをみんな食堂にするにはどうしたら良いのかを考えたい。食さえあれば何とか生きていける。生きてさえいれば、社会を変えてゆくことも出来るからです。
【注目】
・野党は三度目の正直なるか。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/329799
・蓮舫が都知事候補になったウラの事情。
https://news.yahoo.co.jp/articles/da69fb855257b0d31b1b38e8b05f657dcf6d77fd
コメント:共産も蓮舫支持。但し維新は独立候補模索。それにしても野党はなぜ元明石市長の泉に頼まなかったのか。政治理念ではなく、知名度だけに頼ると失敗する可能性が高いし、負けた後の、後味も良くない。蓮舫は自分を過大評価しているが、小池の方が知名度が高い。しかも蓮舫のイメージは決して良いものばかりではない。更に言えば、小池と蓮舫ではキャラが似過ぎていて、差別化もしにくい。こんな調子ではリベラルでまっとうな市民が投票する選択肢がなくなってしまう。但し蓮舫が、小池の公約が実現されていない点を指摘しているのは正攻法。女性vs女性だから遠慮する必要もない。白い狐と緑のタヌキ。でもそれは都民にしてみれば、不毛な選択なのかもしれない。
小池には実績があると都ファや公明は言うが、何をもって実績などと。東京五輪か、外苑再開発か。どちらも都民の役には立っていないではないか。豊洲の移転だって問題だらけだ。
・公約不履行、学歴詐称に突っ込み。
https://news.yahoo.co.jp/articles/46574cb69e3de644849a29457275c88b1eb88478
コメント:こういう仁義なき戦いには斬り込み隊長が向いているのかも。男性で教養があれば、ここまであからさまに突っ込めない。
・立民、首都決戦へ攻勢。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7a7910284dd79c4da093baffa70671d308f615ce
・岸田の解散を恐れる公明。
https://news.yahoo.co.jp/articles/81c66f716c1eb2eadea65c713184643300fd4948
・植田スカルが大失言。政権激怒。
https://news.yahoo.co.jp/articles/549ff7281a3157d3628d40c2f11edd39118aa4e8
コメント:でもこれは岸田の人事だろう。
・定額減税今年限り。
https://digital.asahi.com/articles/ASS5X0J5XS5XULFA008M.html?iref=comtop_Politics_03
コメント:それはそうだろう。岸田が辞めれば、全てなかったことにするつもりだろう。
・世界ニュースメディア大会開幕。
https://digital.asahi.com/articles/ASS5W6FY0S5WUHBI035M.html?iref=comtop_International_05
コメント:近ければ参加してみたい。
2538.政治とカネ 5.30
今回の前書きはサンデー毎日(6.9)青木理のカウンタージャーナリズム、「政治とカネが本質なのか」からです。
(前略)
つまり、カネは権力の下に集まる。しかもつい先日、広島の地方紙?中国新聞が刮目すべき事実をすっぱ抜いた。 (2000年以降の自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部)が、官房機密費までを国政選挙時の与党に渡していたことを明らかにした、と。
まさに「国費」たる官房機密費を自党の選挙に流用するなど論外の悪事だが、それに加えて権力の行使者の下には権力の蜜にあやかりたい者たちからのカネが集まり、それらを選挙で放埓に使う所業まで許せば政権交代など起きようもなく、権力とカネの悪辣な循環を放置すれば政治と社会は根幹から腐っていく。
こうした悪循環に歯止めをかけるには当面三つはどの方法しかない。@問題の温床となる企業団体献金をそもそも禁じ、A不正発覚時の厳罰化で為政者を牽制し、またB政治に関わるカネの出と入りを徹底して透明化するーだが、@とAの方がわかりやすいといえばわかりやすいかもしれない。
(以下略)
コメント:問題の本質は政治とカネではなく、不正と知っていて、不正に手を染めること、即ち政治の不正行為そのものなのです。
【注目】
・熱帯夜を乗り切る方法。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6502565
・攻撃だけで大丈夫か。
https://news.yahoo.co.jp/articles/12792189e7ebed27efbba7680c49d7a582c8be2f
コメント:大丈夫ではない。正にこれという実績もない。だから蓮舫ではだめなんです。しかも誇大妄想の野田に繋がっている。野田が党首など(民主主義の)悪夢以外の何ものでもない。蓮舫、野田以外にいくらも人はいるだろうに。パフォーマンス・ガール(とパフォーマンス親父)はもう沢山。
・小池出馬明言せず。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330242
コメント:馬鹿馬鹿しい。出馬しないわけがない。国政の自民党も今は受け入れる余裕はない。これはいつもの気を持たせる(期待感を上げる)だけ小細工。しかし蓮舫の出馬は、願ってもないチャンス。何もしなくても勝てるし、むしろ何もしない方が(余裕があるように見えて)良い。これは完全に立憲の利敵行為。小池としては、後は自民党の支援を丁寧にお断りするだけで、勝利が転がり込む。勝った後で、好きなだけ自民党に媚を売ればいい。
しかし都民はどこまで馬鹿(でお人よし)なのだろう。汚職まみれの東京五輪と、国の後手後手で、事実上何も出来なかったコロナ対応で、自分達がどんな目に遇わされたのかを、もう忘れてしまったのか。子ども手当5千円も、高校無償化も(プロジェクションマッピングも)全て費用を負担しているのは都民自身なのだ。継続こそ力、ではない。継続こそ大迷惑なのだ。
しかも今回もまたメディアは小池に尻尾を振っている。その様子は見ていると気分が悪くなるほどだ。これでは小池ならずとも自分が期待されていると誤解する。こういう無能で無定見な報道関係者が、都民や国民の足を引いていたのかと、改めて合点した。
・小池出馬要請に加わらなかった10人。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330073
コメント:ノータリンの市区長がぞろぞろと小池参り。プライドを放り出し、独裁知事に跪く哀れな姿がそこにある。そこはさすがにリベラルな10人は気概から違う。市区政自体も革新的だ。H市のような江戸時代の意識の地方都市からは転居したいくらいだ。それにしても世田谷の保坂こそ、次の知事に相応しいと私は思う。なんで一発屋の蓮舫などがしゃしゃり出るのだろう。これも立憲の人災(他には泉と野田)なのだろうか。
・コロナ対策の2兆円の効果見えず。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330024
・頂上決戦の大勝負。
https://toyokeizai.net/articles/-/757401
・都知事選、投票数と得票数。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0e5b0b2a29892ab3d875f1a2bd92c180dd95ba8d
・宗教2世の苦しみ。
https://www.yomiuri.co.jp/culture/cinema/20240529-OYT1T50095/
コメント:神も仏もないものか。金儲けの新興宗教は厳しく禁止せよ。信仰の自由と信者の人権は別物。人権は法が守らなければならない。
・タダでも大阪万博には行きたくない。爆発事故が起きてもゴリ押し。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330086
コメント:馬場は自分の親戚だけにしておけ。
・万博スタッフ、異例の好待遇。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330260?rct=national
コメント:無理が通れば道理引っ込む。東京五輪の悲惨な状況(はっきり言って失敗)を思い出せ。
2539.山崎製パンの闇 5.30
私の情報源は皆さんと同じで、特殊なものではありません。スカパーでBBCやCNNも契約した時期もあったのですが、滅多に見たことはなく、結局解約してしまいました。地上波、衛星放送だけでも、すぐに録画が溜まってしまい、なかなか見る時間がないからです。新聞は一紙だけ(朝日のみ。一紙4千円は高すぎる。なので朝刊のみ)。週刊誌は週刊朝日が廃刊となり、まともな週刊誌はサンデー毎日だけ。たまに週刊文春も。雑誌は世界と文春。結局自分でもネットの情報に多くを頼っており、ネットで見ているのは通信社(時事、ロイター)、TV局(NHK)、新聞社(朝日、毎日、読売、東京、日経)、雑誌(東洋経済)など。ヤフー(纏めサイト)も便利に読ませて貰っている。
週刊誌は大きく3種類に分けられます。時事誌(朝日、毎日)、ゴシップ誌(文春・新潮)大衆誌(ポスト・現代・大衆)です。こうして改めて分類してみると、日本人の標準的な知的水準が上がらないのも、日本のメディアが三流だと言われるのも、納得できます。特にハダカ満載の大衆誌は、外国人には絶対に見せたくないものです。ところが、日本の政治家は全部が同列を扱っているのだから驚く。言い換えれば政治家も知性が足りないということでしょうか。
今回は右傾化が著しいので、滅多に買わない週刊新潮を手に取ってみたら、気になる記事がありましたので、一部をご紹介します。
以前、敷島製パンの超熟にネズミ(6p)が入っていたというニュースが大きく報道されました。私は超熟が一般名称だとは思わなかったので、手元の山崎の製品を処分しましたが、これは間違いだったようです。ところが敷島製パン(パスコ)は、実は正直なだけ、遥かに山崎よりましだったのです。山崎はネズミ以外で、異物が何回か混入していたという情報もあります。週刊新潮の記事を読んで、今度こそもうこの会社の製品は買うまいと決心しました。但し問題は混入ではなく、その恥ずべき経営姿勢です。
週刊新潮(5.30)「山崎製パン、創業家の闇、ワンマン社長の次男副社長は何故非業の死を遂げた」から
(前略)
そう話す取引先関係者は飯島社長のことを「裸の王様」と評する。
「飯島社長は慈善事業に熱心で、多額の寄付もしているから自分のことをいい人だと思っているのでしょうが、その裏で多くの取引業者が苦しんでいることにはまったくもって無頓着なのです。例えば、飯島社長は国際開発救援財団の理事長をやっていますが、そこの法人賛助会費が1口10万円で、最低5口50万円以上の寄付を毎年求めてくるのです」
無論、表向きは任意ということになっているが、「断ると取引を打ち切られてしまうのではないか、という恐怖から、取引業者としてはお金を出さざるを得ません。他にも「愛の泉、チャリティーコンサート」 という同財団の支援イベントもあって、これにも取引業者は協力しなければなりません。そういった形で何かと金をたかられる。チャリティーだ何だと言っても、結局は取引業者から巷き上げた金で善人ぶっているの です」
取引業者の苦労は他にもある。
「山崎製パンとの付き合いは役員らの昇進祝いなどにもお金がかかり、一人に対して5万円とか10万円とか、それなりの金額を包んで持っていくのが慣習になっています。例えばある取締役が昇進した際には、取引のある業者が30分刻みで挨拶に訪れ、取締役は次から次へとお金をポケットに入れる、といったことも。今時普通の企業はこんな現金は受け取りませんが、山崎製パンの役員は受け取るのです」
工場勤務の従業貝が危険な業務に臨む一方で、役員らは役得にありついているわけである。
「菓子バンなどを仕切っている執行役員の一人は年数回「景虎会」という会をやっていて、業者を集めてゴルフに興じています。この執行役員の意に染まないと取引が中止になって出入り禁止になるので、どの業者も逆らえないのです」
(中略)
工楊での死亡事故、度重なる異物混入事案、過酷な労働環境、取引先に現金を包ませて恥じない上層部 …。計5号にわたってパン業界のガリパーを様々な角度から分析した結果、本誌が至った結論を最後に述べよう。
人の口に入るパンを作っている山崎製バンという会社は“腐っている”―。
コメント:私は家族内の悲劇も含めて、創業家の内紛には全く関心はありません。それより許せないのは、下請けいじめ(ハラスメント?)です。最近トヨタは長年続く日産の下請けいじめを告発しました。紳士的なトヨタが言い出すくらいだから、それがどれほど酷かったか想像もつきません。ゴーンが去ってもなお、日産の体質が変わらないことに呆れます。最近では政府もこの問題を意識し始めてはいるようですが、上記の山崎パンの例で分かるように、日本中で、こうした慣行が蔓延している可能性があります。
ちなみに自分が奉職していた会社でも、他社との付き合いはあり、無論会食もありましたが、私は必ず費用(領収証も)は折半にして貰いました。業者にたかったという噂が流れるだけで、左遷の覚悟が必要です。なぜなら一個人の利益のために、会社の利益が損なわれる可能性があるからです。山崎製パンの場合、業者の金が会社に入るのではなく、個人のポケットに入る(含む寄付)のだから、これはもう立派な収賄罪です。
接待を含めた、広義の賄賂が、全ての「お付き合い」の基本にあるという日本の商慣習にこそ、政治とカネの問題の根が潜んでいるのです。
その関係が、民民であれ、民政であれ、はたまた民官であれ、賄賂を徹底的に禁止しないと、金で汚れた政治(自民党)、金で汚れた経営(山崎製パン)、金で汚れた行政(大阪クジラ処分)になるのは明白な事実です。この悪しき(恥ずべき)商慣行を変えない限り、献金や裏金の問題も解決しないでしょう。元をたどれば、結局政治家の腐った倫理観にたどり着くのです。
ちなみに小沢一郎(角栄の流れを汲む)が、政治献金禁止反対などと、一人で気勢を上げているが、今それを絶対に言うべきではない。こんな調子で民意を読み違えていれば、今度は比例でも落選してしまうでしょう。ついに小沢もボケがはじまったのかと、同年輩としては残念です。
2540.トランプ有罪 5.31
【号外】トランプに有罪判決
https://mainichi.jp/articles/20240528/k00/00m/030/062000c
コメント:たとえこれで有罪が確定しても、初犯で高齢なので、収監される可能性は少ない。本人も控訴すると言っている。そして最高裁まで行けば、トランプが押し込んだ右寄りの判事たちが彼を無罪にするだろう。でもそれは大統領選挙には到底間に合わない。今回の判決が大きな意味を持つのは、未だ米国の司法が正常に機能している事を世界に示せたことだ。そもそも大統領選に影響があるから口止め料を払ったという経緯からして、でっちあげで、自分は何もしていないでは通用するはずがない。熱狂的な支持者は有罪判決でも支持は変えないだろうが、それでも、支持者が減ることはあっても、増えることはないだろう。振り返って、都内の市区長に自分の支持を働きかけた(これでは選挙で現職だけが有利になる、不正な競争だ。ましてそれを首長達の踏み絵にするなど、許されない行為である)小池都知事も、この判決を見て、(経歴詐称などの)嘘を押し通すことが、どんな結果を招くかを理解してもらえれば幸いである。
知事選関連記事:
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330510
・トランプ有罪判決を歓迎。NY州検察。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024053100407&g=int
・トランプ4つの裁判。
https://www.asahi.com/special/visual/trumptrials2024/?iref=comtop_lead