「WTWオンラインエッセイ」

【第29巻の内容】


「まとめサイト宣言」
「三菱自とゴーンの狂気」
「カジノ疑惑」
「カジノ法案と党首討論」
「悪はいつでも悪」
「一代限りの退位は無意味」
「国民の時間の無駄」
「経営者の堕落」
「恨みより、情けなさ」
「一触即発」
「ロシアとトランプ」
「カジノごり押しの裏に維新」


591.まとめサイト宣言。 2016/12/1

このサイトは、分類すれば、まとめサイトに入るのだろうと思います。もっと言えば、怒れるインターナショナルなくそ爺のサイト(IIKJ)です。しかもサイトというよりは世界ではいまこんなことが起きていますよ、ご存知でしたかと、問いかける万華鏡なのです。今更申し上げるまでもなく、編集者の価値観が色濃く反映しており、無色透明、中道などいう言葉とは無縁のサイトでもあります。

そもそも絶対的中立などということは、神にしかできないことです。一方で世界は、不完全な人間達が集まって、国や地方自治体を形成しています。そこでは、右や左や多様な意見の持ち主が、意見を出し合い、議論しあって合意を形成して行くという方法を、多くの犠牲の上で学習して、社会を築き上げてきたのは人類の歴史です。即ち貴重な知見に基づいているのです。

ゆえに、仮に私が首相の座にあれば、今の一党独裁では、民主主義を維持できないことが分かるので、真剣に悩んでいるでしょう。一方、某首相は怒りや恨みの能力はたくさんお持ちなのに、なぜかこの悩む能力は余りお持ちになっていないようです。

組織やメディアが、いくら中道と自称してみても、結局は多かれ少なかれ、何らかの色合いはついてしまうのです。そういう多くのサイトから、自らが、それこそ自己責任で選択して使い分けることでしか、私たちは情報が錯綜し、判断の難しい時代で、自らの正気を保ち、生き抜くことは出来ないのです。というわけで、今日もWTWは暴走かましてよかですか。

いまあまり見かけないが、それでもしぶとく生き残っている芸人の小島よしお(早大)。タケシが見つけたようなものです。ところで私は裸芸人とおかま芸人が苦手です。どちらも見ると気持ちが悪くなるからです。しかし小島は子供には人気があるらしい。子供たちには、ちょっと面白くて、勢いがあれば、なんでもOKという懐の広さ、というより柔軟性があるようです。ところがこの小島の芸を日本で見たジャマイカのミュージシャンが、これを持ち帰って(小島ではなくネタの方です)現地語に直し、曲と振付をアレンジしてジャマイカバージョンを作ったところ、現地で大ヒット。今ではジャマイカで知らない人はいないとTV番組で言っていました。世界は広い。日本も有名になったものです。そんなの関係ねえ…ですか、安倍晋三さん。でも南米の五輪会場でマリオに扮したのはどなたでしたっけ。ならばいっそ、旧態依然でガッチガチのその歴史観と改憲案にも、冗談を言えるような、ゆとりをお持ちになってはいかがなものか。野党や国民の言うことなど関係ねえ、という本音がはっきり見えている紋切り型の答弁で、国会の貴重な審議時間を潰している、某内閣の閣僚にも、ユーモアのかけらも感じないのは、私だけではないと思います。



592.三菱自とゴーンの狂気。 2016/12/1

・三菱自が役員報酬枠3倍増。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201611/CK2016113002000120.html
関連記事。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/29/mitsubishi-motors_n_13312634.html?utm_hp_ref=japan
(寸評:お手盛りもいいところで、三菱の経営陣は完全に狂っています。役員の報酬は企業の業績とリンクしています。企業を身売りに追い込み、従業員を削減するような役員に、いかなる功績があるのでしょうか。なぜ正常な神経のトヨタが買収して、性根を叩き直さなかったのでしょうか。それにゴーンのどこが名経営者なのか是非とも教えて頂きたいものです。トヨタにはレクサスがあるが、ゴーンになってから、日産からは名車が一台も生まれていません。私が投資家なら日産よりはホンダに投資します。企業の理念にも、ビジョンにも期待ができないからです)



593.カジノ疑惑。 2016/12/4

・ギャンブルの怖さ、世間は知らなすぎる。朝日朝刊。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201612/CK2016120302000139.html
関連記事。日本のカジノ解禁で儲かる人達。
http://www.huffingtonpost.jp/saul-takahashi/america-palestine_b_13359618.html?utm_hp_ref=japan
(寸評:なぜ急ぐのかの説明は一切なし。五輪は未だ先の話です。某首相のトランプ訪問への手土産だったのではないか。だとすれば、某首相が米議会で勝手に約束し、あとは国内でごり押しした安保法と同様、個人的な理由で悪法を押し通すという3度目の悪例です。そのどれもが某首相の対外的な、しかも個人的な約束を、無理やり国民に強制するものです。自分より強い権力者に取り入るミニ独裁者。民主主義、自由主義の世界にあるまじき時代錯誤の、恥ずべき構図。某首相が見習うべきはトランプではなく、メルケルです)

・カジノ解禁法案拙速。推進派も反対。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161203-00010000-bfj-pol
関連記事。与党三度目の強行採決。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016120302000136.html
関連記事。各紙の反応。果てしなき成長依存症。
http://www.47news.jp/47topics/e/283693.php
関連記事。小池、統合型リゾート誘致に慎重。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB02HED_S6A201C1L83000/?n_cid=TPRN0011



594.カジノ法案と党首討論。 2016/12/8

望むべくもない大望とは知りつつも、願わくは、この資本主義がもたらした格差とカネの闇の社会で、一庶民が進むべき道筋を示す灯台とならん、波の下に潜む巨悪の岩礁を避けるためのブイとならん。

昨日の党首討論を見ました。久しぶりに見ごたえがありました。カジノ法案の批判を含め、蓮舫の主張は正論です。負けた人の掛け金で運営されるカジノは、付加価値を生むサービス業とは別物だという指摘も尤もです。アベノミクスが4年経って、景気が良くなったのかどうか、債務が増えるばかりはないかという指摘もありました。不安定雇用だけが増えていると語りました。蓮舫が予想以上に善戦していることは確かであり、それは否定できません。それだけに存在感の薄さが気になります。言ってそこでおしまいでは困るのです。首相の発言にいちいち頷いているようでは駄目なのです。片山虎之助の4島返還交渉を急ぐな、依存症には対策が必要という言葉には説得力がありました。質疑では説得力がすべてですが、理屈と言葉だけで与党を追い詰めるのは無理があります。なぜなら相手は自らの言葉に責任を持つ人(たち)ではないからです。蓮舫の言うように、気持ちがいいくらい、前言を忘れてしまう人たちだからです。
珍しく追い詰められた形の安倍首相の反論は、民進の柿沢もカジノ法案に賛成しているし、同一労働、同一賃金も推進しているというものでした。志位の駆け付け警護の追及には、南スーダンでは大統領が自衛隊を歓迎しているというだけでした。
質問に立つだけで、首相が嫌がり怒り出す(今回も多少色は成しましたが)ような代表でなければ、国民は野党に持続的な反権力のパワーを期待することは出来ないのです。最適かどうかは異論があるにしても、首相が苦手意識を持っている長妻の方が、首相に対しては攻撃力があります。民進党はいますぐ代表を変えられないにしても、国会での質疑では、持てる攻撃力を最大限に使う工夫をするべきなのです。なぜなら、いま野党に求められるものは、政権与党に対する他人ごとのような「批判」ではなく、まして橋本徹が代表する衆愚政治の代名詞のポピュリズムでもなく、国民の心に、筋が通り、血の通った「反感」を演出することにあるからです。怒りの感情も時には政治に必要なのです。独裁政権下で何もせずに、何が行われているかも知らずに、死んでゆくことほど虚しいことはないのです。
・関連記事。党首討論、質疑かみ合わず。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161207-00000108-mai-pol
関連記事。カジノ法案、余った時間で般若心経。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016120702000129.html
関連記事。国際カジノ資本は日本の中間層を狙っている。
http://diamond.jp/articles/-/110402




595.悪はいつでも悪。 2016/12/9

・トランプタワーに豚の風船。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN08H21_Y6A201C1000000/?dg=1
関連記事。タイムの今年の人には呪い。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6505.php
(寸評:米国では長いものに巻かれるという、大衆文化は存在しません。悪はいつまで経っても悪のままです。日本ではこじつけ、言い訳が首相や閣僚の専売特許です。でもそれは真実や事実を無視して、黒を白と言い換えているだけなのです。トランプが施行する経済格差の拡大、人種差別主義のどこに正義があるというのでしょうか)



596.一代限りの退位は無意味。 2016/12/9

・天皇退位は一代限り。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161208-00000169-jij-pol
(寸評:自民党政権はどこまで陛下の御意思を踏みにじれば気が済むのでしょうか。次世代の天皇を政権の傀儡にしょうという意図が丸見えです。またそれを快しとしなかったがゆえに、平成天皇は退位という荒療治を持ち出されたのです。そもそも退位を明言されたのが、自民党、というより安倍首相が改憲を標榜した直近の参院選で、与党が過半数を握った直後であったという事実を、一部の有識者以外は見て見ぬ振りをしていることが、そもそもおかしいのです。彼らは元首は天皇ではなく、安倍首相だとでも言いたいのでしょうか。右傾化した学者で構成された有識者会議が提案する摂政制など、陛下は全く望んではおられないことは、ご自身がはっきりと言われているのです。歪んだ資本主義と国家主義が支配するこの国では、論理も倫理も、もはや滅茶苦茶のようです)



597.国民の時間の無駄。 2016/12/9

昨日のTPP特別委、3時間半の質疑で、与党はともかく野党の追及は全く精彩を欠いていました。一昨日の党首討論で、首相が醜態を演じた反省から、官邸が中心になって対策に動いたことを想像させるに十分であり、内容の空疎なことで、見ている国民にとっては殆ど意味のない審議でした。与党も与党だが民進も民進です。質問の順番は党内の論功行賞であってはならないのです。しかもそれは国民に取っても大事な質問の時間なのです。質問に立つ議員を選ぶときは、質問で勝てる、攻撃に手慣れた議員を使うべきです。そうしないのは蓮舫執行部に緊張感が欠けているということです。今回の委員会には見るべきものがないということは、野次が殆どなかったことでも明白です。実は山本太郎でさえ、英語訳がどうたらいう、明らかに山本には不得手の=多分英語で文献を読んだこともなさそうな、分野で、しかもどうでもいいことを論じていました。

ところで、トランプが大統領になるということは、橋下徹が首相になるようなものだと、私は思います。




598.経営者の堕落。 2016/12/9

・三菱重工と原燃が仏アレバに出資。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161208-00050002-yom-bus_all
(寸評:目を疑うような報道です。いいですか、日本の原発産業が不調になったら、どの国が支援してくれるというのでしょうか。そんな国はないのです。日立傘下の米国のWHは不健全資産の最たるものです。こんなことを繰り返していれば、経営者の無能を指摘されても文句は言えません。大企業だけを政府が優遇してきた結果、経営者は甘やかされ、ビジョンも判断力も、人格さえも覚束ない人たちが、私利私欲に駆られて、日本経済を破滅の方向に押しやっているのです。これこそが亡国のサインでなくて何だというのでしょう。しかも志や潜在能力が高いのに、経済的に恵まれない若い人材は、天文学的な金額に達した学費の壁を乗り越えられず、世襲と化したポジションから拒絶されているのです。まさに既得権の腐敗した楽園だけが栄えているのです。無論それを支えている組織が、自分でも甘い汁を吸っている、某保守政党であり、某保守政権なのかもしれません)



599.恨みより、情けなさ。 2016/12/10

私は10年前の基準では中道左派か、せいぜいリベラルくらいでしょうが、どうも今の風潮から比較すると極左に分類されかねないということが分かりました。メーターの針どころか、メーター=世間、そのものが、行き過ぎた自由市場主義、拝金主義、既得権優先とファシズムに偏っているという事実を、リベラルな国民はまず理解しておかないと、いつの間にかアカ呼ばわりされて、とてもではないが世直しなど出来そうもありません。草の根運動をどう展開するのか、考えるべきことは沢山ありそうです。


【注目記事】

・安倍首相が真珠湾訪問をどうしてもしたかった本当の理由。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamaguchikazuomi/20161208-00065258/
(寸評:一つの見解だとしても、大変興味深いものがあります)

・TPP承認、発効は絶望的。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161209-00000106-jij-pol
還暦時。山本太郎が牛歩戦術。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20161209-OYT1T50103.html?from=ytop_main4
(寸評:一度振り上げた手を、安っぽいメンツだけで降ろすことを知らない政権ほど恐ろしいものはありません。頑迷固陋な某政権トップの性格そのものです。自由も正義も民意も民主主義もあったものではなく、どんな法律でも必ず通してしまう。専制政治のごり押しと横車は、もはや狂気の沙汰です。これは事実上、戦中の日本と全く同じ状況にあるのです。国民も今の自分の生活さえ良ければ、子供たちの世代がどうなってもいいという身勝手さからそろそろ卒業しませんか。今のままでは茹で蛙か、ぬるま湯につかった温泉のサル同然というのは言い過ぎかもしれませんが)

・鹿児島知事の発言が物議。記憶にない。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161209-00010000-nishinp-soci
(寸評:当選してしまえばあとは野となれですか。このような不誠実さが当たり前の、恥ずべき政治の荒野を、最初に作り出したのも某シンゾーさんです。貴方がただの議員ならここまでは言いません。個人的な恨みも全くありません。それでも最高権力者というものがどうあるべきかを理解してくれるまで、攻撃の手を休めるわけにはいかないのです。そもそも国民が際限もなく、手前勝手な政策にとことん付き合ってくれると思う方がどうかしています。相手が自分より愚かな人ばかりで、しかも全員我慢強いだろうと思うのは勝手ですが、それは独善的な思い込みかもしれないのです)

・カジノ法案、週内採決見送り。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016120902000127.html
(寸評:先延ばしにしただけで、止める気は毛頭ないでしょう。大阪万博がらみで、大阪維新が執拗にこだわっています。プーチンに秋田犬を贈る案は先方から断られましたが、それを言い出したのも、カジノ推進の萩生田議員であり、彼はもはや八王子市民のお荷物になりつつあります)
・三菱重工と原燃が仏アレバに出資。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161208-00050002-yom-bus_all
(寸評:目を疑うような報道です。いいですか、日本の原発産業が不調になったら、どの国が支援してくれるというのでしょうか。そんな国はないのです。日立傘下の米国のWHは不健全資産の最たるものです。こんなことを繰り返していれば、経営者の無能を指摘されても文句は言えません。大企業だけを政府が優遇してきた結果、経営者は甘やかされ、ビジョンも判断力も、人格さえも覚束ない人たちが、私利私欲に駆られて、日本経済を破滅の方向に押しやっているのです。これこそが亡国のサインでなくて何だというのでしょう。しかも志や潜在能力が高いのに、経済的に恵まれない若い人材は、天文学的な金額に達した学費の壁を乗り越えられず、世襲と化したポジションから拒絶されているのです。まさに既得権の腐敗した楽園だけが栄えているのです。無論それを支えている組織が、自分でも甘い汁を吸っている、某保守政党であり、某保守政権なのかもしれません)



600.一触触発。 2016/12/11

1月だろうが何だろうが、総選挙をすれば、これまでさんざん好き勝手にやってきて、しかもその責任は一切取ってこなかった暴、いや某自民党がまた圧勝するのでしょう。なんのことはない。トランプを選んだ米国を笑える立場ではないのです。亡国を前にして、一庶民はなすすべを持たず。精神的な自由も、正義感も、経済的な余裕もないこの世の中では、生きていたいという意欲さえなくしてしまいかねません。


【注目記事】

・空自機がフレア。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016121000267&g=pol
関連記事。中国機6機が宮古沖を通過。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016121000273&g=pol
(寸評:本件は看過できません。フレアはミサイル回避手段であり、中国機がロックオンしてきたのなら、その方が遥かに問題です。ロックオンがないとすれば、空自の無意味なデモンストレーションということになります。中国機も、国境近くの飛行や訓練は、挑発行為とみなされる可能性は百も承知の上でしょう。些細なことが、交戦の火種になるのです。本件も経緯を明確にすべきで、再発を防止する必要があります。双方で録画を撮っているはずです。こんなつまらないことが21世紀の盧溝橋事件になっては、洒落にもなりません)

・ロシアがトランプ勝利のためにサイバー攻撃準備。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161210-00010003-bfj-int
(寸評:真実ならこれは事実上の戦争行為です。しかもロと中国に加えて、米国までもが独裁体制に突入。皮肉なことに、独裁政治については、日本も大国に乗り遅れてはいないようです)



601.ロシアとトランプ。 2016/12/12

今朝のBS101が伝えるBBC(放送の方です)やドイツの放送局が、ロシア政府がハッカーを使ってメール情報を集め、トランプが有利になるような情報だけを流した疑惑を報道しています。民主党も共和党も揃ってこの問題を大きく取り上げており、調査に入ったことを告げています。同時にトランプが。国務長官に、プーチンとも親しいエクソンのCEOのティラーマンを起用したことも問題視しており、利益相反を指摘しています。共和党のマケインも閣僚の人選方法には問題があると語っています。

日本のように勝てば官軍で、一度決まれば既得権として不可侵だなどという論理は、米国では全く通用しません。悪はいつでもどこでも悪であり、正当化は出来ません。それは民主主義の国、法治国家なら当たり前でもあります。その点で日本は少なからずおかしい。だから人治の国だと言われてしまうのです。今回の事件はトランプの致命傷になる可能性が高く、そうなると安倍首相は、今後誰にどんな顔をすれば、顔が立つのでしょうか。トランプに無批判に飛びついたこと自体が、大きなギャンブルだったのではないか。理念も、信義もない政治家が、世界に恥をさらす姿などは、日本の国民は見たくないのです。

ところでアベノミクスは失敗です、一日も早くそれを認識して、軌道を修正しないと、取り返しのつかないことになります。もし日本の経営者が、安倍政権の経済政策を信頼しているのであれば、あれほどまでに内部留保にこだわり、正規雇用の増加に抵抗するはずはありません。信用できないから自分で保険を掛けているのです。安倍首相の提唱するトリクルダウン、即ち企業の利益のおこぼれを労働者が頂戴するという理屈も、結局機能しませんでした。必要最小限度のそのまた何分の一かを分け与えているにすぎません。

言い換えれば、日本の労働者を追い詰めているものは、他ならぬならずアベノミクスそものであって、それが依って立つ、金融依存のいびつな経済政策なのです。これがもし構造改革による景気の回復なら、そこには増益だけでなく、増産も増収も伴っており、企業も安心して、設備や人材に投資が出来たことでしょう。風向きでどうにでもなる円安に依存した利益構造に、会社の命運を委ねるほど、日本の経緯者は愚かではないのです。皮肉なことに、だからこそ、逆に為替次第で日本経済が大コケするリスクも少ないという事にもなるのかもしれません。




602.カジノごり押しの裏に維新。 2016/12/13

記事は読む人がいなければ、書かれなかったのと同じ。記事が書かれなければ、その事件も事実も存在していなかったことと同じなのです。赤塚不二夫と山下洋輔が発見していなければ、タモリも存在していなかったでしょう。WTWは記事の発見者になりたいと思っているのです。

週刊朝日の最新号は、安倍政権が一度廃案になったカジノ法案をごり押ししている理由を、大阪維新がそれを強く望んでいるからだと述べています。大阪維新が大阪万博でカジノ付きリゾートを目玉にしたいという意向があるとのことです。それを主張しているのは、政治からの撤退を宣言したはずの橋下と、正体不明の知事の松井です。カジノ法案では公明が反対11、賛成22に分裂しました。安倍政権は、改憲を押し通す為には維新の取り込みが必須だと考えているようです。私はそれ以外に、トランプとの密約があるとにらんでいるのですが、会談の内容が非公開なので、未だに個人の憶測の域を出ていません。

近く行われる安倍・橋下会談を通じて、安倍首相は衆院選で、橋下の出馬を要請するでしょう。維新が自民の下請け政党であり、橋下が安倍の信奉者であることは今更言うまでもありません。橋下が出れば、知名度だけでも当選は確実です。嘘をつくことを何とも思わないという点では、安倍首相とは似合いのコンビであり、この二人で漫才をやれば、視聴率は100%でしょう。しかhし、橋下がここで維新の代表に返り咲くと(国民が彼を議員に選ぶのだからもはや大手を振っての復活茶番劇です)、政党政治家の血が少しでも残っている片山寅之助には居場所がなくなります。その時が来たら、少人数でもいいから、まともな議員を引き連れて他の野党に鞍替えしてほしいと思います。

同時に週刊朝日は、野党が結集し、できれば一党を形成できれば(それはあり得ない)、次の衆院選で自民の票を大きく減らせる可能性があると報じています。その根拠の一つに安倍チルドレンの凋落があると述べています。即ち某防衛相なども論外だということです。石原兄弟も、東京都で民進が強力な候補を立てなくても危ないと述べています。そこで衆院選の時期ですが、その後の日程を考えると1月解散、2月選挙の可能性が高いと指摘しています。しかし民進では、連合の意を受けて野党共闘に反対の立場を取る野田の存在が障害になる、だから本当に野党連合で勝ちに行くのなら、民進は代表を変えることも考えるべきだと締め括っています。

ここまでは週刊誌の受け売りが大部分ですが、安倍政権は世論調査で個々の政策への反対が5割を超えようとも、それを一切意に介するつもりはないようです。なぜなら国会審議の冒頭で、安保法以外では、反対の世論が多いことは承知していると、ついぞ言ったことがないからです。即ち、民意がどうであろうとも、自分の考えを押し通す。首相の暴挙の唯一の根拠が、内閣支持率60%の数字です。私はこれが全く理解できないのです。内閣支持理由の大半が、他に良い政党、政権がないからというものであることは承知しています。でも仮に今の生活を維持できたにしても、自民党の政権下では、明日の生活が分からない(経済政策が失敗している)、命さえ分からない(安保法制でいつ戦争になってもおかしくない)のです。そしてその「真実」から、国民は敢えて目を逸らしているとしか思えないのです。

仮に、多くの国民の、現在の野党では、日本のかじ取りを任せる気にはなれないという気持ちを尊重したとします。であるならば、その国民の本音だけに寄り掛かる自民党と、安倍政権から、民主政治、議会政治を国民の手に取り戻すためには、そうした国民の「本音」に、正面から向き合わない限り、野党はただの野党、野次集団で終わってしまうしかないでしょう。維新がいくら法案を出しまくって、提案型の政党だと威張って見せても、その法案なるものを、誰が認識しているというのでしょうか。それよりも、野党第一党の民進は、イメージ刷新のために、幹部の入れ替えが最重要事項であり、民主敗退の最大の「戦犯」の野田幹事長が「その反省もなく」采配を振るっているような状態では、勝ち目など全くないのです。

トランプにしても安倍にしても、国民の気持ちを顧みないという点では同じ穴のムジナと狸だと思います。個人的な価値観で国家の舵を左右することを世間では独裁政治と呼んでいます。それがどんな悲惨な結果をもたらすのか、ナチス時代のドイツをご覧頂きたい。フィリピのマルコス、シリアのアサドでも、世界中に独裁政治の悪例は腐るほどあるのです。私たちはそうした膨大な犠牲を引き起こした反面教師達から学ばなければならないのです。しかもそこにはポピュリズムが政治を支配することの恐ろしさも存在しています。

明るい明日の日本の為には、閉そく感に閉ざされた今の生活が一時的に不安定になることがあっても、それを我慢しなければならないかもしれません。加えて国民の見て見ぬ振りも、もはや限界にきているはずです。日本中が砂に頭を埋めたダチョウだらけになったら、それは動物園とは呼べても、もはや国とは呼べない代物になってしまうのです。
関連記事。トランプ政権、元軍高官3人目。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20161212-OYT1T50117.html?from=ytop_main5
関連記事。白人ナショナリズムの新しい極右勢力、オルト・ライト。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6510.php
(寸評:米国がシビリアン・コントロールの精神を置きざりにして、国の威信のために躊躇なく軍事力を振りますようになったら、世界中がどうなると思いますか)
関連記事。アベノミクス提唱者、浜田教授の変節。
http://www.asahi.com/articles/ASJD87KT8JD8ULZU00X.html?iref=comtop_8_02
(寸評:これは違います。いま変節するから正しくて、再び信頼するに足るのです。しかも安倍政権と黒田日銀の暴走には、同教授もかなり以前から警鐘を鳴らしているのです。日本の経済・財政はアベノミクスが間違っていたと認めるところから始めねばなりません。経済学の素養がない民進は浜田教授を取り込むべきです。唯一それを仲介できそうな小沢一郎に、私から直接電話したいくらいなのです)




603.オスプレイは日本人の手で。 2016/12/14

・オスプレイ、沖縄の海上に不時着。
http://this.kiji.is/181416660465942529?c=39546741839462401
関連記事。同映像。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161214/k10010806101000.html
関連記事。非難の声も。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161214-00000000-mai-soci
関連記事。防衛相、飛行停止要請。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016121400050&g=soc
(寸評:日本に配備する前の段階で、既にハワイなどで事故が報告されています。その時にも指摘しましたが、これは元々の設計に無理があるためです。垂直離着陸と水平飛行を二つのローターを傾けるだけで実現しようとすれば、その切り替え時には天候が良好で、しかも高度な操縦技術が必要なことは容易に想像がつきます。試しにオスプレイのラジコン模型があったとして、それを自分で操縦する場面を想像して頂ければ、いかに難しい航空機かわかると思います。
かといって、ヘリでは大量の兵員を高速輸送することは出来ないので、海兵隊としてはオスプレイを手放すわけにはいかないでしょう。であるならば、改良のために、日本の航空技術を総動員すべきなのです。製造技術や製造の品質の問題もないとは言えないので、日本が製造も請け負った方が安心できます。武装を除けば、オスプレイは輸送手段であって、兵器ではありません。しかも航空宇宙の技術は米国が独占すべき技術でもありません。どこからでも離着陸出来て、実用速度で大量の物資や人員を運ぶ輸送機械は、民生用途でも必要なのです。
対応にしくじったエアバッグの問題も、メキシコ工場の生産品質が悪いことが大きく関わっていたと記憶しています。高度な技術を要するものは、何であれ、日本の国内で、日本人の手で開発や生産をするべきなのです。それが世界に資することになるのです。日本の宇宙ロケットの技術や精度も外国以上のものがあることは、既に実証されているのです)



604.坊ちゃんは怪僧の敵ならず。 2016/12/14

・露大統領。4島返還に応じない構え。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161213-00050110-yom-pol
(寸評:これではオバマの不興を買いながら、安倍首相がプーチンとの関係を維持してきた意味がありません。安倍坊ちゃんは老獪なプーチンに手玉に取られて、手も足も出ない無様な姿を国民の前に見せるしかないのでしょうか。安倍さんも、そろそろ両大国を相手にして、自分がしたたかな外交をくり広げられるようなキャラではない事に気が付いて欲しいのです。それとも未だに自分が大国を率いる世界の偉大な人物の一人だという妄想から抜けきれないのでしょうか。それでは名実ともに裸の王様になってしまいます。
大国との交渉で、頭を下げてすり寄って=これでは土下座です、袖に縋りつくことだけが外交ではないと思いますよ。こういう武将は、戦国時代なら調略で最初に寝返る=この場合で言えば国民を裏切る、パターンです。何が首相に欠けているのかと言えば、それは常々ご本院が軽視している国民からの信頼なのです。国民は安倍首相個人に付き従っているわけではありません。独裁政権は、官邸の権力把握と、自民党内の力関係だけで成り立っており、内閣の支持率の理由が、他に選択肢がないことであることなど、外国の要人はとっくに気が付いているのです。政権の支持の構図は外国のトップはお見通しです。
なのに貴方は権力層、大企業の経営者、そして富裕層だけにおもねってこられた。威張る人ほどプライドは逆に低いというのは、私が自分の人生経験で学んだことです。ついでに言えば、衆院選で自民党は勝てないとプーチンは読んでいるのかもしれないのです。とすればこれは自業自得です。だから、日本と日本の国民の為を思うのであれば、ご自身の能力の限界をご理解頂いて、そろそろ交代をお考えになっては如何でしょうか)
関連記事。秋田犬連れ、会見。
http://this.kiji.is/181437042123752953?c=39546741839462401
(寸評:それに比べて、プーチンのこのしたたかさはどうですか)



605.トランプの闇黒時代。 2016/12/14

・敗れたクリントンの得票数、オバマを抜き史上最多。
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-38285308
関連記事。大統領選の再集計を裁判所が拒否。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161213-00000033-reut-n_ame
関連記事。トランプを支持したロシアへの怒り。党派を超える。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/12/12/russia_n_13592496.html?utm_hp_ref=japan
・関連記事。どうやってトランプに立ち向かえばいいのか。
http://www.huffingtonpost.jp/laura-manzo/trump_mexico_b_13508854.html?utm_hp_ref=japan
(寸評:いよいよ闇の世紀の壮大な幕あけです。日本は闇の大国=金融とカジノの大国、の属国化にさらにまい進することでしょう。死ね世界、というよりは、市民が主役の民主主義の世界は死んだと言うべきでしょう。いまやトランプの存在は世界中の市民の頭痛の種です)





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