「WTWオンラインエッセイ」

【第39巻の内容】


「腐った大木が倒れるように」
「北の核実験はない、少なくも今は」
「北朝鮮と朝生」
「共謀罪と平晋三」
「陛下と皇帝と憲法」
「冷静さを欠く事の恐ろしさ」

「その汚い手をどけて下さい」
「憲法と若者」
「憲法70年集会」
「あってなきがごとし」
「軍隊からの安全」
「社会を歪めているのは憲法、それとも日本会議」
「機能不全の省庁」
「衆院予算委」
「政治と行政の背任」
「森友で躓き、改憲で転ける」
「占い首相」
「北の花火
「トランプとサンデル」
「死んだふりするトランプ



「腐った大木が倒れるように」 2017/4/27


・二階のメディア批判に自民党からも苦言。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20170427-00000100-jnn-pol
コメント:いま私達は、自民党という木が内側から腐って、自分の重さに耐え切れず、自壊してゆく姿を、目の当たりにしているのではないでしょうか。



762.北の核実験はない、少なくも今は。2017/4/28

・米、北を対話の場へ。
https://this.kiji.is/230276104114421764?c=39546741839462401
関連記事。低すぎる国民と政府の危機管理意識。
http://toyokeizai.net/articles/-/169504
関連記事。北朝鮮、暴発できない瀬戸際の綱渡り。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO15764140W7A420C1000000/?n_cid=DSTPCS019
関連記事。北朝鮮の息の根を止めることになる次の核実験。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/49837
コメント:米は上手いやり方です。というのは、対話を持ち出されると、北は核実験をやりにくくなるからです。それでも実験すれば核実験施設を爆撃する口実を与えます。そうなれば金正恩の顔は丸潰れです。そんな危険は犯さないでしょうから、核実験は当面ないでしょう。核実験屁の抱腹なら、中国も黙認すると言っています。いまや北に、核実験を強行するというオプションは事実上存在しなくなったのです。しかも韓国にTHAADトランプを配備する言い訳にもなる。無論それは中国にとって大いなる脅威です。恐るべしトランプ。



763.北朝鮮と朝生 2017/4/29

午前7:25、NHKで、菅が北朝鮮が5:30に弾道ミサイルを発射し、北朝鮮内部に落下したと発表しました。菅の勝ち誇ったような、どや顔は甚だしく不愉快でした。無論米の圧力には負けないという宣伝が目的でしょう。
関連記事。北ミサイル発射失敗。数秒で爆発。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170429-00000013-jij-kr
関連記事。NHK報道。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170429/k10010966021000.html


昨夜(4/29)の朝生で中国の人が、北朝鮮問題で、米中はかつてないほど接近していると述べていました。今この問題を論じるのに、これほどふさわしい番組はありません。中国からの要求で、北朝鮮は核実験を自制している。実験すれば、中国の顔を潰すことになるので、それは出来ないという判断です。また中国にとって今一番大事なのは、中朝関係より、米中関係だという理解です。トランプの価値観は間違っているが、やり方は巧妙であり、武力を背景にした交渉としては出色であることは事実です。冷戦後はこういうえげつない手段を正面から振りかざした例はあまりありません。
言い換えれば新たな冷戦の形です。でもこの戦術の困った面は、米国は相手が身動きしたら本当に攻撃しなければならないということです。話は違うが、この番組を見ていて面倒というか不愉快だったのは、三浦と片山の発言の時は、(ぎゃあぎゃあ騒ぐので)音量を絞らなければならなかったことです。よくもこれだけ無責任な、しかも国民から遊離した発言が出来るものだとあきれるとともに、最近では女性論者の方が右傾化も著しく、発言も先鋭化していることに驚かされます。
韓国の女性教授がこれは安倍首相には有利な状況だ、憲法改正がやりやすくなる、漁夫の利だと述べていました。
しかも日本では、ミサイル攻撃の最初の標的になる公算も高い。但し標的だけです。北朝鮮が最初から米国の空母を攻撃することはあり得ない。それは全面核戦争を意味するからです。そうなれば北朝鮮はもはや人の住める場所ではなくなります。朝鮮半島全体が放射能で汚染されます。となれば通常弾頭で日本、しかも米軍基地のない場所を狙う事も考えられる。
しかしそれでさえ、北が最初に手を出すことは想定しにくい。小林よしのり発言が最も理性的(驚くことに)でした。それは戦争は起きないのだから、毎日のようにワイドショウで取り上げるのは止めてほしいというものでした。森本がそれに同調して、戦争だ戦争だと騒いでいるのは、日本と韓国のメディアだけだと付け加えていました。青木も同じ考えです。米国の武力威嚇に同調するのは憲法違反だろうと指摘していました。しかも米国には20万人の米国人がいる。
但し、核兵器を使わなくても国境線から砲撃することでソウルを火の海にすることは出来る。戦争だ戦争だと自民党があおる割には、首相はのほほんと花見をし、いまは外遊している。危機感がないのか、危機ではないと思っているのか、前者ならお馬鹿さんだし、後者なら狡猾です。なぜなら機会に乗じて(自分は戦争が起きるとは思っていないくせに)共謀罪を押し通し、あわよくば憲法改正も狙っているからです。
番組中では、65億ドルの貿易しかないロシアが100億ドルの北朝鮮の債務を棒引きしている。ロシアは影響力を行使すべきだという意見もありました。
今回の朝鮮半島情勢は、軍拡を志向する安倍政権にとって、願ってもない神風です。トランプにとっては武器ビジネス拡大のチャンスでもある。このまま現状を前提に世界中が軍備増強を進めれば、武器使用の機会も飛躍的に増える。70年前とは殺傷力も桁違いです。一度火蓋が切られれば、百万人単位で市民の犠牲者が出ることになります。冗談ではなく、アルマゲドン=最終戦争の可能性があります。危機を沈静化する努力こそ必要なのに、それを言い出す空気がない。メディアは結果的に安倍政権と一緒になって、吠え声を上げ続けています。
最も気になるのは、局地的ではあっても、これだけの緊張状態なのに、国連が機能を停止して、腑抜けのように座り込んでいることです。緊急安保理が開かれて、米国を押し留め、北朝鮮にも国連軍の発動をちらつかせて働きかける。まさに共謀罪で摘発される一般人の第一号になりかねないので、余り書きたくはないが、米国や韓国が取るべきは、派手なミサイルの撃合いではなくて、金正恩が兄弟を殺害した手口そのものではないか。トランプはそれをやらないと言っているらしいが、それが最も巻き添えが少ない方法のように思えるのです。ゴルゴ13が最近、広告にまで登場しています。そこにもなにやら暗示的なものを感じます。でもそうなると、さいとうたかおも共謀罪ということになります。
ちなみに大陸間弾道弾は再投入時に弾頭が7000度の高温になるが、北朝鮮にはそれに耐える技術がないという指摘もありました。
今回、改めて三浦の議論は底が浅いのではないかという疑念がハッキリしました。冷静な分析より、米国べったりの自分の価値観の方が勝っているからです。無論更に頭の悪い片山に比べれば数等ましですが。最もバランスの取れた主張は森本のそれでした。ということは自分も中道右派なのかも知れませんが。

・韓国、THAAD,負担要求を拒否。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170428-00000028-jij_afp-int
コメント:という事は米国は使う気です。一方で、米議会内部では、韓国は放っておけという声も出ているといいます。
関連記事。米司令官、日本にもTHAADを。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6238026
コメント:とんだ戦争ビジネスです。米国が敵を挑発しておいて、防衛するから金を出せですか。結局、安倍首相はとんでもない相手に頭を下げていたという事です。下手すれば既に密約がないとは言えない。韓国と同じなら1100億だが、日本は細長いからその何倍も要求してくるでしょう。しかもあの安倍首相です。国民の金を使うことにいかなる罪悪感も感じていない。ホイホイと払ってしまうでしょう。トランプが早く弾劾でもされないと、日本はいつ破産しておかしくないのです。まさにジャイアンとのび太の関係です



764.共謀罪と平晋三 2017/4/30

・テロリズムの定義を、政府が拒む。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017042902000139.html
コメント:では政府は共謀罪で本当は何をしたいのか。どうしてこうも一般市民を捕らえることに熱心なのか。犯罪者が犯罪者でございと看板を下げて歩いているとでも思っているのでしょうか。犯罪者は皆、自分は善良な一般人ですという顔をしているのです。だからと言って、証拠も令状もなしに、警察が政府転覆の「疑い」がある(ブログで政府を批判するだけでもそうなります)というだけで、手当たりしだいに一般市民を捕らえ、盗聴(含む電子メール)や罠をしかけ始めたら、本末転倒だし、大混乱になって、留置場などすぐ一杯になってしまうでしょう。そもそも国民の生命、財産と人権を守るための警察が、国民に牙を剥き、国民の人権を蹂躙するというのは矛盾しています。
捜査は慎重に行われなければならないし、捜査上、違法な行為があってもならないのです。一人の無実の人間を捕らえるよりも、10人の犯罪者を野放しにする方がましだという言葉を聞いたことはないでしょうか。警察は市民の権利を抑圧することがあってはならないのです。それが民主政治の鉄則です。なぜなら警察は市民が市民のために、税金で雇っている組織だからです。言い方を変えれば人民警察です。どうしても安倍首相が自分専用の警察が欲しいというのであれば、税金ではなく、自分のポケットマネーで、私兵を雇えばいいのです。そうなると政府警察と、人民警察の間で、市街戦が始まるかもしれません。それは図書館戦争みたいなものになるでしょう。
留置場が何故満員になるのかというと、前回の衆院選挙で投票したのは有権者の半数に過ぎず、しかも自民党に投票したのはその4割です。即ち自民党を積極的に支持したのは国民の2割です。その結果自民党が6割の議席を得たのです。これは小選挙区制の弊害です。中選挙区になれば、もはや政党より人物が問題になると石破も言っていました。
しかも、自民党に政権が移ったのは、民主党への批判からだった。しかしこう考えると、消費増税(しかも悪法)と引き換えに、安倍自民党に政権を売り渡した(まさに売国奴の)、民主党の野田の責任は万死に値することになります。しかもこれだけ離党者を出しておいて何が幹事長でしょうか。自壊する速度なら民進の方が速いのです。
政権が交代した当時、自民党だからというだけの理由で、風に乗って多くの(100名上の)安倍チルドレンが当選しました。彼らは足で票を稼いだり、有権者の声を聴いて当選したわけではありません。だから党が全てであって、党から離れたら、自分たちの存在もないのです。個人の主張も信念も、まして政治哲学などは、全く持ち合わせてはいません。ひたすら自民党の言いなりになるしか生きてゆく道はないのです。そういう人たちだから、スキャンダルも多いのです。
自民党を支持する20%の中には、富裕層も経営者も高級官僚もいるでしょう。だからと言って、共謀罪で、政権に異議を唱える国民を片っ端から捕まえ始めたら、収拾がつかなくなります。何故なら政府に批判的、あるいは無関心な国民の方が、圧倒的に多いからです。そして中には、私のように、もう十分生きたから命はいらない、その代わりに少しでも良い世の中を後世に残したいと思う者もいるはずです。そういう人達こそまさにこの共謀罪の標的になるでしょう。
因みに最近の世論調査は全くと言って良いほど信用できません。機械で電話を掛け、その時に電話に出た人の意見を、マルバツだけで集計しているからです。サンプルだって多くても千人止まりです。国民の総数はその10万倍もいるのだし、全員が有権者だとしても、その8割が自民党には無関心です。5割は政治にさえ関心がないのです。世論イコール民意だという主張には根拠はなし、その数字も良くて瞬間風速であって、参考程度以上の意味はないのです。
市民運動や街頭デモでも、国家転覆共謀罪で逮捕の対象としたいのかもしれません。でも最初の逮捕者が出た時に、世間がそれをどう見るかに大きな関心があります。その時に国内でどんな騒動が起きるのかを、じっくり見てみたい。しかも騒動が大きくなれば人命の損傷もあり得ます。そうなると反対運動どころか、もはや内乱です。国民には、そうまでして安倍首相の個人的な価値観に奉仕しなければならない義務などないのです。
頭も尻も軽い、自民の若手議員(代表格は羽生田)の意識の中では、共産主義などテロリズムと同義語にされていることでしょう。人間としての質の劣化は目に余るものがあります。私はマジで、新人議員向けの政治と民主主義の絵本、または漫画本を作って売ろうかと思います。幼児並みの人には絵本で、小学生並みの人には漫画でです。但し手作りなので、一冊100万円ほどかかります。自作のイラストを付けます。
安倍首相が、自分を批判し、自分の政策に反対する運動を取り締まりたいがための法律が共謀罪だという意図が、衣の下の鎧(平清盛)のように透けて見えるのです。安倍首相が近い存在は、驕りという意味でも、天皇を無視しているという意味でも、徳川将軍よりは、平清盛です。だから早く源氏が出てこないと、日本は亡びてしまいます。
今の日本でここまで民主主義政治が堕落してしまったのは、詰まるところ、自民党だからというだけの理由で国民が投票した結果なのです。
関連記事。言論の自由。石破。
http://www.huffingtonpost.jp/shigeru-ishiba/freedom-of-speech_b_16320276.html?utm_hp_ref=japan



765.陛下と皇帝と憲法 2017/5/1

北朝鮮。私だって、核実験施設を無人機で爆撃してやりたいと思います。でも怒りに任せてそれをやってしまえば、豚将軍と同じレベルに落ちてしまうのです。専守防衛の日本の立場とも異なります。「…紛争解決の手段としては、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を魁傑する手段としては、永久に放棄する…」という、憲法の条文にも違反します。
となれば北朝鮮の国民が自ら革命(orクーデター)を起こすことを期待し、脱北者を支援することから始めるしかないのではないか。そして東ドイツの解放を参考に、習近平が現代のゴルバチェフとなるように働きかけるのです。中国が民主化すれば、北朝鮮が今のような姿でいられるはずはないからです。日本から中国に民主化を働き掛ける。それこそが憲法の平和主義の理念にも沿うのではないか。中国の民主化の努力、それこそが、中国に近い日本が志向すべき方向性であるように思えるのです。
NHKの特番によれば、マッカーサーが昭和天皇に感謝したと言われます。それは一発の銃声も、一滴の血も流すことなく、進駐出来たからです。でもこれはとても凄いことだと思います。一億玉砕を叫ぶ軍部の指示に従っていたら、一体どれだけ多くの国民と、米兵の命がいかなる意味もなく、無駄に失われていたことか。
日本国憲法に、平和という言葉が入ったのには、昭和天皇の強い意向が反映したと伝えられます。そしてその精神は、平成天皇に引き継がれました。平成天皇の平和への強い想いは、国民の誰もが知るところです。だからこそ、安倍首相が憲法九条の改正を声高に叫び、参院選で与党が憲法発議に必要な議席を辛くも獲得したときに、陛下の堪忍袋の緒が切れて、退位を言い出されたのです。その時の陛下の悲嘆、国民への落胆のお気持ちは察するに余りがあります。
私達が直接お目通りしたのは、未だ皇太子だった頃の両陛下です。両陛下の平和と国民を想うお気持ちは、まともな日本人なら誰でにでもわかるはずです。我々団塊前後の世代から見れば、現代っ子(古い表現)というより、もはや宇宙人にも近い安倍首相の世代には、戦争の記憶もなければ、どれだけ当時の国民が平和を希求したかの気持ちも伝わっていないようです。
そこにこそ、私がいつ、だれが読むとも分からない駄文を書き続けている理由があるのです。それは語り部です。間もなく憲法記念日が来ます。安倍首相はどのような気持ちで、また表情で式典に臨もうというのでしょうか。式典を挙行するのかどうかさえ分かりません。
ところで、平和憲法は日本人が衆院の小委員会で起草したものであって、GHQに押し付けられたものではなかったのです。そんなことも分からないような人が、国の最高権力を握っている。それがいかに恐ろしいことか。私は憲法の改正は、体を張ってでも阻止したいと思っています。

ところで安倍王朝の構造です。先ず夫妻が将軍というより、(暗黒の)帝王として頂点に君臨しています。右大臣が菅、左大臣が麻生でしょう。性格がきつい、というよりはっきり言って悪い女官質に、稲田、高市、丸川。茶坊主に世耕と萩生田。そして100名を超える新人議員の集団=顔のないストーム・トルーパー、が安倍チルドレン。その主な仕事は広場で皇帝万歳を叫ぶことだけです。この光景を美しいと見るか、おぞましいと見るか。それは自分が、正義感と倫理感の不足した既得権・富裕層側に属するのか、それとも憲法を信じ、律儀に法律を守る真面目な勤労者・低所得者に属するのかで、景色も見え方も、大きく異なってくるでしょう。
・報道規制に踏み切った安倍内閣。(2月の記事です)
http://79516147.at.webry.info/201702/article_232.html
関連記事。憲法に家族の規定必要か。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00000001-kobenext-soci
同。憲法改正、優先課題にあらず。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170430/k10010967271000.html



766.冷静さを欠く事の恐ろしさ 2017/5/1

・ミサイルで列車停止に韓国驚く。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170430-00000029-asahi-int
関連記事。韓国では避難先。
http://www.asahi.com/articles/ASK4Y72SCK4YUHBI02Z.html?iref=comtop_favorite_01
コメント:私も驚きました。国民が冷静さを欠くと何が起きるかを、国民自身が歴史から学習する必要があるのです。ナチスのホロコースト。日本帝国軍の真珠湾攻撃、そして太平洋戦争。ちなみに大衆の暴走を抑制できるのは、知性の裏付けのある理性の力です。具体的にはジャーナリストと、学識経験者です。とりわけ冷静かつ的確な判断力を備え、プロの報道人でもある、プライドを大切にするジャーナリズムの仕事です。権力に迎合する人たち=安倍内閣が倒れたら誰が喜ぶのかなどと言い放つ人達、は広告宣伝の分野の人たちではあっても、到底ジャーナリストと呼ぶことは出来ないのです。ジャーナリズムに必要なものは信念なのに、彼らにはそれがないからです。



767.その汚い手をどけて下さい 2017/5/2

・米艦防護は政治ショー。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170501-00000064-nnn-pol
関連記事。
http://www.bbc.com/japanese/39768401
コメント:どさくさ紛れも良いところです。政策的な理由で、スーダンから「兵を引いた」ばかりではありませんか。安倍首相は積極的平和主義などという筋の通らない説明で、武器使用を正当化し、つまるところ好戦的な姿勢を誇示しているに過ぎないのです。この(自我肥大の)坊ちゃんには、精巧なリモコンの戦車の玩具でも買ってあげて、一人で遊んでいて欲しい。最高司令官としては、一度は進撃の号令を掛けてみたいのかも知れない。その気持ちは分らないでもないし、石原慎太郎に至っては、都知事時代に、実際に都内で自衛隊にパレードをさせて、閲兵式まがいのことまでやっています。好戦的という点で悪しき前例です。挙げ句、実弾を使った戦争ごっこでも始められたら、無理矢理付き合わされる国民は堪ったものではありません。戦後生まれで戦争を知らない子どもだった安倍首相ですが、だからといって、戦争を知らないことが、戦争を肯定しても良い理由にはならないのです。
一つ言える事は、幽霊が怖くて旧首相に寝泊まりも出来なかった(だから建て替えた)首相は、情勢が焦臭くなったら、誰より先に防空壕に逃げ込むだろうということです。慎太郎も最初に逃げる口でしょう。私の取るに足りない人生経験で言えば、大言壮語のため口人間ほど、臆病です。きゃんきゃん吠える犬と同じです。一方、家族を抱えている我々「一般市民」は、家に着いた火に、バケツで水を掛けるのに精一杯で、逃げるどころではないでしょう。安倍首相を含む自民党の極右の閣僚に申上げたい。少しは耳を傾けよ。わだつみ(海のことです、多分知らないでしょうけれど)の声、民の声、そして戦争を体験した「大人」の声に。
自己正当化だけが特技の安倍首相がいくら力説しても、平和の為の戦争というのは意味を成さないのです。しかも憲法を(安倍首相の、先祖代々の汚れた手で)いじらなくても、自衛は当然の権利として許されているのです。それ以上何が欲しいのでしょうか。分るように説明して頂きたいものです。
自衛行為と、先制攻撃の違いは厳格に区別されねばなりません。相手がミサイルを準備しはじめたら、こちらも直ちに迎撃態勢を取る。当たり前の話です。そのためには徹底した情報収集体制が必要です。情報の国際連携も必要でしょう。しかし相手が点火するまでは、絶対に点火してはならない。だから攻撃と自衛は本当に紙一重で、しかも決定的に違うのです。
日本の「愚かな」政治家にもメディアにも、この違いが分っているとは思えない。言い換えれば、それは消極的平和主義のようなものです。安倍首相の提唱する積極的平和主義は、武器を振りかざして、相手をビビらせて黙らせようという、ヤンキーのやり方とそれほど変わらないのです。それでは挑発と変わりません。大人の自衛とは、ひたすら耐えに耐えて、起きないことを願いつつ、冷静さを維持しつつ、静かに有事に備えるだけなのです。
無論そんな21世紀の冷戦状態だって、本当はあってはならないのです。武器を構えてにらみ合う世界の、どこが平和だというのでしょうか。だからこそ、挑発は厳しく罰せられなければならない。なぜならそれは、人類の発展には無駄な軍拡競争の、兵器産業にとって都合の良い言い訳に使われ、しかも、一触即発の危険性を意味するからです。
ところで問題の北朝鮮も、それがいかに眼に余るにしても、挑発と戦闘の区別くらいは付けています。現在の日本の政権には、そういうギリギリの難しい決断をする能力があるとは思えないのです。ごり押しの集団的自衛権。スーダンの派遣と撤退。思い付きとその場限りの対応。そしていま米艦防護。一言で言えば腰が座っていないのです。そこにはある種の甘さ、適当さがついて回る。冷徹さも、厳しさも感じられない。深い考えもなく、安易に靖国神社に参拝する安倍政権の閣僚と相通じるものが感じられるのです。
現代は70年前に比べて武器の破壊力が比較にならないほど大きい。しかも世界情勢は不安定です。国のトップが知性と理性と教養、なかでもまともな大人の判断力を備えた人間でないと、あっと言う間に国を滅ぼしてしまう。そういう時代に私達は生きている。そうした自覚が私達には求められているのです。
関連記事。米艦防護、日本の改憲勢力に好機。
https://this.kiji.is/231788318618617333?c=39546741839462401
関連記事。首相、改憲の機は熟してきた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170501-00000078-asahi-pol
・関連記事。現行憲法、日本に取って良かったが89%。
http://www.asahi.com/articles/ASK4L528LK4LUZPS004.html?iref=comtop_8_04
(寸評:安倍首相はその前に森友学園の弁明をせよ)



768.憲法と若者 2017/5/4

・若者と憲法。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170503-00000029-mai-soci
関連記事。首相発言に自民、歓迎と戸惑い。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170503-00000076-jij-pol
関連記事。想定し得る改憲スケジュール。
http://www.asahi.com/articles/ASK535J6KK53UTFK006.html?iref=comtop_8_01
(寸評:国民の気運は高まっていないし、議論が深まってもいない。自分がやりたいスケジュールを示しただけだと、護憲派の学者がNHKのインタビューで述べていました)
コメント:
戦争体験のない若者に9条の意味を理解して貰う事が次第に難しくなってきています。攻撃されたら自国を守るという自衛隊がなぜ悪いのか。北朝鮮の暴走もあるし、中国をはじめ、世界中が軍拡に進んでおり、テロの可能性を含み、世界中が不安定な情勢の中で、「自衛のための武力を持つことが何故悪いのかという意見です。しかも、ビデオ・ゲームや戦争映画では主人公は絶対に死なないのです。
記事中にあるように、彼が生まれた時に、すでに出来上がっていた憲法が、なぜそこに存在しているのかという基本的な学習から始める必要があります。武装放棄という世界でも類を見ない崇高な理念こそが、実は紛争抑制の最善の手段であることを、敗戦国、被爆国であるがゆえに身に染みて理解しているのだという歴史も知る必要がるのです。
それを分かり易い形で若い世代に伝えること、それが我々段階前後の世代が、人生の幕を閉じる前に、最後に課せられた課題であり、親世代からの宿題だと思います。
ところで、自衛の行動を止めよなどとは、憲法のどこにも書いていないのです。憲法に書いてあるのは、自衛隊が違憲か合憲かなどいうレベルの話では留まらないのです。
それは紛争解決のためには武力を用いないという、固い決意を表明しているのです。憲法は話し合いによる平和的な解決を求めているのです。だからこそ、私達は「胸を張って」北朝鮮の姿勢に抗議することが出来るのです。北朝鮮の行動を批判する為には、北朝鮮と同じ立場、価値観に立ってしまったら泥試合になるだけなのです。その泥仕合の最たるものが戦争です。しかもそれは眼には眼、歯には歯、報復に次ぐ報復の思想だからです。
紛争が起きたら平和的な解決を求めるという精神には、超保守の安倍首相でさえ反対していません。反対どころか、最近では、9条はそのままで、自衛隊を追加してくれればそれで良いとさえ言い出しているのです。
しかも自衛隊と9条の問題は、憲法の一部でしかないのです。憲法で最も大切な部分は、国民が国の主役であること(国民主権)、そして基本的人権と自由が国家の都合で奪われないようにする事なのです。9条は憲法の一部なのです。
そのためには憲法がなぜ必要かを、子どもを含む若者達に、改めて理解して貰う。そういう地道な活動から始める必要があります。
戦争の記憶は、どんなに戦中戦後の世代が努力しても必ず風化してゆきます。それは語り部がいなくなるからでもあります。そしておそらくは原爆の記憶でさえも、その例外ではないでしょう。だから戦争の記憶だけでは、平和憲法を守ることが出来ないという、冷徹な現実に正面から向き合う事も必要な時代になってきているのです。未だ戦後70年だから、戦争体験のある人が少数ながら生存しています。でも戦後80年になったら、彼らは90代ですから、もう殆ど残ってはいないでしょう。
文科省が教育勅語を小学校で教えろ等という時代錯誤の意見を持ち出しました。ならば平和憲法も同時に教えないとおかしいのです。なぜなら明治憲法を「愚かな」国民にも分かるように書いたものが教育勅語だからです。
明治憲法の精神は、国の方針は政治家と官僚が決めてやるから、国民は黙ってそれに従っていれば良いというものです。即ち主権在民ではないのです。一例を挙げると、改憲派は平和憲法に家族の条文を入れよと言っています。その考えは、明治憲法が、国に忠誠を、親に孝行を説いた価値観と同じものです。それは明治憲法を否定することから始まった平和憲法を、明治憲法にまたも引き戻すことになってしまうのです。改憲派は、国民の基本的人権を制限し、否定するところから始まっているので、平和憲法の目的や精神とは根本的に矛盾しているのです。そもそも明治憲法に憲法という名前がついているから話がややこしくなるのです。あれは憲法ではないのです。平和憲法に近いものは、マグナカルタ、即ち君主の権利を制限した憲章の方なのです。
従って憲法9条だけを取上げて議論することは、憲法の本質を議論する事にはならないのです。どうしても議論したければ議論すれば良いが、そのときは【自衛のための大量破壊兵器を除く必要最小限度の戦力保持と、自国領土内での外国との戦闘行為を除く】の一行の追加で、すべては終わってしまうはずです。或いはそこで安倍首相は、満足するのかもしれません。
ところがそこで終わらないから、超保守の憲法改正の議論は性質が悪いのです。秘密保護法や、共謀罪まで視野を広げないと、明治憲法回帰の彼らの狙いは理解できないのです。国民の基本的人権を抑圧し、政府のいうことに従わせること、それが改憲派の本当の、しかも最終的な目的だからです。それは国民を支配する者として国家があり、国民は国家に奉仕すべきものだという国家主義、もっと言えば全体主愚の思想であり、それはナチスや、戦前の日本(独裁という意味では、今でもそうなのかもしれませんが)に戻ることを意味しているのです。
仮に9条に限って議論すれば、GHQの影響力は無視できないにしても、戦争で疲弊した衆院銀員が十従数名、密かに集まって憲法の原案を起草したという事実も、最近明らかになっています(NHK特番)。即ち改憲派の言うように押し付けではなかった上に、なにより、平和憲法発布当時、日本の国民は平和憲法を清々しいものと捉え、驚きとともに素直に受け入れたのです。しかもそれが、70年の長きにわたり、しかも保守政治の下で何とか堅持されてきた。そしていまや日本人の精神的支柱となったのです。その結果、世界中から日本の国民は平和を愛する国民だと評価されるようになりました。これ以上に貴重な国民的財産はそうあるものではありません。そういう国民が紛争の解決に武力を持ち出すという事は、甚だしく違和感があるのです。それが平和憲法の精神と相いれないからです。
日本人が世界に誇る国民的財産、それが他ならぬ平和憲法であり、そのために日本人は世界中で評価されている。そういう観点なら、戦争体験の無い若い人にも十分理解できるのではないでしょうか。戦争で全てを失った日本人が、その代わりに最後に得た宝物、それはあたかもパンドラの箱の底に残っていた希望にも似ています。その「国民の」希望の光こそが平和憲法なのです。



769.憲法70年集会 2017/5/5

・憲法施行70年集会に5万5千人。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201705/CK2017050402000131.html
コメント:すごい人数です。しかも取り上げたのは東京新聞だけ。なぜこんな大事なことが報道されないのか。日本のメディアは政府・反政府の悪平等にのみ熱心で、ジャーナリズムの精神を見失っています。権力と反権力が何故平等に扱われなければならないのか。政権のヨイショは与党の機関紙の仕事です。国民または市民のジャーナリズムは、政治権力に限らず、国民を抑圧し、搾取するあらゆる既成勢力への批判で成り立っているのです。そうでないと4権分立にはならないのです。そうやって世論を喚起しつつ、社会を変えてゆく=国民寄りに、から、社会の木鐸だと言われているのです。なので、新聞を読むなとは申しませんが、必ずWTWにも目を通して下さい。そうしないと世界を見誤る恐れがあるからです。これはWTWの男子の本懐なのです。



770.あってなきがごとし 2017/5/5

・パキスタンのインフラ支援。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170505/k10010971161000.html
コメント:それよりまず核兵器を放棄してくれないと。と言っても、インドが持つからという話になるのでしょう。でもインドに言わせれば、今度は中国が持っているからとなるのでしょう。北朝鮮だって核兵器がないと米国に蹂躙されるというのが言い分です。これでは核兵器の悪循環です。安倍首相の改憲論は、この軍拡競争に日本も参加することを意味しており、それを邪魔しているのが平和憲法という見方です。でも憲法が安倍首相の野心を邪魔してくれなければ、憲法の存在価値がないのです。政治権力の好きなようにして良いという憲法がどこにあるのでしょうか。もしそうなら、憲法などそもそもいらないのです。だって好きなようにするだけで良いのですから。これまで安倍政権がしたきたことも、憲法があってなきがごときだったのです。特にその前文と精神を、完膚なきまでに無視しまくってきたのです。安倍首相にとって、守る必要のない憲法なら、なぜ今更変える必要があるのでしょうか。過去の自民党政治を振り返ってみても、立憲国家という名前にもっともふさわしくない首相こそ安倍首相ではないのでしょうか。
関連記事。憲法改正、モノ言わぬ産業界。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170504-00010007-newswitch-ind
(寸評:当たり前です。憲法と景気は、ほぼ無関係だからです。軍需産業が関係するくらいでしょう。表立って改憲に賛成しないだけ、まだましなのです)
関連記事。安倍首相の改憲発言。韓国紙は戦争可能な日本に。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017050400350&g=pol
関連記事。ソマリア治安部隊、誤って大臣を殺害。
http://www.bbc.com/japanese/39803219
(寸評:いったん戦争が始まればこういう事が日常茶飯事で起きるのです)



771.軍隊からの安全 2017/5/6

憲法9条。半藤一利は、軍隊による安全も必要だが、軍隊からの安全も必要だと述べています。今朝の朝日の天声人語です。
それは、軍隊が国民にとって安全ではなかった時代を半藤が記憶に留めているからです。天皇の敗戦の詔勅の前に、軍隊が本土決戦を宣言していたらと思うとぞっとします。一億総玉砕で、自分達の軍人としての名誉は守られるかも知れないが、そのために何百万もの国民が犠牲になるのです。そして後に残るのは累々たる死骸と黒い焼け野だけです。文字通りのやけっぱちな行為です。自国の軍隊に死を強いられた国民が跡に残すものは無だけなのです。
この軍隊が持つ自我肥大の傾向は、某首相にもハッキリと看て取れる事に限りない不安を覚えています。なんで我々国民が、安倍晋三氏の個人的な価値観と心中しなければならないのか、私はさっぱり分らないのです。
日本は誰かの個人的は所有物ではないのです。お国のために散った軍人の慰霊に反対するつもりは毛頭無いが、それでも命令を下す立場の軍人が、部下や民間人に犠牲を強いていたのではないかと思うと、素直に靖国の鳥居をくぐる気にはなれないのです。ベトナム戦争を例に引くまでもなく、戦争というものは必ず負の面を引きずっているからです。戦争は殺人です。それだけはハッキリしています。
関連記事。鍵十字の落書き相次ぐ。青森。
http://www.asahi.com/articles/ASK555WVNK55UBNB009.html?iref=comtop_list_nat_n03

・国松氏、共謀罪にへぇ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170504-00000041-asahi-soci
コメント:現場のトップの話にはリアリティがあります。自民党が現場の声からではなく、自分達の独特な目的の為に、共謀罪を成立させたがっていることが、この談話からもハッキリ分ります。

・政府巡航ミサイル導入を検討。
https://this.kiji.is/233272223455184380?c=39546741839462401
コメント:これは絶対に駄目です。敵地侵入の、しかも先制攻撃を意味しているからです。戦場を自国の領土外に拡大することが前提になっています。日本の防衛は迎撃ミサイルに留めるべきです。専守防衛を忘れたのでしょうか。イージスだって専守防衛の目的で導入したのです。それはあくまで盾なのです。そんな事より、迎撃手段を徹底的に磨くべきなのです。国民が求めているのは北朝鮮に限らず、日本の領土に落ちてくる核ミサイルを徹底的に防ぎ、打ち落とす技術と体制なのです。ハリネズミ作戦です。そうでないと思うのであれば、試しに世論調査をしてみれば、私と政府の、どちらが正しいかが分るでしょう。



772.社会を歪めているのは憲法、それとも日本会議 2017/5/7

日本会議が、社会の歪みの原因は憲法だと言っているそうです(5/8NHK特番)。凄い団体もあったものです。権力側の責任転嫁もここまで来れば美学です。憲法がなければ、勤労者の収奪が野放しになり、とんでもない格差釈迦になっていたことでしょう。政権に批判的な市民は、日本と日本会議を守るために兵士になれということでしょう。賛同する者が少なからずいるというのがまた驚きです。
その日本会議に深く傾倒しているのが、他ならぬ安倍首相と昭恵夫人です。森友問題の根もそこにあります。忖度など、これに比べたら何ほどの問題でもないのです。自民党は絶対にその点にだけは触れようとしません。なぜならそれは安倍政権の腫れ物だからです。実際に超保守(と言うより、むしろ極右の国粋主義)であっても、首相夫妻にそのレッテルを貼ることだけは避けたい。そうでないと、本音でもない平和主義を演出してきた安倍首相の努力が水の泡になるばかりか、安倍首相の化けの皮を身内が剥がすことになってしまうからです。でも稲田を見ているだけでも、安倍首相の日本会議体質、極右体質は、誰の眼にも明らかです。積極的平和主義とは、嘘を言うにも事を欠いて、良くも言ったものです。武器至上主義ではないですか。
森友問題で、間接的に日本会議を支持した財務省は、知らぬ存ぜぬを押し通していますが、それは安倍首相に恩を売って、消費増税を実現させる事が目的だと指摘する者(森永)もいます。万が一、安倍首相が転けても、同じように人格に問題のある麻生=ドヤ顔副総理、にショートリリ−フをさせれば良いと思っていると述べています。国民も憲法も、彼らの頭の片隅にも無いようです。だから平然と子どもにでも判る嘘をつき続けているのです。これは最早官僚以前の人間性の問題です。
多分、それは組織が彼らをそうさせているのでしょう。個人のプライドや正義感より、組織の存続と権限が優先される。組織がなければ彼らの居場所もない。それでは暴力団と同じです。しかもそういう官僚制度の仕組みに歯止めが利かなかったが故に、日本は戦争に突入していったのです。
日本会議は、戦中と全く同じ全体主義、滅私奉公の価値観です。日本会議も財務省も、大戦への総括も反省も学習もありません。それは言い換えると、危険思想の持ち主だということでもあります。共謀罪が成立したら、公安が最初にマークすべきはむしろ同会議かもしれないのです。将来、リベラルな首相が現れたら、某会議から匕首(あいくち)を呑んだ(隠し持った)着流しの刺客を送り込まないとも限らないからです。言葉を使ったテロがヘイトスピーチですが、日本民族至上主義という点で根は同じであり、ここまで来れば、最早ナチスとそう変わりません。
ナチスも憲法を骨抜きにしました。憲法というのは独裁者に取って目の上のこぶなのです。だからこそ存在意義もあるのです。憲法の問題は9条の問題ではないのです。それを知っているから安倍首相も、9条では削除から追加に譲歩したのでしょう。安倍首相を含む日本会議が、憲法から本当に削除したいのは主権在民と個人の自由の方なのです。明治憲法がそうであったからです。9条に集中していたら、安倍首相と日本会議の本質を見誤ることになるのです。
ついでに言えば、自衛隊は日陰の存在で良いのです。そういう陰の存在であり続けた事を、日本は世界にむしろ誇るべきなのです。それは日本という国が平和を希求してきた動かざるである証拠でもあるのです。自衛隊は、平時は国民の救援組織であり、有事にだけ暴力装置であればいいのです。それが巡航ミサイルなど備えたら、最早自分が有事を作り出す存在に成りかねないのです。軍部の独断と暴走から始まったシナ事変と同じ環境が出来つつあるのです。これは自衛隊創設の精神とも相容れないものであって、明らかに本末転倒なのです。
以前、自衛隊を暴力装置だと言っただけで、辞任させられた民主党の大物がいました。安倍政権の暴言と嘘の数々から見れば、信じられないような話です。しかも暴力装置であることは紛れもない事実なのです。
現在のような奇怪で醜悪な政官の姿は、日本の政治史でも少なく(除く中曽根)、まともな国民の正視には耐えられないものです。我々にはため息をついて天を仰ぐことしか出来る事は無いのでしょうか。その内リベラルな国民は、隠れキリシタンのように迫害される事になるのでしょうか。安倍首相夫妻を含む、日本会議の信奉者達によって。
関連記事。肉球新党。共謀罪いらにゃい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017050602000123.html


・報道の危機で共通の日本とギリシャ
http://www.asahi.com/articles/ASK514279K51PTIL00S.html
コメント:有料記事なので、ほぼ題名だけです。




773.機能不全の省庁 2017/5/8

私は、厚労省はいまやまともに機能している数少ない省庁だと思っています。以前とは様変わりです。財務省、経産省、文科省の凋落、更に言えば腐敗ぶりは目を覆うばかりですし、天下りという意味では農水省もグレーです。防衛省、総務省、法務省は余り悪い噂を聞かないが、肝心の担当大臣が満身創痍です。復興庁、消費者庁、会計検査院に至っては、いま何をしているのかさえ良く分りません。
省庁が国民の負託に応えられないというのは、財務大臣を含め(この人の、森友問題に対する鉄面皮な対応にはあきれます。どこの省庁の問題だと思っているのでしょうか)、担当大臣自身に大きな責任があることは、担当省庁の悲惨な現状を見ても一目瞭然です。
それでもなお日本の権力階層は自民党政権に執着しています。ならば自民党内部で、これというまともな人を選んで、政権を任せるのなら、リベラルという言葉に拒絶反応を示す彼らでも、納得出来るのではないでしょうか。その中でも、保守派ですが、私は厚労相の塩崎を評価します。次期総裁候補になってほしい人物の一人です。実直な印象があるし、いまの安倍政権の閣僚に決定的に欠けているのは、国民に対する誠実さだからです。
誠意の欠けた最たる者が、黒執事ならぬ黒番頭の官房長官です。総理、副総理、幹事長を含めて、国民に嘘を付くことをなんとも思わないような大臣はいらないと、国民は皆思っているのです。試しに、いい加減な世論調査しかしないNHKに、【あなたは嘘を言う大臣をどう思いますか】という質問をして貰えば良いのです。殆どが、【好ましいとは思えない】と答えるに違いないのです。でもそういう設問が出来ないところにNHKの限界があるのです。正面からの首相や政権の批判になりそうな、例えば森友問題をどう思うかという世論調査などを、NHKがするとは思えないからです。
国民が政治に不信感を持つのは、一重に閣僚の身の処し方と言動の不始末が原因であって、その自覚すら見られないというのは、実はとっても恐ろしいことなのです。精神異常の人に政治を任せているようなものだからです。
何か問題があれば、専用機ですぐに海外に逃げ出す(一体、いくら使えば気が済むのでしょうか。予備機も同時に飛んでいるのです)首相に、有事に国民は判断を委ねることが出来るとは思えないのです。
今日の久しぶりの国会論戦、予算委員会を楽しみにしています。昼間は出かける用事があるので、録画して早回しで見る予定です。皆様にもこの方法をお勧めします。


・マイルやポイント、マイナンバーカードに合算へ。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20170507-OYT1T50054.html?from=ytop_main1
コメント:それでもカードは作りません。今の信用できない政府に、ナインから何から何まで筒抜けになり、生活の隅々まで監視されたくはないからです。



774.衆院予算委 2017/5/9

日曜朝の時事放談で、同志社の教授の浜が言っていた意見は、最近聞いた中では、もっともまともでした。世界中が幼児性を強めている中で、平和憲法を持っている日本が、なぜ悪のりしているのかと指摘していました。
・関連記事。森友学園、録音データ本物と認める・
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170508-00000038-mai-pol
・関連記事。改憲、安倍首相が立場使い分け。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017050801078&g=pol
・関連記事。読売新聞読め。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/08/constituion_n_16484292.html?utm_hp_ref=japan
・関連記事。籠池と昭恵夫人の写真。
http://www.asahi.com/articles/ASK5902M6K58UTIL06T.html?iref=comtop_8_02
・関連記事。共謀罪、一般人は捜査対象外。
http://www.asahi.com/articles/ASK584GTZK58UTFK009.html?iref=comtop_8_06



775.政治と行政の背任 2017/5/10

昨日の参院予算委の共産党の小池議員の指摘は実に当を得ていたと思います。それに向けた安倍首相と麻生大臣の嘲笑、それは実際には共産党に向けたものではなく、他でもない国民に向けたものなのです。国民を嘲笑う首相や副総理は、日本国民にも、日本にとっても不要な存在なのです。野党が口を揃えて、なんで2020年という期限を切るのかという質問にもまともな答はありませんでした。

・Jアラート,第一報から避難勧告。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170509-00000561-san-pol
関連記事。零戦が東京湾を飛行。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6239196
コメント:私はJアラートの見直しにも、零戦の試験飛行にも反対はしません。でも今この時期にという点がどうしても引っ掛かります。政治的な意図がありありと感じられるからです。
森友問題を押し隠し、北朝鮮が攻めて来るぞと、国民の目を外国に逸らす。私が金正恩ならその点をつきます。
閣僚の山のような暴言、安倍チルドレンと呼ばれる陣笠議員たちの数え切れないほどの不祥事。しかも自分が監督官たるべき行政組織、なかでも文科省、財務省の凋落は誰の目にも明らかです。文科省の場合は天下りが問題になりましたが、それは文科省に限ったことではありません。しかし財務省の場合は、国民が税金を預けているだけに問題は一層深刻です。
森友問題は、国の金庫番が政治権力にすり寄るという、絶対にあってはならないことが起きていたことに問題の本質があります。それを忖度などいう言葉で胡麻化しているメディアもメディアです。これは業務上横領や、贈収賄にも匹敵する、官僚の重大な服務規定違反なのであって、国民への裏切り、背任行為なのです。国民が当該官僚(迫田氏)を刑事告発し、集団訴訟で最高裁に持ち込むべき事件なのです。
仮に森友問題が不問に付されるようなことでもあれば、日本ではとんでもないことが起きるのです。なぜなら財務省が上から下まで、安倍政権にへつらい、安倍政権がいくらでも税金を、公的でも私的にでも使えるようになれば、国家財政にはけじめも収拾もつかなくなるからです。税金の使途を見張る省庁が、その権能を自ら放棄してしまうのです。私は財務官僚の職業倫理がここまで落ちてしまったことに、呆然とする思いです。国の財政が政権の意のままで、コントロールが効かなくなれば何が起きるかは言うまでもありません。財政破綻と国債の紙屑化です。それ即ち国の崩壊です。
今の財務省の状況は、原発事故直後の経産省の大混乱を思い出させるものがあります。森友問題で社会正義が貫けるかどうかは、日本の未来に関わる大問題なのです。
安倍政権の下で、官も民も、日に日に低下しています。世間では刹那的で残忍な事件が続発しています。それらは個人的な目的のミニテロ行為であり、安倍政権だからこそ発生しているテロなど、皮肉もいいところです。上が好き放題やっては開き直る。ならば自分も何をしても良いのではないかと思い込み凶行に至る。もしくは生活や社会環境に追い詰められて自死を選ぶ。鉄道自殺も後を絶ちません。下が上を見習うのは当然なのです。
政府は一生懸命抑え込もうとしていましたが、相模原の殺傷事件では、背景にナチスへの共感があることが指摘されました。でもそれは一度報じられただけで、後はひた隠しにされています。それは麻生大臣が、かつて政権はナチスの政治手法を真似るべきだと発言したことがあるからです。
社員が不祥事を起こせば、社長が責任を取って辞職します。そういう当たり前の常識でさえ、安倍首相には通じないようです。小さなことに責任を感じない、或いは負わない人が、果たして一国の責任を負えるのでしょうか。
森友や加計の問題では、官僚だけでなく、派閥の議員や自分の身内までが関与しています。しかも関係があれば、首相も議員も辞職すると言い切った映像が残っています。無責任な政治家とは、一体何処のどなたでしょう。汚職に厳しい習近平が日本を占領したら、最初に粛清されるのは誰だとお思いでしょうか。
しかも北朝鮮のどさくさ紛れに、あろうことか、改憲まで持ち出しました。2020年の改憲という事は、東京五輪と同じ年です。改憲と五輪をセットで花道にしたい、だからそれまでは続投したいと思うのは御勝手ですが、日本の国民は何故そこまで安倍首相の個人的な野心にお付き合いしなければならないのか。その理由がさっぱり分からないのです。僕ちゃんがそうしたいからというのが理由ではないのでしょうか。
安倍首相の為の日本なのか、それとも日本の為の安倍首相か。もしそれが自らの政治信念だと、しゃあしゃあと言い切るのであれば、ならばなぜ世論を踏みにじるのでしょうか。日本は安倍首相の個人資産ではありませんし、日本の国民は、安倍晋三氏の臣民でもございません。まして日本に安倍王朝など不要なのです。平和天皇がいてくれれば十分なのです。教養程度に不安の拭い切れない安倍首相ですが、驕る平家は久しからずという言葉くらいはご存知でしょう。ここでクイズです。いま日本で最も金遣いの荒い、公私混同で、しかも最もずうずうしい政治家だと言えば誰の事でしょうか。正解は石原慎太郎でも、森喜朗でもありません。
今のままでは、国民の政治への無関心が、政治への疑惑に、現政府への容認姿勢が、現政府への憎悪に変化するのは時間の問題です。自民党全体が否定される前に身を引いた方が、安倍首相の為だけでなく、自民党の為にもなるのではないでしょうか。言い過ぎですか。いやそれは大変失礼致しました。
関連記事。森友問題、安倍首相はケリをつけるべきだ。
http://toyokeizai.net/articles/-/170986
関連記事。財務省問い合わせは昭恵氏の指示。政府説明食い違い。
http://www.asahi.com/articles/ASK595FLYK59UTIL026.html?iref=comtop_8_01
関連記事。安倍晋三記念小学校というタイトルも黒塗り。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/08/shinzoabe_n_16499820.html?utm_hp_ref=japan



776.森友で躓き、改憲で転ける 17/5/12

・岸田外相、9条改正考えぬ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170511-00000078-jij-pol
関連記事。石破、改憲で首相批判。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/05/11/ishiba-shigeru_n_16555648.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。 自民党の派閥はなぜ求心力を失ったのか。
http://toyokeizai.net/articles/-/170984
コメント:安倍政権では改憲は無理と読み切ったのでしょう。森友の先行きも展望が開けず、実質的に後継者レースが始まったと見るべきでしょう。ということは、森友でつまずいて、先走った改憲で派手に転けるという筋書きです。いつもの言い張り体質が、森友では逆に作用しています。最初にあっさり謝っていれば、未だしも別の道があったでしょう。



777.占い首相 17/5/14

少し前の週刊文春に、安倍首相(おそらく夫人も)スピリチュアルに傾倒していて、友人の中原某の占いに頼って判断をしているという記事がありました。確かにちょっと信じがたい運が重なって安倍政権が誕生し、今でも続いているのも事実です。安倍号には神風が吹きまくりなのです。それでも北朝鮮のミサイルで救われる政権など、冗談にしても質が悪過ぎます。確かヒットラーにも、そういう精神的に弱い面があったと記憶しています。まさか首相の先祖は安倍晴明ではないでしょう。安倍晴明は悪霊を退散させたのだから、悪霊を呼び込んでいる首相は別の系統でしょう。
このままで日本は大丈夫なんでしょうか。いや大丈夫なはずはありません。というのは当たるも八卦、当たらぬも八卦が、占いの本質であり、占いは、結果には無頓着だからです。占いに依存すると言うことは、経論すれば、運を天に任せて、主体的な判断を責任放棄するという意味なのです。まさか首相は、今後ヤバイ局面では、国を挙げて祈祷をせよと言いたいのでしょうか。でも占いにすがるようでは、トップたり得ず、間に首相を入れる必要さえありません。中原某に直接任せればいいのです。
占いに従うのではなく、占いの予測(必然と言っても良いが)を否定し、運命を変えて行くのが、人生であり、政治です。いま私には、トランプに振り回される日本と、政権に醜くしがみつく安倍首相の姿がハッキリと透視できますが、こんなものは占う必要さえ無い、確実な近未来の予測です。
安倍首相の存在とその悪運は、国民にとっては大災難ですが、それは天災だけではなく、裏にお馴染みの番頭の悪だくみが働いています。故に人災でもあるのです。天災と人災が相まって、民主主義の国にあるまじき、専制政治が施行されているのです。ということは、人形使いの某長官こそが、地獄の魔王の生まれかわりなのかもしれません。いま日本が切実に必要としているものは魔王を倒す救世主なのかもしれません。もしくはジャンヌ・ダルクです。
本項の最後に安倍首相に一言忠告させて頂きたい。「首相、悪い卦が出ていますよ」と言われたら、こう答えてほしいのです。「そうですか。それは困りましたね。でもなんとか乗り越えてゆきましょう。国民の理解と協力さえあれば、必ず結果が出ると思います。国民が納得して、旨くいかなくても、少なくともそれは国民の意思ではあるのです」。
私も口を開けば安倍首相の悪口ですが、本当は安倍首相自身より、安倍首相を支持する少なからぬ国民に苦情を言うべきなのでしょう。保守とは現状維持の意味です。現状維持は気楽です。その他大勢という味方がいるし、誰もぬるま湯から出て風邪など引きたくはないからです。
しかしここでNHKを筆頭にするメディアには強く抗議したい。特に正体不明の世論調査という代物が厄介です。国民の60%が安倍政権を支持しているなどと、事実ではないことを気楽に口にすれば、ミスリードに成りかねないからです。支持する人の大半が、他に良い選択肢がないからという理由なのです。
メディアの役割はそもそも現状高弟ではなく、現状の否定から始まるものなのです。変化を通じて社会をもっと良くしてゆこうという立場が、ジャーナリズムの本質なのです。



778.北の花火 17/5/14

・北朝鮮、ミサイル発射。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170514/k10010980811000.html
関連記事。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFK14H02_U7A510C1000000/?dg=1&nf=1
コメント:6:07のテロップで飛翔体発射の最初のTV報道がありました。その後6:30に官邸から発表があり、5:28に発射し30分飛行=800kmの後、EEZ外の日本海に落下とのこと。8:00の官邸の発表でも、番頭氏からは特に目新しい情報はありませんでした。Jアラートはミサイルが日本に向かっていないために使用せず。しかし一瞬で判別できるのでしょうか。詳細は分析中の由。後は私見ですが、まずはトランプが高額を請求している韓国のTHAADがなぜ機能しなかったのか。しかもなぜ米軍はコメントしないのか。しかも昨日の時点で、ミサイルが準備されていることは衛星で分っていたのです。ミサイルの種類や打ち上げ方向まで瞬時に判定出来ていたとでもいうのでしょうか。その上で、韓国新大統領へのアピールだということまで見抜いて一切邪魔もコメントもしなかったとすれば、一応筋は通るが、私の憶測が当たっていればいるほど、むしろ政府も米軍も何も言わないでしょう。なぜなら判別能力は軍事機密だからです。今言える事は,役にも立たないTHAADなら高額を負担してまで米国から買ってはならないということです。しかもその間、イージス艦は何をしていたのか。米中間で情報交換はあったのか。すべては例の秘密保護法で、我々国民に知らされる事はないのでしょう。ならば森友文書も全部秘密保護法にしてしまえば余程簡単ではないでしょうか。



779.トランプとサンデル 17/5/15

昨夜(5/14)のNHKのマイケル・サンデルの特番を見ながら原稿を書いています。
反トランプ派は、悪いのはグローバリズムではなく、安い労働力を求めて海外に出てゆく企業だと述べ、トランプだってそうするだろうと指摘していました。
トランプ派は、それでも一発逆転を願っていると答えました。
また所有車の質問があり、外国車だが米国製という答が複数ありました。金額以上の品質の車であることの方が、どこで作られたかよりも重要だという指摘です。愛国心から物を買うということではない、ヤマハのバイクに乗ることが愛国心だとは思わないという意見も出ました。
米国は世界の警察である前に、世界の救急隊であるべきだという国連職員の意見もありました。海外で介入しても、しなくても非難されるという損な立場だという意見も出ました。
後半はメキシコの壁に言及し、移民には反対しないが、違法は良くないという意見があり、これに反対するのは難しいのではと思っていたら、壁は人種差別のシンボルで、俺たちとあいつらを分けようとする隠れた意図を感じるという意見もありました。また米国に来ても母国語を使いたがるし、社会への同化の努力が足りないという指摘もありました。しかし壁を作れば金が掛かる、他に使うべき用途があるという意見もありました。
1100万人の不法移民を全員送還すべきかというサンデルの質問には、双方とも、一人も賛成はしませんでした。
移民も働いており、税金を納めている。いまは正しい資格を与えるべきではないかという意見もありました。
最も面白かったのは、こんな討論がTVで受けるかという質問に、こういう仲の良い議論は米国では受けない、日本だけだという答えがありました。でもこれは買いかぶりです。日本のメディアは強く政権に影響されていますし、国民の多くが政治に関心を持てば、そもそも安倍専制政治に出番などなかったでしょう。今更言うまでもありませんが、これはサンデルの意見ではなく、私の意見です。
番組最後のサンデルの言葉は、アメリカの民主主義の未来に希望を持つことが出来たというものでした。日本もそうであれば、国民はどれだけ安心できることでしょうか。
関連記事。トランプ勝利を予測した教授が説く、弾劾シナリオ。
http://www.newsweekjapan.jp/watanabe/2017/05/post-30.php



780.死んだふりするトランプ 17/5/15

・米、北に制裁と外交で。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170514-00000032-jij-n_ame
コメント:ミサイルの精度は確実に上がっています。今回は打ち落とし難い、高角度の打ち上げで2千kmの高度に達しました。但し再突入の高温に耐える核弾頭の技術は未だないと伝えられています。日本の経済水域は避けたようですが、いまは日本海で米空母が交代の最中のはずです。韓国大統領選への反応と、米空母への威嚇という一石二鳥を狙った挑発行為です。トランプは事実上の無反応。トランプにはいま打つ手がないことまで見切っているのかもしれません。果たしてトランプは張り子の寅だったのでしょうか。それとも裏で次の一手を考えている最中なのでしょうか。ところで米軍の横田基地でパラシュート訓練が増えていますが、これは何を意味しているのでしょうか。
ついでに、私はお笑いのファンですが、なんと最近では、とうとうと言うか、やっとと言うか、安倍首相をネタにする芸人が出てきました。これは国民にとっては朗報です。庶民が安倍首相に遠慮し、忖度しなければならない理由は何もないからです。
関連記事。パラシュート降下。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201705/CK2017051402000126.html

・中国、北の自制要求。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170514-00000037-jij-cn
関連記事。中ロが懸念。
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017051400424&g=int
コメント:傍から見ていると、米も中も極めて弱腰に映ります。今までの両国の姿勢や発言は一体何だったのでしょうか。これでは北の思うつぼではないのか。それとも今回は腹の探り合いだと見切ったのかもしれません。次は本命の核実験でしょうが、でもすぐにそれをやるとは思えません。絶対に米中が手出しはしないという確信まではなさそうだからです。





トップページへ