「WTWオンラインエッセイ」
【第46巻の内容】
「誰の為のカジノ」
「野田河野も自民党」
「加計の為の国家戦略特区」
「広島・長崎・沖縄」
「改造でチャラには出来ない」
「日本を焦土化」
「ポスト安部」
「豚と豚の出来レース」
「小池と日本ファ」
「米朝夏の花火噺」
「隠蔽の開き直り」
「大戦の総括」
「ギロン堂」
「大本営発表発」
「大本営発表と超保守」
「語り部の必要性」
「終戦記念日に語り継ぐ」
「口封じ」
「大戦の記憶なき安倍政権」
「インパールと官僚」
901.誰の為のカジノ 17/8/8
・身近にカジノ、反対67%。治安悪化。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080700699&g=soc
関連記事。カジノ解禁、このまま進めていいのか。社説。
http://www.47news.jp/47topics/e/293375.php
コメント:カジノが悪の温床になることは分かり切っています。萩生田、慎太郎の汚い置き土産です。どうひいき目に見ても、必要不可欠の施設でないことだけは確かです。
902.野田河野も自民党 17/8/9
早くも任命責任でしょうか。官邸から一言の言い訳もない江崎ではなく、外務大臣の河野のことです。中国外相との初対面で、いきなり中国に大人になれというのは失礼な言動であり、怒らない方がおかしいのです。中国の外相からは痛烈に批判されました。河野の父親が努力して築いた友好関係を、未熟な息子がぶち壊してどうする。相手の言い分を聞き、相手の立場も十分考えてから、自国の意見を、しかも相手が最も受け入れやすい形で発信する。それが外交の基本でしょう。個人的な感情をぶつけるのではなく、相手が納得できる論理を構築し、同意を引き出す為の努力をするのが外交です。所かまわず、青臭い意見をストレートにぶつけて、それで済むのなら、外務大臣はいりません。
関連記事。河野に失望。中国外相。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/07/kono-yohei-met-wang_n_17698680.html?utm_hp_ref=japan
重要な職務が、素人の担当では、国民が困ります。ハフポストには政治家のブルグが載ることが多く、石破、江田、郷原、問題児の音喜多、などが常連ですが、河野も出しています。でも最近の河野のブログには見るべきものがありませんでした。また政権の内部にいなければ改革は出来ないと言って、行革相として飛び込んでは見たものの、これという成果は上げられず、変節したこともあります。
北朝鮮、中国、米国との関係が微妙で危ないこういう時期に、隙だらけの人に外交を任せるとは、安倍首相は気でも違ったのでしょうか。何が仕事人内閣ですか。10年早い素人内閣ではないですか。外交とは狐と狸の化かしあいであり、それは所詮、正直な河野には無理なのではないでしょうか。
関連記事。王氏が利用。
https://this.kiji.is/267563676639577595?c=39546741839462401
河野の言動が、若者特有の傲慢さ、短慮が原因だとしても、閣内で耐えに耐えてきた岸田、しかもオバマの広島訪問を実現させた岸田との、あまりの違いには呆然とするばかりです。原発反対だから良いというものではないのです。河野には、今更のように北風と太陽の寓話でも説いて聞かせなければならないのでしょうか。年内の内閣解散を見据えて、安倍政権と距離を置いた、石破、小泉進次郎が、いかに正解だったかが分かります。しかも、河野の失敗は、野党には絶好の攻撃の材料です。
関連記事。野田聖子、総裁批判は卑怯。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS08H3I_Y7A800C1000000/?dg=1
(寸評:危惧した通りになってきました。首相は自由に意見を言えるのは自分だけだと豪語したばかりではないですか。国民に対して自分は卑怯ではないと言い切れうのか。昨日の川柳の、河野野田、所詮二人も自民党、なのです。そもそもこんなことでは、少しも政権のイメージ刷新にはならないではありませんか)
903.加計の為の国家戦略特区 17/8/9
加計学園問題は疑念が収まるどころか、その実態の異様さ、根の深さが一層明白になってきました。安倍首相としては、関係閣僚を一掃したことで、問題に蓋をしたいところでしょうが、そうは問屋が卸さないのです。なぜならその様相は、以前より一層きな臭くなってきているからです。戦略特区のWGには加計学園から複数の出席者=利害関係者、があり、意見を述べたことが分かっており、しかも議事録からは出席の事実も、その発言も抹消されているのです。戦略特区が始まる以前から、加計学園の獣医学部新設と今治市の問題は、長年の懸案事項であり、だからこそ、首相が知らなかったという説明には無理があるのです。
関連記事。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017080802000119.html
関連記事。速記録廃棄。
http://www.asahi.com/articles/ASK885146K88ULFA00Y.html?iref=comtop_8_03
関連記事。訪問記録、一転非開示。
https://www.ehime-np.co.jp/article/news201708021079
国家戦略特区のWG自体に、学園が直接参加していたという事実こそ、加計学園ありきどころか、加計学園の為に国家戦略特区が設けられたという疑念を強調するものなのです。その後で、「割り込んできた」京都産業大を排除する為に、石破4条件に2つの条件を「萩生田」が無理やり追加したとすれば、いかなる矛盾もない、理路整然とした説明が可能です。即ちこの事件は、首相と取り巻きによる、これ以上はないような、悪質な政治の私物化の象徴となる事件であり、真相を究明しないわけにはいかないのです。
・公文書の重要性の記憶なし。菅長官。
http://www.asahi.com/articles/ASK884VHNK88UTFK00K.html?iref=comtop_8_07
コメント:記憶にございませんですか。せめてもっとましな言い訳は考えつかないものか。
・国税長官、異例の就任会見なし。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080801155&g=soc
(寸評:何が諸般の事情ですか。他にいくらでも人材はいるでしょう。佐川でなければならない理由が分かりません。自分が政治と官僚の腐敗の象徴になっていることに、気がついていないとは思えない。確信犯です)
904.国民は見ている 17/8/9
・次の首相は石破。日経調査。
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/cabinet-approval-rating/
コメント:内閣不支持率も49%の高止まりです。国民はちゃんと見ています。
・教育勅語、一文字も使えない。尾木ママ。
http://www.asahi.com/articles/ASK7511QFK74PTIL03J.html?iref=comtop_favorite_03
コメント:その通りです。
・全米が泣いた、日系アメリカ人議員。
http://toyokeizai.net/articles/-/183605
コメント:オバマケア撤廃反対運動を命がけで呼び掛け。米国民も見ています。
・新国立工事の過労自殺の真犯人。
http://diamond.jp/articles/-/137889
コメント:一読を。
・核兵器廃絶のために、日本は理想と現実の両方を主張せよ。
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2017/08/post-933.php
・暮しの手帖、再び戦争記録集。
http://www.asahi.com/articles/ASK7S5WFTK7SUCVL02M.html?iref=comtop_list_cul_n01
・100年人生は、戦争くらい起きると考えよう。島田。
http://toyokeizai.net/articles/-/181417
905.広島、長崎、沖縄。17/8/9
長崎の記念式典を見ました。
関連記事。長崎の平和宣言。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017080902000260.html
関連記事。同全文。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/08/nagasaki_n_17704830.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。外国人が見た広島・長崎・沖縄。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO19683130U7A800C1000000?channel=DF260120166502&style=1
関連記事。聞き漏らすまい。長崎新聞。
http://www.47news.jp/47topics/e/293471.php
関連記事。焼き場に立つ少年。
http://www.asahi.com/articles/ASK877VJMK87PITB00V.html?iref=comtop_8_01
(寸評:有名な写真です)
関連記事。安倍首相、核禁条約、批准せず。
http://www.asahi.com/articles/ASK895WRWK89UTFK00V.html?iref=comtop_8_04
コメント:それでいて、よくも広島と長崎に行けたものです。昨日の長崎の式典では、国連事務総長から政府に理解を求めるメッセージが紹介されていました。こういう価値観悪の人物が首相の座にある限り、日本が(日本人同士が)平等で、(米国と)対等で、平和な国になることなどあり得ないのです。オバマでさえ核兵器を否定しているのです。
906.改造で加計をチャラには出来ない。17/8/9
安倍首相が内閣を改造しました。でもそれで日本の政治が(良い方に)一変すると、誰が断言できるのでしょうか。閣僚が交代すれば、それまでの発言と政策決定の責任は一切免除されるのでしょうか。辞任すれば、在任中の行為は免責で、国民への置き土産はそのままに、責任だけは免れる。それではあまりに虫が良すぎはしないでしょうか。在任中に決定した政策を、全部白紙に戻して、初めて言える事ではないでしょうか。
関連記事。稲田招致、与党認めず。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080901074&g=pol
加計学園の疑惑も、担当大臣が辞任し、首相が意味不明な言い訳で、頭を下げさえすれば、それでなかったことになるのでしょうか。
関連記事。認可保留へ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170809/k10011095061000.html
権力は腐敗する。それは定理です。だから国民が政治権力を監視し、軌道を修正することを可能にする仕組みが作られた。それが憲法であり、民主政治なのです。でもその仕組みが機能しないように、国家権力を乱用し、事実を隠蔽し、報道を抑圧し、批判することさえ許さないとなれば、それは便宜を図るというレベルの話ではなく、全く次元の異なる、深刻な話になるのです。
安倍首相と菅長官がしてきたことは、正にそれなのです。知人や支援者に便宜を図ったという話はよくあることで、無論良くはないが、比較的罪は軽い。謝罪と辞任で済むレベルです。でもその事実を隠蔽するために、ルール(憲法を含む法律)までねじ曲げたとなれば、もうそれは謝罪と辞任で済む話ではないのです。刑事告発と収監が視野に入ってくるのです。
だからこそ、加計問題を、今のまま、あいまいな状態で放置することは出来ないのです。この事件を放置、黙認すれば、日本が民主主義の国でも、議会制度の国でも、法治国家でさえもなくなってしまう恐れがあるからです。
大風呂敷を広げるようで恐縮ですが、私は国民の百人に一人(1%)ではなく千人に一人(0.1%)でも、このトレンド・ウォッチャーを読んでくれれば、日本は(良い方向に)大きく変わるのではないかと思っているのです。なぜなら現代の日本人に最も必要なことは、特定の政治家(安部首相、小池知事を含む)の見解に無批判に同調することではなく、自分自身の意見を持ち、正々堂々と主張することです。
907.日本を焦土化。17/8/9
・北、日本ごときは一瞬で焦土化。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/09/north-korea_n_17705576.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。狙ったのは日本の領海。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/50730
関連記事。米朝、激しい応酬。
http://jp.reuters.com/article/north-korea-idJPKBN1AO2LM
関連記事。62%が脅威。50%が軍事行動支持。
https://www.cnn.co.jp/usa/35105561.html?tag=cbox;usa
関連記事。トランプには行動する用意があるのか。マケイン。
http://www.bbc.com/japanese/40871970
関連記事。米核戦力は過去最強。トランプ。
https://this.kiji.is/268017167831695366?c=39546741839462401
関連記事。米朝に自粛呼び掛け。中国。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080901354&g=int
関連記事。日本・アジア株全面安。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGD09H89_Z00C17A8MM8000/?dg=1&nf=1
関連記事。ロッキードの防衛システムへの問い合わせ急増。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8175.php
コメント:金正恩を国際犯罪人として訴追を。恫喝ゲームに付き合うのはいかがなものか。世界中から後ろ指を指されるようにしてしまうことが重要です。犯罪者から武器を買う者もまた犯罪者です。北が求めているものは米国と対等な和平条約であって、もしそうなら日本が仲介出来る可能性も出てきます。安倍晋三がノーベル平和賞という夢のような可能性も出てきます。中国がなだめるのは当然ですが、彼らには落としどころが分からないでしょう。マケインが言っているのはケネディとキューバ危機の事でしょう。結局米国の軍需産業が儲かっただけで騒動が終わるのでは、話になりません。
908.ポスト安倍。17/8/9
・岸田、ポスト安倍に意欲。
https://this.kiji.is/267947835184776698?c=39546741839462401
関連記事。政界再編は止められない。
http://diamond.jp/articles/-/138008
関連記事。改造リスク、早くも顕在化。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080701014&g=pol
コメント:岸田禅譲というのは、安倍首相がのっぴきならない状況に追い込まれた場合だけです。本人は三選の意欲満々です。
909.豚と豚の出来レース。17/8/11
なーんだ、そうなんや。
それならそうと、最初から言ってくれれば、心配しなかったのに。
北のミサイル発射と、その後の米国の対応は、北と米国の、実戦を想定した兵器ビジネスのデモンストレーションだと思うと、不思議に納得できます。
北と米国が、お互いに危機を演出しあって、北はイラン、シリア、パキスタンに、米国はアジアやアラブの友好国に、自国の武器を販売するというビジネス(チャンス)が考えられるからです。危機感が強ければ強いほど、ビジネス・チャンスも大きい。ロシアや中国に武器ビジネスをいつまでも独占させておく手はないからです。
しかも北は中国の言う事も、ロシアの言う事も聞く気はない。だから事実上のフリーハンドです。米国は米国で、核兵器は輸出できなくても、通常兵器で世界最高水準の技術を持っています。
トランプは言うでしょう。さあさあお立会い。北からミサイル、しかも核弾頭を乗せたミサイルがいつ飛んでくるかわからない状況だ。なにしろ金正恩とくれば、札付きのワルだ。見境なく、誰にでも噛みつく狂犬だ。それは北の放送を見ているだけでも分かるだろう。いつ何が起きてもおかしくない。
仮に自国に身に覚えがなくても、隣接する国に着弾すれば同じことなのです。甚大なとばっちりを受けることになる。自国民を大量破壊兵器の犠牲にしないために、技術的に優れた、米国のミサイル防衛システム、THAADを購入することが、現時点では最良の選択だといいたいのではないか、。多少高くても首都が消えてしまうよりは、ましではないかと。
近距離用のPAC3を含めた一式をお買い上げの国には、有事に戦略爆撃機の空爆2回と、空母による敵航空部隊制圧一回のクーポン券を、サービスにつけるかもしれません。
かたや北は北で、こう言うでしょう。世界広しと言えども、あの傲慢で横暴な米国を相手に一歩も引くことなく、自国の技術で(これは嘘)、大陸間弾道弾と核弾頭の開発に成功した、高い技術力を誇る国である。実はあまり公開はしていないが、サイバー攻撃でも世界有数の技術と実績を持っている。実戦から、仮想空間の戦い、市街戦用の小火器に至るまで、全ての戦争オプション、ニーズにお応えできるのは北だけなのだ、カムサハムノダ、コマウォヨと。
ちなみに戦闘に勝利した暁には、高さ30mの銅像の建立もお引き受けできる。但し、武器の輸送については、国際監視が厳しくなっているので、別途ご相談させて頂きたい。北は世界中に大使館があるので、なんでも気軽にご相談頂きたい。チャルプタケヨ。米国の属国にさせられて、米国型金融資本に骨までしゃぶられている国が、自国のプライドを取り戻し、米国と対等な議論ができるようになれば、北としても、それに勝る喜びはない。
危機感をあおるためには、火花を散らすにらみ合い(ごっこ)を続ける必要があります。なので、北は、次は何とかして核実験を行い、核兵器の小型化に成功したことを印象付けようとするでしょう。基地には直接打ち込まないまでも、グアム島の近辺にミサイルを打ち込み、技術を誇示し、米国の心胆を寒からしめたい。北から頼むのではなく、米国から和平協定を持ち出させたい。日本などは、最初から眼中にはない。
関連記事。8月半ばまでにグアム向け発射を用意。
http://www.bbc.com/japanese/40883698
関連記事。グアムの米戦略爆撃機、先制攻撃の準備。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170810-00000512-san-kr
関連記事。日本の上空通過。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170810/k10011095461000.html
関連記事。集団的自衛権で迎撃。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017081000937&g=prk
関連記事。PAC3、4か所に。
http://www.asahi.com/articles/ASK8B7S3XK8BUTIL042.html?iref=comtop_8_01
関連記事。炎と激怒の行方。
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-40872348
(寸評:お互いの威嚇のジェスチャーはともかくとして、ミサイルを迎撃する方が、実験としては「双方」に有益だと思います。但し核弾頭を搭載していれば話は全く別です。先制攻撃もありです)
910.小池と日本ファ。17/8/11
今日はテーマが二つあるので、前書が長くなっています。それにしても高校野球を優先(相撲があれば相撲優先)して、国民が最も関心のある閉会中審査を中継しないNHKは、どこまで安倍政権に便宜を払えば気が済むのでしょうか。首相が出席しなくても関心はあるのです。
関連記事。主役不在のゼロ回答。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170810-00000122-mai-soci
(寸評:小野寺の正体見たり。首相だけ見ているのでは、政治も防衛も任せられません)
「小池知事と日本ファの正体」
安倍政権に騙されていることにようやく気が付いて、子供じみた嘘を付かれ続ける事に嫌気がさした国民が、安倍内閣の支持率を大きく下げて、それが都議選での議席の数字として表れました。支持率低下と閣僚の相次ぐ失言で追い詰められて、やむなく内閣改造をしてはみたものの、不支持の方が支持より多い状況を変えることは出来ませんでした。安倍政治へのノーは、都議選での自民党の惨敗と、都民ファーストの台頭という形で具体的に示されたのです。
安倍首相は、次回もお友達内閣では持たないことに気が付いたので、自称仕事人内閣に舵を切りました。ところが目玉の3人の大臣の内の二人が早速躓きました。原発反対の旗を掲げていたのに、行革相になった途端に旗を引っ込めた前科のある河野は、中国相手に早速弱点(政治家としての限界)を露呈しました。野田聖子は政権批判だったのに、安倍首相にゴマを擦り始めました。二階が無理やり押し込んだ江崎は、失言と取り消しで二転三転しています。
臨時国会の要求から二カ月たっても国会は開かれていません。おそらく9月になってからでしょうし、そこには民進の新代表が決まってからという裏取引さえ想像させます。関係閣僚が変わっただけで、加計学園問題が解決したとは、どの国民も思ってはいないでしょう。加計学園、今治市、首相官邸の癒着ぶりが次々と明らかになっているからです。それでも、加計理事長、昭恵夫人、稲田前大臣など、渦中の人達の証人喚問には、自民党は頑として応じようとはしません。加計学園の真相究明をしない限り、自民党の復活はないという簡単な事実に、どうして気が付かないのでしょうか。
関連記事。加計学園幹部。殊勝秘書官と面会。
http://www.asahi.com/articles/ASK895HZMK89UTIL04Z.html?iref=comtop_favorite_02
国民が、と言うより自民党支持者が求めているのは、現状のままでの安倍政権の続投でなく、自浄作用を取り戻して、清潔な中道保守の政党として再生(リボーン)することなのです。それを自民党、中でも安倍首相自身が自覚しない限り、自民党のじり貧は続くのです。安倍首相にそういう見方が出来ないことは、内閣改造後の加計問題への姿勢一つ取ってみても明らかです。安倍内閣は、基本的な部分=特に隠蔽体質、で何も変わっておらず、体裁を化粧直ししただけ、自浄の意欲はありません。ということは、安倍首相には解散総選挙しか道は残されていないのです。
私が安部首相なら、これ以上の事実の隠蔽はやめて(諦めて)、捨て身になって、加計学園のいきさつを国民の前に全部明らかにして、審判を仰ぎます。そこで自身に(せめて)積極的な関与がなかったことを(本人の言葉通りに)証明できれば、その時こそ、初めてイメージが挽回できるのです。しかもこれは駄目元だから、やっても損はないのです。
関連記事。菅長官、説明拒否。
http://www.asahi.com/articles/ASK8B52P8K8BUTFK00N.html?iref=comtop_8_04
(寸評:この人、日本の政治にとって必要な人なのでしょうか)
一方で、国民が期待を寄せている小池新党は、本当に受け皿になり得るのでしょうか。当初、石原都政や、内田独裁に対する反旗ののろしが、腐敗した都政に嫌気がさしていた都民に希望の光を与えました。我欲と悪意に満ちた老獪な既成勢力に対峙して、一歩も引かない姿勢に、都民は拍手を送ったのです。でもそこにしたたかさは確かにあっても、ある種の不透明感と、うさん臭さも付きまとっていたのです。
築地と豊洲の問題は、両方とも使うという、これ以上はないという玉虫色の見解を最終案として出してきました。ところが不思議なことに、誰もその矛盾を指摘するものがいないのです。選挙で協力した公明党は無論のこと、自民党でさえ抗議しようとしないのです。メディアの批判力が落ちているということは、決してほめられたことではないのです。想像できるのは、自民党との裏取り引きの存在です。仮にそこまでは行っていないにしても、安倍政権には小池知事=都民ファ、日本ファ、とうまくやってきたいという思惑と期待があります。それがメディアを含む批判封じにつながっている可能性もあるのではいか。それが悪い方向に作用すると、今後の小池独裁都政につながって行くのではないか。
市場の二本立て構想で、心底困惑し、困っているのは業者です。二カ所に店を構えたり、短期間で移転することは、無駄で無理な費用の負担を意味しています。そんな余分な資金など、誰も持ち合わせてはいないのです。豊洲の移転問題は、都民の食の安全性の為でも、業者の利便性の為でもなく。結局小池都知事のパフォーマンスの道具に使われただけではないのでしょうか。そういう疑いが拭いきれないのです。それが小池知事への最初の不信感です。
二番目の不信感は、都民ファーストの方針にあります。都議選前のアンケートでは、戦いを挑んでいるのに、自民党への批判も抗議も一切なく、あろうことか改憲にも反対していませんでした。全候補者がです。これは暗に自民党とは仲良くやっていきましょうと言っているのと同じことなのです。しかもそれは新風を求めて、都民ファを選んだ有権者の気持ちとも一致していないのです。誰も第二自民党を望んで都民ファに投票した訳ではないのです。言い方は悪いが、都民ファの議員たちは、本音を伏せて当選した。だから未だに政策を打ち出せないし、意見も出せない。なぜなら自分なりの信念も政策も持ち合わせていない、ロボット議員だからです。しかもそれはどこかで見た光景=デジャブ、です。安倍チルドレンの代わりに、都議選で都民が選んだのは小池チルドレンなのではないでしょうか。
自民と都民ファ(今後は日本ファ)の持ちつ持たれつの関係を、安部も小池も期待しているのではないか。安倍から小池への政権移譲を、両者が意識し出しているのではないか。稲田の代わりは野田聖子ではなく、小池百合子ではないのか。それが小池の政策の批判封じ(含むメディア)につながっているのではないか。ならば都民ファ(日本ファ)の支持者にお尋ねしたい。自民と日本ファがもたれあう事で、あるべき国民本位(国民ファースト)の健全な政治がもたらされると思うのかどうかをです。
私は、それがどの政党であれ、本音を隠すようないかがわしい政党には、日本の未来を託す気にはなれません。同じ歳費を払うのなら、正体の分からぬ議員より、腐っても鯛で、正体の分かった民進のリベラルな議員の方が安心できます。そもそもいかに自民党を離党したとはいえ、代表が若狭では、印象が弱すぎます。第一十分な論客足りえていません。
悪夢のようなシナリオも考えられます。それは自民と日本ファが、政策合意で、原発の再稼働と、改憲を押し切ってしまうという筋書きです。見かけの厚化粧はとやかく言うべきではないが、でも心の厚化粧だけはお断わりです。自民と日本ファが、一見対立しているようで、実は背後でつながっているという設定は、策士小池百合子ならやりそうな事です。それこそが、日本のポピュリズムなのです。国民は投票する前に、日本ファの真意と意図がいかなるものかを、冷静に見極める必要があります。騙されるのは安倍政権だけで沢山です。まして安倍首相の女性バージョンなど、誰も望んではいないのです。
911.米朝夏の花火噺。17/8/12
・PAC3,中四国に展開。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170811/k10011097131000.html
コメント:弾道の高度が高過ぎて、飛行中に近距離用のPAC3で打ち落とすことは出来ません。間違って国内に落下してきた場合の対応でしょう。相手が複数の場合は、実効性も疑問です。というか、自国の防衛システムなのだから、外国から購入するよりは、国内で高高度=宇宙空間、でも迎撃できるシステムを開発した方が、精度の高いものが出来ると思います。しかも、それは平和主義と矛盾しません。
・グアム、観光業に打撃。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20170811-00000046-fnn-int
コメント;とんでもない。逆に思いがけない観光資源になるでしょう。8月中旬の北のミサイルの打ち上げと着弾の光景は、ぜひともNHKに4K映像で中継してもらいたい。NHKが生中継を申し込めば、豚将軍は快く取材を受け入れるでしょう。ついでに得意満面の将軍の姿も放映すれば、なお満足でしょう。但し、長岡の花火のように、大規模でも、美しくもないでしょう。グアムにも取材班を送り、米イージス艦の艦橋と、空中警戒機から中継映像も欲しいところです。トランプは事前に発射基地を叩くなどいう無粋なことはせずに、グアムの上空までミサイルが飛来する=発射17分後、まで待って、見事に、かつ華麗に打ち落としてみせて貰いたい。今世紀最大で、最も金の掛かった、しかも無意味なショウになるでしょう。グアムには世界中から報道陣が押し寄せるでしょう。一方、グアムの住民に、動揺は全く見られないとのことです。
・トランプ、臨戦態勢。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017081100169&g=prk
関連記事。グアムのB1,攻撃の準備完了。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/10/b1b-lancer_n_17715348.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。独首相が自制要求。
https://this.kiji.is/268756286276567042?c=39546741839462401
関連記事。ロ外相が憂慮。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017081100793&g=prk
関連記事。中国は中立保つべき。共産党機関紙傘下の新聞。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/08/post-8195.php
関連記事。トランプ、金正恩は脅しあいに過ぎない。もたつ持たれつ。
http://toyokeizai.net/articles/-/184128
コメント:性格も似ています。今更引っ込みはつかないだろうが、最初から北の演説は全部無視して、準備だけを進めておくべきでした。駆け引きでは、怒った方が負けなのです。
912.隠蔽の開き直り。17/8/12
・防衛省、オスプレイの飛行再開容認。
http://www.asahi.com/articles/ASK8C2V4LK8CUEHF001.html?iref=comtop_list_pol_n02
(寸評:だったら最初から反対すべきではありませんでした。腰砕けもいいところで、中途半端な姿勢は、特に防衛大臣は絶対にとってはならないものです。小野寺の資質に疑問を感じざるを得ません。何故防衛相を中谷か、せめて森本にしなかったのでしょうか)
・首相の三遷望ますが6割。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170810-00050101-yom-pol
(寸評:しかも親安倍の読売による調査です。しかも郵送形式なので、電話の自動応答より、信頼性が高くなります)
・キラキラ閣僚名。英訳はなし。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170811-00000018-mai-soci
(寸評:当たり前です。しかも国民がそういう命名を望んだわけでもありません。プリクラにこだわる少女ではあるまいし、見せかけにこだわる安倍内閣です。ところで総活躍の加藤は何をしたのか、よく分かりません。前任者の石破は、地方創生相の時に4原則を作っています。それが、加計学園野問題で唯一の客観的指標であり、暴走の歯止めになりました。それなのに、萩生田がそれを反故にするべく、2条件を付け加えたのです)
・量産の散歩番組。支える素人。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170811-00010000-yomonline-life
(寸評:話は少し違うが、NHKの会長がサラメシに出るらしい。セコイやり方だし、そんなことで人気の回復はできません。会長は名誉職ではありません。24時間勤務だし、報道に命を賭けられない人に務まる仕事でもありません)
・朝日社説。加計学園問題、記憶ないは通じない。
http://www.asahi.com/articles/DA3S13082078.html?iref=comtop_shasetsu_01
・同じく。引き継がれた隠蔽体質。
http://www.asahi.com/articles/DA3S13082094.html?iref=comtop_shasetsu_02
913.大戦の総括。17/8/13
今回は今までで一番長い前書き、即ち大戦の総括です。
まもなく終戦(=敗戦)記念日です。第二次大戦の総括を、今に至るまで日本政府、とりわけ自民党政府は避けてきました。しかし最近の歴史ブームは、その必然的な流れとして、現代史をもその対象とするようになりました。その結果、タブー視されてきたテーマ、即ち太平洋戦争はどうして起きたのか。何故米国は原爆を落としたのか。それを避ける方法はあったのか。終戦=降伏の手順に誤りはなかったのか。そういう国民の素朴な疑問に応えようとする番組も出てきたのです。
そうした番組の一つに、NHKBSの昭和の選択の「ポツダム宣言」があります。そもそもNHKの存在理由は、その政府迎合の報道部門にあるのではありません。民放が手を出そうとしない(なぜならスポンサー=行政の管理下、の機嫌を損ねる事に慎重であり、視聴率が低い番組は制作できない。だから基本、大衆迎合にならざるを得ない)、文化・教養部門については、僅かにその良心が残っていることが感じられるからです。それさえも失えば、たとえ逮捕されようとも、私はNHKに受信料を支払う事を拒否するでしょう。不払い運動以前に、政府のプロパガンダが主な役割の自称公共放送などには、見向きもしなくなるでしょう。金を払って自ら洗脳されるなどという馬鹿馬鹿しいことは、到底承服できないからです。
公共に限らず、あらゆるメディアの批判も、自主・ボランティア・メディアであるWTWの、重要な役割の一つです。それが「視聴率の低い」、個人的な「番組」に過ぎなくてもです。
話は飛びますが、平成29年の日本(の政治)に影響を与えた重要な人間が4人います。中でも籠池理事長、前川前次官は、体を張って、安倍政権の理不尽に立ち向かいました。そしてその姿勢を、国民は高く評価したのです。国民栄誉賞に値する行為です。しかし籠池の場合はすねに傷があったので、そこをついた検察が、最も重い詐欺罪で逮捕しました。本人は覚悟の上だったでしょう。しかし森友問題の新味がなくなると、メディアは日和見を決め込んだのです。即ち政府も悪いが、籠池も悪いという二足の草鞋的見解に立ち、不必要に政府を刺激するリスクを避けたのです。しかし国民の側に立つのであれば、籠池弁護の記事の一つも掲載されてしかるべきです。でもそれは見られないのです。
かたや前川には後ろめたい事情はなかった。だから加計問題で嘘をついたのは前川ではなく、安倍首相の方だという確信を、国民が持ったのです。一方加計学園問題だけなら、ここまで民心が離反することはなかったでしょう。籠池問題で、国民が安倍政権と財務省の対応に大きな疑問を感じた。その疑念が加計学園問題で、確信に変わったのです。安倍首相は評判を落とし、というより人間的な信用を失って、都議選の惨敗という形で追い詰められたのです。内閣改造をしても、支持が不支持を上回ることはなかったのです。
それは安倍首相が自分と家族のメンツを守ろうとして、自民党=とその支持者、を犠牲にした結果なのです。これでは民進党を巻き添えに出来ないと判断して身を引いた蓮舫の方がましです。安倍首相は自分と家族の都合を優先し、そのおかげで、自民党も評判を落としたのです。普通なら、党内で造反や造反が起きてもおかしくない状況です。
ことここに至っても、表立って反対しているのは、未だに石破と村上くらいです。無論水面下で不満は築盛していることは間違いがないでしょう。品性高からぬ幹事長、官房長官などが、人事権を振りかざして、造反を抑えていることも想像できます。加えて、安部チルドレン(スキャンダルのゴミ屋敷)にはそもそも基本的な思考能力さえ備わっていないようです。だから改造後も、学園問題と無関係ではあり得ない幹部=良くても共犯、が居座っていられるのです。それは結果的に、安倍政権には、口先だけの謝罪以上の反省はないだろうし、今後の政治姿勢に変更がないことを意味しているのです。
しかも呆れたことに、安部首相は続投を強く望んでおり、三選の意欲を捨てていないと伝えられます。父親の墓前でもそれを誓っているほどです。安倍首相はいつまでたっても自分の都合が最優先のようです。今自民党が挽回する方法は、安部首相が納得しようがするまいが、一つしかないのです。それは両学園問題における自身の不徳を潔く認めて、退陣することです。ところが岸田への禅譲などをちらつかせて、未だに、未練たっぷりに煮え切らない態度に終始しています。
このままずるする行けば、更に支持率は下がります。理由は簡単です。問題の原因も経緯も責任もあいまいにしたまま、事実の隠蔽を続けるのであれば、国民の誰一人として、納得することは出来ないからです。また忘れるには、事件の性質が悪質で、本来なら行政の国民に対する背信行為、服務規程版として法廷で裁かれるべき案件だからです。問題の究明を引き延ばせば、延ばすだけ、自民党の立場も本人の立場も悪くなる一方です。そうなってからでは、もはや解散総選挙で博打を打つしかなく、しかもその時は惨敗が避けられないでしょう。早めの退陣が、自民党にとっても、本人にとっても、ベストなのです。そもそも問題を丁寧に説明するとか言っておきながら、審査には出席せず、証人喚問にも応じない。正々堂々とか、潔さという言葉は首相とは無絵のようです。
話を戻して、日本の政治に大きな影響を与えている、残りの二人は、磯田道史と池上彰です。池上は100%リベラルとは言い難いが、少なくも、国民の素朴な疑問に正面から向き合っています。磯田は中道のリベラルです。皮肉なことに、今や政治解説番組がドル箱になりつつあります。但し政治評論家やジャーナリストという分類でいえば、青木理(おさむ)や伊藤敦夫、岸井成格(しげただ)の方が、主張を明確に提示しています。磯田や池上は、国民に考える材料を提供しているようです。
話をもっと戻して、ポツダム宣言(ウィキペディアのポツダム宣言を参照願います)です。ルースベルトが死に、大楼量がトルーマンになったことは、日本にとって大きな不幸でした。トルーマンは原爆投下を指示した本人です。トルーマンはポツダム宣言で、無条件降伏を要求しました。天皇制を維持したかった日本政府は、国の体制に手が加わる(可能性のある)無条件降伏の要求を呑むわけにはいかなかったからです。そのまま認めれば、本土決戦を主張する強硬な陸軍で、クーデターの恐れもあると思われたからです。無論、天皇に終戦の気持ちがあることは、日本のみならず、米国でも承知していました。だから降伏にノーを言うことも出来ません。だからポツダム宣言(日本への降伏要求の最終宣言)にイエスともノーとも言えなかったのです。
日本政府としてはノーとは言っていないという事で、暗に降伏を受け入れる余地があることを理解して欲しかったようです。また(よせば良いのに)ソ連の仲裁を期待していました。でもそれは満州・北海道への終戦後の侵攻という形で裏切られるのです(そんな相手に北方領土返還を期待する方が無理なのです)。でもこの煮え切らない態度はとんでもない結果を生んだのです。日本の新聞が、無条件降伏の要求を黙殺(鈴木貫太郎も黙殺)したと報じたからです。もとより欧米文明にはあいまいな意思表示を容認するような文化はありません。だからこれをノーと受け取って、米国が原爆を投下したのです。
原爆投下の理由は、広島と長崎で爆弾の種類が異なっていたことでも分かるように、他民族を実験台にした人体実験です。だから我々も、米国の暴挙を断じて許すことは出来ないのです。でももう一つの理由が米政府の公式見解です。
それは、本土決戦を避けたいという切実な思いです。なぜなら南アジアで日米が戦った時には、日本兵15名の損傷に、米兵が1名だった。でも沖縄戦ではそれが5人に一人となり、米兵に2万人の犠牲者が出た。それが硫黄島ではとうとう一対一になった。だから本土決戦をすれば、膨大な米軍の犠牲者が出るに違いない。故に終戦を早めたかったという説明です。それはあながち、こじつけでもないように思われます。
とすれば、何がこの無意味な、しかも膨大な消耗戦の真の原因なのか。それは結局、日本帝国陸軍が、戦争の私物化、即ち自らの為の軍隊になっていたからではないのか。現代の日本の省庁が自組織の為の役所(森友問題の財務省のように)になっていることも、戦前の価値観が未だに日本の官僚機構を支配していることを意味しているのではないか。陸軍の硬直した思想と、尊大な思い上がりは、ついには天皇の意志さえ踏みにじるようになるのです。現代の安倍政権にも、その不遜な天皇軽視の傾向を見て取ることができます。帝国陸軍にとって、国も国民もどうでも良くて、自分達さえ良ければ、それで良かったのです、しかもメディアはそれを批判しませんでした。これも現代日本のメディアと権力の関係に似ています。
しかも戦略でも戦術でも、日本軍は都合の良い見通しを立て、幹部に甘く、現場には厳しく、自国の兵士を戦闘のみならず、変死や餓死に追いやったのです。これは組織のお手盛り、硬直化、腐敗、無能の結果であり、似たような例を、私たちは現代日本の、経営者や労組に見ることが出来るのです。
事実上の本土決戦だった沖縄を別にしても、広島の30万人、長崎の15万人の市民の犠牲は、仮に東郷外務大臣の状況判断に誤りがなく、政治家が主張を明確にしていれば、避けられたことなのです。降伏しようとしている相手に、原爆を使えば、世界的に信用を失うからです。統合大臣が、ソ連の仲介などあてにせず、米国と直接交渉をしていれば、原爆投下を避けられた可能性は十分にあるのです。
しかし単純に核兵器反対を叫ぶだけでは同種の国家的危機を避けることは出来ません。恣意的な政治や政策を生み出すような、政治的、経済的環境を二度と作り出さないようにすることこそ重要で、その仕組みの一つが平和憲法なのです。国民が正気を保ち、権力者への監視を緩めないこと。即ち「信用できない」人達に、政治を任せないこと。それが国民を、二度と酷い目に合わせないために、最も効果のある方法なのです。加えて、時の外務大臣は、丁寧な言い方をすれば、能力不足でした。残念ですが、それはのちの時代の総理大臣にも言える事なのです。現代の日本は、戦前の日本というよりは、終戦直前の(混乱した)日本によく似ているのです。
以上が、戦後生まれの私の、大戦の総括です。
914.ギロン堂。17/8/13
週刊朝日 8月18日号 田原総一朗のギロン堂から
安倍首相への国民の不信感は大臣を代えても払拭できない
安倍晋三首相が8月3日に内閣改造を行った。
7月の東京都議選での惨敗や、支持率が30%を割る下落などで強い危機感を抱き、何とかして支持率の回復を願っての改造であった。
前回の総裁選で、安倍氏に対抗して立候補しようとした野田聖子氏を総務相に、原発に反対を唱えている河野太郎氏を外相に起用したことなどは、お友達内閣との厳しい批判から脱却を図ろうとする安倍首相の意図が示されている。
野田氏が2015年に総裁選に立候補しようとしたときには、一時は20人以上の推薦人が集まったのだが、執行部から野田聖子氏などを担いだら選挙のときに公認しないぞ、と脅されて18人に減ってしまい、立候補できなかったのであった。
一強多弱が続いたための傲慢さが、森友学園問題や加計学園問題などを引き起こした。いずれの問題も、少なからぬ自民党議員が批判の的になったはずである。現に、私は何人もの自民党議員から、「理解に苦しむ」と聞かされた。だが、お友達の閣僚や党役員たちはそのことを安倍首相に言えず、むしろ無理して付度をしてしまっていた。
今回の改造で、無理して付度をしていた地方創生相や文部科学相、農林水産相、そしてなぜ閣僚にしたのか理解しがたい防衛相や法務相が取り換えられた。
林芳正文科相や小野寺五典防衛相、斎藤健農水相などを私は評価しており、安倍首相の狙いはわかる。だが、なぜ党幹事長代行に萩生田光一氏を起用したのか理解できない。これではせっかくの内閣改造がぶち壊しだ。萩生田氏は、安倍内閣の支持率急落の要因である、加計学園疑惑の中心人物である。何人もの自民党の実力者たちに問うたが、誰もが「理解できない」と答えた。
さらに重要なことがある。支持率急落の原因は、実は安倍首相自身に国民が不信感を抱いたことにある。大臣たちを取り換えても、一件落着とはならないのだ。安倍首相は、この責任をどのようにとるつもりなのだろうか。
当然ながら、森友学園や加計学国ni対する国見の疑惑は、内閣改造で晴れるわけがない。
また、稲田朋美防衛相は辞任したが、日報問題は稲田氏の言い分が正しいのか、陸上幕僚監部(陸幕)側の主張が正しいのか、極めてあいまいなまま、かたちの上だけで処理された。国民の多くは、はっきりとした決着を求めている。そのためには稲田氏や陸幕側の責任者の国会での証人喚問が必要である。
さらに、安倍首相は加計学園が獣医学部を新設することを知ったのは、今年の1月20日だと国会で言い切っているが、去年だけで加計孝太郎理事長と7回も食事やゴルフをしているのである。7回も食事やゴルフをしながら、獣医学部新設の話がまったく出なかったというのは、信用せよというほうが無理だ。この疑惑は、まったく解決していない。国民を納得させるには、どうしても加計氏の国会での証人喚潤が必要である。これらのことを実施することこそが、安倍首相の責任である。
まだある。森友学園の籠池泰典前理事長は、国有地払い下げの価格が8億円以上引き下げられたのは、安倍昭恵夫人のご尽力のおかげだと、私に答えている。この籠池氏の説明が正しいのかどうか。国会で昭恵夫人にただしてもらいたい。
記述に同感であり、短いので全文を引用しました。
915.大本営発表と腸保守。17/8/14
北はグアムにはミサイルを撃ち込まないでしょう。慎重に検討するとしか言っていないからです。日本上空を通ると恫喝したのは、小野寺が集団的自衛権の対象だと言ったからです。火に油を注ぐなど、防衛相の取るべき態度なのでしょうか。これでは稲田の方がましに思えてきます。結局、北はSLBMの実験を淡々とやり、それも日本を飛び越える軌道で実験するにとどまるでしょう。単なる個人的な憶測ですが。
戦争中、日本軍は不利な発表を一切行わず、戦意高揚のための宣伝情報(プロパガンダ)だけを流していました。しかも敗色が濃くなった終戦間際には、事実と異なる虚偽の情報さえ流して、意図的に国民を騙していたのです。いわゆる大本営発表がそれですが、その状況と、現在の政治の状況が、あまりに酷似していることに驚かされます。
現代の大本営、即ち内閣官房の発表は、どのようにひいき目に見ても、事実と異なるか、事実の隠蔽でしかなく、安部首相と政府に不利な情報は全て伏せられています。謝罪は無論のこと、言い訳をするつもりさえないようです。本人の性格もあるのでしょうが、冷笑を浮かべつつ、突き放すような菅長官の答弁からは、議会政治への「忖度」も、国民への「配慮」も、憲法を含む順法精神の片りんさえ感じられないものです。
そして稀代の悪代官が仕えるのは、肥大した自己顕示欲の持ち主、安倍王朝の主、安部晋三その人です。大本営がなりふり構わず嘘をつき始めた時期が、戦況が悪化した時期だとすれば、安倍改造内閣が、小野寺まで使って、事実(日報問題)を隠蔽し、加計学園関連の資料を廃棄し、記憶を抹消しているのは、正に安倍政権が崩壊の危機にある、末期的な状態にあるからではないのでしょうか。
日曜のサンデーモーニングで、超保守の論客、岡本行夫は、米国の保護がなければ、日本は裸で放り出されているのも同じだと言いました。その説明に、彼の本質の全てがあります。米国隷従だけが日本が生き延びる道だという、これ以下はない卑屈な外交姿勢。そういう人が日米外交の中枢にいたことに旋律を覚えます。米国偏重の思想は、同じく保守派の論客、三浦瑠璃にも共通している傾向です。
しかし米国依存体質は、米国に取ってさえ、有り難いものではないのです。彼らは日本が頼りになる同盟国になってくれることを望みこそすれ、決しておんぶにだっこで、面倒を見たいなどと思っている訳ではないのです。そんな国は、米国にとってもお荷物でしかないからです。超保守派の論客たちは、米国を批判したり、安倍政権を批判する者は逆賊だと言わんばかりです。言い換えれば多少知的なヘイトスピーチのような人達です。その一人に櫻井よしこがいます。日本会議もそれに近い存在です。
日本から米国の基地がなくなれば、ロシア、中国が攻めてくるぞと彼らは言います。では中ロは外国に派兵して占領したでしょうか。確かに、アフガンやクリミアの例、南沙諸島の基地建設もありました。でも軍事力を行使して、外国を征服するところまではやっていません。しかも日本に防衛力が全く無いわけでもありません。超保守主義者が、中ロに用心せよと言い、それが外国の侵略に備えよという意味であるのなら、米国もその中に入れておかなければおかしいのです。
外交とは、周囲の外国と、つかず離れずの関係を保ち、是々非々で対応して、領土や主権を守るための(平和的な)手段です。だから反対派の意見を封じて、全面的に一国に依存するなどという姿勢は、もはや外交とは呼べないものなのです。それは事実上の属国であり、その結果、いつまでたっても国際的にまともな発言権を持つことが出来ないのです。
外国から見れば、日本政府が何をほざこうとも、結局米国の言いなりであって、それは核軍縮条約一つとっても、明らかだという事になります。ところで、別所とかいう国連大使は即刻解任すべきです。全くもって日本の為にはなっていないからです。属国のくせに、大国としての見栄だけは張りたがるから、安部首相は国民の税金を対外援助に湯水のように使うことになるのです。でもそれは、安倍首相の行き過ぎた超保守の思想と、米国一辺倒の価値観が招いた、身から出た錆であり、自業自得なのです。
岡本や三浦、櫻井(および安倍、菅、麻生、別所)の価値観は、きつい言い方をすれば、卑屈な売国奴の思想と言えなくもありません。外国(米国)に国と国民を売り、自分の保身を図るという立場だからです。でもそれは、日本にとっても、世界にとっても、良いことではないのです。日本の超保守の思想が行き着くところは、繁栄でもなければ、独立でもなく、金融資本主義を前提にした奴隷国家であり、亡国なのです。
超保守の人々は、強い自己顕示欲に加えて、事実隠蔽と詭弁と無責任が感じられます。それは安倍首相と同じ匂いがするのです。
日本を戦争の惨禍に巻き込んだ背景。それが国民主権のはく奪でした。意見を述べ、議論し、批判する自由を、警察権力を使って、国民から奪い取ったのです。安部首相の戦前回帰の思想から、そうした治安維持法が、共謀罪として、現代の亡霊、というより悪霊として立ち現れているのです。
北のミサイル発射には集団的自衛権が適用されると小野寺は言いました。ミサイルは宇宙空間を飛び、日本の領空に入るわけではない。しかも今回は核弾頭を搭載しているという情報もないのです。そこにどういう理屈で集団的自衛権が適用できるのか。安直にこれを認めてしまえば、今後は集団的自衛権が一層エスカレートして、米国の全ての軍事行動に、自衛隊が駆り出されることになることに、なぜ気が付かないのか。日本が自国の領土を守る時だけ、自衛隊が自主的に活動できるのであって、だからこそ憲法違反にはならないのです。だからこそ、とてもではないが怖くて小野寺には防衛を任せられないのです。小野寺はいまや日本にとって究めて危険な存在になりつつあるのです。稲田(しかし「自分」の事をグッド・ルッキングと言ったのには開いた口が塞がらなかった。しかも各国の閣僚がいる前で)よりはましだろうと、一度は期待していただけに、失望も大きい。
内閣改造で安倍政権が良くなったと思うのは幻想にすぎません。安倍政権に批判的だった議員を閣僚に取り込むことで、党内の批判を封印し、安倍政権の体制を強化することに一役買わせているのです。
国民は、いかに環境が変化したように見えても、あくまで事実関係を重視し、自分の眼で真実を見極めて、自分の頭で判断する為の、不断の努力を欠かしてはならないのです。それだけが、安倍大本営発表の虚偽と隠蔽に惑わされずに、しかも日本を戦火に巻き込ませない、唯一の方法なのです。これもまた大戦の総括につながるのです。
関連記事。外務省、核持ち込み異論ない。沖縄返還合意。
https://this.kiji.is/269378261258928132?c=39546741839462401
関連記事。オスプレイ容認。
http://www.47news.jp/47topics/e/293600.php
(寸評:昔も今も、国民不在の防衛・外務官僚です)
関連情報。田原のギロン堂から。
http://wtw.xsrv.jp/indexsekai913.html
916.語り部の必要性。17/8/14
・語り部を育成・
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017081300270&g=soc
関連記事。関連記事。ルソン島から72年。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170813-13120946-webtoo-l02
関連記事。米収容所で3千人以上死亡。
http://www.47news.jp/47topics/e/268806.php
関連記事。沖縄県民大会。
http://www.47news.jp/47topics/e/293598.php
コメント:語り部は、原爆、太平洋戦争については特に必要です。広島は、木造住宅が多い、遮蔽物の少ない地域で、多くの「民間人」の」殺傷を最初から意図していたことや、被災後に、日本軍が、若い男子だけを助けたこと、長崎では浦上天主堂の廃墟の保存を住民が願っていたのに、市長と司教が取り壊しを強行したこと、なぜなら天主堂が爆心地になったことを記憶に留めたくないと米国が思っていたからなど、語り継ぐべき、多くの事実があるからです。安倍首相を筆頭とする超保守の人たちは、語り部の存在を快くは思わないでしょう。何しろ大戦は正義の戦争だと思っている人達ですから。
917.終戦記念日に語り継ぐ 17/8/15
NHKの東京空襲の特番を見ました。死体が多数出てくる(しかも実写)映像は、とてもではないがファミリーで見るようなものではありません。少し前の私なら、悲惨な場面で目を背けていたことでしょう。最近の終戦がらみのドキュメンタリー-番組を見過ぎたせいで、私もとうとう昨夜は被爆直後の夢を、しかもカラーで見てしまいました。とんだ追体験です。
戦時中の米軍の空襲で66の都市が焦土となり、45万人の国民が殺害されました。広島、長崎を加えれば、90万人の非戦闘員が殺されたのです。沖縄、硫黄島を別にしてです。
いま私たちは、混むと好まざるとに関わらず、米朝の緊張関係の真ん中に位置しており、戦争を身近に感じざるを得なくなっています。ならば戦争の実相を、正確に把握しておく必要があります。実際に戦闘が始まったら、我々市民の身に一体どんなことが起きるのかを、予め知っておく必要があり、それこそが日本の国民が大戦で身をもって経験したことでもあるのです。
広島の特番を含め、空襲の特集は、体制派の報道に偏るNHKにしては、快挙です。アーカイブスの資料の少ない民放では成し得ない番組でもあります。
NHKは(少なくも積極的に)嘘は言わないかもしれない。でも政権に都合の悪い情報を伏せたり(隠蔽)、政権を支持する意見を報道したり(プロパガンダ)という事は、かなり頻繁に行われています。そういう意味では、印象操作に一役買っているのです。例えば、こんな報道がありました。北がミサイルを打ち上げた時に、NHKが街頭インタビューをしました。その時、とんでもないという意見が最初に出たのですが、あろうことか3人目のインタビューは、北が核を持つのなら、日本も持つべきだという意見を紹介したのです。NHKとしては賛否のバランスを取ったつもりかもしれません。四人目も否定的意見だったのですが、もし正確を期するのであれば、世論の意見の比率にも注目しなければなりません。国民の1/4が日本も核を持つべきだと思っているとは思えないからです。一人、核兵器の保有に賛成する意見があれば、その何十倍もの反対意見を紹介しなければ、均衡がとれているとは言えないのです。NHKの街頭インタビューでは、そういう事がしょっちゅう起きています。だから、私はNHKの報道部門を信用出来ないのです。
話を戻して、大戦中の鬼畜の行い、非人道的な殺戮行為として、真っ先に挙げられるのはヒットラーのホロコーストです。三百万人のユダヤ人の虐殺です。でも似たようなことを、米国も行っているのです。それが、日本とドイツへの無差別爆撃です。
航続距離6000kmの長距離爆撃機B29を開発した米国は、サイパン島から飛び立ち、2500km離れた日本本土を爆撃して、戻ることが可能になりました。しかし、爆撃を始めてはみたものの、命中精度が甚だ悪く、軍事施設や工場への命中率は7%に過ぎませんでした。問題はこれからです。
成果が上がらない事に業を煮やした米国(国防省)は本土空襲の指令官をカーチス・ルメイに代えました。ドイツの無差別爆撃を指揮した人物です。ルメイは、工場を爆撃できないのなら、都市全体を焼けば良いと公言しました。本人がそう断言している映像も残されています。そしてルメイは日本の木造二階建ての民家を効率的に焼き尽くすにはどうすれば良いのかというシミュレーションまでやっています。粘着性のあるガソリンなら、消火が難しいことが分かり、それを詰めた新型の焼夷弾を完成させたのです。因みに、終戦間際の米軍の市民殺戮の言い訳として、日本の市民は軍部に協力しているから(本当は強制されていたのであり、しかも爆弾を抱えた自決攻撃まで強要されていた)、女でも子供でも、兵士として攻撃して構わないと言い出しているのです。まさに鬼畜米英だったのです。
原爆の日本への投下を主張し続けたオッペンハイマー、無差別爆撃を正当化したルメイ。彼らを鬼や悪魔と呼ばずして何と呼べば良いのでしょうか。死去していようがいるまいが、最も悪質な戦争犯罪犯罪人として、彼らこそ、改めて国際法廷で裁かれるべきではないのか。また面白半分にP51戦闘機から市民や学校を機銃掃射したパイロットも裁かれるべきではないのでしょうか。そして米軍の無差別爆撃と、ISの無差別テロとどこが違うというのでしょうか。米国にISやビン・ラディンを批判する資格があるのでしょうか。
戦争は一度始めると、終わらせるのは非常に難しい。失ったものは取り返えしたいし、報復もある。負ければ敵国に全てを奪われ、蹂躙されるという恐怖感がある。即ち、恐怖が恐怖を呼び、エスカレートする。そして一度負けると、引き下がるという発想がないから、負け戦は、必然的に玉砕に向かって突き進むことになるのです。負けるくらいなら死んだ方がましだという自虐的な発想です。開戦時の目標が敵国への勝利ではあっても、その手段は破壊と殺人なのだから、人道的な戦争というものはあり得ないのです。効率の良い戦争とは、効率の良い殺人を意味しているからです。
一旦戦争が始まれば、手段を選ばなくなり、挙句は、戦況を挽回するためなら、自国民の犠牲さえ厭わなくなるのです。恐怖が更なる恐怖を呼び起こし、憎しみが更なる憎しみに発展する。不毛な戦いがエスカレートし、戦争自体が目的化し、戦争を継続することが至上命令になるのです。それが太平洋戦争の実態です。勝利さえ目的ではない、破壊の為の破壊です。天皇の聖断が無かったら、本土決戦となり、日本全体が焦土となり、国民も死に絶えて、復興など夢のまた夢になっていたことでしょう。
生き残った日本国民が学んだこと。それは、戦争は悲惨だ。後には何も残らない。だから絶対に戦争をしてはならいという教訓でした。それが300万人の犠牲者を出した大戦で、日本人が学んだことなのです。そしてその教訓が平和憲法を生んだのです。何故それをきちんと学校で教えないのでしょうか。私はそれが理解できないのです。
戦後、パックス・アメリカーナ(米国による平和維持体制)が確立し、日本は米国の属国として生きてゆくことが正しい、或いはそれしか選択肢はないという考え方が保守政党や、保守的な有識者に定着しました。その流れを汲む、米国一辺倒の保守派の論客(岡本、三浦、安倍、菅、麻生、ついでに高橋洋一と、青山繁晴)がメディアで自説の正当性を主張しています。
でもそういう人たちに、私はある特徴を見て取ることができます。それは傲慢さと卑屈さの混在です。米国に対しては卑屈だが、日本国民には傲慢に振る舞う。それは彼らの理念が、自己正当化の屁理屈に戻づく「偽物」あることの、何よりの証拠のように思われるのです。
米国がいかなる場合でも日本の味方であり、日本を守ってくれる有り難い同盟国だと彼らは言います。でも本当にそうでしょうか。米国だって、自国に都合が悪いと判断すれば、手を引くでしょう。でもそれは当たり前のことであって、彼らに日本をとことん保護する義理は、どこにもないのです。
安倍政権はいよいよ短かくはなかった政治支配の終焉を迎えようとしています。安倍政治の独裁と、国民の主権軽視の政治の後で、国民がしなければならないことは、国民が自分の足で立ち(外国に依存しない)、自分の頭で考える(議員に丸投げしない)ことです。その動きが起きれば、これまでにないリベラルな新秩序へのきっかけが生まれます。新しい政治理念を正々堂々と打ち出して、国民の共感を得ることができれ政党だけが、新時代の主役になるのです。
関連記事。72回目の終戦記念日。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6250521
関連記事。戦死とどう向き合うのか。
http://www.asahi.com/articles/ASK843JH8K84ULZU003.html?iref=comtop_8_01
918.口封じ 17/8/15
・首相夫人付きの職員、異例の異動。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170815-00000001-asahi-pol
コメント:卑劣な口封じです。証人喚問の時は呼び戻すべきです。こういう動きの何処に安倍首相の丁寧な説明、国民への誠実さがあるというのでしょうか。日々トランプに似てきています。民主主義を蹂躙し、順法精神も、正義感もない首相には、一日でも早く、首相の職を辞して頂きたい。日本の政治は彼の私物ではないのです。安倍政権の不正と腐敗は、最早国民の我慢の限度を超えているのです。それを口先だけで乗り切ろうとするから、安倍首相は愚かだと申し上げているのです。ところでバージニアの白人至上主義者の騒動で、極右を批判しなかったトランプが集中砲火を浴びています。安倍首相と昭恵夫人は、日本で極右とヘイトスピーチを批判できますか。日本会議を支持する貴方がたにそれが出来るのでしょうか。
919.大戦の記憶なき安倍政権 17/8/16
8/15の12時に例年通り、武道館で追悼式が開催されました。ところが首相の挨拶までで、ニュースの時間だと言うだけの理由で、NHKは中継を打ち切りました。首相挨拶だけ放送すれば役目は終わりと言わんばかりです。300万人の国民が命を落とした大惨事なのです。安倍政権への忖度でなければいいのですが。その後は衛星放送で視聴しましたが、衆参両院議長、最高裁裁判所長の挨拶はほぼ同じ内容で、無難でした。ところが遺族代表の挨拶に問題がありました。平成天皇が遺族に寄り添ってきたことに謝意を述べたのは良いとして、いかに亡くなった代表の父親が戦病死だったにせよ、亡くなった人たちを一纏めにして英霊と呼ぶのには閉口しました。軍人は靖国に一括して祭られているはずですし、むしろ追悼では、戦火に巻き込まれて、非業の死を遂げた国民=市民、が対象になるべきだからです。
関連記事。陛下のお言葉。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/14/the-end-of-the-war_n_17754824.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。引き継がれる非戦。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017081502000231.html
関連記事。首相、加害責任触れず。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/15/0815-abe_n_17755890.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。戦没者遺族の訴え。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017081502000230.html
関連記事。マレーシアで追悼式典。
http://www.asahi.com/articles/ASK8H441GK8HUHBI01X.html?iref=comtop_list_int_n01
関連記事。河野洋平、安倍外交を批判。政治とは戦争をしないこと。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170815-00019909-kana-l14
関連記事。平和の理想、未だこれから。なかにし礼。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017081502000113.html
関連記事。日本が失敗するパターン。磯田道史。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/14/paper-school-bag_n_17748950.html?utm_hp_ref=japan
関連記事。戦後はまだ終わっていない。丹羽。
http://toyokeizai.net/articles/-/182233
関連記事。NHK映像。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170815/k10011100381000.html
コメント:天皇は反省という言葉を口にされました。安倍首相の本音はその行動を見ていれば分かります。むしろ夫妻で靖国参拝すれば、それは彼らの正直な気持ちでもあるし、その様子を世界中に配信してもらう方が良いと思います。森友問題の本質も、正にこの一点、即ち過剰な夫妻の国粋主義にあるからです。ところで8/15のNHKのインパール作戦の特番は重要でした。陰惨な場面もありましたが、これが戦争というものの凄惨な実態であること、上層部(いまなら閣僚や官僚)がいかに無思慮で無責任な存在であるかという真実を、全国民が知る機会にもなったと思います。
安倍首相(夫妻)は今や前代未聞の政治スキャンダルの只中にあります。そしてなりふり構わず、証拠隠滅に奔走しています。いうまでもなく、それは疑惑を解明する方向とは真逆の姿勢です。もはや国民は粗末な嘘にはうんざりしているのです。嘘を重ねれば重ねるだけ、事実を隠そうとすればするほど、ますます国民の気持ちは政権から離れて、白けてゆくのです。自分が政治スキャンダルの中心にいるという意識さえ、安部首相にはないように思われます。そろそろ美しい日本から離れて、無教養なアニキの米国への亡命をお勧めしたい。なんでしたら、北朝鮮でも結構です。
920.インパールと官僚 17/8/16
・インパール作戦の戦没者追悼。タイ。
http://www.asahi.com/articles/ASK8H4JJBK8HUHBI025.html?iref=comtop_list_int_n05
コメント:この作戦で死んだ下士官、将校はいないという証言もありました。責任者の牟田口は盧溝橋事件の責任者でもあるのに、戦後10数畝を生き延びて、天寿を全うしています。ここに軍事官僚を含む、日本の官僚機構がいかに組織の為の組織であり、自己正当化に長けているものか。しかも現代でも、それは佐川長官を見るだけでも、その強権、無責任体質にいささかの変化もないことを思い知らされるのです。でもその体質を温存し、黙認することが、いかに将来の日本、特に国民にとって危険な事かを、そろそろ、日本の国民も気が付いても良い頃ではないでしょうか。それが歴史から学ぶという事なのです。
・官房長官の権限。
https://withnews.jp/article/f0170813001qq000000000000000W05y10101qq000015719A?iref=comtop_fbox_d1_02
コメント:ここを見直さない限り、議会制民主主義も、法治国家も有名無実なのです。何が安定でしょうか。鬼のガースーではないですか。
・日米、北のミサイル発射阻止へ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170815-00000042-mai-pol
(寸評:なぜトランプに意見をしないのか。しかもお馬鹿なヒゲの佐藤は、日本が打ち落とすべきだと大騒ぎ。外務副大臣はもとより、出身母体の自衛隊にとっても恥です。小野寺も、戦争を止める役なのに、自分が主戦派になったら責任問題で済む話ではありません)
・北外相が河野外相に対話打診。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170814-00050077-yom-pol