「WTWオピニオン」
【第66巻の内容】
「企業の摘発は、政治の不正から国民の眼をそらす事が目的ではないか」
「日本が正義も道義も失ったわけ」
「公約の垂れ流し」
「日本はどんな国になったのか」
「安倍首相はどの面下げて天皇に改憲を説明できるのか」
「変化の予感」
「北海道地震」
「国民には知る権利と選ぶ権利がある」
「腐臭漂う自民党」
「取るに足りない非国民と参院選」
「災害対応も口先だけか」
「武器より災害対応」
「自衛隊と安倍首相」
「ペンタゴン・ペーパーとモリカケ文書」
「太平夜を挟んで、ゴリラとタヌキの猿芝居」
「第三次安倍政権を予想する」
「本屋で総裁選を考えた」
「文科官僚を訴追できる立場ですか」
「内閣不信任案とはいかなるものだったのか」
「安倍首相と不都合な事実」
1301.企業の摘発は、政治の不正から国民の目を逸らす事が目的ではないか 18/9/1
・クロネコのブランド失墜。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180831-00000616-san-soci
関連記事。行政処分検討。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180901/k10011603461000.html
コメント:今回は反面教師としてこの記事を御紹介しています。この記事(両方)にはある種の先入観を感じるからです。この記事を書いたのは産経の記者ですが、同社の社風は超保守であり、だからこそ中国も取材を拒否したのです。NHKは言うまでもなく政権放送局です。しかも過大請求は「子会社」の倫理観の欠如によるものです。
一消費者として見る限り、接客態度では、あいかわらずヤマトがダントツです。しかもアマゾン等の通販業者が、運送会社に無理難題を押し付けていることは我々も良く承知しており(しかもアマゾンは最高益)、法人に対する値上げの要求も、無理からぬと思っています。
残業代の未払だけは言い訳が出来ないが、その後支払いもし、その結果損益も悪化しています。ならばなぜ他の運送会もきちんと調べないのでしょうか。特に以前、違法な献金で大問題になった佐川は、ドライバーに身体的な無理が掛かってないかどうかも調べる必要があります。一言で言えば、業界全体の問題が、ヤマトの問題にすり替えられている可能性が高いのです。
ヤマトはドアツードアの宅配という新たな分野を切り開き、消費者と輸送者と荷主の間の距離を縮めました。しかし何でも革新的な事をしようとする者には、旧勢力や政治・行政から圧力が掛かるのが常です。消費者を味方につけたヤマトに対して、いつか敵を取りたいと思っていた守旧勢力が、ここぞとばかりヤマト叩きに乗じたことも否定できないのではないでしょうか。
業界の詳しい事情など、私達には知る手段もありませんので、せめて出来ることは、いつも「話半分」に考える事です。そうやって、(偏向した記者による)誰かに都合の良い、しかも事実と異なる「刷り込み」をされないように自衛することが、我々国民が、政府や大企業の「大本営発表」から身を守る唯一の手段なのです。複数の情報を照らし合わせる事も有効です。そして最後は、自分の価値観と、経験と感覚を信じることです。「他人」(や偏向したメディア)がどう言おうともです。無論ヤマト叩きに加わるのも個人の自由です。
最近、見るからに怪しいスポ―ツ界のボスたちが、次々と醜い独裁の正体を暴かれ、既得権を失っています。ならばどうして「ラスボス」の安倍首相だけはそうならないのか。そこに日本のメディアの卑屈さ、ご都合主義があります。
自民党のボスたちには、スポーツ界のドンに起きていることが、なぜ起きないのか。叩けば埃の出る者たちが、目の前に山のようにいるにも関わらずです。無論そこには官邸の厳しい監督とメディアへの有形無形の圧力、そして「危機管理体制(但し自民党だけの)」が働いている事でしょう。この状況を言い換えると、(嘘の代弁者でもある官邸の支配者)菅がいなければ、安倍首相など一日たりとも持たないということなのです。
しかも一企業と違って、政治家の判断や言動は、日本を破滅の淵に追い込みかねないものなのです。中でもナチズム礼賛の麻生の(への字の)口は羽より軽いという実績もあるのです。
私はメディアが自民党の領袖に一斉に襲い掛かる日を、首を長くして待っています。しかも、安倍政権と官邸は、何としても、それだけは避けたいはずなのです。
大番頭の菅長官は国民の政権(特に首相)支持が低いことを百も承知しており、メディアに叩かれれば、ひとたまりもなく不支持が支持を上回り、政権を維持できないレベルにまで、危険水位を大きく超えてしまう事だけを警戒しているのです。
だからこそ、いま個人的に私が一番欲しい情報は、安倍首相殿一家に関する新たなスキャンダルです。無論それは安倍三選を阻止する為です。なぜならトランプの召使など、我々は国の代表として必要とはしていないからなのです。
そろそろトランプに対抗して、日本も米国産品、特に知財製品と航空機と武器の輸入関税の増加に踏み切るべきではないでしょうか。
・辺野古承認、沖縄県が撤回。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180831-00010001-ryu-oki
コメント:政府は見切り発車などせずに、なぜとことん沖縄と話し合おうとしなかったのか。どうして米国との交渉の詳細を、島民に打ち明けようとしなかったのか。元知事の仲井間に個人的に恩を売って、取り込めさえすれば、後はなんとかなる(だから見切り発車もした)という安易な考え(島民無視)が、今の事態を招いたのに、その反省がどこにも見られないのです。そもそもが、そうした自民党の上から目線に、島民は反発しているのです。
・進次郎、総裁選支持語らず。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180831-00000086-jij-pol
コメント:投票後まで口を開くことはないでしょう。それが彼の処世術なのです。安倍支持と言えば、これまでの彼の石破支持は何だったのかという事になり、人間性を疑われる。かといって、石破支持と言えば、石破の得票は増えるが、それでも恐らく安倍には勝てない。そして進次郎の為に、第三次安倍内閣で間違いなく目玉として用意されている(無論目的は安倍内閣の人気取り)はずの重要ポストを失うことにもなる。だから今は、沈黙しか選択の余地はないのです。
・私大卒によく入れたね。官僚。
https://www.asahi.com/articles/ASL8X15VCL8WULFA02C.html?iref=comtop_8_08
コメント:学生時代から国民の厄介者で、就職しても税金の負担になっていて、それで何とも思わない人たちには分かるまい。ていうか、公立大を出て、良き公僕になって頂ければ、それはそれでいいのです。しかもその先で政治家になって、更に大臣になって、一生国民に食わせて貰っても、それはそれで構いません。公僕意識さえ忘れなければ…ですが。
・マハティール、中国主導の「海上都市計画」を狙い撃ち。
https://jp.reuters.com/article/forest-city-development-idJPKCN1LD0QT
コメント:どのように強大な権力者に対しても、言うべきことは言う。どこぞの首相の場合、目標は改憲だけとは、一体何処(もしくは誰)を向いて政治をしているのでしょうか。日本会議の御用聞きとしか思えないではありませんか。
・石破との一問一答。
https://diamond.jp/articles/-/178744
1302.日本が正義も道義も失ったわけ 18/9/2
8/31の「朝生」はAIの特集で、メンバー一新、大変興味深く視聴しました。すでに現在の自動車は高速道路なら手離しで運転できるのだそうです。一方、自動運転車が交通規則通りに運転すれば、たちまち渋滞する。だから新宿では手動、高速では自動が現実的だという事になります。それにつけても田原は賞味期限切れです。タケシと同じです。
ところで今更のおとぎ話ですが、極東の或る国に、ありもしないことや、出来もしないこと、やる気もないことを、耳障りの良い言葉で、垂れ流す首相がいました。しかも彼が居座っている(むしろ有権者側の)理由が傑作で、世論調査で、他に選択肢がないからという理由がトップだと言われていました。でも本当にそうなのでしょうか。その国の有権者が、選択肢を探すことを面倒に思っていたからではないのでしょうか。考える事が面倒だから、余程の非道や理不尽でもない限り、政治の不正は見て見ぬ振りをしていたのではないのでしょうか。某国の国民は、現状維持を優先し、その為に、自ら好んで鈍感になっていたのではないでしょうか。
一方でその国のお役人達は、自分達に都合の良い規則を作ろうとしています。仮に違反行為が発覚しても、起訴はされない(行政機関同士なので)ので、事実上処分はありません。それでも職務は遂行していると言いたいらしく、行政機関を目こぼしにした分、民間企業と民間人には厳しく対処しています。それは、心の中ではお役人が支配者であり、国民はその僕だと思っているからかもしれません(佐川前長官の例)。
東大出でないと役人ではなく、役人でなければ日本人ではないと考えているのかもしれません。そうではないと思う人は、試しに面前で公僕という言葉を使ってみると分かります。これは実際に失礼な面もあるので、余りお勧めはしませんが、うっかりでもそんな言葉が出たら、どんなポジションの官吏でも、途端に顔色が変わるでしょう。無論それは、プライドを傷つけられた怒りからであり、民間人ふぜいがお役人を馬鹿にしたからです。
いまのように社会正義も、民主主義も、議会政治もないがしろにするほど、日本の行政官の質が劣化したことには、省庁の意識の低下以上に、安倍政権と官邸に最大の責任があります。でもそれはお役人の暴走を放置し、看過したからではありません。政権が自ら暴走の基盤を作ってしまったからなのです。これだけでも安倍首相が、政権を去るべき十分な理由があるのです。
高級官僚は、安倍首相にさえゴマを擦っておけば良い。というより、本当はそうしたくないが、そうしないと自分の首が危ない。そう思わせて、行政を道から外させたのは、官邸が不必要に官僚の人事権を握ってしまったからです。それは本来、民意を行政により反映させるための仕組みだったのに、腹黒い安倍と菅はそうは使わなかった。恐怖政治の体制を作り上げて(自民党内でも同様ですが)、広義の私利私欲のためにその権利を濫用したのです。
強い権限(人事権)を官邸が握ってしまった以上、何人たりとも、官邸の意向を無視して動くとは出来なくなりました。勢い、各省庁も、首相と官房長官の覚えめでたい人間、或いは政権との間でパイプを構築する為の人間を、官邸に送り込むことになったのです。
ところで首相秘書官の柳瀬はその後どうなったのでしょうか。どうしてその後の消息が聞こえてこないのでしょうか。現状が不明なのは加計理事長も同じです。国民はスポーツ界の騒動に眼を奪われて政治の不正には全く無関心になっていると、メディアが考えているのでしょうか。そうした勝手な決めつけも、民意とは掛け離れています。いすれにせよ、官邸の人事権の掌握とその悪用が、今の安倍政治の腐敗の温床になっており、それは維新の片山虎之助が再三指摘している通りです。
一方で省庁も、「官邸の庇護の下」で権限を強化し、或いは御手盛りを増やしており、その結果何が起きたかというと、嵩にかかった民間いじめです。しかもメディアがそれに加担しています。政府を批判するメディアは、官邸が影に日向に叩く一方で、政権にヨイショするメディア(いうまでもなく、産経、読売、NHK等々)は庇護しています。もはや日本のジャーナリズムの惨状は、エコ贔屓などという生易しいレベルではありません。明らかな政治的偏向があり、トランプほど野卑でないが、政治よる干渉という点では変わらないのです。
国民は情報を遮断されています。官邸が(垂れ)流すのは大本営発表だけです。トランプと安倍の会談内容を伝えたのは日本のメディアではなく、米紙でした。日本の国民は、与えられたもので満足していると批判することは容易ですが、そもそも重要なものほど情報がない(政府が意図的に遮断している)のだから、知りようがないのかもしれないのです。だから比較も出来ず、自分で考える事も出来ず、与えられたもので満足せざるを得ないとも言えるのです。これは日本のジャーナリズムが、世界の三流である事とも、決して無関係ではないのです。
国民は寒空に立たされて、着物を一枚一枚はがされているのに似ています。僅かばかりの昇給があっても、税金と公的負担は、それを上回る勢いで増えている。可処分所得は減っているのです。しかも負担増については、国民への説明も、国会での議論もありません。省庁が勝手に決めて、しかも即座に実施しているのです。国民は、いつか湯が冷え切って、風邪を引くことがはっきり分かっているのに、それでも今のぬるま湯から出ることが出来ないのです。この状況が、「他にましな政治家がいないから安倍政権を選ぶ」という選択の実態なのです。
日本を国民の手に取り戻す。言うは易いが、これほど難しいことはありません。それは守旧派が、政治家や経営者だけでなく、勤労者階級の国民(特に中間管理職)にも大勢いるからです。彼らは「現体制の下で」出世し、やがて自分も役員、即ち経営者側になることを夢見ているからです。現状を否定したら、自分の居る場所が無くなってしまうからです。
それでも私は諦めません。いまの日本の在り方が間違っており、このまま(安倍体制で)進めば、近い将来、日本から民主主義も自由も平等(基本的人権)も失われることが、はっきり見えているからです。国の主体がいなくなれば、経営者になっても意味がないし(顧客である国民がいないので)、そんな国では、いくら金があっても使い道もないでしょう。
今の日本の政治がおかしいと感じている国民が一人でも残っている限り、いかに微力であっても、WTW が政治批判を止めることはないでしょう。
関連記事。地方選で増える無投票、お任せ民主主義。
https://www.yomiuri.co.jp/election/local/20180830-OYT1T50142.html?from=ytop_ylist
1303.公約の垂れ流し 18/9/3
(選挙対策で)その場の思い付きを、政治スローガンとして次々に打ち出すものの、千三つで、ほぼ凡てが絵に描いた餅。十分なフォローもないままに実現せずに、尻すぼみで終わってしまう。その場限りの、人気取り政策が死屍累々。地方創生しかり、女性が輝く社会しかり、そして何よりアベノミクスしかり。しかも失敗しても反省はなし。そしていままた、新たな経済政策を計画していると、抜け抜けと賜って(のたまわって)いる某首相閣下。
NHKの報道では、首相の動向や演説は常にトップニュースとして破格の扱いを受けています。上記の発表の時も、桜島を背景にした生中継です。安倍首相に思い切り忖度(というより贔屓)する「小池報道局長」は、絶対に国民の前に姿を見せようとはしない。局長については、一切の報道も批判もない。加計孝太郎と同じ影の存在。官邸でうごめく得体の知れない、亡霊(むしろ悪霊=某秘書官など)達を含め、安倍政権を陰で支える、こうした反社会的(というより反国民的)勢力の数は半端ではない。しかもNHKの報道局長も含み、彼らの費用は、全額、国民の負担なのです。国民の手を噛む(地獄の)番犬を、国民は自分で飼っているのです。
NHKが、「絶対に」安倍首相を批判しないということは、NHKが「ジャーナリスムではないこと」を、自ら宣言しているようなものです。それは、籾井前会長が退任しても、未だにNHKの「体質」が変わっていない事を示しています。
言い放しの無責任政治。それが安倍政権の正体です。政治倫理もなく、文書管理を含む基本的な規則さえ守らず、正義も道義もない。そんな安倍政権に、公約を守ることを期待する方が間違っているのかもしれない。そもそも国民は、最初から安倍政治には何も期待してないと言ってしまえば、身も蓋もなくなります。
・南スーダン陸自施設、9カ所被弾。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180902-00000007-asahi-pol
関連記事。PKO、自衛隊員の伏せられた被害。
https://www.asahi.com/articles/ASL8Z006KL8YUTIL063.html?iref=comtop_favorite_02
コメント:戦闘地域だから当たり前だと言ってしまえばそれまでですが、問題なのは、それを国民に隠していたことです。
・中谷が石破支持表明。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018090200386&g=pol
コメント:安倍政権の防衛大臣で散々苦労させられたので、今更安倍支持でもないでしょう。
・日本橋の高速地下化難航。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180902-00000015-mai-soci
コメント:たしかに景観としては良くないが、巨額を投入するほどの意味はありません。そんな金があれば、福祉(箱ものではなく、将来の都民への投資)に回すべきです。日本橋の問題は、首都高の最初の計画が間違っていたというだけのことで、それ以上でも、それ以下でもありません。小池知事がこの工事を強行するようなら、都民の一人としては罷免を求めるしかありません。都民ファ―ストもどこへやら、約束も誠意も、この知事には無縁のようです。負けん気も結構だが、政治家は何でもツッパれば良いというものではない。都税の無駄遣いは豊洲だけで沢山なのです。無論その元凶は、「都賊で国賊(失礼は承知の上)」の石原慎太郎ですが。
・米国経済、景気の山へ急接近か。
https://jp.reuters.com/article/us-economy-breakingviews-idJPKCN1LG0VH
コメント:これは重要な記事です。なぜなら日本の対米黒字は、自動車が8割の一本足経済だからです。
・マハティール、日本の政治に物申す。消費増税と原発再稼働をやめよ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53520
・日本の失われた20年。
https://toyokeizai.net/articles/-/233921
コメント:GDPの比較もあります。
1304.日本はどんな国になったのか 18/9/4
論戦を避ける安倍首相。民主主義の国の政治家とは思えない。しかも鹿児島で遊説。NHKの大河とタイアップのつもりなのか。ところが国民寄りの西郷とは正反対。しかも長州出身。
安倍首相の改憲の目的も、自衛隊の明記だけではない。国民の基本的人権の抑圧と、憲法の平和理念に手を加える事が、真の目的です。
【注目記事】
・首相訓示は憲法違反。
https://this.kiji.is/409302864323314785?c=39546741839462401
・内部留保446兆円。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180903-00000518-san-bus_all
関連記事。ところが…、歯止めかからぬ人件費率低下。
https://jp.reuters.com/article/japan-labor-ratio-idJPKCN1LJ0KO
関連記事。しかも…、経団連が終活ルール廃止提案。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018090301002087.html
コメント:一体利益はどこに行ったのか。役員が破格の報酬を得ていることだけは間違いない。モノづくりの実体のない、金融資本主義の暴走。しかも米国の悪い面だけを模倣。いまや誰でも、一歩間違えば個人破産と背中合わせの国になっている。しかしここで百歩譲って、株価が更に上がる場合を想定して見る。でもその時に得をするのは誰か。それが一般市民でないことだけは確かです。
・結局手に入れたのはトランプとナショナリズム。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53999
コメント:これが世界の現状です。一読を。
・正気ではない。トランプに再び心の健康不安説。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10895.php
コメント:敢えて誰とは申しませんが、私は日本の政治家も疑った方が良いと思います。子供にでも分かる道徳観が通じないからです。
1305.安倍首相は土の面下げて、天皇に改憲を説明できるのか 18/9/5
強風を伴う、かつてない強力な台風が関西を中心に猛威を振るい、大きな被害をもたらしています。多くの駐車中の自動車が、吹き飛ばされて折り重なるように全壊している様子、或いは中古車が100台も炎上している様子は、初めて見る光景です。当八王子の場合、今回の公式記録の風速は31mですが、騒音のレベルはそれを遥かに超えています。この原稿を書いている午前3時現在。東京地方に竜巻の注意報も出ました。日本中で700便が欠航、100万人に避難勧告が出ました。一言で言って、大災害です。
ところで、天皇を退位に追い込んだ責任者は安倍首相、その人あまつさえ、他ならぬ本人自身が、最も良く自覚しています。余りにも後ろめたく、バツが悪かったので、天皇との会見の席に、異例の官房長官の席を用意させるほどでした。
本人は勿論ですが、どの政治家もメディアも、「天皇を追い出したのは国家主義の安倍首相だ」という「事実」には、絶対に触れようとしません。まさにこれこそが、安倍首相への、モリカケをも超えた最大、最悪の「忖度」なのです。首相に忖度するくらいなら、天皇に忖度すべきでしょう。NHKは言うまでもなく、どのメディアも、天皇がタブーということだけを言い訳に、一切口を開こうとはしません。僅かに、内田樹が一度だけ触れたことがあるくらいです。
前回の参院選で、安倍首相は改憲をスローガンにしました。それでも参院選で自民党が勝たなければ、天皇も退位は言い出さなかったでしょう。でも「愚かで無責任」な国民は、「他に良さそうな政党がないから」というだけの理由で、後先の考えもなく、自民党を選んだのです。それは国民が改憲を認めたことにもなるので、天皇の落胆はいかばかりか。
これまで誠心誠意尽くしてきた日本の平和への天皇の努力が、私欲に駆られ、しかもロクな勉強さえしてこなかった劣等生の政治家の野心で、無残に覆されたのです。しかもそれが、現在の選挙制度の不備が原因にしても、結果的に国民の総意という形を取ったことに大きな問題があるのです。天皇のお気持ちとしては、まさに胸が張り裂けんばかりだったことでしょう。何故どのメディも、そういう見方と、「天皇に」公正な報道をしないのか。それこそが政治権力に追従し、民意を踏みにじるメディアの姿勢ではないでしょうか。
秘密保護法、集団的自衛権、共謀罪、しかも来るべき参院選に備えて、究極の御手盛りとして、議員定数迄変えてしまう。議員には毎年一人2億の経費が掛かるのです。
安倍首相は、モリカケ疑惑もあって、さすがに四選は無理だと踏んで、平和憲法の骨抜きを最終目標にした改憲の発議を急いでいます。少しずつ進めてきた日本の政治の右傾化、国粋主義化、軍国主義化、そして独裁体制の構築が、最終段階に来ています。
安倍首相の言う改憲は、決して自衛隊の認知が最大の目的はないのです。ここでも(いつものように)巧妙に嘘でごまかしているのです。憲法、即ち国の基本法を「自分の都合の良いように変える」ことが目的なのです。言い換えれば、安部首相が、偏向した個人的な価値観から、日本の国の形を変えようとしているのです。
いわば巨大な「犯罪」が、「白昼堂々」と行われているのに、メディアはそれを取り上げないし、しかも総裁選の批判は「自粛せよ」と、官邸が明言する始末です、これ以上あからさまな、報道への政治の介入もそう多くないでしょう。
政党内の問題だと抜け抜けと言い出して、だから対立候補とは公開討論をする必要もないと言わんばかり。これは事実上の首相選びだし、米国の大統領選なら考えられないことです。総裁選だけを取り上げてみても、私達はとんでもない国に住んでいるのです。
戦時中の権力の亡霊が安部首相という具体的な形をとって現れ、日本を戦争の淵に引きずっていこうとしています。政敵と見ればなりふり構わぬバッシング。石破どころか、最近では辻元も餌食です。国民が自らもっと声を上げ、平和憲法の理念のもとに、組織化し、団結する事が国民が自衛するために最も必要な行動であって、しかもそれこそが、安倍首相が最も恐れている事なのです。
もう一度言います。天皇を退位に追いやったのは個人の「安倍首相」です。しかもそれを最も自覚しているのは、他ならぬ安倍首相であり、「確信犯」なのです。過去の経験でも、独裁者に対しては、我々国民は余りにも無力です。もはや一般市民は神仏にすがるしかないのかもしれません。その一つは、鳴沢のゴルフ場で晴天の霹靂が起き、雷が落ちるというような事態です。これからは台風シーズンなので、ゴルフの回数も減るでしょうが、どうか首相閣下も予期せぬ「天罰(或いは神や仏の怒り)」などに会わないように、十分お気をつけ頂きたい。中でも伊勢神宮には行かない方が良いと思います。但し誤解のないように申し添えますが、私はあくまで平和的な政権交代を期待しており、中でも望ましいのは、禅譲です。顔は明るい(だから安倍を選べ)と麻生は言うが、気持ちが明るいとは到底思えません。なぜなら、聞こえてくるのは、軍靴の音だからです。
関連記事。安倍陣営が進める執拗な石破つぶし。
https://toyokeizai.net/articles/-/236259
ところで内部留保が446兆円。頭をよぎるのは前回のバブルです。ロックフェラーセンターやペブルビーチの買収の大失敗です。内部留保がバブルの引き金になるなどは、悪夢以外の何物でもありません。M&Aやマネーゲームに「浪費」せず、従業員に還元し、人と技術に投資しないと未来はないのです。
1306.変化の予感 18/9/6
こうは考えられないでしょうか。総裁選で石破は間違いなく負けるでしょう。でもそれをきっかけにして、石破派が離党し(自民が分裂して)国民民主と組んだとしたら、自民党はひとたまりもないでしょう。しかも強大で「政権担当能力」のある野党が誕生する。独裁の不満が、党内で臨界点に達していることくらい、いくら官邸が隠そうとしても隠しおおせられるものではありません。
その背景には、安倍首相の人間性に関する国民の根強い不信感があります。ところが民進から出た今の野党には、政権を覆すだけのパワーも、政権を担当する能力もない。しかも自民に近い野党など、国民にとってはいかなる意味もないのです。
政権交代が出来るのは、党内野党だけです。今日本の国民が求めている人材は、「政権を担当できる」、「安倍首相以外の」政治家だからです。基本に戻れば、「進むべき」道筋が見えてくるのです。
安倍首相を支えている財界や経営者団体でさえ、安倍首相にはもはやトランプとの交渉能力がないとなれば(そんなものは元々なかったのですが)、見方も変るでしょう。それこそが、三選を前にした安倍首相が最も恐れている事態なのです。
【注目記事】
・麻生がまた暴言。
https://www.asahi.com/articles/ASL95651ML95UJUB017.html?iref=comtop_8_06
コメント:この御仁の、無教養と低能ぶり、しかも差別発言はトランプに勝るとも劣らない。世界に出すのも恥ずかしい、日本の保守政治の恥の部分です。公文書改ざんの責任も、一切取る気はないらしい。
・トランプ政権の暴露本。
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-45417325
関連記事。ホワイトハウスはクレージタウン。
https://www.cnn.co.jp/usa/35125110.html
関連記事。イバンカ対バノン。
https://this.kiji.is/409987400233305185?c=39546741839462401
コメント:トランプの理解力は10歳程度とか。アサドの件は分からないでもないが、大統領が口にすべきことではない。ロシアに手の引かせればいいのです。
・中間選挙、共和党はトランプ色前面に。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180905-00000068-mai-n_ame
コメント:諸悪の根源共和党。日本では自民党。
・安倍・トランプの関係。安部は努力放棄か。
https://toyokeizai.net/articles/-/236236
・名古屋ドームの屋根吹き飛ぶ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180905-00000075-asahi-soci
関連記事。電柱折れる風害。
https://www.asahi.com/articles/ASL955GVJL95PTIL03G.html?iref=comtop_list_nat_n01
関連記事。平成で圧倒的な災害。関電社長謝罪。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/05/teiden-naturaldisaster_a_23517333/?utm_hp_ref=jp-homepage
コメント:これが東京だったらどんな被害になっていたか。高波を例に取れば、海抜ゼロメートル地帯が浸水して100万人が避難を余儀なくされる。しかも水はなかなか引かない。災害は教訓です。
・原発停止回避で、津波対策先送り。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180905-00000126-jij-soci
コメント:福島の原発事故は人災です。もっと言えば自民党と経産省の。
1307.北海道地震 18/9/9
未明に北海道で最大震度6強の地震が発生、広範囲の土砂崩れや、多数の家屋の倒壊、全域での停電が発生しています。札幌でも家屋が倒壊しています。自衛隊の救助活動も始まる予定ですが、被害の全容は分かりません。何しろ昨日の台風の直後ですから、地盤としては最悪のタイミングです。ライフラインに大きな影響があります。原発が停止中だったことが不幸中の幸いです。但し停電で、外部電源は供給されていません。停電なので列車も運行しておらず、復旧の目途も立っていません。
・大規模な土砂崩れ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011611981000.html
・震度6強以上の可能性も。余震続く。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011612281000.html
・295万戸で停電。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011612281000.html
・新千歳空港、ビル閉鎖。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180906/k10011612221000.html
昨日の北海道の地震には、平成30年北海道胆振東部地震という長い名前が付けられたようです。肝振はいぶりと読むようです。震源地では、連なる山ひだのほほ全てで地滑りが見られるという壮絶な光景を初めて見ました(以下の2番目の記事の写真参照)。余り進んでいるようには見えない救助作業ですが、もっと多くの重機を動員出来なかったのでしょうか。捜索が早ければ、救える命も増えるはずです。一本しかない道が土砂でおおわれて、アクセスできないと言うのなら、この際田んぼでもなんでも横切って行くべきです。後で補償すれば済む話です。しかしこういう非常時に、率先して指揮にあたるべき知事(自民党系)は何故姿を見せないのでしょうか。非常時に指揮能力の無い知事は役に立ちません。しかも安倍首相のとってつけたようなパフォーマンスは不要です。確かに3時ならどんな宴会も終わっているでしょう。そんな見せかけより、、黙って、しかし総力を上げて取り組むべき問題が、政府には山のようにあるはずです。いま必要なものは、演説より実行であり、現場の力なのです。
関連記事。北海道震度7.
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6296048
関連記事。高速で流動地滑り。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6295997
関連記事。土砂崩れのイメージ。
https://www.asahi.com/articles/ASL9651KHL96ULBJ00Y.html?iref=comtop_8_02
・地震、海外報道は原発に関心。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180906-00000029-jij-soci
・石破、総裁選延期を。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/06/ishiba-election_a_23518712/?utm_hp_ref=jp-homepage
コメント:正論です。非常時です。
・北海道地震、死者35人に。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180908/k10011619501000.html
・本州向けの牛乳、一部出荷停止。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00000062-mai-soci
・スーパー、百貨店再開。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00010003-doshin-hok
・負の連鎖で物流停止。
https://www.asahi.com/articles/ASL984TL4L98UTIL01Q.html?iref=comtop_8_01
コメント:首都圏の場合でも覚悟が必要です。
・船で被災地の通信復旧。KDDI。
https://www.asahi.com/articles/ASL9866JXL98UTIL03F.html?iref=comtop_photo
・地下歩道が緊急の宿に。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018090802000246.html
・コンビニのセコマが神対応。車から電源。
https://www.asahi.com/articles/ASL985JV1L98IIPE02C.html?iref=comtop_rnavi_arank_nr01
コメント:レジが動かないと販売が出来ません。
・キャッシュレス、災害時の弱さ。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kubotahiroyuki/20180908-00096089/
コメント:その通りです。しかもこれは決済だけでなく、通信を含めたIT全般に言えることです。
・繰り返す吊り天井の落下。新千歳空港。
https://toyokeizai.net/articles/-/236880
・震災デマ、善意の誤情報が拡散。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00000026-mai-soci
・ネコもウサギもパニックに。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/08/startled-pets-hokkaido_a_23520661/?utm_hp_ref=jp-homepage
・台風で現地中継。記者の安全は。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00008504-bengocom-soci
コメント:確かに気の毒ですが、これは職業上の危険です、消防士や警察官と同じです。その代わり、ヘリでも何でも使えばいいのです。
・北海道で災害時無料WiFi.
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180906-00000117-zdn_m-sci
関連記事。スマホ充電求め長蛇の列。
https://www.asahi.com/articles/ASL966QVCL96ULFA045.html?iref=comtop_8_03
関連記事。スマホの電池節約テク。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/05/hokkaido-earthquake-smartphone_a_23518528/?utm_hp_ref=jp-homepage
関連記事。災害デマのパターン。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/05/earthquake-dema_a_23518610/?utm_hp_ref=jp-homepage
コメント:唯一の通信手段になる可能性があります。スマホの電池の残量が問題ですが、こういう時の為に乾電池を使った充電器をそなえておくことをお勧めします。私はひと月ほど前に、バッテリーが17時間もつという軽量PCを購入しました。ノートPCの多くが実稼働で長くて2時間程度、古い機種では1時間くらいだと思います。一昨日関空に閉じ込められた人の話では、とにかく情報が一切なかったのが一番辛かったと言っていました。いろいろ言い訳はしているようですが、関空側の今回の対応は、決してほめられたものではないと思います。記者発表で、説明側の席に外国人が同席していた理由も良く分かりませんでした。
1308.国民には知る権利と選ぶ権利がある 18/9/9
市民(国民)には、真実を知る権利と共に、情報を選び、何が知りたいのか、何を知るべきかを個々に判断する権利があります。
WTWは、40年の歴史でたった一日だけ、今日は特にお伝えする情報(記事)がありませんと書いた日がありました。無論それは「私の見たところ」という前書きが付きます。但しそれは、NYに駐在して、複数の英文のメディア(当然ですが)を日がな読んで、本社に報告していた当時の話です。日本では報告緒が途切れたのは、熱中症で搬送された日と、PCの電池が切れた日だけです。
こういう「仕事」は、PCが一台あれば、誰にでも出来ます。問題は、山のような情報の中から、何が(日本と国民にとって)重要かを判断する選別能力です。そこでは知識(広くて深い程良い)と経験(広くて長い程良い)がものを言う分野でもあります。WTWでは、いくら紙面を賑わしていても、国民生活にとって「どうでもいい」記事は敢えて取り上げないことがあります。タレントのスキャンダルなどはその例です。
重要記事。総裁選、安倍政治を問え。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018090802000162.html
重要記事。日本とドイツが民主主義の防波堤に。
https://www.newsweekjapan.jp/kawato/2018/09/post-22.php
・オバマがトランプを痛烈批判。
https://www.cnn.co.jp/usa/35125283.html
関連記事。ムーアが新作でトランプをやり玉。
https://jp.reuters.com/article/filmfestival-tiff-fahrenheit-11-9-idJPKCN1LN0IJ
重要記事。側近の裏切りでトランプは一人。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10927.php
コメント:お前の言うことなど、誰が聞くものかとなる日も、時間の問題でしょう。
結局、総裁選は予定通り実施されるようです。
愚かな民が愚かな大統領を選ぶ、金が全ての国。それが米国ですが、我が国も大差はないと思います(失礼)。愚かな民が愚かな議員を選び、愚かな議員が私利私欲で専制的な首相を選ぶ。
しかも、専制的な代表は、国民に嘘を吐くことを厭わず、約束を守るつもりもない。それが両国のトップの共通点です。
関連記事。トランプ、対日赤字を標的。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35096350X00C18A9000000/
1309.腐臭漂う自民党 18/9/10
WTWはウェブ・ニュース・ダイジェストです。
首相は10-13日に訪露の予定。この時期によくも日本を離れられるものです。しかも自分で北海道地震の陣頭指揮を宣言していたのに。いつものように口先だけで、国民に相対する時の本音が透けて見えるようです。
北海道の高橋知事の動向は未だに分かりません。オフィシャルサイトも更新されていません。ついでに言えば、台風21号の時、大阪の松井知事は官邸で首相を訪問していたと伝えられます。従って大阪には災害当日、災害対応の指揮を執る人間がいなかったことになります。
これは地方行政の大失態なのに、誰もそれを報じようとも追求しようともしません。その理由は、安倍首相が少しでも関与していることに触れたくなかった(忖度と官邸の指導)からでしょう。松井としては、保身が先で、府民が後回しになりました。
この時代(独裁とフェイクニュースの時代)にあっては、何が報道されたかより、何が報道されなかったかの方に重要な意味があります。なお昨日、松井知事はなぜか中部国際空港で記者会見しています。
総裁選は始まる前から大勢は決していますが、ここに来て、石破の支持者がはっきりしてきました。驚いたことに髭の佐藤も石破支持です。今後仮に進次郎が石破支持を打ち出しても、最早大勢に影響はないでしょう。いずれにせよ我々国民は、誰が安倍に盲従し、だれが冷遇を恐れずに抵抗したかをきちんと記憶しておかねばなりません。
安倍首相を支持しない自民党議員へのバッシングを叫ぶ俄か安倍派の議員達」。何と愚かで醜い人達であることか。彼らはそのうち、安倍首相を支持しない国民は非国民だと言い出すでしょう。これでは戦前と同じです。もはや独裁政治どころか、全体主義への道を(自民党議員は)歩き始めているのです。
永田町は今や自民党議員の腐臭に満ちています。腐敗した政権と、腐敗した自民党銀が悪霊かゾンビのようにうろつく悪鬼夜行の街。この世のものとは思えぬ光景が、展開しているのです。
本当の勝負は来年の参院選です。その時に、参院から、民意を意に介さぬ、腐り切った自民党議員を追い出さなと、日本の民主主義も平和主義もお終いなのです。
関連記事。大統領就任式の写真に加工。群衆多く見せるため。
https://www.cnn.co.jp/usa/35125298.html
コメント:これではフェイク大統領です。
関連記事。オバマ、市民が立ち上がろう。
https://www.asahi.com/articles/ASL992V7HL99UHBI001.html?iref=comtop_8_07
コメント:同じ言葉を私から日本の国民に捧げます。
1310.取るに足りない非国民と参院選 18/9/11
安倍首相から見れば、私たち一般市民は、は金も力もない、「だから取るに足りない、まともに相手にする必要のない」非国民なのではないでしょうか。そもそも安倍首相の頭の中にある、あるべき国民の姿とはどんなものなのでしょう。機会があれば是非ともそれを直接お伺いしたいものです。
国民は多くを語りません。それでも、安倍極右政権が、好きなように税金を無駄使い(陸上イージスなど自国で開発せよ)し、日本を安倍氏個人の価値観で、勝手な方向に引きずり回すこと事まで認めたわけではありません。毎回の如く吐き出される、その場限りの安倍首相の誠意のない言葉を、そのまま信じているわけでもありません。首相とお友達の不正だけは、大目に見てやれという、取り巻き政治家(麻生、二階)やゴマすり官僚、へつらいメディアの、不公正で不公平な見方を共有している訳でもありません。むしろ、今ほど国民が内心で政治に納得(得心)していない時代など、かつてなかったのではないでしょうか。
いま最も必要なことは、そういう安倍政治に対する不信感を結集し、多くの国民の政治的な意見として集約し、形にすることです。しかしそれを野党に任せておいても、何も進展しないでしょう。彼らには国民の意見を聞き、それをまとめる力も意欲も感じられないからです。自党の存在を誇示することだけに捕らわれていて、国民の危機感を肌に感じて、政治の場でそれを正面から政権にぶつけて、政権の本音を引き出し、白日の下に曝すという努力をして来なかったからです。特に維新と国民民主には民意を代表する意識が希薄で、自民追従の公明に至っては論外です。政権内外の野党には、「リベラルな国民の為に闘う」気があるようには思えないのです。その中途半端なことは、この3年間の実績が証明しているのです。
総裁選などもうどうでもいいのです。「日本の民主主義にとって」来年の参院選こそが正念場なのです。皮肉なことに、それを最もよく承知しているのが、他ならぬ自民党です。だから強引に定数まで変えてしまったのです。迷走する野党では(悪番頭が知恵を絞る)狡猾な官邸に太刀打ちできないのです。
安倍政権が国民と日本にもたらす破局を、座して待つことは出来ません。安倍独裁の続投で、これ以上不公平(経済格差の大きい)で、しかも軍事力だけ大きい日本になっては困るのです。しかし我々一般市民には、政治と行政の仕組みを理解し、それをどうすれば変えられるかの知識もないし、方法も分かりません。
そこで、私はこの場を借りて、旧民進の影を引きずらない自由党の政治家、特に小沢が、超党派で無所属を含む野党全体を纏める事を要求します。立憲民主が現時点では民意に最も近いとはいえ、枝野の個人的な価値観が強すぎます。だからこそ、民進を分裂でき、希望から離党できたという功績は認めるが(それにしても小池ゆり子は許しがたい。私が私がという排除の論理さえ持ち出さなければ本当に首相の芽だってあったのです。視野の狭い身勝手な女性政治家が失敗した代表的な例です)、幹事長で一度失敗しているのです。もっとはっきり言ってしまえば、彼には民意を纏めるだけの力はありません。有能な書生であっても統領としての度量(器の大きさ)が不足しているからです。そもそも枝野、玉木、大塚、山尾のような優等生が、いくら紳士的にやっても、絶対に安倍政権は倒せないのです。むしろ期待するのは福島(旧民進、モリカケを最初の暴いた。落選)や福山、辻元のような、なりふりもマナーも構わない、怖い者知らずの議員です。
関連記事。立憲民主のサイト。但し滅茶苦茶読みにくい。
https://cdp-japan.jp/
関連記事。共産党のツイッター。読んだことありますか。
https://twitter.com/jcp_cc
安倍首相は、憲法を含む民主政治のルールと政治倫理を無視、または軽視することを何とも思っていません。だから野党には最初からハンディがあるのです。自民党は選挙制度の不備と国民の政治への無関心を利用して、100m競争で、50m先からスタートし、それで勝った勝った、勝ったのだから何をしても良いのだと喜んでいるのです。
立憲民主(と国民民主)にも役者がいないわけではないが、肝心の「民意」をベースにする意欲が希薄です。未だしも、江田などの無所属の野党議員の方が、民意に近いものがあります。政治家の為の政治では、安倍政権を倒すことは絶対に出来ません。なぜなら政治手法(むしろ手練手管)という点では、安倍政権の方が圧倒的に有利だからです。政治力学の観点を一度離れて、国民生活と民意を根幹に据えた新たな政治集団を組み立て直さないと、権力層(政治、行政、財界、富裕層)の政権を倒す反対勢力を形成することは出来ないのです。
いまほど国民が心の中で政治家(どころかあらゆる権力者)を信用しなくなったことは無いのではないでしょうか。それを行動に表さない、というより表す手段を持っていないだけなのです。最近次々に市民や学生の力で、各種団体の責任者や権力者の不正が暴かれていますが、その頂点に立つ政治権力者もその例外ではないのです。というより政治(と行政)の不正が最初にあったのです。それなのに、開き直り、嘘をつくことで時間を稼ぎ、国民の記憶が薄れることをひたすら待っているのです。しかもその戦術が、成功を収めていることが、最新の朝日新聞の世論調査でも見て取れるのです。国民の関心を逸らせるスポーツ界のスキャンダルも、彼らにしてみればラッキーなのです。
政権に意識操作されない国民の意志を、再結集して、目に見える形にまとめあがて、政権が無視できないようにすることが最重要であって、それこそがWTW創設以来の悲願でもあります。何ができるか今のところ全く分かりませんが、私(WTW)は余生を賭けて、政治不正にお手向かいさせて頂くつもりです。
私の政治権力への不信と恨みは、それほど深いものなのです。なぜなら73年前に、政治と軍事力の暴走、即ち全体主義と軍国主義で、私たち一家は家族も財産も失っているからです。
おそらく少なからぬ国民が、(他に良さそうな政治家がいないという理由で)安倍首相でいいではないかと思っている事でしょう。しかし私はこれまで強引な手法を使って、無理やり成立させてきた数々の法案を成立させてきた経緯を見ると、口先の説明のほかに、別の政治的意図があると思わざるを得ないのです。しかもそうした国の趨勢(国の方向性)が大戦中のそれと酷似していると感じています。しかし我々(70代)より若い世代には、戦時中の記憶も、敗戦直後の記憶もありません。だから比較のしようもないことは分かりますし、だからこそ危機感が共有できないのだろうと思います。
即ち戦争の記憶の風化が、安倍政権を支える間接的な力になっているのです。安部政権が目指す日本が、大多数の国民にとっては我慢を強いられるだけであって、首相がその気になれば、多数の国民が理不尽に命を落とす可能性があることを、私たちは300万人の犠牲と、荒廃した国から学んだはずなのです。
人間的に信用できない政治家に国のかじ取りを任せること自体、論理的にも矛盾しています。まずそのことに気が付く必要がある。しかもその結果起きるであろう、不正や不公平という災難を被り、人為的な災害のツケを払うのは、政治家ではなく、国民なのです。企業は空前の利益と言いつつも、労働分配率は43年ぶりの低水準です。決して「ええじゃないか」で済む話ではないのです。
昨日の総裁選の立ち合い演説会で、安倍首相が「まっとうな」経済になったと言ったのには苦笑しました。アベノミクスが成功だという専門家は殆どいません。それよりも、安倍首相が枝野の表現を使ったからです。因みに石破の演説では、年収180万円以下の国民が900万人もいる事と、高齢者が対策の対象というのはおかしいと述べていました。安部首相が高所得者に軸足を置いて政治を考えていることが良く分かります。
そもそもまっとうという言葉でさえ、日常では余り使われない言葉です。漢字にも全うと真っ当があり、枝野は後者で使っているのでしょう。本来は「まともな」という言葉を使うべき局面なのです。それにしても安倍首相は何度、民進党の言葉や概念を横取りすれば気が済むのでしょうか。
もう一つ大事なことは、石破が、国民の9割が「既に」自衛隊が違憲だと思っていないのだから、憲法明記を急ぐ必要ないと言っていることです。しかも自衛隊出身の髭の佐藤でさえ石破を支持しています。憲法に明記すれば、弊害の方が大きいことを私は危惧しています。安倍首相(=国の代表)が自衛隊(=軍事力)を好きなように使う事が出来るようになるからです。
関連記事。負け戦覚悟の石破にエール。
https://diamond.jp/articles/-/177146
関連記事。安倍VS石破。憲法論戦。映像。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6296480
【トップ記事】
・企業の自家発電が道内の14%の電力を下支え。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180910-00000086-mai-soci
関連記事。60時間を非常用電源で乗り切ったデータセンターの奇跡。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180910-00000003-ascii-sci
・首都圏のスーパーなどで牛乳、欠品のおそれ。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180910-00000024-jnn-bus_all
コメント:私は北海道電力の、電力不足が他人ごとのような責任感の薄さが気になります。
・関空復旧阻む複雑な権利関係。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00000502-san-bus_all
コメント:この空港はもともと素性が良くありません。
・どっこい生きている親指シフト。
https://www.yomiuri.co.jp/topics/ichiran/20180906-OYT8T50022.html?from=ytop_os1
コメント:私も未だ専用のキーボードとソフトを手元に残してあります。40年前は親指シフトで社内(システム部)最速のキー入力を誇ったのですが、ローマ字変化に変えざるを得なくなってからは、悪戦苦闘の日々です。ローマ字の二段階入力より、一回で済むのだから絶体、速いのです。
・関空大混乱に巻き込まれた中国人留学生の手記。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54070
1311.災害対応も口先だけか 18/9/12
・北海道、電力全面復旧は11月以降。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091100439&g=eco
関連記事。企業に戸惑い。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091101155&g=eco
関連記事。稚内で氷点下。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00005408-weather-soci
コメント:なにをたわけたことを。北海道電力の社長に、それを言わせておく経産大臣も大臣です。いま怒らなければいつ怒るというのでしょうか。国民の代わりに怒るのが役割ではないのですか。ことは物流だけでなく、人命にも関わるのです。生乳の損害全部を、北電は保証できるのでしょうか。部品をどこからでも取り寄せて、徹夜の突貫工事でもなんでもするべき状況でしょう。危機感がまるで感じられないが、これはかねてからJR北海道にも通じる事です。行政と業界のなれ合い、あるいは癒着の構図を、想像しない訳にはいきません。電力問題の対応の如何によっては、集団訴訟や首長の責任問題に発展する可能性もあります。
・安倍側近が地方議員に圧力。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00000023-kobenext-l28
コメント:安倍陣営は既に戦わずして勝っているのだから、この後に及んで、ヤクザまがいの脅迫のような見苦しい真似は慎むべきです。それが自民党議員の腐ったサガ(体質、ゴマスリ+権威主義)だと言われればそれまでのことですがね。
・中露首脳が会談。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00000091-jij-int
コメント:一方で、北海道地震を放り出して駆け付けた安倍首相とプーチン会談の成果には見るべきものはない。要は石破との論戦から逃げただけでしょう。
・政治姿勢改めよが6割。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091100841&g=pol&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
・先進国で最悪。日本の貧困レベル。
http://gooddo.jp/nf/article-katariba-3-questions/?from=gooddo_ycd_nf3_questions_a_5
コメント:このどこが福祉国家ですか。好調な経済とは、貧富の差を開く事が目的なのか。もはや先進国を名乗る資格があるとは思えません。
・フードドライブ広がる。余った食品寄付。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091102000261.html
コメント:一読を。
・震災7年半、進まぬ汚染土処理。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180911-00000037-mai-sctch
・トランプ抵抗論説は民主主後の希望の灯か。
https://jp.reuters.com/article/column-anti-trump-commentary-idJPKCN1LR0JP
1312.武器より災害対応 18/9/13
信念もなければ責任感も正義感もない。自分というものない人が、国のトップに居座り続けています。それこそが日本の国民にとっての最大の不幸であり、人為的な災害なのです。
関連記事。平和条約、日米にくさび。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180912-00000591-san-eurp
コメント:トランプ一辺倒の外交政策で、中ロと交渉出来るわけがありません。日本は多様性を認める、多極外交だという宣言が必要です。
日本がいま必要としているものは、頭脳明晰で、しかも度量と包容力のある、人間的に優れた政治家なのです。かたや安倍首相から極右思想を取ったら、後に残るのはご都合主義だけというのでは余りにも寂しいのです。
基本的にごり押し以外には芸の無い人であったとしても、たまには国民を笑わせてみたらどうでしょうか。無論、ユーモアが理解出来ればですが。ブッシュでさえ、冗談が通じたし、自分を笑う余裕もありました。でも安倍、麻生、二階には冗談を理解するだけの、人間の余裕も幅もあるようには思えない。日本はナチスの真似をするべきという麻生の言葉が言い分が冗談なら、それは到底笑えるようなものではありません。
権威と既得権を振り回し、突っ張り続ける超保守の政治家たちの姿は、年老いたヤンキーを想像させます。昨今のスキャンダルにまみれた、ヤクザまがいのスポーツ界のドン達のイメージとも重なります。どんな不正でも、自分だけには不正ではない、自分の常識は世間の非常識という例の態度です。その特徴は、強欲と強引、そして頭の悪いことです。
ところで古今東西、軍事費の増大は、国の財政を圧迫してきました。ところが安部政権にはそれが分かっているとは思えません。異様な金融政策(民間企業の株を国が買いあげる)だけの一時的な景気なのに、ええじゃないかで、はしゃいでいる自民党と経営者。彼らにとって何より大事なもの、存在理由でもある、未来へのビジョンについては、持ち合わせているようには思えない。
その結果、トランプの言いなりに高額な武器を購入している。そこにはいかなる工夫も努力も見られない。どうしても武器(無論専守防衛)が必要なら、自国で開発生産して、税金を節約するべきなのです。無論輸出は出来ません。外国の殺りくに使う為の武器ではないからです。
だいいち武器を外国から購入すれば平和主義者を刺激しないだろうと考えに無理があります。同じ殺戮兵器なのです。これは一見、私の従来の主張と矛盾するようですが、竹やりで外国の侵略には立ち向かえない事も事実なのです。全土をハリネズミのようにする必要はないにしても、覇権主愚の大国に取り囲まれているという現実から、目をそらすことも出来ないのです。イデオロギーだけの、観念的な平和主義では、現実の(リアルな)自国や世界は守れないのです。
一方で、日本は地理的な特殊性もあって、災害列島なのです。目先の災害対策に加えて、それを教訓にした今後の防災にこそ巨額を発動しなければならない。それが巨額になるのは土木工事が必要だからです。
そもそも論で言えば、武力行使以外の紛争解決の方法を真剣に考えるのが外務省の仕事なのです。これという政治信念もなく、専用機を欲しがるだけの、上滑りな大臣には、その能力が備わっているようには思えません。それが本当に出来そうなのは、自民党なら石破(今回、総裁にはなれないので)、鴨下、中谷くらいでしょう。それ以外の人達には、語学は愚か、外国の事さえ良く分かってはいないでしょう。
外交の最大の目的は紛争回避であって、軍事力による威嚇であってはならないことくらい、子どもにでも分かります。但し、10歳児のトランプには理解不能でしょう。歴代米国一辺倒で360度外交など考えたこともない外務省と安倍政権に、我々国民が多くを期待できないことは、とても残念なことなのです。
関連記事。求められるバランス外交。
https://jp.reuters.com/article/japan-economics-breakingviews-idJPKCN1LR0PS
1313.自衛隊と安倍首相 18/9/14
今日は二人のうざい女性の話題から始まります。
NHKBSの「英雄たちの選択」は毎回楽しみにしていますが、司会の女子アナが交代してから急に見る気がしなくなりました。正確に言えば、耳障りになってきました。以前は渡邊アナが、自分の意見を述べるより、事実上の司会である磯田に進行を委ねるという控えめな態度だったので、安心して見ていられました。この番組の看板はあくまで磯田だからです。
ところが新司会者は、ことあるごとに存在感を強調し、自らの意見を述べ、自分が仕切っている感が強すぎます。NHKは彼女を評価しているようですが、元々NHKは基本的に視聴者の立場から番組を作ることに不慣れです。番組を見せてやっているという「お上」意識の強い放送局です。それが人事にも現れているのかもしれません。他の番組で時折り、画面の隅に登場するディレクターの、尊大な態度でもそれが見て取れます。
NHKの女子アナは先輩、小野アナ(ガッテン)の、出過ぎず、裏方に徹する態度を見習ってほしいものです。出演者を引き立てることが司会者の役割だということも理解できないようなら、「英雄たち」の杉浦アナは、一から勉強し直してほしい。因みに、「所さん、大変ですよ」に木村佳乃が出演する理由も分かりません。ツッコミは2人もいらないからです。
もう一つ、最近、それも昨日の迷惑女性は、日産の専務です。大坂なおみがGT-Rが欲しいと言ったらそれをポンと与えました。しかもリーフをおまけに付けてです。GT-Rは、1千万を超える高額車であり、しかも素人が乗りこなせる車でもありません。テニスが趣味というこの専務にもう少し「良識があれば」、或いは「商才があれば」、黙って(本当は乗ってもらいたい)リーフを、大坂の好きなカラーに塗装して、プレゼントしていたでしょう。
関連記事。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180913-00010002-tennisnet-spo
せめて大会の前に、大坂が優勝したら好きな車をプレゼントするとでも言ってあれば、未だしも状況は違ったと思います。いくら広告塔として契約をしたにせよ、この専務は(万事控えめな日本の)ユーザーに不快感を与えたことに気が付いていないのでしょうか。しかも水を差すようだが、今回の勝利にはセリーナの反則という後味の悪い条件までついているのです。
実績もないのに高額報酬を取るゴーンを引き合いに出すまでもなく、経営の私物化も欧米企業並みというのでは、ユーザーは納得しないと思います。日産の印象も、大坂の印象も悪くしたとすれば、宣伝としては全く意味のない行為です。こうなれば、颯爽と大坂がGT-Rを乗りこなすシーンでも流すしか、フォロ−の方法はないと思います。
それでは今日の本論です。
明治維新までは武士が日本を支配していました。大戦前の軍部の支配もそれに近いものがあります。維新の主役は農民でも町民でもなく、武士です。だから維新は市民革命ではありません。維新は武家と武家の衝突による権力闘争だったのです。
ということは、日本と日本人には、市民が命がけで政治権力に楯突いた「革命」の経験はないという事になります。実はこの経験の有無が、日本の民主主義が、外国のそれとは異質なものになった大きな原因だと思われます。
日本では古来、政治とは為政者の仕事であって、民は年貢を納めるだけ。政(まつりごと)は「お上」にはお任せしておけば良い。そうした根強い、身体に染み付いた価値観は、見方を変えれば、卑屈な保身の方策と言えなくもない。何故なら、そうすることで、歴代の国民(農民や町民)は徳川幕府(とそれ以前の)軍事政権の圧政に耐えてきたからです。
そして維新の後で、しかもしばらく経ってから(明治23年)選挙制度が導入されました。しかしこの国民の唯一の政治参加の機会である普通選挙が、もはや形骸化していることから、政治家も国民も、敢えて目を背けているとしか思えないのです。それに輪をかけるように、安倍政治は、もはや明治を通り越して、徳川幕府の江戸時代にまで遡ろうとしているかのようです。
政治は政治家に任せておけば良い。国民は職業や家庭で手一杯。だから国費で議員を雇っているのも、政治家が民主主義の理念を忘れずに、「国民の為に」働いてくれることが大前提なのです。でもいまやその前提が完全に崩れてしまっているのです。
日本のかじ取りを任されたと豪語する安倍首相(含む取り巻き)は、行政の長たる枠を超え、立法府である国会まで事実上支配して、立法と行政の双方で、好き勝手に振る舞い、良く言えば自分達の理想像、悪く言えば、自分達に都合の良いように日本を変えてきたのです。
安倍政治が政治理念と政治倫理でここまで腐敗できた原因は、自分達(自民党)を選んだのは他ならぬ国民であり、だから自分達には「国民に代わって」政治を決める権利があると開き直ったからです。だから審議が尽くされなくても(審議時間が長いのは、モリカケ問題を野党が追及する為だと言いたいらしいが)、しかも世論がいかに反対しても(!)、法案を押し通し、野党はその暴挙を止められなかったのです。
保身の為なら卑屈と言われても保守を選ぶ風潮が、国民の意識に深く根付いていると言わざるを得ない。だから「保守」が、政治の本流であり続けたのです。何度選挙を実施しても、この大勢は変わらないでしょう。その底に、「小さい事には目をつぶり」、現状を是とし、変化、変革を非とする国民の「心情」もあります。
それでも一度、民主党が政権を取ったときに、何が起きたかを憶えておられるでしょうか。背景の労組が腐敗していたこともあり、慣れない二流の政治家が、棚ぼたの慣れない政治権力を持て余し、ついにはお互いがいがみ合い(仙谷、菅、枝野、岡田)、あろうことか野田(当時)首相は、財務省主導(!)の消費税と交換に、自ら政権を放り出して、自民党に返してしまったのです。
この苦い経験を国民は未だに忘れていません。だから旧民進がどんなにがんばっても政権奪取は無理なのです。野田元首相の罪は万死に値するのです。野党に対する不信感を、国民に植え付けてしまったからです。
話を戻すと、維新が特筆すべきは徳川幕府を倒したことではなく、武家社会を終わせたことにあるのです。それまでの日本の歴史は軍事力による支配でした。その頂点にいたのが将軍様です。そこから連想されるのが、実は安倍首相の改憲発議なのです。
災害時に国民が自衛隊に感謝するのは今に始まった事ではありません。今更言うまでもないのです。だからこそ安倍首相の主張には不自然なものを感じてしまうのです。彼は国民に「自衛隊に感謝せよ」と「強制」している印象を拭えないからです。
防衛にせよ、災害対応にせよ、自衛隊の仕事には、本来きついものが多いことも事実です。でもそれはボランティアでやっているのではありません。あくまで職業、即ち仕事なのです。その実務の現場で、我慢強い、或いは紳士的という日本人の美点が発揮されているのです。でも仕事がきつい、或いは危険なのは、消防も警察も同じです。彼らは皆、国民の為に、辛い仕事をしてくれる公務員なのです。
ところで、安倍首相は「自衛隊に感謝せよ」、だから「憲法の存在を明記」せよと言う。でもそれは筋が違うと思います。ならば警察官も消防官も、憲法に明記するべきでしょう。
しかも危ない事に、自衛隊の存在を敢えて誇示するということは、そこで留まる話ではないのです。必ずその先があるからです。それは軍事部門の権限の強化と予算の拡大です。しかもその頂点には安倍首相が君臨することが、既に決まっているのです。
自衛隊の憲法明記という主張には、民主主義国家における軍事力のあり方に関する緻密な議論が避けて通れない。でも安倍首相はそのプロセスを飛ばして、事実上、直接国民投票に掛けようとしているのです。
そもそも、こういう短絡的な発想が出てくるのは、安倍首相が政治も歴史もろくすっぽ勉強してこなかったことが本当の理由ではないでしょうか。
関連記事。反安倍陣営が読み違える、若年層の功利主義的メンタリティー。
https://diamond.jp/articles/-/179601
コメント:それも今に始まった事ではありません。若者=理想主義という構図はとっくに廃れています。
・五輪不況でボロボロのブラジル。日本も他人事ではない。
https://diamond.jp/articles/-/179656
・中西部でトランプ人気が低下。世論調査。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/ga-4.php
1314.ペンタゴン・ペーパーとモリカケ文書 18/9/15
映画「ペンタゴン・ペーパー」がビデオ・リリースされました。原題は「The Post」でワシントン・ポスト紙の事です。ポストというと、私たちは郵便ポストや、職業上の地位、或いはその後という意味を想像しますが、ここでは〔公共の場所に案内を〕貼る、掲示する、 〔壁などに〕ポスターを張る、の方の意味でしょう。
主役は2人いて、社主(オーナー)にメリル・ストリープ、編集長にトム・ハンクスです。ストーリーは明快単純で、ベトナム戦争以外にアクションシーンもありません。ニクソン政権時代に国防長官だったマクナマラが集めた極秘資料(だからペンタゴン・ペーパー)を、マクナマラに失望した報道官が密かに持ち出して、NYTとWPに公開を求めたというだけの話です。それでもトランプが猛威を奮い、政治権力で報道に介入するこの時期に、明確なトランプの否定のメッセージになっています。監督はスピルバーグで、ストリープの反トランプも周知の事実です。
司法長官が、資料の公開に待ったをかけ、情報漏洩は国防上の脅威であることと、違法に入手した資料を公開すればオーナーが投獄されるという脅しを、顧問弁護士を通じて掛けてきます。7時間後に発行を控え、株式を上場したばかりのWPの社主は悩みます。
法廷の駆け引きのシーンも殆どなく、緊張感が少ない画面ですが、主張は明確です。「政府の顔色を見るな」、「報道の自由を守れ」。ここで自粛して、情報の公開を「自粛」してしまえば、「ニクソンが勝ち」、「憲法が負ける」。これはそのまま今の日本にも当てはまる事ではないでしょうか。モリカケの政治介入を、なし崩しに認めてしまえば、安倍首相が勝ち、日本国憲法が負けるのです。
昨日の総裁候補討論会で、安倍首相はモリカケ問題を問われ、行政は反省しなければならない、自分の家族や友人が関係していたことで、国民の疑惑を「招いた」が、(問題の本質は行政の監督不行き届きであって)、行政の問題点は反省し、改善すると言ったのです。訳の分からない形での反省の姿勢を示すことで、結果的に自分と政権の関与を完全否定したのです。でもこの事件は、本来ならどの国でも一大スキャンダルのはずなのです。
しかしこの「不祥事」の本質は、官僚人事を盾に(或いは人質に)取った官邸が、「違法」で「違憲」の「行政指導」を繰り返したことにあるのです。今回の首相の説明では、自分は愚か、官邸も「有形無形」の指示をした覚えはないということが前提になっています。しかし、それが事実でも真実でもないことは、国会での財務官僚や、秘書官の、二転三転した証言で、既に明らかになっているのです。国のトップが、政治の不備(人事権)を悪用して、家族と友人の便宜を図った。それが唯一無二の解釈なのです。粉ものゲート事件なのです。
映画では、資料が公開され、ニクソン政権が、ベトナム戦争の戦況をひた隠しにしたばかりか、勝ち目がないことが分かっていたのに若い兵士を投入したこと、ベトナムの選挙に介入したこと、国民に真実を伝えないことにしたこと(これはモリカケにおける安倍政権と同じ)、などが明るみに出ます。WPの記事は全国の新聞が転載して全米に広がります。最早WPは地方紙ではないというセリフもありました。そして一気に反戦機運が高まります。
報道に怒ったニクソンは、WPの記者のホワイトハウスへの出入りを禁止します(これもトランプと安倍政権と類似)。しかしその後の、ウォーターゲート事件でついに失脚します。映画では民主党の事務所に何者か不法侵入した(無論言わなくても盗聴マイクを仕掛けるためです)シーンで終わっています。
この映画を見て、私は今更のように、日本では「報道の自由」が「事実上」規制されている事を強く感じました。そうでなければ、総裁選の報道を自粛しろだの、候補者を公平に扱えだのという「現政権に偏った」指示が、官邸から発せられることはないでしょう。
私は息のある限り、そして安倍政権を批判する最後の一人になっても、戦いを続けます。深夜に起きて、駄文を書き連ねているだけであり、他に何をしている訳でもない。どこの誰が読んでくれているかも分かっていないのです。
止むに止まれぬというよりは、PCに向かうと、手が勝手にキーボードを打ち始めるのです。それは日本の民主主義の現状と未来を憂える「誰か」または「何か」が、私を使ってそうさせているのかもしれません。
・国際捕鯨委員会から日本が脱退。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018091401002720.html
コメント:これでは駄目です。何故捕鯨が必要かをきちんと説明できなければ、各国の賛同が得らえるはずがないからです。但しその理由は、日本の漁業がやっていけないというものでもいいし、一定の種が増え過ぎれば、海洋の生体系のバランスが崩れるというものでも良いと思います。委員会から日本が抜けるだけでは、問題は解決しないのです。これでは国際連盟(連合ではばい)から脱退した戦前の日本や、パリ協定やイランとの協定から勝手に脱退したトランプと同じです。
話は違いますが、戦前の極右の軍事官僚をそのまま現代に持ち込んだような、日本の国連大使も、そろそろ何とかならないでしょうか。河野がクビにすれば済む話でしょう。丸眼鏡も東条英機そっくりです。但し外見で人を選ぶわけにはいきませんが。
・福島原発、防潮堤増設。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180914-00000071-mai-sctch
コメント:今回の措置は、安全な廃炉作業が目的なので、止むを得ないと思いますが、北海道地震と泊原発で再度分かったことは、停電すれば原発はそこで終わりだということです。際限なく過熱し、メルトダウンし、挙句は水素爆発を起こして、放射能をまき散らす。人間も住めなくなる。
非常用電源があっても、もつのはせいぜい1週間です。全道停電で最もヤバかったのは他ならぬ泊原発だったのです。委員会がどう判定しようとも、冷却用の電源確保という基本的な問題に解がないままに、各地で原発再稼働に踏み切ることが、いかに危険かを、国民的規模で理解する必要があると思います。
・進次郎、投票先明かさぬ構え。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091400834&g=pol&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
コメント:彼なりの精一杯の保身術でしょう。あまり責めても意味がありません。
・石破派の農水相に辞任圧力。
https://www.asahi.com/articles/ASL9G6X86L9GULFA04F.html?iref=comtop_8_07
関連記事。官邸幹部が恫喝。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091201110&g=pol
コメント:どうして自民党の陣笠は、こういう底意地の悪い、というより無意味なことを繰り返すのか。まさに小学生以下の理解力であって、三次安倍内閣で大臣が交代するのは決まっているのです。自分が大臣になりたいからそう言っているとしか思えない。自民党議員の倫理観も質も、地に落ちたものです。
1315.太平洋を挟んで、ゴリラとタヌキの猿芝居 18/9/17
・総裁選は疑問に答える議論を。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091500375&g=pol
コメント:正論です。石破支持ではないので、一読を。
・遠慮した石破、冷静さ欠いた安倍。映像。
https://www.asahi.com/articles/ASL9F5FZWL9FUEHF006.html?iref=pc_extlink
関連記事。石破は切り込み不足。安部は上から目線。
https://toyokeizai.net/articles/-/238037
・立憲枝野の次の内閣。
https://www.asahi.com/articles/ASL9H3H22L9HUTFK002.html?iref=comtop_list_pol_n04
関連記事。枝野、公文書改ざんはウォーターゲートに匹敵。
https://www.asahi.com/articles/ASL9H4JHCL9HUTFK008.html?iref=comtop_list_pol_n05
・首相の改憲姿勢批判。九条の会。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018091502000140.html
・政治的な自己犠牲を払わない安倍首相。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10963.php
・リーマンから10年。強力な金融緩和で世界の債務4割層。マネー、成長に回らず。
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/income-map/#6/138.3387/38.0411/2016/1/
関連記事。負の遺産が世界を覆う。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018091502000167.html
・トランプ支持、下落の兆し。無党派層離反。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180915-00000059-jij-n_ame
・トランプ暴露本が伝える本当の恐怖。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/09/post-10962.php
コメント:危ういトランプの安保政策。
・トランプとの不倫暴露本出版へ。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091300310&g=int
コメント:日本でも暴露本が必要です。これから3年も安倍政治を続けさせる訳にはいかないからです。何故なら全く無用な改憲に加えて、バブルの崩壊が迫っており、(万事に無責任な)安倍首相では経済財政の危機には対応できないからです。任期途中の辞任の条件として、大会名誉会著として、五輪の開会宣言だけやって貰えばいいのです。
・トランプの危険なアジアゲーム。
https://jp.reuters.com/article/andelman-asia-idJPKCN1LT0HR
・倒産の無い資本主義は危険。
https://jp.reuters.com/article/column-zombies-lehman-idJPKCN1LU0RR
関連記事。リーマン前と同じ状況。増え続ける債務。
https://www.asahi.com/articles/ASL973Q31L97UPQJ001.html?iref=comtop_list_biz_n02
・海自潜水艦、南シナ海で極秘訓練。中国をけん制。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180917/k10011633041000.html
関連記事。多国籍軍に陸自派遣検討。
https://this.kiji.is/414103934987666529?c=39546741839462401
コメント:安倍続投を見越して、いよいよ自衛隊のたがが外れだしました。これでよくも自民党は憲法に自衛隊明記などと言えるものです。この点では石破も同罪です。早く国会の開催を。
1316.第三次安倍政権を予想する 18/9/18
自民党の総裁選は、もうどうでもよくなってきました。
安倍総裁が諸悪の根源(特に経済と財政、そもそもアベノミクスとは何だったのか)であることに間違いはないが、本当の問題は、自分の意見も持たず、安倍首相でええじゃないかと、神輿を担ぐしか能のない自民党議員の本質にあるからです。
関連記事。アベノミクス、恩恵に偏り。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091700341&g=eco
関連記事。アベノミクスが後3年続けば日本の産業衰退が一気に露呈する。
https://diamond.jp/articles/-/125634
自民党はもう一度選挙に負けて、野党にならない限り、そのごう慢さは変わらないし、形ばかりの反省すらないでしょう。奢る平家は久しからずで、このままなら、遅かれ早かれ、源氏に討たれる宿命にあるのです。
物理学の法則と同じで、政治力学でも、いつまでも秤が一方に傾いたままではいられない。それは歴史が証明しているのです。それは人間には、現状維持が全てではなくて、全体的な均衡を本能的に求める傾向があるからです。
この振り子の動きが、最初に出てきたのが米国です。トランプの独裁に嫌気がさした側近が次々に逃げ出し、民間でも批判の声が日増しに強まっています。中間選挙は、共和党にとって、厳しい戦いになるでしょう。しかも反トランプの動きは、一時的なものではなく、より強固な力をその背後に感じます。なぜならトランプへの反感は、個々の政策に対するものではなく、トランプの人間性が問題になっているからです。
国民に愛されもせず、尊敬もされない。トランプは、日本で言えばスポーツ協会の代表程度の人物であって、大統領という職責に見合うだけの能力の精神力も足りない。だから自分の無能や失敗を、他人のせいにしようとして苛立ち、ホワイトハウスの中で怒鳴り散らしているのです。最初から不適任の上に、プレッシャーに耐えかねて、アップアップしているのです。
しかもその姿から想像されるのは、某国の某首相の三選後の姿です。国民の人気がないことに苛立ち、神経性大腸炎が悪化し、官邸でヒステリーを起こして、側近に当たり散らす(かもしれない)。この異常な事態は、三期を言い出した二階が張本人だが、本人には自分が自民党劇場で喜劇役者を演じている意識は全くないらしい。しかもその喜劇は国民にとっては悲劇なのです。
私は首相の人間性(我慢と誠実さ)が限界まで来ているので、第三次安倍政権は任期満了まで持たないと予想しています。米国で起きていることは、遅かれ早かれ日本でも起きます。日本は「何事によらず」、米国の後追いの国でもあるからです。
また国の代表たる人間が、トランプにつき従うことしか能がなくて、無理無体な要求を呑まされることを快く思う国民もいないでしょう。言うべきことは言うという態度が取れなければ、そもそも国の代表たりえないのです。
安倍首相が自滅するかどうかは未だ分かりませんが、少なくとも、政権内で動揺や騒動が起こる可能性は十分にあると思います。その具体的なものが、ポスト安倍を睨んだ派閥抗争の激化であり、その前触れとしての内紛や小競り合いです。今後は、これまでの安倍一辺倒とは、少なからず雰囲気が様変わりした政治風景を、国民は目にすることになるでしょう。
安倍政権の行方は別にしても、いま一度、自民党政権を倒すことが、民主主義の日本と、その国民にとって必要不可欠なプロセスです。そもそも政治の振り子がいつまでも一点に留まること自体、不自然で、あり得ないことなのです。とはいえ、政権の受け皿も必要です。その為には、観念に走らず、「自壊もしない」野党の構築が必要です。
自民党支持者としても、次の首相候補を考えるべき時期に来ています。というよりは、今回の石破の乱は、ポスト安倍を強く意識したものであって、選挙で負けることは織り込み済みだと考えると、合点がゆくのです。だから私は、もはや総裁選にも、その結果にも余り関心はないのです。
米国ではトランプの岩盤支持が揺らぎ始めています。しかも安倍政権を支えているのは、数の柄では、自民党の岩盤支持層よりも、無党派の政治的無関心層です。これはいつ、どう転ぶか分からないという危険性を意味しています。自民党政治は、いつ崩れるか予測の出来ない斜面に立っているようなものです。しかも安倍首相自身が、最もよくそれを承知しています。だからバラマキと、人気取り政策に一生懸命なのです。
ということは、第三次安倍内閣では、人気取りの目玉としての進次郎の入閣と、自民党の分裂を防ぐための石破の処遇が前提になるでしょう。この二人を取り込まないと、三次政権が成り立たないからです。そうなると、今度は安倍首相が今までのように好き勝手に振る舞う事も出来なくなる。だからこそ、組閣後速やかに、改憲発議をしてしまいたいのでしょう。
関連記事。臨時国会で発議。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091700578&g=pol&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
かといって、今までのようなお友達内閣(安倍支持派はこれを期待して尻尾を振っている。何と愚かな議員達)にすると、一層悲惨なことになります。
ピンクレディ(古い!)の歌にUFOという曲があります。「地球の男に飽きてきたところよ」という歌詞で終わっています。日本の国民も、安倍政治には飽き飽きしてきています。
そこにまたもやお友達内閣をぶつければ、支持率の急落は目に見えています。だから第三次安倍内閣は、微妙なバランスの上に構築せざるを得なくなると思います。
関連記事。総裁選の応酬がヒートアップ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180917-00000051-mai-pol
コメント:安倍首相も精神的な余裕がなくなってきました。
関連記事。安倍51%、石破41%。党員調査。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180917-00000014-nnn-pol
関連記事。安倍首相、米国との蜜月強調。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/16/ishiba-abe_a_23529267/?utm_hp_ref=jp-homepage
コメント:どこが蜜月ですか。
・東京五輪ボランティア募集。まるで学徒動員。
https://www.asahi.com/articles/ASL9K5F50L9KUTIL01F.html?iref=comtop_8_01
コメント:それが自民党政治、森、小池、石原の体質です。国家主義と全体主義です。
・日本人は政治の話をしない。フランス人は違う。
https://toyokeizai.net/articles/-/237334
コメント:WTWも。
1317.本屋で総裁選を考えた 18/9/20
久しぶりに本屋に行きました。たまには本を読みたいと思っても、一冊2千円ではそう気軽に買い込むわけにはいきません。また限られた予算なので、読み捨ての娯楽本にはなかなか手が出ません。
それにしても書棚を一瞥して驚きました。政権批判のリベラルな本もあるが、その2倍もあるのが、名も知らぬ著者の、超保守系の安倍政権よいしょ本です。しかもその多くが政治外交の問題を論じ、将来を語るものではなく、単に安倍政治を批判する者を、名指しで個人攻撃するだけの本です。内容もビジョンもなく、上げ足を取って誹謗中傷するだけの本ばかりが、書棚にひしめきあっているのです。反対派の個人攻撃は許すが、放送局の安倍批判は許さない。そうした政府の言論弾圧が、出版にも及んでいることを想像させるに十分な状況です。
しかもこの異常とも思える個人攻撃の対象には、野党の政治家どころか、池上彰迄が入っています。私から見れば池上は中道右派であり、前原は右派中道、枝野も中道右派です。書店(丸善)の書棚を見るだけでも、既に日本丸は大きく右に傾いていたことが分かるのです。これでは自民党が一党独裁政治で腐敗し、いかにスキャンダルにまみれても、白を切りさえすれば、安倍首相が好きなだけ続投出来るのも頷けます。
安倍首相が「あんな人達」に負けるわけにはいかないと街頭演説で(シンパの日の丸に囲まれて)言ったことがあります。それが昨日も繰り返されました。なので、WTWも「そんな人達」に負けるわけにはいかないのです。
関連記事。秋葉原に安倍支持旗が立ちまくった舞台裏。
https://toyokeizai.net/articles/-/238586
関連記事。「安部辞めろ」コールで騒然。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091901183&g=pol
関連記事。籠池が首相演説に「うそ言ったらいかん」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091901117&g=pol
関連記事。こういう人が総理に。
https://www.asahi.com/articles/ASL9M61YRL9MUTFK00X.html?iref=comtop_rnavi_arank_nr02
論壇の右傾化は本屋の書棚から始まっていました。これでは青年達が「右(派)も左(派)も分からなくなる」のはむしろ当然です。その中で私が手にしたのは次の2冊です。一冊は3時間に渡る枝野幸男の演説を収録した「本院は安倍内閣を信任せず」(第三書館)で、もう一冊は「そろそろ左派が経済を語ろう」(亜紀書房)です。前者は薄い本なので、すぐに読めそうです。感想文は追ってご報告します。
関連記事。9条改憲の発議阻止を。都内で集会。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018092002000155.html
関連記事。新潮45へ怒りの声。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201809/CK2018092002000155.html
・総裁選、盛り上がらぬ党員投票。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180919-00000646-san-pol
・小泉は石破に投票。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180920/k10011636751000.html
・参院選後に首相交代のシナリオも。
https://diamond.jp/articles/-/180158
・野田総務相、圧力はいつも。
https://www.asahi.com/articles/ASL9M6JQ9L9MTPJB00V.html?iref=comtop_8_07
関連記事。冷や飯食う覚悟を。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20180919-OYT1T50093.html?from=ytop_main1
コメント:今は冷や飯を食うことで、信念が立証されるのです。それにつけても、麻生(今でも大臣)は、自分が国民にしたこと(背任、背信)を棚に上げて、無責任な発言ばかり。言動からは品格も教養も感じられません。新聞やTVを賑わす昨今の社会的悲劇の影には、必ず貧困の問題があるのに、視野の狭い彼には、それさえ理解できていないと思います。一方で、100憶と言われる月旅行の話を聞いても、国民は白けるだけなのです。
・首相、引退後は映画のプロヂューサーになりたい。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018091901249&g=pol
コメント:気持ちは分からないでもないが、ならば「沈黙」を見た後で、記者から感想を問われて、自分が沈黙するようでは困ります。それより異常なアベノミクスのおかげで、日本経済も(従って安倍政権も)2019年末まで持たないので、ご自分の期待より、遥かに早く、転職が実現しそうです。傘を広げるだけ広げてしない、振り上げた手を下ろすことのできない小さい人間としては当然の成り行きなのです。安部辞めろの声は、単なるシュプレヒコールではありません。国民が自分の生活を米国の代理戦争や、金融バブル経済の崩壊から守ろうとする、必死の叫び声なのです。それさえ理解できない裸の王様が首相になっている(なる)のです。方向性が一つ(多分改憲発議の事でしょうが)でないと政権がまとまらないなどと発言しています。またもシンパで政権を固めるのなら、進次郎の入閣もないでしょう。麻生だって続投するかもしれない。安部晋三氏の愚かさは、底が知れません。
・安保法成立3年。専守防衛、踏み外すな。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018091902000182.html
・貿易問題に黒田が警鐘。
https://jp.reuters.com/article/angle-boj-idJPKCN1LZ281
関連記事。中国の米国債売却はあるか。
https://jp.reuters.com/article/usa-trade-chinabonds-column-idJPKCN1LZ04R
関連記事。黒田、緩和の永続望まず。
https://jp.reuters.com/article/fsa-japan-idJPKCN1LZ1G1
関連記事。買い支え止めれば株価急落。朝日新聞。
https://www.asahi.com/articles/ASL9M5S3ZL9MULZU007.html?iref=comtop_8_05
1318.文科官僚を訴追できる立場ですか 18/9/22
文科省の幹部が逮捕され、次官が引責辞任しました。NHKは昨夕7時のニュースではトップ扱いでした。文科省は次官が続けて辞任する異常事態という報道です。
関連記事。文科次官引責辞任。
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20180921-OYT1T50120.html?from=ytop_main1
関連記事。文科官僚は脇が甘い。
https://www.asahi.com/articles/ASL9P75TBL9PUTIL02C.html?iref=comtop_8_02
果たして今回のこの報道が、社会正義や国民の為だと、NHKは言い切れるのでしょうか。それどころか、むしろこれが大本営発表の最たるものではないかと思います。もっとはっきり言えば、私はこの報道が、一見それとは分からない形を取った、「悪質な世論操作」ではないかと考えています。
贈収賄は許されない。大義名分としてはその通りです。でもまず金額が気になります。2万とか6万という金額です。ラーメン一杯でも、贈収賄には違いがないと言えってしまえばそれまでです。まして接待が繰り返された場合、言い訳は難しい。一方で、歯に衣着せぬ言い方をすれば、企業としては、接待で済むのなら、天下りを受け入れるよりは遥かに安上がりであることも事実(但し憶測)でしょう。
でも今回の摘発には、もろ手を挙げて検察(または警察)を支持できると言えない部分がああります。そこに問題の根があります。何故なら、この事件というより「摘発」の背景には、「金品の授受」が「犯罪」だというメッセージの裏側に、「そうでなければ犯罪にはならない」というメッセージが潜んでいるからです。
言い換えれば、「政治家や官僚への」「個人的な」「金品の授受がなかった」ので、「モリカケ問題は検察の追及の対象にはなり得ない」と言いたいのではないでしょうか。だから安倍首相への「忖度」は立件の対象ではないと宣言したいのではないか。となれば、今回の文部官僚の逮捕は、安倍首相の違法行為を正当化するための、人身御供と同じです。
そう思わせる理由の一つは、NHKが、「今回の問題とは直接関係がないにも関わらず」、連座を想像させるように、敢えて前川前次官の名前まで引用していることです。そこに、NHK報道局の悪意と作為を感じ取るのは私だけではないと思います。
そんな報道局の「猿芝居」(多分官邸と連携)で、国民の目を安倍政権の「数々の」不正から逸らせると思ったら大間違いなのです。それほど国民は甘くありません。しかも今回の逮捕は安倍三選の直後でもあり、一層政権の宣伝臭が強く感じられます。少なくともWTWは、見え透いた世論操作に騙される程、愚かではないつもりです。
この逮捕劇には二つの意味があります。一つは「検察」が、行政の違法行為は見逃さないという虚勢を張ったという意味です。何故姿勢でなく虚勢と言えば、その姿勢には大きな嘘、或いは矛盾があるからです。2万円の接待は取り締まるが、100億近い税金を、「必要性も明確ではない」獣医学部につぎ込むことは黙認する。公文改ざんという事実があるのに、罪には問わない。だから取ってつけたような、文科官僚の逮捕には、もはや(検察の)言い訳とスケープ・ゴートを感じます。
大阪地検毛の女性の特捜部長はモリカケ問題で、これ以上の追及は出来ないと涙を呑んだと語りました。無論そこには、官邸からの圧力と、検察上層部の「忖度」が働らかなかったと思う方がどうかしています。
もう一つの意味は、官僚の質の問題です。どれだけ国民に正直であったかという点です。文科省の役人の場合は、守ってくれる「官邸」がいなかったということもあって、罪をそのまま認めるしかなかったのですが、でも私はここで罪を認めたことで、文科省の官僚の方が、見え透いたシラを切り続けた財務官僚より、救いがあるように感じました。
しかも直接責任がある担当大臣と首相は、行政組織の長だと二言目には言うくせに、実際には威勢している「行政の不正」の責任を、「一切」取ろうとしないのです。安倍首相が三選されたからといって、これまでの政権の問題が全部チャラになる訳ではありません。まして今回は国政選挙ではなく、単なる党内の総裁選びです。
文科官僚の逮捕劇が意味するものは、「検察が正義を貫いた」というものではなく、むしろその逆で、「安倍首相がモリカ問題は無かったことで貫こうとしており、検察がその片棒を担ぐことにした」という意味に取れるのです。少なくともNHKの報道からは、そういう印象しか受けとれませんでした。
国民にとっては、数万円の接待より、百億もの税金が、得体の知れない(というよりむしろ素性の悪い)学校に投入されることの方が、遥かに大きな問題なのです。それより更に問題なのは、検察が国民に代わる社会正義の見張り役を務めるという「本来の役割」を「放棄」していることなのです。
関連記事。総裁選で閣僚が発言。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018092100590&g=pol
関連記事。石破が麻生に反論。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180921-00000640-san-pol
関連記事。石破派の起用見送り。
https://this.kiji.is/415824231025394785?c=39546741839462401
関連記事。地方が反乱。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/20/jimin-election_a_23534345/?utm_hp_ref=jp-homepage
関連記事。4人がカツカレー食い逃げ。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/20/katsu-curry_a_23534338/?utm_hp_ref=jp-homepage
関連記事。小池百合子。今が改憲にふさわしい時期か。
https://www.asahi.com/articles/ASL9P52VTL9PUTIL021.html?iref=comtop_8_04
関連記事。自民改憲案提出に反対51%。安倍一強、57%が疑問視。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018092101001484.html
関連記事。国民の声を畏れよ。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018092102000167.html
コメント:麻生が続投すれば、国民の行政への信頼は間違いなく地に落ちます。何故それが安倍首相には分からないのでしょうか。それとも改憲の為なら、なりふり構わないという意味でしょうか。1年先の政治にも責任を持てない(持たない)刹那的な人が、国の代表を勤められるものでしょうか。
しかも石破を叩けば叩くだけ、反安倍派の決意は固くなるだけなのです。それが分からないくらい麻生(と首相)は自分も、周囲も見えていないということになります。とてもではないが、国の財政(や舵取り)など任せられる人達ではないということです。
石破派の起用見送りは、むしろ国民に取っては歓迎すべきことです。ポスト安部の構想を練り易いからです。
しかし安倍首相がここまで追い詰められているとは思いませんでした。国政の長たる余裕が全くありません。これは後がないから、政権がレームダック化していることとも無関係ではなさそうです。必要な事は、破れかぶれになった安倍氏が、何かとんでもないことしでかさないように、野党が全力で監視することです。
・クールジャパン機構を提訴。事業は瀕死。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180921-00000013-jij_afp-int
コメント:これもアベノミクスの失敗例の一つです。
1319.安倍内閣不信任案とはいかなるものだったのか 18/9/22
第三書館刊行の「本院は安倍内閣を信任せず」と、衆議院の議事録から、7月の3時間近い、
枝野議員の内閣不信案を再構成してみました。NHKは同国会を中継していないので、国民は
知る由もなかったのですが、本書によりその様子が分かります。但し紙面の関係で、ここでは
議員の討論は山内議員と岡田議員の分だけを引用しています。
不信任案を読むと、これが国民の疑問や気持ちを率直に表している事が良く分かります。
そして私が日頃申し上げてきたこともカバーしています。
詳細は「本院は安倍内閣を信任せず」を参照願います。
1.安倍内閣不信任決議案(第196回国会、決議第10号)
本院は、安倍内閣を信任せず。
右決議する。
理 由
安倍内閣を信任できない最大の理由は、現内閣による傲慢かつ無責任な政権運営が続く限り、国民の
生命・財産を守れない、生活や安全も守れないということが明らかになったことにある。
第一に、西日本を広範囲に襲った「平成37年7月豪雨」災害への対応である。気象庁が記録的な大雨
となる可能性に言及する異例の緊急記者会見を行った今月5日の夜、安倍総理大臣のみならず、翌日に
死刑執行を控えた上川法務大臣、災害対応に従事する自衛隊を指揮監督する小野寺防衛大臣、首相官邸の
対応に責任を持つ西村官房副長官らを含む自民党議員数十名が、酒宴に興じていたことが明らかになった。
加えて西村副長官自身が、SNSで場違いなコメントと共にこの酒宴の写真を拡散させるという愚行を
演じた。図らずも政府・自民党の危機感が決定的に欠如していたことを全国民に露呈する形となったが、
これにとどまらず、政府に非常災害対策本部が設置されたのが実に8日になってからという対応の遅さも、
被災された方々に厳しく非難されて然るべきである。その責任は極めて重大であると言わざるを得ない。
第二に、政府がIR法案と呼ぶ、いわゆる「カジノ法案」の強行可決である。広範囲に及ぶ重大な
大雨災害対応の陰で、政府・与党は、事もあろうに民間業者にギャンブルを解禁するカジノ法案の審議を
強行した。まさに言語道断を通り越す愚行の極みである。しかもそのカジノ法案を担当し答弁を行って
いたのは、災害発生時に最前線で対応する国土交通省の最高責任者の石井大臣であり、大臣は災害対応に
文字通り全身全霊を持って当たるべき立場にある。にもかかわらず政府・与党は、この石井大臣をカジノ
法案の審議に張り付け、広島県内で新たな河川の氾濫があった情報の伝達が遅れるという事態まで招いた。
如何に安倍政権がこの災害対応を軽視しているか、もはや弁解の余地はなく、安倍内閣の責任はあまりにも
重い。
第三に、データねつ造まで発覚した、欠陥だらけの、働き方改革ならぬ「働かせ方改悪」法案の強行
可決である。安倍内閣は「働き方改革国会」などと決めつけて法案審議に臨んだが、野党の詳細な調査に
より、政府提出法案のそもそもの元となる裁量労働制に関するデータの多くに、ねつ造と思われる不備が
発見された。当初、安倍総理大臣も加藤厚生労働大臣も問題ないとの答弁を繰り返していたが、野党の
追及に抗しきれず、答弁の撤回、謝罪、法案の修正を余儀なくされた。前代未聞の醜態であり、これだけ
でも十分この法案の欠陥ぶりは明らかであるが、これに加えて高度プロフェッショナル制度のニーズ調査
についても、その杜撰さが明らかとなった。国民生活に直結する重要問題にもかかわらず、欠陥商品と
しか言いようのない「働かせ方改悪」法案を強引に押し通した安倍内閣の責任は、免れようがない。
安倍政権の経済失政も大問題である。総理の名を臆面もなく使うアベノミクスと称する経済政策は、
もはや行き詰まっている。物価安定目標や賃金の伸びは全くの期待外れであり、総理の声高な主張とは
裏腹に、その恩恵が国民一人ひとりの実感するものとなっていない事実は隠しようもない。また格差
拡大も続き、分厚い中間層などという言葉は既に死語と化した。一方で、いたずらに財政拡大路線を
とり続けた結果、財政再建目標を先送りし、このことについての真摯な説明もない。
また、地球儀を俯瞰するなどと、言葉ばかりが踊る外交政策も完全に袋小路に陥っている。北朝鮮問題
では、総理は「最大限の圧力」とただ言い続け、河野外務大臣に至っては世界各国に北朝鮮との断交まで
呼びかけたが、結果は南北首脳会談、米朝首脳会談の相次ぐ実現という劇的な情勢の変化である。総理が
どう言い繕おうとわが国は完全にはしごを外された状況にあることは明らかで、結果、拉致問題の解決の
糸口すらつかめないままである。また日米関係についても、安倍総理はトランプ大統領の就任前に、跪く
ばかりに自宅まで駆けつけて個人的な友好関係を築こうとしたが、結果は北朝鮮問題で完全にはしごを
外され、「米国抜きのTPPは意味がない」と言った側から米国はTPPを脱退、日米貿易摩擦の再燃の
恐れまで出てくる始末である。
しかし、安倍内閣の抱える数々の失政は、こうしたことにとどまらないほど深刻であることを、更に
指摘せざるを得ない。特に問題なのは、わが国の先達が築き上げてきた、誇るべき議会制民主主義の根幹を
破壊したことである。国権の最高機関たる立法府に対して虚偽の説明を行うため、行政府が公文書の改ざん、
隠ぺい、破棄、口裏合わせまで行った上で虚偽答弁を延々と繰り返し、一年以上にわたる国会審議を全く
無意味なものとした。まさに前代未聞の蛮行であり、断じて許されるものではない。
然るに安倍内閣は、この事態の重大さを一顧だにせず、「丁寧な説明」という、空虚としか言いようの
ない言葉を繰り返すのみで、今もってなお事態の解決に真剣に取り組もうとしていない。安倍総理大臣は、
「私や妻が関係したということになれば、首相も国会議員も辞める」とまで言い放った答弁で自らが追い
込まれ、無理に無理を重ねた答弁は完全に破綻している。麻生財務大臣に至っては、暴言、放言の限りを
尽くし、反省の色の欠片も見せず、まともな謝罪すらない。こうした不遜極まりない内閣が続く限り、
わが国の民主主義は完全に破壊され、取り返しのつかない事態を招くことにもはや疑いの余地はない。
安倍内閣の一刻も早い退陣が、わが国の議会制民主主義を守る唯一の手段であると断ぜざるを得ない。
更に、国民の財産である国有地が不当に安く払い下げられた森友問題については、財務省による決裁
文書の改ざん、隠ぺい、破棄、更には口裏合わせという、あり得ない事態を招いたそもそもの原因に、
安倍総理大臣や総理夫人の存在があることは既に明らかである。そしてこうした疑惑について国民に対して
真摯な説明をしようとしないことが、決定的な政治不信を招き、未だに国民の多数が批判の目を向けている。
同様に加計問題も、岩盤規制に穴を開けると言いながら、その穴を通れるのは総理の友人のみで、官邸
はじめ政府を挙げて加計学園を優遇した事実は隠しようもない。安倍内閣がこうした問題を放置し、未だに
真摯な説明を拒むのであれば、これ以上政権の座にとどまることは許されない。
これ以外にも、自衛隊の日報隠ぺい問題や、現職自衛官による暴言などに見られるシビリアンコント
ロールの欠如、内閣府副大臣の国会での不適切発言や、財務省事務次官、厚生労働省局長らのセクハラ問題、
自民党議員の要請による文部科学省の公立中学校への授業内容への介入問題、外務大臣による度重なる国会
軽視発言など、安倍政権をめぐる不祥事、疑惑は枚挙にいとまがなく、国民の政治不信は極まっている。
また、憲法をめぐる安倍総理の数々の発言や行動を見れば、わが国の基本理念である立憲主義を全く理解
していないことも明らかで、もはやこの内閣にこれ以上国政を担わせることは、国益を決定的に害し、
危険ですらある。よって安倍内閣の一刻も早い退陣を強く求めるものである。
以上が、本決議案を提出した理由である。
2.山内議員の討論。
立憲民主党の山内康一です。
討論に先立ち、西日本を中心に大きな被害を及ぼした集中豪雨でお亡くなりになった方々に哀悼の意を表する
とともに、被災された方々に心からお見舞い申し上げます。また、炎天下で懸命に救助活動に当たっている関係
者の皆さん、被災者の支援や復旧に当たっている関係者・ボランティアの皆さん、心から敬意を表します。
それでは、立憲民主党・市民クラブを代表し・ただいま議題となりました安倍内閣不信任案に対し・賛成の立
場で討論いたします。(拍手)
安倍内閣を信任しない理由については、既に我が党枝野代表から丁寧に御説明申し上げました。皆様もよく
御理解いただいたと思います。
そこで、私は、特に強調したい五点に絞って、理由を述べさせていただきます。
安倍内閣を信任しない第一の理由、それは、やるべきことをやらず、やるべきでないことをやっている点です。
先日の豪雨災害の犠牲者は二百人を超えました。気象庁が異例の記者会見を開いて記録的な大雨への警戒を呼
びかけ、十一万人に避難指示が出される中、内閣の危機管理の最高責任者である安倍総理、危機管理のかなめの
防衛大臣、内閣官房副長官がそろって仲よく宴会とは、あきれるほかありません。平成に入って最大の豪雨災害
への対応として、お粗末そのものだったと思います。大きな被害が予測され、だからこそ、気象庁が緊急記者会
見を開いたわけです。あの晩の安倍総理に、自民党議員で、身内で楽しく宴会を開いている余裕があったとは思
えません。
さらに、衆議院議員宿舎という国有資産の中で、赤坂自民亭などと称して、自民党議員だけで集まって定期的
に酒盛りを行うそのセンスにもあきれます。どこかその辺の居酒屋ででも飲めばいいものを、わざわざ衆議院の
施設内で我が物顔で飲んで、騒いで、楽しんで、これには国民もあきれています。言いわけはいいので、素直に
謝られた方がよろしいかと思います。
さらに、恥の上塗りは、災害対応の真っ最中に国土交通大臣がカジノ法案の審議に当たっていたことです。
河川や道路の復旧に当たる国交大臣は、災害対応で最も重要な大臣です。その国交大臣が、災害に対応するの
ではなく、国会でカジノ法案の対応に当たるのは、全く理解できません。豪雨災害対応よりもカジノ法案対応を
優先する。みずからの良心に照らして、恥ずかしくないのでしょうか。多くの犠牲者が出て、多くの被災者が苦
しんでいる中、野党が政治休戦を申し入れたにもかかわらず、あくまでカジノ法案や参議院の定数増法案を優先
する姿勢は、とても国民の理解を得られるものではありません。
また、これだけの豪雨災害です。補正予算の編成なども検討してしかるべきだと思います。熊本地震の折には、
震災から四日目には補正予算について言及がありました。今のところ、補正予算について何か検討が行われている、
そういった報道も見かけません。やるべきこと、やるべきでないこと、これを間違っているのではないでしようか。
大災害に際して、やるべきことを後回しにして、やるべきでないことを優先する。危機感が全く欠如している
と言わざるを得ません。このような事態は、危機管理がなっていないというよりも、むしろ安倍内閣の管理危機
ではないかと思います。管理危機が危機を更に増幅し危機管理能力に欠ける安倍内閣には、これ以上政権を担
っていただく必要はないと思います。危機管理に欠ける、それだけでも内閣総辞職に値します。
次に、安倍内閣を信任しない第二の理由、それは議会制民主主義の危機を招いていることです。
森友学園、加計学園と続いた二つの学園疑惑は、国有地の売却にかかわる疑惑、あるいは補助金の選定の適切
さにかかわる疑惑、どちらも深刻です。
しかし、それにとどまらず、安倍政権にそんたくして公文書が改ざんされ、官僚が国会でうその答弁をし、
国会の国政調査権を無視する異常事態です。国会に出される資料が改ざんされ、政府参考人が嘘をつく、
そんな状況でまともな国会審議が成り立つはずがありません。
野党の審議拒否と批判する方もいますが、 国会でうその答弁が許され、そして国会に出てくる資料が改ざん
されていれば、まともな国会審議をしろという方がおかしいんです。審議の前提が壊れ、文書の改ざんが行われて
いるときに、何事もなかったかのように審議を進められるはずがありません。政府・与党の側に責任があります。
また、この政府の対応を見ていると、官僚のモラルも地に落ちたと言わざるを得ません。国会で平気でうそを
つくそんたく官僚を生んだのは、まさに安倍政治です。いびつなそんたく政治の元凶をつくり、行政をゆがめ、
議会制民主主義の土台を壊したのは、安倍内閣総理大臣であります。
安倍内閣総理大臣を信任しない第三の理由、それは、民主主義の根幹にかかわる選挙制度改革を党利党略で自
民党に有利な形につくりかえたことです。
合区対象県の現職議員の救済のために選挙制度改革をしたにすぎません。合理的な理由などそもそもありませ
ん。人口減少が進む中、ろくな説明もなく参議院の定数をふやす、そんなことに国民の理解が得られるわけはあ
りません。自民党総裁選を前にして参議院議員の歓心を買いたいのかもしれませんが、このような自民党の党利
党略のための選挙制度改革は許されません。
数の力を背景に、ここまで露骨な党利党略の選挙制度改革はかつてありませんでした。選挙制度をもてあそぶ
政党の党首が内閣総理大臣の地位にある、これこそ民主主義の危機ではないでしょうか。
国会の議席数が多ければ何をしても許されるというのでは、民主主義ではありません。それでは多数者による
専制にしかなりません。
選挙制度は国民の意思を政治に反映する上で最も重要な手続だと思います。そして、選挙制度は公平公正でな
ければなりません。多くの国民が納得するものでなくてはなりません。避挙制度改革に当たっては、少数意見に
謙虚に耳を傾け、丁寧に議論し、広範な合意を形成する必要があります。拙速な議論で参議院の選挙制度を改悪
してしまったことは、日本の政治史に残る汚点となるでしょう。
安倍内閣を信任しない第四の理由は、過労死をふやしかねない裁量労働制や高度プロフェッショナル制度の導
入を図ったことです。
裁量労働制に関しては、予算委員会の審議を通じて、根拠となるデータが捏造されていたことがわかりました。
働き方改革関連法案から裁量労働制が外されたのは当然のことです。しかしスーパー裁量労働制とも言える高度
プロフェッショナル制度は残りました。
全国過労死を考える家族の会や労働団体は、高プロ制度に強く反対しています。衆議院厚生労働委員会の参考人
質疑において、過労死家族の会の寺西笑子さんは、高プロ制度は、長時間労働に陥り、過労死の発生を促進する
危険性が非常に高い、過労死をしても自己責任になる仕組みになっていると指摘しました。
高度プロフェッショナル制度は、いわば定額働かせ放題と言える制度です。働かせる側に有利な労働法改悪で
あり、過労死を促進する結果になるでしょう。
全国過労死家族の会の御遺族の皆さんが、安倍総理に面会を申し入れました。しかし、安倍総理はそれを断り
ました。働かせる側の企業経営者の声ばかりに耳を傾け、過労死の御遣族の声には全く耳をかさない。そんなこと
で本当にいいんでしょうか。安倍総理には、愛する人を過労死で失った人たちの真摯な訴えに耳を傾ける良心は
ないんでしょうか。
過労死、外国語に訳しようがないため、そのままカローシという国際語になってしまいました。日本以外の国
ではほとんど見られない過労死、それを促進する高度プロフェッショナル制度を導入した日本。どこが美しい国
なんでしょうか。安倍総理が目指す国は、過労死を許容し、金もうけのためなら労働者を定額働かせ放題で働か
せる醜い国ではないでしょうか。
安倍総理を信任しない第五の理由。それは金もうけのためなら何でもあり、人を不幸にしてでも経済を成長
させようという卑しい経済政策を続けてきたことです。
カジノ法案はその最たる例です。安倍総理がカジノ議連の最高顧問だったと承知しておりますが、カジノ解禁
は、美しい国にふさわしい政策と言えるんでしょうか。
カジノがもうかると、経済は成長するかもしれません。しかし、それで多くの人が不幸になるなら、何のための
経済成長でしょうか。経済を成長させるのは、人々が安心毛して幸せに暮らすようにするためではないでしょうか。
株価が上がってGDPが大きくなれば、多くの人が苦しんでも構わないということにはなりません。カジノのもうけは
誰かの損失です。ゼロサムゲームのギャンブルで売上げが上がっても、それで幸福になる人より不幸になる人が
多いのであれば、社会的には全く価値がありません。
また、カジノ解燐で、ギャンブル依存症の他人が増えるのは目に見えています。ギャンブル依存症、ギャンブル
による借金、それによる家庭崩壊など、さまざまな不幸を新たに生み出すことは明らかです。
国民はカジノ解禁を支持していません。朝日新聞社の世論調査によれば、カジノ法案を今国会で成立させるべ
きかという質問に対し、その必要はないと答えた人が七六%でした。国民の四人に三人が必要ないと言ってい
ます。カジノ法案を今国会で強引に成立させるのは誤りです。
カジノのほかにも、アベノミクスの経済政策には人を不幸にするものが幾つもあります。
例えば、 一つは原発輸出です。
世界では自然エネルギーが劇的に増加しています。そんな中で、非常に危険でコスト高な原発を輸出すること
は、倫理的にも許されません。経済的に割に合うのかも怪しいものです。ハイリスクの割に感謝もされない原発
を輸出し、そして、もし原発輸出で損失が出たら政府保証で救済するというのは、非合理的かつ非倫理的です。
もう一つの人を不幸にするアベノミクスの例は、武器輸出です。
自民党の歴代の総理大臣は武器輸出三原則を守ってきました。しかし、安倍政権になって、海外に積極的に武
器を輸出する、そういった方向へかじを切りました。海外に武器を売り込む、まさに平和主義への冒涜です。積
極的平和主義などというにせものの平和主義の象徴が、武器輸出の解禁ではないかと思います。
原発輸出、武器輸出、カジノ解禁、こういった三つの経済政策は、アベノミクスの悪の三本の矢とでも言える
のではないかと思います。国民を不幸にするカジノの解禁、不幸を海外に輸出する原発輸出、武器輸出、そんな
非倫理的な経済政策は全く必要ありません。日本の恥だと思います。善悪の基準が麻痺したような邪悪な経済政
策は、直ちにやめるべきです。
以上、安倍内閣を信任しない、特に重要な五つの理由を挙げます。
ほかにもまだまだ理由はありますが、時間の関係で以上とし、安倍内閣には即刻退陣いただきたいということ
を申し上げまして、私の安倍内閣不信任決議案への賛成討論といたします。(拍手)
3.岡田議員の討論。
無所属の会の岡田克也です。
私は、会派を代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案について、賛成の立場から討論を行い
ます。(拍手)
まず、この国会を振り返ってみても、安倍総理、あなたが内閣総理大臣失格であることは明らかです。
その最たるものが、森友、加計学園の問題です。
安倍総理と昭恵夫人の余りにも軽率な言動に端を発したこの問題は、ついに、国会での財務省局長の虚偽答弁、
公文書の改ざん、隠蔽、廃棄という前代未聞の不祥事にまで発展しました。議会制民主主義国家としてあり得な
いことが起こったのです。
安倍総理は、行政府の長として国民におわびすると白々しく繰り返しています。しかし、これはあなた自身
の問題、あなたは当事者そのものなのです。日本国総理大臣として余りにも見苦しく、余りにも恥ずかしい姿で
あり、これだけでも辞任に値します。
カジノ法案の強行も、全くひどい話です。
本来、賭博罪となる民間企業のカジノがなぜ合法化されるのか。そもそも、なぜ成長戦略なのか。基本的なと
ころで説明がないまま、そして国民の七割が今国会での法案成立に反対する中、昨日、参議院で委員会採決が強
行されました。安倍総理はなぜ異様なほどに熱意を持ってカジノを推進しようとしているのか。本当の狙いは何
なのか。私だけではなく、国民の多くは全く理解できていないのです。
きわめつけが、参議院選挙制度の改悪です。
自民党は、法律で必ず実現すると明記した選挙制度の抜本改革に真剣に取り組むことなく、いたずらに時間を
浪費してきました。そして、会期末のどさくさに紛れて定数六増という驚くべき内容を含む法案を半ば強行に成
立させたのです。
選挙制度は国民の意見を国政に反映させるための根幹となるものであり、このような党利党略はあってはなら
ないことです。総裁三選を目指す安倍総理が参議院自民党の支持を取り付けるために容認したとの声があること
には、怒りを通り越して、悲しみすら覚えます。そこまでして総裁選挙を有利に戦いたいのでしょうか。
以上、この国会における対応だけ見ても、安倍総理が内閣総理大臣として不適格であることは明らかです。こ
のことに加えて、内閣発足から五年半、安倍総理の基本姿勢について、根本的な問題を指摘します。
第一に、一言で言えば、安倍総理の五年半は、大きなチャンスがあったにもかかわらず、将来のために今必要
な改革を先送りし、日本の衰退に歯どめをかけることができなかった時代として記憶されることになると私は確
信しています。
急激な人口減少と深刻な財政赤字、この問題を解決することなくして、日本の将来を明るく展望することはで
きません。世界経済が順調に拡大したこの五年半、安倍総理は、本格的な改革に取り組むことなく、時間を無為
に過ごしてきました。安心して結婚して、希望を持って生活できるための改革、歳入増と歳出削減のための改革
は、先送りの連続です。
先般発表の骨太方針では、プライマリーバランスの黒字化目標を2020年度から五年先送りしました。それ
だけではありません。安倍総理は、消費税の使途を拡大したことで、当初の則政健全化計画が困難になったと
いまだに強弁しています。しかし、消費税の使途拡大に伴う歳出増は1.7兆円であり、五年先送りの説明には
全くなっていません。努力不足だったと正直に国民に説明すべきです。
歳出削減の努力についても、社会保障費の増加をその場しのぎで抑制してきただけです。団塊の世代が75歳
以上となる2025年間題がある中、年金、医療、介護、それぞれの制度改革は待ったなしです。安倍総理が
本気で取り組んでいるとはとても思えません。これで本当にいいのでしょうか。
第二に、外交について、安倍総理の外交はさまざまな点で行き詰まっています。
まずは日口両国関係を経済面で深めるということでスタートしたはずの北方領土における共同経済活動です。
目に見える進展がありません。
北方領土に進出する企業の選定に入ると言いつつ、どのような法律関係がその企業に適用されるのか、いまだ
明確になっていません。幾らプーチン大統領との親密な関係を強調しても、北方領土間題は何ら進展していない
のです。
拉致問題を含む日朝交渉や北朝鮮の非核化も先が見えません。
トランプ大統領が圧力と言えば、その尻馬に乗り、対話と言えば、手のひらを返して日朝首脳会談を模索する
と言う。これで北朝鮮との信頼関係を築くことは困難です。
ボンベオ国務長官の発言からも、非核化のための交渉が長引くことが懸念されますが、これは日本の安全にと
つて重大な事態です。安倍総理から国民に対して何の説明もないのはなぜなのでしょうか。日本外交は一体どこ
に行ったんでしょうか。
そもそも、アメリカ・ファーストを唱えるトランプ大統領のもとでの日米関係について、安倍総理はどう考え
ているのでしょうか。今後、本格化する自動車を始めとする通商貿易問題で、関税引上げなどの理不尽な要求を
どう退けていくのか、そもそもそれだけの気力が安倍総理にあるのか、強い懸念を持たざるを得ません。
第三に、安倍総理は、みずからの保身と権力維持が自己目的化しています。そして、そのためには手段を選び
ません。驚くべきことです。
安倍総理のもとで行われた国政選挙に、そのことが象徴的に示されています。
2014年の総選挙と2016年の参議院選挙は、消費税の引上げを先送りすることを選挙の争点としました。
負担の先送りをまるで国民へのプレゼントであるかのように選挙を戦い、勝利したのです。
昨年秋の総選挙も同様に、消費税の使い道を拡大することを強調した選挙が行われました。国民の消費税に対
する嫌悪感を利用し、負担を先送りすることで選挙を有利に戦おうなど、恥を知れと言いたい。
女性活躍、地方創生、アベノミクス新三本の矢、一億総活躍、人づくり革命、生産性革命。果たして、国民の
皆さんはどれだけ記憶されているでしょうか。そのほとんどが言いっ放しであり、その場しのきです。政策とし
て必ず実現したいという思いの中で打ち出された言葉ではなく、みずからの政権維持のために考え抜かれたキャ
ッチフレーズにすぎないのです。
五年半が経過する中で、安倍政権が残したものは何だったのか。今後ともこのやり方で日本に未来はあるのか。
今こそ、国民一人一人が考えなければなりません。自民党の皆さんも同じです。
安倍総理、日本の将来のために、これ以上あなたに日本国総理大臣を続けさせるわけにはいきません。その思
いは、多くの国民に共有されています。今こそ、あなたは退陣すべきなのです。
以上、私の安倍内閣不信任決議案に対する賛成討論といたします。(拍手)
1320.安倍首相と不都合な事実 18/9/23
第三書館刊行の「本院は安倍内閣を信任せず」を斜め読みしました。この本は、今年の7月に野党が提出した内閣不信任案と、賛成と反対の議員の演説をまとめたものです。不信任案自体は衆議院のサイトでそのまま読むことが出来ますが、いつ消されか分からないので、以下の私のサイトに採録しました。同書からは山内議員と岡田議員の発言を紹介しています。
http://wtw.xsrv.jp/indexsekai1319.html
本書の冒頭には、枝野議員の説明も(当然)掲載されていますが、長いのと、不信任案を読めば趣旨は分かるので、紹介していません。山内議員は、首相が過労死家族の会の面会要求を首相が断ったことを指摘しています。これは私もはっきりと記憶しています。
一方、最近では安倍首相までが、枝野が言い出した「真っ当」(漢字で書けば)という言葉を使い出したのには苦笑を禁じ得ません。政治的に最もまともでない人が使う言葉ではないからです。過去、安倍首相は民進党が提案した案を、そのまま拝借したことが何度かありす。私は反対ですが、消費税ももともとは民主党の案でした。
この不信任案は、日頃国民が、そして私が、安倍政治に対して感じている不満や不信感を簡潔な言葉で表現しており、一言一句その通りと思わせるものです。上記の本には、自民党や公明党の反論も掲載されていますが、論旨が噛み合っていない上に、反論の筋が通っていないので、紹介は「差し控えさせて」頂きます。
それにしても、多くの国民が納得し、賛成するであろう、この大事な不信任が提出された国会を、こともあろうに国営放送は中継もせずに、その代わりにどうでも良い番組を流しました。そこにこそ、NHKの「国民よりも、政権に軸足を置く」体質が明確に現れていると思います。上記の本が無ければ、国民は不信任案の内容さえ、知ることは出来なかったでしょう。
関連記事。岸田を留任。映像。
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180922-00000013-nnn-pol
関連記事。存在感発揮が課題。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018092200397&g=pol
コメント:石破と進次郎の徹底排除は見込み違いでしたが、それほど安倍首相の改憲への思い入れが強いということでしょう。必然的に、安倍首相にとっては、日本の政治より改憲の方が大事だということになります。
総裁選で予想以上に論争が白熱したので、石破としても、排除された方が筋が通ることも事実です。逆に次の首相に決まっているようなものなので、入閣を要請されても断る可能性が高いと思います。麻生が反対したからではなく、それが政治力学だからです。
一方で、岸田を自分の後継者に指名することで、安倍派に取り込んだというWTWの読みは(残念ながら)当たったようです。石破対岸田の選挙になれば、岸田に勝ち目がないことは、岸田自身が最も良く分かっています。だから(信念を捨てて)禅譲を狙ったのでしょう。
来年の参院選が安倍政権にとって苦しい戦いになることは分かっています。だから、安倍首相は大儀なき参院増員案を押し通しつつ、臨時国会に無理矢理、改憲発議を持ち込むつもりでしょう。
18歳投票が始まったばかりで、若年層は政治の右も左も分からない。しかも20代と30代は、仕事と自分の人生で忙しくて、政治には無関心。無投票が5割を超えています。この機会に、なんとしても国民投票を実施したいということでしょう。
メディア次第で、投票結果は大きく変わります。だから自民党は、メディアの統制にも躍起になっているのです。
そういう風潮の下で、私はNHKの報道局の、右傾化というよりは、もはやあからさまな安倍首相支持が気になっています。こういう微妙な時期に、それと気付かない形で世論操作でもされたら、日本の民主主義は目も当てられないことになります。
過去を振り返ってみて、改憲を悲願にした首相などいたでしょうか。国会に発議するのは議員の仕事であり、改憲発議は内閣の仕事ではないのです。
この秋、日本の政治はかなりの騒動が予想されます。到底、無事で済むとは思えません。
関連記事。強引な改憲に走るな。東京新聞社説。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018092202000185.html
関連記事。投票結果を振り返る。ノーインパクトだがビッグサプライズ。
https://toyokeizai.net/articles/-/239014