「WTWオピニオン」

【第86巻の内容】

「親の為に、子の為に」
「バカが作る壁」
「米国が言い出した安保廃棄」
「国民を騙し続ける安倍政権。首相の神輿を担ぐNHK」
「残念なリベラル」
「芸人の言論の自由」
「憲法の精神は非武装中立、自民党改憲案は真逆」
「憲法と民主主義が破壊された日本を、次世代に引き継ぐな」
「NHK撃退シール」
「日本もトランプ化」


1456.親の為に、子の為に 19/6/24

6/23のTBSのサンデーモーニングでは、根本大臣が厚労省内で、「非正規」という言葉を使わないように指示したという、職員からの驚くべき証言を報道していました。非正規という言葉が政権に都合がとって悪いということは、国民が納得していないことを承知のうえで、政府が非正規雇用を拡大していることを自覚している、即ち確信犯であるという意味です。

言葉の言い換えや、隠蔽でやり過ごすのではなく、「正規雇用」を増やすように動く事こそ、政府の役割なのではないか。しかも経産省でもあるまいし、厚労省が経営者の肩を持つ。一体何のために。そうまでして、根本某は安倍首相に媚びを売りたいのか。忖度などいう言葉すら、永田町では死語なのでしょうか。あからさまなゴマすりと便宜の供与が当たり前になってきているようです。

根本議員は、自分の職責を全く理解できていない、稀に見るくらいのドがつくXホ大臣で、そもそも議員以前に、成人としての知能レベルにも甚だ大きな問題を抱えていると判断せざるを得ないのです。因みに根本の選挙区は福島第二区です。

ところで私事で恐縮ですが、私の亡父は、全てを失った満州からの引き揚げ後の半生を、中小企業の経理課長で終え、経済的にも社会的にも恵まれたとは言い難い一生でした。寡黙な性格で、多くを語らなかったものの、その背中を見ているだけでも、反戦の思想を胸に秘めていたことが、子供心にも分かりました。

私は誠に不肖の息子であり、父親の存命中には親孝行らしいことは何もしてやれませんでした。自分も退職して、時間だけは自由に使える様になったいまになって、私が亡父の為に出来る事は、二度と日本が戦争を起こしたり、巻き込まれたりしないように、努力することだけなのです。

だから300万人の同胞が犠牲になった戦争の教訓を、あたかも無かったものとして、軍備増強と改憲を声高に叫ぶ安倍朱首相は、地獄から蘇った日本版ヒトラーのように、私には思えるのです。平和憲法を守り、国家主義と戦うことが、起きてはならない次の戦火から国民を守るために、どうしても必要だと思っています。一人の無名で無力な高齢者にできることはたかがしれています。政治に無関心な多くの人たちに働きかけ、その心を動かすことなど到底出来ることではないかもしれないが、それでも、諦めることなく反戦と反権力のキャンペーンの一翼を担いたい。それしか私が父親の恩に報い、そして子供や孫たちの未来にしてやれることはないからです。

関連記事。沖縄戦、追悼の日。映像。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190623/k10011965531000.html
コメント:NHKの名誉のために付け加えると、6/23の慰霊祭の中継では、珍しく沖縄寄りの報道姿勢でした。

関連記事。憲法学者が危機感。
https://this.kiji.is/515470452045890657?c=39546741839462401

関連記事。最後のフィクサーが自民党の腐敗を指摘。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190623-00065412-gendaibiz-pol

関連記事。北方領土引き渡し拒否がプーチンの公約。安倍政権が招いた結末。
https://this.kiji.is/515174144221283425?c=39546741839462401
コメント:一体全体、トランプが日本に何をしてくれた(或いは約束した)と言うのでしょうか。しかもその密約を国民は知る必要がないと、安倍政権は言いたいのでしょうか。

関連記事。テレ朝が忖度人事。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190623-00000003-nkgendai-ent
コメント:TBSに続きテレ朝まで。TVが政権批判を一切やめてしまったら、日本はどんな国になると思いますか。



1457.バカが作る壁 19/6/25

経済と国際の記事はWTWで。

養老孟子と山下洋輔の対談を面白く見ました。そこで思い出したのが養老のバカの壁です。養老の箱根の別荘の壁には、馬と鹿の絵が描かれています。トランプのメキシコの壁はまさに最近のバカの壁、というより、「バカが作る」壁だと思いました。自らを他から隔絶して、内に閉じこもり、世界から目をそむけても、問題は何一つ解決しないのです。

いま私にとって最も足りないものは時間です。毎日睡眠時間を削って考えているのに、後期高齢を目前にして、何一つ成し遂げられない。しかも世相は日に日に悪くなり、期待する方向空大きく外れて、日本の政治・経済は悪化の一途を辿るばかりです。そして自分には振り返るべき過去もなければ、社会貢献もゼロに等しい。しかも人間は過去には戻れないのです。
その絶対的に不可能な時間旅行が、仮に可能になったら、私にはやりたいことが二つあります。但しそれは自分の人生の(無数の)失敗を訂正することではありません。そんなことをすれば、時間軸が変化して、現在が変ってしまいます。
私がしたいことはもっと個人的な事です。幼い頃の自分の子ども達に、もう一度会いたいのです。写真を見るだけでも可愛いのですから、「本物」はどれほど素敵だったことか。当時は子育てを楽しむ心の余裕もなく、仕事やその日の生活に追われて、駆け足で人生を過ごしてしまいました。もっと時間を掛けて一緒に遊んでやりたかった。
そしてもう一つは、自分の両親に会って、自分達が恵まれない環境の中で、何不自由なく私を育ててくれたことに改めて感謝したいのです。またこれは過去ではなく、別の世界でしょうが、親孝行ができなかったことを謝りたいのです。



1458.米国が言い出した安保廃棄 19/6/26

読者に対して、記事の詳細に目を通すことまでは期待していません。でも日本を良くしたいと願う、なるべく多くの国民に、毎朝、「表題」だけ眼を通して頂きたいのです。

・トランプが、日米安保破棄に言及。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019062500694&g=int
関連記事。菅は否定。
https://jp.reuters.com/article/suga-idJPKCN1TQ0S3
コメント:てぇへんだーと自民党は言いたいところでしょうが、とんでもない。そもそも米国に日本を防衛する気などさらさらないことは、最初から明白な客観的事実だったのです。その事実を見て見ない振りをして、安保があるから安心だと国民に嘘をつき続けてきたのが、他ならぬ自民党なのです。むしろ今回のトランプの発言、というよりも「米国の本音」は、日本が自分の脚で立ち、平和憲法を順守しつつ、国連主体の防衛に切り替えて行く、いや行かざるを得ない、絶好の機会なのです。
ともかく、ここで一旦、米国の支配から逃れて、国家としての主体性を回復するところから、本当の民主主義国家作りも始まるのです。自民党には、約束を守るつもりもないトランプ二いくらゴマをすっても、取引しても、時間の無駄だという事が何故分からないのでしょうか。車が米国で売れなくなってもいいから、トランプの袖にすがるようなみっともない真似は、もう止めにして頂きたい。言い換えれば、現在の日本の為に、未来の日本を売るような真似を、これ以上して欲しくないのです。
ついに来た、安保見直しまたは廃棄の絶好のチャンスなのです。そして辺野古など、何の意味もなくなるのです。そうなれば経済、外交、内政で失敗した安倍・菅にも、もはや居場所はありません。
なので安倍政権は本件の火消しに全力を上げて取り組むでしょう。既に大手メディアにも検閲の手が入っているはずです。なぜなら日米安保の上に、自民党の「格差」政治が成り立っているからです。選挙前でもあり、官邸は死に物狂いになるでしょう。トランプを信用するからこういうことになるのです。ハッキリ言えば、ざまあみろなのです。
それからNHKは毎日国会中継のダイジェストを流して頂きたい。我々国民にはそれを要求する権利があります。なぜなら、少なからぬ料金を「公共」放送の為に支払っているからです。人間的にもお粗末で、ごう慢なスタッフを育てる為ではないのです。
関連記事。自民党は信頼に足る内閣なのか。東京社説。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019062502000150.html
関連記事。二大政党制の不調はリベラルだけが原因ではない。
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2019/06/post-1093.php
コメント:一読を。ニューズウィークは購読予定です。


【気になる記事】

・G20,トランプ・習近平会談が目玉。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/g20-15.php
関連記事。米中首脳会談、29日で調整。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6327953
コメント:それはそうでしょう。

・米富裕層から大統領へ増税の嘆願。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/06/post-12388.php
コメント:しかもトランプにではないところがポイントです。日本でも同じことが起きないものでしょうか。

・パイロットの飲酒、勤務前24時間禁止。日航。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201906/CK2019062502000269.html
コメント:当然です。ていうか電車、バス、タクシーの運転手も。




1459.国民を騙し続ける安倍政権。首相の神輿を担ぐNHK 19/6/27

・選挙後に待ち受ける年金給付削減。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190625-00000062-sasahi-pol
コメント:安部政権は言いたい放題、やりたい放題。しかも自党優先で、国民不在。安倍首相は、年金は増やす方法があると言ってみたり、原資は無いと言ってみたり。しかもマクロ経済スライドとは言いも言ったりで、そんな制度は誰も喜ばない。なぜならそれが政府が自分の都合と判断で勝手に給付を減らせる仕組みに他ならないから。無論その中には資金運用を失敗した場合も含まれる。これほど悪質な言葉遊びは余り聞いたことがないのです。

・三原じゅん子が異様な演説。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190626-00010006-jisin-pol
コメント:過去にも、自分でも意味を理解していない、八紘一宇を持ち出して物議をかもしたことがある。自民党の見識を疑われても仕方がない場面です。

・国会閉幕。国会は言論の府たり得たか。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019062602000156.html
コメト:しかもNHKは殆ど中継しなかった。安倍首相の専属宣伝部としてのNHKは、党首討論しか中継しないので、国民は国会で何が起こっているのかさっぱり分からない。
一方で、ニュース番組では堂々と安倍首相にゴマをする。選挙前にそんなことをすれば、選挙法違反だし、そもそも憲法違反。政策の報道で、最初に野党の意見を出菅、それも一人10秒。ところが最後に登場する安倍首相には、長々と持論を垂れ流す時間が与えられる。順序が逆で、与党(説明)の後で野党(反論)のはずです。
放送局が自ら国民に「知らしむべからず」をやってしまったらお終いなのに、某公共放送は政府に乗っかって、或いはその指示で、平気でそれをやってのけているのです。電波の私物化であり、国連から報道の自由度が低いと指摘されても、どこ吹く風。自分の事とは考えないらしい。
しかもバラエティ番組では、裏方のスタッフがしゃしゃり出る。ガッテンしかり、生さだしかりです。
一体彼らは誰から給料を貰っていると思っているのだろう。NHKにはびこる忖度と、権力志向の悪しき官僚主義を一掃しないと、そのうち如何に大人しい国民でも怒り出すでしょう。自浄作用がないという点では自民党と全く同じなのです。

・選挙余剰金のすさまじい実態。
https://toyokeizai.net/articles/-/288012

・米国への依存体質から脱却を。鳩山。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190626-00000089-dal-ent

・河野洋平の演説。慰安婦問題、強制性あった。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190626-00000576-san-pol

・前川、実名ツイート開始。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190626-00000056-asahi-soci

・若者は諦めずに投票を。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6327991



・棄権者は貼り出せ。二階。
https://www.47news.jp/politics/2019san/3722756.html
コメント:これが二階の国民に対する本音(=不満)でしょう。自民党の都合が民意に優先すると言わんばかりで、まさに何様のつもりかというシーンです。体制が変らないから、投票に行く気になれないのです。そもそも不祥事を働いた自民党議員こそ、市民団体が貼りだすべきでしょう。この二階のバカげた発言は、野党の格好の攻撃材料なのに、国会は一度も中継されないままに、既に閉会しています。閉会だから解散もないのです。二階も冗談は顔(傲慢な仏頂面)だけにして頂きたい。しかも、仮に有権者全員が投票したら、不祥事議員だらけの自民党など、たちまち崩壊する事さえ分からないとしたら、オツムにも問題があります。この分では、今度は安倍四選でも言い出すつもりでしょう。なぜならポスト安部の菅など、二階には絶対に我慢は出来ないでしょうから。

・名画パロディ。ザ・ニュースペーパー。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2019063002000183.html
コメント:一見を。それにしても最近、政治風刺漫画を見かけなくなりました。これも忖度なのでしょうか。だとしたら、日本の民主主義とメディアが病んでいる、何よりの証拠です。

・安倍外交、停滞感浮き彫り。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019062900521&g=pol&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

・同盟に頼らずに平和国家を創る法。
https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakayoshitsugu/20190630-00132295/

・2000万円問題で、1強、動揺。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190630-00010004-jij-pol

・語り継ぐ、米軍機墜落の記憶。沖縄。
https://www.asahi.com/articles/ASM6V4GYCM6VTPOB00B.html?iref=comtop_list_nat_n03

・G20必要か。専門家が無力を指摘。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6328538

・G20の首相の失言。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190630-06300762-nksports-soci
関連記事。枝野が批判。バリアフリー当たり前。
https://this.kiji.is/517996473030771809?c=39546741839462401



・安倍首相、マクロ経済スライド連呼で墓穴。年金を減らす為の仕組み。
https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2019/07/post-75.php
関連記事。年金増やせる発言は言い逃れ。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190702-00000002-moneypost-bus_all
関連記事。収入、年金のみが半数。
https://www.jiji.com/jc/v4?id=201907tnc230001

・格差拡大の悪制度。古賀。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190701-00000084-sasahi-pol




1460.残念なリベラル 19/6/28

ニューズウィーク(日本語版)の最新号(7/2号)の特集が「残念なリベラルの処方箋」だったので、早速購入して通読しました。問題の記事が指摘している(日本の)民主党の迷走ぶりは、今更米国在住の記者に指摘される迄もありません。しかもトランプ対応で苦労しているなどと、安倍政権を評価しています。中でも、安倍政権は中道左派と言い切ったのには少なからず驚きました。
少しでも福祉寄りの政策には、社会主義だ、アカだと騒ぐ国の事なので、超保守の安倍首相でさえ左翼に見えるのでしょう。なおその他にクリントン夫妻の近況の記事もありますが、米国という国の性格を理解していない人にはお勧め出来かねます。
ところで同誌は編集者と記者を募集していますので、英語が使えて、暇を持て余している向きは、応募を検討されてはいかがでしょうか。
関連記事。二大政党制が根付かない理由は、残念なリベラルのせいなのか(再掲)
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2019/06/post-1093.php
関連記事。トランプ、日本・豪に不満。我々が面倒見ている。
https://www.asahi.com/articles/ASM6W6W71M6WUHBI03M.html?iref=comtop_8_05
関連記事。日米安保破棄。リアリティーと危険度。
https://www.newsweekjapan.jp/reizei/2019/06/post-1094.php
コメント:上記のニューズウィークの記事にも共通する、大前提の過ちを糺さないと、日本は(世界も)救われません。それは米国に「頼るのが当たり前」「見返りで支配を受けるのは当然」という、屈辱的な、しかも誤った価値観です。立場を変えれば、米国の不満は当然なのです。しかも、自衛隊を米国の言いなりになって、海外派兵する訳にはいかないのです。ということは、米国への一方的な依存関係を前提にした、日米関係では限界があるという事実を直視しない限り、来るべき次の時代は始まらないということなのです。




1461.芸人の言論の自由 19/6/28

以前にも紹介しましたが、クリイムシチュウの上田が、トーク番組から降ろされました。理由は、政権に対して批判的な発言があったからだと伝えられます。ところがこれが、日テレやフジならいざ知らず、TBSであり、しかも誰も見ていない午前5時台の番組なのです。個人的には、その粗野でぞんざいな振る舞いで。上田は私が好きになれない芸人の一人ですが、それでも芸人が政権批判をしてはいけないという理屈は成り立たないと思います。

同じTBSの日曜朝のサンデーモーニング(司会は関口宏)では、一流の論客を揃えて、政治時評を続けています。途中にスポーツ批評を入れてお茶を濁していますが、知的エリートの(まっとうな)批判なら認めても、そんじょそこらの芸人風情が、好き放題に政治を批判するなど、10年早いとでも言いたいのでしょうか。でも局のその方針の背景にあるものこそ、いまや見飽きた感のある「忖度」ではないでしょうか。

芸人風情(上田や村本)、俳優風情(渡辺謙)、タレント風情(石田純一)、或いは歌手風情(さだまさし)が、お上の政道をとやくいうとは何事か、いつか必ず干してやる、スキャンダルを暴いてやると、言わんばかりの官邸が背後に控えています。まさに物言えば、唇寒しの世相です。加えて、下々や庶民は、政治を批判する等もってのほか、肩書と知名度のない者は去れと言わんばかりの、放送局のエリート意識が鼻につくのです。

言論統制や粛清の寒風が吹きすさぶ官邸とは裏腹に、将軍様は若手の芸能人を官邸に招いて上機嫌。更には自ら大阪に出向いて、吉本の舞台に立ち、私が本物の首相ですと言うに及んでは、見ている国民は絶句するしかないのです。

そんな「政府御用達」の吉本の若手芸人が、裏社会(暴力団)から金をもろうていた。となれば、吉本は安倍はんに対して顔が立たん。だから大慌てで処分を始めたのでしょう。相撲、ゴルフ、野球などのプロスポーツでは、以前から裏社会との交流が問題視されており、やくざの宴会に映画スターや芸能人がご機嫌伺いで出演するなどは、日常茶飯事の出来事だったのです。

さらに言えば、同じ若手芸人でも、爆笑問題の太田や、カンニングの竹山や、ダウンタウンの松本が、好き勝手に放言しても、官邸はそれを問題視しません。それどころか、懐の深さでも見せたいのか、桜を見る会などで、安倍某首相は芸能人と談笑しています。とがった芸人の発言は一見過激に見えても、勉強や教養が背景にある訳ではないし、こうした(右よりの若手)芸人たちは、最終的に安倍首相肯定(或いは超保守政治賛成)だという本音が透けて見えているからでしょう。

G20の狂騒ぶりを見ていて思うのは、日本でサミットを開催するのはこれが初めてではないということと、今回はなぜここまで大騒ぎしなければならないのかという素朴な疑問です。でもその答えはおそらく簡単です。改元祭りと同じ理由、即ち選挙対策です。外交能力が高いとは到底思えない安倍首相が、主催国の代表(=MC)というだけの理由で、世界のVIPから一目置かれる。そんな宣伝の機会は、そう滅多にあるものではない。即ち安倍首相の「強運」は、そのまま、国民にとっての「不運」なのです。

安倍首相は、傲慢だの、裸の王様だのと言われて久しいが、今やその段階さえ通り越してしまい、自分に酔っているように見えます。でもこの兆候はチャウシスク、マルコス、そしてなによりヒトラーに共通するものです。

しかしながら、愚かなトップが支配する国が、栄えた試しも、長持ちした試し(ルイ王朝、藤原道長、平清盛)もありません。自民党政権が続くとしても、経済格差を前提にした(言うに事を欠いてトリクルダウンとは何事か。おこぼれ頂戴の事であり、国民を馬鹿にするのもほどがあります)アベノミクスは弊害が多過ぎます。日銀は出口を失っているし、新産業も育っていません。寡占が進むばかりなのです。外交でも、トランプ追随なら、いつ自衛隊が海外での戦闘に駆り出されてもおかしくないのです。

自民党の優勢を(特に衆議院では)崩せなくても、少なくとも安倍首相には交代してもらわないと、近い将来、日本にとんでもないことが起きることだけは、火を見るよりも明らかだと思います。


・芸能界と裏社会の闇。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2019062902000179.html
コメント:半グレが背景におり、芸人の知らなかったという説明は通りません。これでは吉本の番組は敬遠せざるを得ません。バラエティ番組を見なくても、生活に支障はないからです。若者の全体的な右傾化に加えて、この事件の背後にある、金のためなら「正義感」も捨てるという価値観が、日本の将来にとって、プラスになるとは思えません。不穏な予兆を、この事件から感じ取るべきなのです。



1462.憲法の精神は非武装中立、自民党改憲案は真逆 19/6/30

・トランプ、安保破棄考えず。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6328445
コメント:トランプは、心ゆくまで存分に条約を破棄してくれた方がいいのです。少なくとも日本の国民にとってはその方が良いのです。米国の戦争に日本(自衛隊)が巻き込まれるくらいなら、遥かにその方がましです。米国との対等ではない関係、言い換えれば、保護という名前の支配から卒業することで、初めて戦後の国家の自主独立が始まるのです。外国に全てを依存するような政治や政治家は、21世紀の世界には相応しくないのです。

与党の超保守主義、国家主義の人達が、明治憲法を含む戦前体制への回帰を望むのであれば、米国からの独立も同時に主張しないと筋が通りません。戦前、日本が米国に隷従していたという話は聞いたことがありません。敗戦から70年が経ち、戦争の記憶が加速度的に薄れ、右傾化に猛ダッシュしていることを隠そうともしない安倍首相が、一方で日本が米国の属国である事を肯定しているのは、大いなる矛盾なのです。国の形としてはいびつであって、そんな国家は世界では通用せず、相手にされないでしょう。

理想的な国家というものは、主権在民と共に、国民の人権と幸福と安全を保証し、かつ多様性に寛容で、変化に対して柔軟な、懐の深いリベラルな国家でなければなりません。多様性を包含する為には、日本とはどういう国で、日本人とはどういう国民かというアイデンティが、国家として必要です。日本は島国なので民族的(=DNA)には同一性が高い。また理念や意識面では、平和憲法があり、皇室がある。しかし今後まずます移民が増えてくることを考えれば、民族同士の摩擦を最小限にして、国としてまとまる為にも、ここで一度立ち止まって、日本の国としてのアイデンティティを見直す必要があると思います。

国を考えるときには、防衛の問題も避けては通れません。金を払って外国に防衛を頼むという形で本当にいいのかどうか、世界の現実から目を背けずに、議論する必要があります。この問題は踏み込めば切りがないので、結論から先に言えば、日本は「平和を愛する国民のための国」になることがベストなのです。そうなれば、防衛装備も、専守防衛(陸上イージスも、空母もやりすぎ)のレベルに限定すべきだということになります。平和を国是に掲げる事で、世界中から人が集まるでしょう。そうして国土が足りなくなったら、外国から余っている土地を買う事もあり得ます。世界中に日本の飛び地が出来ても良いと思います。

ところが、日本の現実に目をやると、自民党と安倍首相には、狭い島国の安全と既得権(格差の根源)の維持にしか念頭になさそうです。その結果、日本の貧困層が得られるものは、「米国型資本主義」の下で、不幸になる「自由」と、死ぬ「自由」くらいなのです。

日本は「劣位にある」同盟国でやむを得ないという見方が、どうして「現実的」なのか。(脅しかどうかは別にして)武力の行使を前提にした紛争解決という選択肢を、トランプが主張する限り、日米の「双務」はあり得ないのです。安保が「片務」であることこそが、日本が平和国家であることの何よりの証拠なのです。

魂を売り、しかも膨大な費用を負担して、狭い国土の安全を外国から買うというのは「負け犬」の発想です。とは言え、一切外国をあてにせず、内政でも外交でも、自主独立と民主主義を貫き、しかもできれば非武装中立でというのは、容易な事ではないことも事実です。そこに至る中間段階としてなら、一時的な武装中立もあり得ないことではないが、平和国家が目標である以上、理想は、あくまで非武装中立でなければならず、その最終目標に向かってたゆまず努力するのが、政治家本来の役割なのです。

ところが残念なことに、日本の与党は、政治理念は愚か、僅か10年先の計画もなく、自分達の目先の利権に奔走しているだけです。国民の目から事実と本音を隠し、データを改ざんしてまで利権に拘ることが、日本の与党の本質なら、そこにはもはや政治家はおらず、いるのは政治屋だけなのです。

関連記事。一貫している片務性への不満。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56859
関連記事。貿易交渉の材料化を懸念。
https://www.asahi.com/articles/ASM6Y5V67M6YULZU00B.html?iref=comtop_8_01
関連記事。日本の進む道。
https://www.newsweekjapan.jp/glenn/2019/06/post-27.php


・自民王国、イージス配備に不信。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201906/CK2019063002000122.html
コメント:イージス基地は、最初に狙われる上に、核攻撃さえ想定される。しかもこれこそ「日本が米国を守るために」湯水の如く費用を負担する代表的な例です。陸上イージスの配備場所は米国が決めた場所なので、調査結果で欺瞞があろうがなかろうが、政府が場所を変える事は出来ません。それはとりもなおさず、日本列島を、米国本土から遥かに離れた、太平洋の反対側で、米国への攻撃を阻止し出来る、イージス艦(中曽根の言う浮沈空母)に見立てたものなのです。しかしトランプの失言を逆手にとって、日米安保を見直すことが出来れば、現代版万里の長城(無用の長物)も不要になるのです。実戦の場合でも、移動できるイージス艦や、高性能の潜水艦を複数配置した方が遥かに効果的であり、遥かに経済的なのです。何千億円かけた設備でも、潜水艦で沿岸まで来たテロリストに、捨て身の攻撃をされたら、一発でアウトなのです。



1463.憲法と民主主義が破壊された日本を、次世代に引き継ぐな 19/7/2

自分の子どもには、まもなく後期高齢者なのだから、少しはゆっくりして、余生を楽しめばと言われています。しかも、我々の後に続く大量の団塊の世代が定年を迎え、現職から離れる時期が迫っています。退職後でも、第二の職場が決まっていれば、新たな生きがいと収入の道があり、張り合いを持てるでしょう。しかし多くの人にとって、退職後はこれという目標も無い、年金生活に移行する事になるでしょう。即ち、昼間、居場所のない高齢難民の大量発生という事実から、目を背ける訳にはいかないのです。

余暇を楽しむことに慣れている欧米人のリタイアと、本来働くことを厭わない日本人の退職では、意味が大きく異なります。欧米人にとって、労働とは神から与えられた罰です。失業や転職の意味合いも、本来勤勉な日本人の方が遥かに大きいものがあります。はっきり言えば(私と同様に)誰でも潰しがきくわけではないからです。一度企業から出てしまえば、存在価値がなくなってしまうのです。

退職後の趣味を生きがいに出来る人も少なくはないでしょうが、それでも趣味は基本的に娯楽です。なので、時間潰しにはなっても、仕事とは異なるものです。良い例えではないが、犯罪者の多くが無職なのは、彼らには生きがいも人生の拠り所もないので、犯罪に走るとも言えるのです。

会社員が定年を宣告されるということは、極端に言えば、人生の終わりを宣告されたようなものです。企業(組織)はもう貴方は必要としていない、居場所はありませんので、後はご勝手にというわけです。そう言われても、定年後の長い余生を、釣りや囲碁(将棋、パチンコ、麻雀)や旅行三昧で過ごして、満足感が得られるとは(少なくとも)私には思えません。自由よりも、無為と虚しさが先に立つと思います。

個人的なコネや、特技や、世襲の店でもあれば、第二の職業や、起業も可能でしょうが、これという資格も技術もない、普通のサラリーマンには、再就職は夢物語です。しかも体力も落ちているから、プライドを投げ捨てる事が出来たとしても、雑用の一種である、清掃や警備の仕事は事実上無理です。ごく普通の勤労者にとって、定年の先にあるものは、施設入りを待つだけの退屈な日々なのです。

欧米人にとって、「遊んで暮らす」ことは理想的な人生かもしれないが、働くことが張り合いの「まともな」日本人にとっては、60代後半、或いは70歳で、人生の終わりを宣告されるのは、辛いことなのです。

そこで最近言われているのが、社会奉仕です。確かにそれは無意味ではないし、自分でも何年間か、地域の自治会活動に参加した経験もあります。でもこうした社会活動は、現役時代でも出来るような、負荷の少ない作業です。

そこで、思い切って開き直って、働かなくても一応生活ができ、時間だけは自由になるのだから、何もせずに、気楽に余生を過ごす、言い換えれば漫然と暮らすしかないのでしょうか。意図的に自分を社会から切り離し、世を捨てる、言い換えれば「出家」(仏門)の生活に入ることで、そもそも自分が満足できるのでしょうか。死ぬときに後悔はしないのでしょうか。

少なからぬ人数の高齢の国民が、社会との関係を放棄し、政治や経済への関心を失ってしまったら、後にはどんな日本が残るのでしょうか。超保守の独裁政治が、憲法を踏みにじって、人権を否定し、戦争を肯定する、格差社会が残るのではないでしょうか。

しかも後で紹介する記事でも分かるように、若者には現在の日本の政治、経済、外交を正しく理解する知識も経験も不足しています。その結果、いまの自分達の政治的選択が、近い将来の自分達の首を絞めることに気が付いていないのです。

危険性を孕んだ、しかもいまでさえ政治の世界で、不正や非常識が堂々とまかり通っている日本を、そのまんま次世代に放り投げるということは、世代の交代という観点から見ても、余りにも無責任ではないのでしょうか。我々のような団塊とそれに近い世代(お迎えも近い)には、日本をまともな国にしてから、次世代に渡す責任と義務があるのではないでしょうか。

平和憲法が堅持され、民主主義が正常に機能し、貧富の差の少ない国、そういう国にしてから、日本を子どもたちに残すことで、初めて私たちは安心して旅立つ事が出来るのではないでしょうか。

しかし今更政治家に転身することも出来ない以上、せめて私達に来る事は、間違いは間違い、嘘は嘘、人間と人生にとって価値あるものは何かを、若者に分かりやすく説明することではないでしょうか。私たちはその決して短くはなかった人生で、社会の仕組みを理解し、どういう時に、政治家や官僚や経営者(して人間)が嘘を言い、ごまかし、欺瞞や不正を行うかを、経験から学んでいるからです。加えて、高齢者には大戦の記憶もあるのです。

だから私達に、粗大(生)ゴミのように家の中で邪魔者扱いされ、孫と遊んでいる時間などはないのです。機会を見つけては、日本が過去、どういう過ちを犯し、また今の政治の何処が間違っているのか、そして本当はどういう国であるべきかを、繰り返し語る、昭和・平成・令和の語り部でなければならないのです。あるべき国の姿を若い世代に示すことが、本当の意味の「指導」でもあるのです。

機会あるごとに(選挙はその最大の機会です)、「民主主義とは何か」「平等とは何か」「自由と人権とは何か」を、次世代や同世代に、訴え続ける努力を怠ることは出来ないのです。
関連記事。若者に際立つ安倍政権支持。
https://www.asahi.com/articles/ASM6Z44Z8M6ZUTIL006.html?iref=comtop_favorite_02
コメント:理由が凄い。

関連記事。選挙に行かなきゃ駄目ですか。変らないと考える若者。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190702-00000005-kumanichi-l43

関連記事。貧困は自己責任と考える若者。
https://www.asahi.com/articles/ASM713DB4M71UTIL00C.html?iref=comtop_favorite_02




1464.NHK撃退シール 19/7/3

NHK撃退シールなるものがあるそうです。国会中継は滅多にしないくせに、首相の演説だけは長々と垂れ流す。しかも職員は居丈高。そういうNHKに、なんで国民が強制的に「みかじめ料」を払わなければならないのでしょうか。歴代会長が不祥事続きだったのに、NHKに自浄作用があったとも思えません。即ち内部で下剋上が起きたという話を聞いたことはない。それどころか、森友の報道に対しては圧力を掛け、退職者がでてもなお小池報道局長が続投し、隠然たる影響力を行使している。放送法も国民が頼んで決めたわけではありません。「日本の未来の為にも」、戦後なのに大本営広報部であり続けているNHKには、民営化を強く望みたい。民営化すれば、役員も職員も、少しは「国民に忖度」するようになるかもしれないし、そうなればむしろ主体的に浄財を寄付しても良いと思っているくらいなのです。「国民不在の」現在のNHKの体質は、巨大化し、腐敗した、旧国鉄のそれと酷似しているように感じます。
関連記事。
https://pid.nhk.or.jp/jushinryo/pdf/caution5.pd



1465.日本もトランプ化 19/7/4

・ウォールストリート・ジャーナル、日本もトランプ化。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6328816
コメント:残念なのは日本の新聞が、先に書かなかったことです。安倍首相を危険視する必要があります。議会=国会に掛けずに「強権を発動」しているからです。しかしwtw以外に誰もそういう見方はしていない。それこそが日本のジャーナリズムと民主主義にとっての大問題なのです。行政の長だから、思い付きで好きにしても良いということにはならない。そしてそれを見て見ぬ振りをするようでは、報道機関の資格はないのです。
関連記事。経産相、既成撤回せず。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019070300809&g=eco&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit
コメント:本人に聞きたいことは一つだけです。茶坊主かどうかは別にして、これが自分の考えなのか、それとも首相の指示なのかです。

・恩恵が富裕層に集中、米景気拡大で格差も拡大。
https://jp.reuters.com/article/usa-immigration-dhs-idJPKCN1TY0VG
コメント:日本でも同じでしょう。

・将来の年金額、知らないが6割。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190703-00000153-kyodonews-bus_all