「WTWオピニオン」
【第96巻の内容】
「米国でリベラルな動き」
「トイストーリー4、玩具の方が人間的」
「安倍首相の理想は全体主義の日本」
「日本版KKK」
「余人に代えよう安倍首相」
「馬鹿な大将、敵より怖い」
「五輪で衰退」
「かこつけ疑惑」
「万歳連呼」
「日産は人災」
1561.米国でリベラルな動き。19/11/4-5
・米の若者、社会主義賛美の風潮。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6341443
関連記事。公平な米国求める怒り。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019110300372&g=int
コメント:日本でいえば山本太郎がそれでしょう。またこういう時にこそ、思想・信条・表現の自由が保障されなければなりません。
・野党共闘なら、自民は相当議席を失う。自民選対委員長。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51779690U9A101C1000000/
・あの男で4年も耐えられぬ。米分断。
https://www.asahi.com/articles/ASMC377NXMC3UHBI017.html?iref=comtop_8_07
1562.トイストーリ−4,玩具の方が人間的。19/11/7
トイ・ストーリー4がビデオ化されたので見ました。お勧めします。多少英語の聞き分けが出来る人には、字幕版に設定してご覧になることをお勧めします。ウッディのトム・ハンクス、バズ・ライトイヤ−のティム・アレンは同じですが、他にもキアヌ・リーヴス、メル・ブルックス、ティモシー・ダルトンなどが声優で出演しています。結末の予測がつかないことに加えて、その後のショート・ストーリーもあるので、エンド・タイトルが始まっても終わりにせずに、最後の最後まで見る必要があります。架空のストーリーとはいえ、玩具の方が人間より、遥かに人間らしい感情を持っているというのは大きな皮肉であり、日米の最近の世相に対する強烈な批判でもあります。子供にも、大人にも見て欲しい映画です。アベトラ(及び自己主張だけで、人間性の薄い若手政治家、実業家)には理解できないお話です。
反面記事。一歳児にエアガン。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019110702000150.html
コメント:最近は人間性の欠如した、悲惨な事件が多過ぎます。不公平な社会が生んだ、新底辺での出来事です。より平等で負担の少ない形に、教育制度を見直さないと(萩生田では無理。教育の理念など全く理解していない)、同じような事件が後を絶たないと思います。
関連記事。廃校の存続。奇跡の物語。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201911/CK2019110702000135.html
コメント:「身の丈」に合わせていたら潰すしかない。萩生田とは真逆の世界です。
1563.安倍首相の理想は全体主義の日本 19/11/7
私は即位パレードに関心はありません。無論関心を持つのは自由です。パレードと新両陛下のお人柄とは無関係だと考えています。
・マイナンバーカード普及の大号令。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51024390W9A011C1000000/
コメント:これでは中国の監視社会と変わりません。国民が国に生活のすべてを把握されるということであり、利便性と引き換えに安倍政権に魂を売るようなものです。今回の犯人は、仕組みを(天文学的な費用をかけて)作った高市の公算が高い。そのための総務相の再起用だと思うと、当たらずと言えども遠からずでしょう。高市と安倍にとって、国民を監視できる全体主義の国が、美しい国なのでしょう。金額の大きい取引で、相手からマイナンバーを要求されことがあり、その理由が分からなかったが、国に通報されていると考えれば合点がゆきます。福祉より監視が重要な日本です。
野党は、任命責任で重箱の隅をつつくよりも、こうした安倍政権の限りない右傾化に歯止める方が重要です。ちなみに山尾の改憲議論推進の動きは、安倍晋三を利するだけなので、直ちにやめさせるべきです。また古参だというだけの理由で、論点も明確でない、野党議員の質問は時間が惜しいので、いい加減に若手に交代して頂きたい。政治とパフォーマンスは別物なのです。
・安倍政権批判展示に圧力。外務省が公認取り消し。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201911/CK2019110702000151.html
コメント:こういう時に使うべき言葉が、表現の不自由です。政府直々の、批判の封じ込めです。安倍首相の為に電凸する暇人は、一体どんな生活をしているのでしょうか。
・政府への異論は議事録から削除。社保会議。
https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019110701001979.html
・フロントガラス叩き割った男性不起訴。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191107-00025208-tokaiv-soci
関連記事。河井前法相が悪質なスピード違反。広島県警見逃し。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191106-00015259-bunshun-pol
コメント:またもや検察は不起訴の理由を言いません。被害者が示談で納得でもしたのでしょうか。検察は説明を拒否できる権利があると、一体誰が決めたのでしょうか。検察(や警察)のさじ加減で犯罪が犯罪でなくなる(モリカケが最たるもの)のなら、逆の場合もあるということです。ということは政府批判側は注意した方が良いと思います。検察が告発の生殺与奪の権限を持つということは、民主主義にとっての脅威になりかねません。ただでさえ、司法取引が認められたことで、国民には一層、真実が見えにくくなっているのです。なので、私は検察審査会を通さずに国民が裁判所に直接、告発できる仕組みが必要だと思います。同じく却下されるにしても、せめて裁判所なら根拠の説明くらいはするでしょう。
・いじめ自殺の調査結果を学校側が公表拒否。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191107-OYT1T50226/
コメント:委員会が自ら公表すべきです。そうでないと握りつぶされるのはむしろ当たり前なのです。安倍政権と同じように。下記の記事も参考に。
・米国の崇高な理想。ケネディの就任演説。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2019110702000164.html
コメント:国民に希望と責任感を与えた。トランプが同じ国の大統領とは思えない。極東の某先進国には、理想すらない。
1564。日本版KKK 19/11/9
少し前にビデオリリースされた「ブラック・クランズマン」を見ました。クランとはKKKのクランのことです。コロラド・スプリングスで、初めて黒人の警察官になったロン・ストールワースのノンフィクションの映画化とのことです。KKKは黒人だけでなく、ユダヤ人と有色人種も排斥しており、アーリア人系の白人だけをピュアな米国人とみなしています。ロンの同僚でユダヤ人のアダム・ドライバー(スター・ウォーズ、沈黙)がKKKへの潜入捜査官となり、二人でテロを食い止めようとするストーリーです。
人種差別のおぞましい実態が、当時の写真とともに、ハリー・ベラフォンテの口から語られます。監督のスパイク・リーは、トランプに対しても容赦はなく、トランプがKKKの擁護者であることを暴露しています。KKKの支持者が口々に叫ぶ言葉が、ホワイト・アメリカ万歳と、アメリカ・ファースト(!)です。このあたりが米国の映画製作者の凄いところで、軟弱な日本の反体制派と違います。
映画の最後にはシャーロッツビルで起きた、無差別暴走自動車殺人の映像も流れます。
惨たらしい写真や映像、汚い言葉遣いもあるので、家族で見るような映画ではないにしても、世界と日本に関心のある「大人」なら見ておくべき映画の一つです。共に極右の団体ということもあり、安倍首相と日本会議の関係は、トランプとKKKの関係に通じるものを感じます。
人種差別に反対する人たちのスローガンは「No Place for Hate」であり、これは日本にも、そのまま当てはまるでしょう。ヘイトスピーチをネットや電話や街頭で繰り返す人たちは、日本版KKKの予備軍なのかもしれません。
行き場を失った余剰資本が暴走を繰り返し、貧富の差がさらに拡大していることからも、西欧型の資本主義制度自体が限界に来ているのです。なので、現行の資本主義に取って代わり、平等で人間らしい生活を保証するための、新たな経済システムが必要になっているのです。いい加減、政治家も国民も、資本主義が限界を迎えているという現実に目を向けて、正面から取り組む時期に来ているのです。
現在の政治、経済の在り方、まして安倍政権が唯一絶対の選択肢だという安易な思い込みは、超保守の人たちの現実逃避(ぬるま湯志向)なのです。
日本の国民が、自分達のための新たな社会制度を模索し、市民運動(草の根を含む)を展開しない限り、日本という国がどこかの大国の一部(すでに属国になっている)として、消えてなくなるのも時間の問題でしょう。国民は皆平等という「当たり前」の常識でさえ、安倍首相(と経団連)にとっては非常識であることは、正規、非正規雇用の差を見ても明らかなのです。国民の常識が通用しない安倍独裁政権の下で、結果的に日本は破滅の淵を目指してまっしぐらに進んでいるのです。
新たな政治と経済のシステムを取り入れる(それこそが真の、しかも無血の革命)ことで、現人類が人類2.0となって、人類と地球の存続を目指さない限り、人類は最も短命な知的生物として、宇宙の知的生命の不名誉な記録として残ることでしょう。
繰り返される天変地異や、次第に激しさを待つ異常気象が、ガイア(地球の生態系)から、人類への警告であり、UFOのような不可解な現象も、地球外知的生命体や未来の人類からの警告だと思うと、全ての現象が整合性を持って見えてきます。
このまま手を拱いていれば、地球はやがて、知能の低い(金が全ての)支配者(と高級国民)と、(経済的な)奴隷しか存在しない、辺境の猿の惑星で終わることでしょう。
関連記事。トランプに2.2億円支払い命令。慈善団体の資金流用、
https://www.cnn.co.jp/usa/35145110.html
関連記事。欧米、再燃するナショナリズム。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6341865
関連記事。ドイツで進むネオナチの武装化。
https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2019/11/x.php
関連記事。大衆の時代への警鐘。オルテガ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2019110802000155.html
関連記事。多様性の音楽。スパングルド。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/woman/2019/11/post-272.php
1565.余人に代えよう安倍首相 19/11/10
新天皇の即位を寿ぐ気持ちはどの国民でも同じでしょう。しかも今までのところ、失言も皆無で、上皇の薫陶が十分に行き届いていることが想像されます。でも今が安倍政権でなければ、もっと素直に喜べたことでしょう。
安倍政治が行き詰まり、無理と無駄のツケが、経済にも、民主主義にもはっきりと表れてきています。しかも国民が参院選で改憲不用の意志を明確に示したのに、安倍首相はそれを(いつものように)無視して認めようとはせずに、(本来不必要な)改憲議論が、当たり前のように開始されており、あまつさえ、それに乗る野党議員(山尾など)さえいる始末です。
なので、こうした閉塞感が満載の日本での、官製の祝賀会(パレードの前夜祭)には、違和感を感じないわけにはいかないのです。江戸時代に幕府の圧政の閉塞感を吹き飛ばそうとして、ええじゃないかと大衆が踊った古事を思い起こさせるのです。但し江戸時代と違うのは、今回はそれが「政府主導」で行われているということです。しかもNHKが、この安倍首相による、安倍首相のためのお祭り騒ぎに、またもや一役買っているという印象が否定できないのです。
関連記事。即位祝う祭典。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52001670Z01C19A1CZ8000/
なので国民が全員、このお祭りで踊るとしたら、その方がよほど恐ろしいのです。そもそも上皇も天皇も、派手なことは一切望んでいない(以前から簡素にと要望されている)のです。そして冷めた国民がいることが、日本の民主主義を担保しているのです。国民の理性が、(大政翼賛会を目指す)安倍首相の歯止めになるからです。
一昨日の参院予算委員会で、任命責任について何度も問われた安倍首相は、自分に責任があると繰り返すものの、ついに「責任を取る」とは言いませんでした。自分がこれからも日本の政治を担当することが(前に進めるという言い方)責任を取ることだと開き直ったのです。でも取るつもりもない責任は、責任とは言わないのです。しかも質疑では、一度も義務という言葉は使われませんでした。権利だけが強調されたのです。
安倍首相が、自分が日本国にとって唯一無二の存在(天皇をしのぐ)だと思い込み、或いは実質的に言い立てるのは本人の勝手ですが、国民の大多数はそうは思っていないのです。なぜなら安倍政権で、国民の生活は苦しくなる一方なのに企業は余剰金を積み上げ、しかも財政は改善せず、米国の属国化も進む一方だからです。トランプの御機嫌を取ったこと以外に、彼の政治経済外交の手腕を評価する材料がないのです。無論インフレにでもなれば、政権は吹き飛ぶでしょうが、私たちはそれまでのんびり待つわけにはいかない(増税と、福祉の削減が進行中)のです。
なによりも、最近、悲惨で目を覆うよう事件が続くことが、世相の悪化を具体的に示しています。日本が美しくも安全でもない、希望の持てない国になってしまったことこそが、安倍悪政の動かぬ証拠なのです。安倍政権の、かけ声(その場しのぎの言い訳と粉飾された数字)と、本音(結果、実績)との違いが、そうした悲惨な事件の背景(所得と教育の格差)に存在しているのです。
安倍晋三氏が日本にとって必要不可欠なのではなくて、彼では「ない」方が、日本が良くなるという事こそ、国民が気付くべき「真実」なのです。中国や北朝鮮よりましだからいいということはならないのです。
今回の即位の祭典は、彼が自分を重要人物として演出するための舞台装置であり、言葉は悪いが、皇室を利用したと考えると納得がゆくのです。
警察や軍事を含めた全権を握っている安倍首相に、無名の一市民が対抗するのは容易なことではありません。私たちに出来ることは、それがいかに些細なものでも、自分達の内なる「違和感」を大事にすることです。国民の違和感が、日本と国民を破滅の淵(なし崩しのナショナリズム)から救うカギになるのです。
繰り返しますが、安倍首相は余人に代えがたい重要な政治家ではいのです。国民を閉塞感から救うためには、むしろ今すぐにでも、交代して貰わなければならない政治家なのです。
関連記事。資金循環歪み拡大。借金、政府に偏在。
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO5185015006112019MM8000?disablepcview
1566.馬鹿な大将、敵より怖い 19/11/11
週刊朝日(11.15日号)のコラムで、室井卯月が胸のすくような啖呵を切ってくれましたので、紹介させて頂きます。
【首相の皇室利用】
「即位の礼」に伴い、ワイドショーでは、どの番組をつけても天皇の威を借りた安倍首相が映っていた。安倍首相夫妻が主催する安倍首相のパフォーマンス、晩餐会、首相と各国元首ら62人とのマラソン会談。テレビでは途中から主役が完全に入れ替わった。
安倍首相のことも有り難がれって? 馬鹿らしい。
パレードには、安倍首相まで参加するという。党本部前を通るというルートに変えて。
だいたいパレードが延期されたのは、台風被害に遭った人を考慮してだ。そういうことを考えれば、ラグビーや皇室行事に絡めたお祭り騒ぎ、この人はなんなんだろうかと思う。保守だといっている人たちは、天皇の威を借りてしゃしゃ出てくる安惜首相に「不敬だ」と怒らないのか? 天皇陛下万歳といいながら、皇居の敷居を思いっきり踏んでいるあの人に。
というか、皇室を政治に利用することは許されないことである。それがいつの間にか許されているかのようになっているのが恐ろしい。安倍首相は堂々と皇室を利用している。
災害が起こった場所の避難所を陛下が訪れれば、感動の涙を流す人がいる。海外の要人のおもてなしは下品な政治家夫婦にやらせるよりよほど安心して見ていられる。
しかし国民の信頼が皇室にあればこそ、時の政権が皇室を自分たちのもののように扱うことは、絶対にあってはならないことなのだ。
先の戦争は、天皇陛下を中心とする国家神道が利用された。天皇は神とされ、神である天皇に国民は従うべきだ、とかいう同調圧力がすごかった。そうやって国民を支配した。
安倍首相はまたその時代に戻したいのか?
為政者として、「国のために我慢しろ」とだけ国民にいっていればいいなら簡単だ。
そこで国民が文句でもいおうものなら、国に仇なす人間、反乱分子として扱えばいい。「非国民」という罵り言葉を使って。
天皇陛下や上皇さまはその時代への逆戻りを望んでおられないと思うがね。
お言葉の数々に、「天皇陛下万歳!」といって自分たちを利用し、改憲を進めようとする人間たちへの反発が込められている。
いっとくが、皇室を政治に利用することへの批判は皇室批判ではない。皇室を利用するものはそういう話にすり替えるが。
同じ週刊誌で、田原総一朗のトランプ批判もあります。こちらは後半部分だけの紹介です。
【IS生んだ米国が自賛する「世界の安全化」に違和感】
ロシアのプーチン大統領が興味深い発言をしている。
「イラク戦争を始める時、ブッシユ大統領は。独裁者フセインを潰せば、中東は民主主義になる、中東の国民たちはそれを願っている、と捉えたのかもしれないが、これは間違っている。中東の国民たちが求めているのは安定である。だから、チュニジアやリビア、エジプトなどの独裁者が失脚した時、米国人たちは『アラブの春』などとはやしたてたが、結局軍事政権になっただけではないか」。
ところが、その米国で「民主主義などくそくらえ」という大統領が登場した。ドナルド・トランプである。
トランプは堂々と「世界のことなど構わない、米国第一主義」だと言い切って大統領に当選したのである。そして、イスラム教徒たちの入国の禁止を図り、メキシコとの国境に大きな壁をつくるなどと宣言した。
さらに、トランプの意見に従わない長官などを次々に解雇した。ティラーソンもマティスも解雇された。
気に入らなかハト派を解雇するのかと思ったら、タカ派のボルトンも解雇してしまった。つまり、気に入らない人間は誰かれ構わず解雇してしまうのである。
そして、トランプ流の自国中心の反民主主義的リーダーが登場するのが、世界の流れになっているようだ。
イギリス、トルコ、イラン、イスラエル、ロシア、中国はもちろん、このところトップに当選するのは、アジア各国でも反民主主義者で、民主主義を守ろうとする独メルケルや仏マクロンは大苦戦している。この流れをどう捉えればよいのだろうか。
更に古賀茂明のトヨタ批判です。
【トランプの軍門に下ったトヨタの未来】
10月20日のニューヨーク・タイムズにとても残念な記事が出ていた。
日本が誇る自動車メーカー「トヨタ」が、米GMなどとともにトランプ大統領の側に立って、カリフォルニア州が進める自動車の環境規制に事実上反旗を翻したというニュースだ。
日本の自動車メーカーといえば、排ガス削減や燃費低減で世界をリードしてきた。世界市場の中で確固たる地位を築けたのも先進的な環境枝術のおかげだ。
日本人は自国の自動車メーカーに対して高い誇りを感じるようになった。
カリフォルニア州を筆頭に、EUや世界最大の自動車市場となった中国などが導入する日本よりはるかに厳しい環境規制への対応でも、生き残りをかけた技術開発を続けてきた。
一方、トランプ大統領はパリ協定から離脱したが、その後も、カリフォルニア州などが定める世界最先端の厳格な燃費・排ガス規制を撤廃し、連邦政府の規制をさらに弱めて全州に適用しようとしている。世界の趨勢に真っ向から刃向かうこの動きに対しては、世界中から強い非難が浴びせられた。
こうした状況の中で、日本メーカーの中でも常に独自の姿勢を貫くことで知られる「ホンダ」は、米フォード、独フォルクスワーゲン、同BMWとともに、今年7月に、カリフォルニア州がオバマ大統領時代に設定した環境基準に近いレベルの非常に厳しい規制に従うことで同州と合意したことが報じられた。
トランプ氏は、これをただのプロパガンダだと強く批判したが、同州やホンダなどの努力は称賛に値する。
しかし、トヨタは、今も他のメーカーをはるかに凌ぐ利益を上げ、将来への投資余力もある。今のうちに厳しい環境規制に対応して他社に差をつけると、いうのが本来の姿…そう思う人は多いだろう。しかし、トヨタにとっての現実は厳しい。
同社は、電気自動車(EV)で大きく出遅れ、いまだに販売できない状況だ。テレビCMでは自動運転で最先端を行くような宣伝をしているが、グーグルなどのはるか後塵を拝していることは専門家ならだれでも知っている。これだけの好業績をあげながら、給料の引き上げに極めて慎重なのも、将来への自信がないからだろう。
今回、トヨタはトランプ陣営に与して世界の潮流に反旗を翻した。企業の社会的責任を無視して自社の短期的利益を最優先する姿勢は「トヨタファースト」と揶揄されても仕方ない。
ほとんどの分野で世界一の座から滑り落ちた日本の産業。最後の砦、自動車産業でもトヨタがこのありさまでは、その未来は決して明るいものとは言えないのではないだろうか。
関連記事。必然だったトヨタウェイ。
https://bizgate.nikkei.co.jp/article/DGXMZO5159023030102019000000/?n_cid=TPRN0002
関連記事。終身雇用の限界は近い。
https://www.newsweekjapan.jp/kaya/2019/11/post-84.php
コメント:良くも悪くも、置かれた時代を映す企業がトヨタでしょう。トヨタの歴史は日本のメーカーの歴史なのかもしれません。
1567.五輪で衰退 19/11/11
・日本は東京五輪で衰退する。ジム・ロジャース。
https://toyokeizai.net/articles/-/312710
コメント:一風変わった意見では済ませられない指摘だと思います。
米国のTVメディアが、秋の時間枠を野球とアメフトで使うので、秋に開催すると、放映権料が入ってこない(放送されないから)ことが、五輪を秋に開催出来ない大の理由だというが、本当でしょうか。五輪はたった2週間、しかも4年に一度のイベントなのです。しかも米国では五輪は全くと言っていいほど人気がありません。それは自分でも住んでいたことがあるので分かります。だから米国のネットの放映権料をあてにすること自体に無理があるのです。
東京五輪に、国内外の企業からどれだけ協賛金が集まるのかも気になります。なぜなら五輪から撤退する企業が増えてきているからです。百歩譲って観光客が増えるにしても、とっくに日本は観光大国であり、そこに五輪でそれがどれだけ上乗せできるのか、しかも国と都がそこからどれだけ費用を回収できるのかも明らかではありません。かたや観光業のために、国民が費用を負担するというのも理屈が合いません。
設備に莫大な費用が掛かるのに、それが回収できないことや、その後の設備の活用さえままならないことは、ロンドン、北京、リオで立証されています。ソロバンがないイベントは資本主義の国ではあり得ない。損得度外視なら、政府と東京都は、その膨大な財政的な損失(ツケ)を国民に回すしかない、しかもそれが開催前から分かっているということです。多分、それは消費税のさらなる引き上げという形を取ることでしょう
国政と都政の、壮大な嘘と粉飾を象徴する(非生産的な)イベントが、他ならぬ東京2020なのです。
改元のセレモニーも、東京五輪も、敢えて言わせてもらえば、国民の為というよりも、安倍首相の個人的な虚栄心を満足させることが大きな目的の、(安倍将軍の)壮大な大名行列としか思えません。それともこの政府主催の虚栄のかがり火に、ええじゃないかと参加して、一緒に踊らない国民は、全て非国民ということになるのでしょうか。
1568.かこつけ疑惑 19/11/12
・サイドカーも特注。費用は破格。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6342139
コメント:安倍首相の派手好きにも限度があります。オープンカーの8000万円も問題で、庶民感覚から遊離した安部首相もトヨタも何を考えているのか。首相が(間違いなく)防弾仕様の二号車を(海外で自分が使う為に)政府専用機で運べと言い出すのも時間の問題でしょう。上皇なら、装甲車でパレードなどは絶対に許さなかったと思います。南米の独裁者か。ともかく、これ以上の「国、というより首相の体裁」のための「華美で無駄な」出費は御免蒙ります。質素を旨とする皇室だって怒り出すでしょう。それでもどうしてもやりたいのなら、安倍将軍閣下の官房機密費でやって頂きたい。首相による、首相のための祭典、それが改元と五輪なのです。
1569.万歳連呼 19/11/13
・天皇陛下万歳連呼、戦前のようで怖かった。
https://www.asahi.com/articles/ASMCC53XNMCCUTIL036.html?iref=comtop_favorite_03
コメント:怖いのは天皇ではなく別の誰かです。しかも誰かを支えている、無批判(寄らば大樹)でつき従う、超保守で自分ファーストの人たち(例、経団X、X合)です。
もっと言えば、日本(と世界)を悪くしているのは、大小に関わらず「権力欲」と「金欲」なのです。自民党対れいわ新選組の構図で考えれば、それが一目瞭然です。いま世界中で起きているものは、我欲と無欲、敢えて言い換えれば、悪と善との戦い、支配者と被支配者との戦いなのです。最終戦争は、神話や予言ではなく、精神世界では現実の出来事なのです。
国民の一人一人がどちらにつくかによっては、人類はジュラ紀だけでも200万年の歴史を持つ恐竜の、20分の1ももたなかったことになり、人間に知恵を与えた誰か(または何か)は、それを悔やむことになるのかもしれません。
DNA操作で能力を与えて、やっと自前の文明を手にしたのに、あの馬鹿どもは、いがみ合い、殺し合いの末に、1万2千年で自滅しやがって、という訳です。
1570.日産は人災 19/11/13
・日産、営業利益85%減。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6342261
関連記事。日産の経営立て直し。出発地点で足踏み。
https://jp.wsj.com/articles/SB10381754603282313441304586013874040303348
コメント:なぜ役員会は西川社長を解任したのでしょうか。西川に代わる人材も登用できていないのに。今でも理解に苦しみます。サントリーの新浪が候補になったこともあるようですが、小売と食品が専門の彼に、クルマの、またメーカーとしての日産の何が分かるというのでしょうか。せめて西川に1年でもやらせて、日産の立て直しを最優先にして、その間にじっくりと(革新的な)人材を(ホンダからでも)探すべきではなかったのか。
しかも日産が不調なのは、自動車の何たるかも分かっちゃいないゴーンが、私利私欲で経営したツケだということは、誰の眼にも明らかなのに、役員会なるものはまた同じ間違いを犯そうとしていたのです。本WTWは、検察が起訴する何年も前から、ゴーンの経営を再三批判しています。
ゴーンをコンプライアンス違反だけで起訴すれば、裁判で無罪になる可能性さえあります。ゴーンは会社を私物化し、経営を傾けたから、排除されなければならなかったのです。コンプライアンス(規律)違反だけが問題なら、そもそもゴーンを放置した役員会はどうなのか。経営がうまくいかなければ、コンプライアンスも意味がありません。会社自体が存在しなくなるからです。
役員会は全員、しかも即刻、業績不振の責任を取って、辞表を書くべきなのはないのでしょうか。大本から浄化しないと、会社も良くはならないからです。