「オンライン・オピニオン」



2747.万博=IR 4.16

今回の前書きはサンデー毎日(4.27)です。

その1)牧太郎の青い空白い雲
「維新のおちょこ事件で始まった大阪・関西万博の悪夢の連鎖」から

日本維新の会にはおちょこ事件という名前の自慢話が残っている。
2015年12月19日のことである。東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急の中にある日本料理店「水簾」で、当時の維新のトッ プ・松井一郎、橋下徹、当時の安倍晋三首相、同じく菅義偉官房長官の4人が会食していた。松井さんが安倍さんのおちょこに酒を注いで「万博は必要ですよね!総理!」と切り出した。安倍さんはお酒が比較的弱い。「おちょこ」の連続にドギマギする。すると、松井さんは大きな声で「万博が誘致できれば、その経済効果は6兆円以上になりますよ」。

6兆円?大言壮語好きな「松井流」の言葉に安倍さんは反応した。
東京五輪後に経済を底上げする一手として万博は役に立つ?
安倍さんはその場で菅さんに(維新に)協力するようにと指示したという。

万博誘致は、当時「夢物語」だと思われていたが、この日で「流れ」が変わった。橋下、松井の後を継いだ大阪府の吉村洋文知事は「万博は酒を注ぎ倒して実現させた」と松井さんの酒宴の腕を高く評価。この日のことを「おちょこ事件」と話している。

それから10年。大阪?関西万博 は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、4月13日から大阪市の人工島「夢洲」でスタートした。松井さんの言ったように「6兆円の経済効果」が期待できるのか?直近の共同通信の世論調査では、大阪?関西万博に「行きたいとは思わない」が74.8%、「行きたいと思う」が24.6%。人気がまるでない。(中略)

前売り入場券は売れていないし(「売り上げ」とされる入場券の多くが企業・団体の購入分?)…ゴールデンウィークが終われば、万博会場に閑古烏が閉くかもしれない。

会場建設費もバカにならない。
夢洲は「埋め立て途上の湿地」。あちこちで基礎工事が難航。例の「大屋根リング」下の盛り土がどんどん削られ、土台がむき出しになる。 各国パビリオンの工事は次々に 「計画見直し」となっている。

維新は「夢物語を実現した」と自慢するが、現実は「悪夢の連鎖」ではないか。

でも、「維新」の面々は平気だ。
彼らの目的は万博後にカジノを建設すること?当方から見れば、公金を十分に注ぎ込んで「賭博場」を造っているように見える。

無理が通れば道理引っ込む!ではないが…道理に外れた事業が幅をきかせる?万博は「詐欺的イベント」で終わりそうな気がする。

コメント:ここにもあそこにも安倍晋三。

関連記事:24日からIR工事。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6535557
コメント:既成事実か。府民は賛成していないと思う。またもや維新の横車。

関連記事:万博のトイレに不満爆発。デザイン優先。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2d57ddfc7c616941aed0f47a5c68c5e3c640ba3c
コメント:松井と橋下に最初に使わせて、ついでに外からロック。


その2)兵庫文書問題「斎藤知事に順法精神はあるのか!」ジャーナリスト 粟野仁雄
第三者委がパワハラ認定、告発対応の違法を知事は認めず、から。

主張譲らず、真摯に受け止める連呼。
第三者委報告は斎藤知事について「コミュニケーション不足を背景とする批判耐性の弱さ、冷瀞さの欠如」と指摘した。

端正で冷静そうな風貌とは衷腹「すぐ切れる(かんしゃくを起こす)」というのが職員 らの一致した見方のようだ。(中略)

兵庫県では1974年、 2期目を目指した当時の坂井時忠知事と一谷定之照氏が、県庁を二分する激しい選挙戦を演じた。勝った坂井氏は一谷派の象徴的な幹部一人を郡部に異動させたがそれほど時をおかず、特別職に戻したという。
この事情通は「報復人事はしないというのが歴代知事の暗黙の了解、一種の不文律でした。ところが斎藤さんと側近たちは4年前の初当選の後、対抗馬の金沢和夫元副知事を推した旧井戸(敏三前知事)派と思しき県庁幹部にあからさまな報復人事をしてしまった」と話す。
渡瀬氏は旧井戸派。今騒動の遠因でもあった。

鉄面皮知事をめぐる文書問題もすでに1年(中略)。

残念ながら斎藤知事には人間的な耐性欠如、度量不足を感じるばかりだ。他はさておき、渡瀬元局長の懲戒処分を撤回し、名誉回復をするだけで評価も変わろうが、この男には期待薄のようだ。

コメント:世間には結構います。小さな権力を振り回す、斎藤のような薄っぺらい人間が。しかももっと言えば良心と人間性を喪失した人物が。
関連記事:元百条委県議が中傷メールで被害届。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20250415-OYT1T50148/
コメント:犯人を突き止め、損害賠償の請求を。


その3)世界透視術 毎日新聞客員編集委員 金子秀敏
「関税どころじゃない」
トランプ米大統領が全世界を相手に「相互関税」戦争を始めた。世界同時株安が起きようが反対デモが起きようが、どこ吹く風で「関税」砲を連射する。(中略)

だが、不思議なことが起きている。トランプ氏は連日、獅子吼しているのに、習氏の表情には全く覇気が見られない。共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)の招集が固まり習氏は正式に引退する、関税どころじゃないだろうという観測がある。

今月(中略)3日問、秘密会議を開いた後、8日と9日の両日に、李強首相の主催で「中央周辺工作会議」を開催、習氏が重要演説を行った。
その映像はテレビに流れた。習氏の顔は弱々しい。会場の党高官たちは全員緊張した面持ち。だれも箪記用具を持っていないので、メモや録音が禁止されていることがわかる。3月に習氏が貴州省と雲南省を視察した際もメモが禁じられ、習氏から「病気引退」の意向が示されたという。

今回も引退の話が出た可能性が高い。習氏側近の高官たちはうつむいて演説を問いている。(中略)

すでに3月31日、党政治局会議でふたりの政治局委員(中略)の役職が入れ替わる人事異動があった。習派は中央組織部長を失い、軍権に続いて党の人事権も失ったことを意味している。(中略)

石泰峰氏は胡氏や温氏ら改革派党長老の支持を受け、党の再建に着手すると期待されている。だが、党の再建は10年単位の課題。いまの危機に間に合うのか。トランプ氏はそこを突いたが、米国債売りのリスクが出て相互関税の上乗せ分は中国を除いて一時停止に。どちらも関税戦争どころではない?

コメント:習近平の病気引退の話は今回初めてです。確かにトランプどころではないでしょう。




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